藻とカレー
納得できる展開の下巻でした。ミチの記憶障害が治ってハッピーエンド、ということもなく、毎日リセットされる日々はそのままでもけっして今後の人生を悲観するばかりにならなくて良いのだ、というミチの希望や幸せが感じられる良い結末でしたね。灯とのことは賛否両論あると思いますが、ミチの問題を知っていて結婚という大きい選択をした灯にももちろん責任があり、毎日彼女を忘れてしまうミチに非はないと思いました。記憶のあ…
冒頭で拗らせた両片想いの話かと思ったら、実態はかなりシリアスなものだったので良い意味で驚きました。タイトルの『午前2時まで』という言葉の意味を知ると、切ないですね。ミチの傍で彼をずっと見守ってきた恭一、灯、彼の父親はどれほどの苦悩を超えてきたのでしょう。そして何よりもミチの、365日朝起きて混乱するところから始まり、記憶を積み上げられない自分、新しいことができない自分に歯痒い思いを感じなければな…