葛西リカコさんのレビュー一覧

心を半分残したままでいる 電子限定単行本未収録短篇集 ~未来を半分残したままでいる~ 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

気になっていたあのこと

3巻でのハッピーエンドを知っても、誰もが気になっていたと思います。

およそ4年周期で無くなる静良井の記憶です。
幸せに暮らし始めた2人に、また悲劇は起こっていないかと誰もが心配だったと思います。

そしてこちらに収録されている「~未来を半分残したままでいる~」にその回答がありました。

砂原先生の凄いところは、静良井があれから何事もなく普通に暮らしていたように書きながらも、小さな違…

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心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

中上の思いに涙

3巻を読み始めてとても驚いたのは久遠との関係が、そう揉めて長引くことが無かったことでした。

1巻ではあんなに静良井に執着して池にまで落として記憶をリセットしようとしてたのに。

久遠は静良井の過去を盗んだことにずっと罪悪感を感じていたんですね…。そして静良井の記憶が消えて無いのを怪しんで試したりしてました。
既にMが中上だと気付いてもいました。

何度忘れようと静良井が中上に惹かれ…

2

心を半分残したままでいる(2) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

そーだったのかと納得の2巻

あらすじに「恋の成就と、その後の長い別離の真相に迫る回想篇!!」とある通り、中上と静良井が恋人になるまでの過去が中上視点と静良井視点で書き分けられています。

2人がどうやって出会って、どうやって惹かれて行ったかが書かれていてとても切なかったです。

まだ若い彼等ではお互いに出来ることは限られていて、だからこそ久遠のしたズルは許せないと読むほどに怒りを覚えました。

いくら欲しいと思っ…

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心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

名作ですよね

1〜3巻。そして「心を半分残したままでいる 電子限定単行本未収録短篇集 ~未来を半分残したままでいる~」まで一気読みしました。

正直言うと何を書いても陳腐になってしまう気がして、レビューに何を書けば良いか分かりません。

自分の中では中上も静良井もそこで生きていて、彼等の生涯の物語を見た思いなんです。


砂原糖子先生って凄い作家さまだと思いました。

内容に戻りますが一巻はま…

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人喰い鬼は色に狂う 小説

沙野風結子  葛西リカコ 

鬼化した想い人を救おうとする陰陽師の物語

平安京の都に朝廷と陰陽寮があった時代が背景。
陰陽師の家に生まれた美貌の桔晶が、鬼化した想い人を救おうと頑張る物語。

陰陽寮に務める、美貌の陰陽頭・桔晶の一族が、九匹の鬼の霊を帝に入れて、帝は統治する力を得ていた。
幼馴染みの陰陽師・征景は、桔晶と志が異なり、桔晶と疎遠になっていく。
征景は陰陽の学問で得た知識を貧しい人に使いたい。

帝に桔晶が式神を贄に具している最中を征景に知ら…

1

つがいは愛の巣へ帰る 小説

鳥舟あや  葛西リカコ 

愛が濃い✧*。

再読。イルミナシティシリーズ1作目、葛西リカコ先生のイラストが美しい✧*。
虎獣人アガヒと人外のウラナケ夫婦の元に仔兎のユィランが飛び込んできて〜ってお話です。騒動に巻き込まれる中で自分たちの在り方に揺れるウラナケが悲しい。そんなウラナケを愛してるのが「好きな子が宗教」って言えるアガヒで良かった。ユィランが小さいけど賢い子で、親子じゃないけど寄り添う3人には感動だった。大きくて温かく濃いい愛が感…

3

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

強気美人受けの真骨頂

ランキングで長い間気になっていたものを購入しました。
主人公たちを一言(?)で表すなら、

かなりツンがすぎる美人受けと、思い込みが激しい陰キャネガティブ俺様変態攻め (情報量!)

という感じがしました。この作品にハマれるかは、受けのツン度と攻めの変態具合を受け入れられるかで大きく変わる気がします。
個人的にはどストライクでした!!

前半の攻め視点、リアルで的確な比喩表現…

5

光の神子は自由に生きる 小説

ばじーなまきぶろ  葛西リカコ 

あたまわるくて最高です(誉め言葉)

びっちな話を探してて、発見しました!ww

ビッチとか総受けとかでも、特定の攻め様がいて、他の人と浮気えっちしてる話にはまったく興味がない人向けの話です
ハイスペック持ちで、儚げで、周囲の人達に「神子様っっ!」と号泣されて崇められてるのに、実はただのビッチな受けちゃん
きもちいいことが大好きで、おしり疼いてるのに、今夜も狙った攻めくんに「神子様になんて失礼なことをっ!失礼します!!」と逃げ…

2

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

人生を考えさせられました

作家買いです。
ソフトカバーも購入していたのですが、冒頭が重くて当時は挫折、なんとなく読まないまま月日が経ち…。というところで文庫版を見つけて購入しました。

この作品は『生とは何か。死とは何か』を考えさせられるようなお話でした。高遠琉加さんがあとがきで書かれていたのですが「死」よりも「死なないこと」の方が怖い、と。それが如実に描かれている作品でした。

最初に述べたように、冒頭が重い。…

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お菓子の家~un petit nid~ 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

シリアスの中の甘さが堪らない

不器用で寡黙な大男がだんだん可愛く思えてくる不思議な作品。
そして何より温かい。
小さな優しさの積み重ねに、胸の中がホワッと温まっていくのを感じました。

元恋人にDVをはたらいていた加瀬。
これ自体は決して許されない。
たとえ、どんなに時が経とうとも。
ですが、誰にでも変わる権利はあると思うんです。
私は、自分の悪い部分に目を向けて生きている加瀬を応援したいと思いました。

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