読後じわじわ効ますねー。
読んでる時の脊髄反射の感情と、読み終わって振り返ってみると違う景色が見えてきたり。
ちょっと置いてまた再読したいです。
タイトル「灰の月」
個人の勝手な考察なんですが
燃え尽きた紙の月(ペーパームーン)
→燃え尽きた紙(灰)の月なのかなと。
ペーパームーンは張りぼての月が由来で、まやかしや偽物という意味がある反面、紛い物でも信じ続ければ本物になる。という意味もあるとか。
カトウが大切にしてたペーパームーンは、惣一を頂点にした組を自分が支える。という、青写真や未来予想図だったのかな
でも最終的に燃え尽きて灰になってしまった紙の月。
全く別物になってしまった月を、それでも抱えて生きていくってのがカトウの出した答えだったのかな?
シリーズ3作目⭐︎今回は前作、前々作のキャラが目白押し。
その後の皆さんが垣間見れる感じでした。
3作目はそれぞれのキャラクターの掘り下げのが表立ってたかな?
設定が細かくて行きつ戻りつしながら読みましたが、ストーリーだけでいうと2作目が一番面白かった。
BL作品で女の人がしゃしゃってるのが嫌。ってコメントを時々見かけますが、今作でその気持ちに激しく共感。
美意識高い男の子が、俺はお姫様扱いされて当然!みたいなキャラは割と好きなのですが、
実際にそれを女がやると妙に白ける…
1作目もちょっとそんな感じがあったけど、
頭の悪い自意識強目の女子がキャンキャンしてるのウザいわ~
同じ事を男の子がしてたら妙に可愛く思えるのに。。
そして最後まで特に触れられなかったお腹の子の心音が2つの謎。
双子ってわけじゃなかったのかい??
何か私が読み違いしてるのか??
毒をくらわば皿まで
#一度悪いことをしてしまったのなら徹底的に悪事を行い、最後まで悪に徹する#
という意味らしいのですが、個人的に一巻のアンドリム様の悪事は記憶が目覚めて以降はそこまで??って感じがありました。
他人に苦しめても屁とも思わず自分が豊かになる事だけに邁進していたのに、記憶が戻った後はただひたすら復讐に徹する。
物語としては面白かったのですが、タイトルから期待してた悪とはちょっと違う方向だなー。とちょっと肩透かししてました。
が!!2冊目‼︎
サブタイトルのその林檎は齧るな
これはほんとに素晴らしかった‼︎
Bだけじゃない色んなLが詰まってて、エゲツない展開だけどそれでも誰もが自分の進む道を選ばなくてはいけなくて。
そんななか、アンドリム様が選んだものは…
最後の数行に全部持ってからました‼︎
1巻面白かったけど、続きはいいかなー。
って思ってる人にこそ読んでほしい‼︎
本当にめちゃくちゃ良かった
読み終わってふと、島本理生さんの「アンダースタンドメイビー」を思い出しました。
神様。うん。神様なんだよね。
崇高で絶対でよすがで。
宇佐美のヴィッチな感じを好きになれない。ってコメントを見かけたらしましたが、弱くて歪で外見は美しくて他人に縋ってしまう甘さが個人的にめちゃくちゃ好きでした。
身近に居たらイライラしちゃうんだろうけど、そのどうしようもなく他者を惑乱させる存在は穏やかな幸せを最初から与えられて無いんですよね。
究極の不憫受けだと思うけど、たった一つだけを選んで他は全てを捨てた。そしてそんな選択を喜んでくれる相手と共にいれるというのは、この上ない最良の人生でしょう