男の三角関係、ついに修羅場!?

フェロモン探偵 監禁される

pheromone tantei kankinsareru

フェロモン探偵 監禁される
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神14
  • 萌×216
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
153
評価数
37
平均
4.2 / 5
神率
37.8%
著者
丸木文華 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
相葉キョウコ 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
記憶喪失男拾いました~フェロモン探偵受難の日々~
発売日
価格
¥689(税抜)  
ISBN
9784065141090

あらすじ

魔性のフェロモン探偵、映が雪の中事務所の前で倒れていた雪也を拾ってからもうすぐ2年が経つ――。今日も閑古鳥の泣く事務所には、映の兄であり、雪也の高校の同級生でもある拓也が弟の顔見たさに押しかけていた。早く追い返そうとする映に拓也は去り際、蒼井秀一の話を持ち出した。秀一といえば映の家庭教師であり、映をフェロモン体質にした張本人。秀一が結婚するとは聞いていたが、婚約者が秀一の身辺調査をしていたという話を聞き、嫌な予感がする映と雪也。そこへ久しぶりの依頼人が訪れる。聞けば姉が大事にしている猫を探して欲しいという。本業とは違うが、暇と金欠から映は仕事を引き受ける。調査を続けると、依頼人の姉である泰子は、過去に婚約者を事故で失っていたことを知る。そして、その原因は秀一……。一方の雪也は、秀一との過去に口をつぐむ映に嫉妬の炎を燃やす。その思いはエスカレートし、ついに首輪をつけて映を自宅に監禁することに!? シリーズ最高のエロ&ラブここに登場!

表題作フェロモン探偵 監禁される

映の探偵助手で実業家34
厄介事を引き寄せる探偵事務所所長28

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数6

過去のトラウマを乗り越えて

『フェロモン探偵』シリーズ6作目となる今作品。タイトルに「監禁」という言葉があり、表紙のイラストにもしっかり首輪をつけられた映のイラストが。

誰に?
何の目的で?
もしかしたら痛い展開になる?

と思いつつ読み進めましたが、シリーズで一番甘い展開だったように思います。

理由は、映が、雪也に対する想いをしっかり自覚し、そしてその想いを雪也に伝えたからかな、と思います。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





映の初めての男・蒼井秀一。
秀一が結婚する、という話を兄の拓也から聞いた映。

時を同じくして、猫探しの依頼が夏川探偵事務所に舞い込む。猫探しに奔放する映と雪也だが、猫探しの依頼人が秀一と繋がりがある人物で―?

というお話。

映が語ろうとしない、秀一との過去。
どんな過去も、映のことならすべて知りたいと願う雪也。

今までもちょびっと出てきてはそのままになっていた映と秀一の過去が、今巻で明らかになります。

タチを公言し美少年漁りをしながらも、ガタイの良い、年上の男に抱かれたい。

そんな複雑な性癖を、映に植え付けたのは秀一だった。

秀一の映に対する愛情は、ちょっと複雑で理解しがたい感情ではあるのですが、でも、秀一は紛れもなく映を愛していたのでしょう。そういう形でしか人を愛することが出来ない彼が気の毒な気すらしました。

なぜなら秀一にも、過去のトラウマ、そして複雑な性癖があって。

そういった展開を、「猫探し」からつなげていく丸木さんの手法に圧倒されました。秀一の過去の恋人にもまた、同じような葛藤や想いがあったのだろうか?

丸木作品なので一筋縄ではいかない、というのか。
複雑な愛情表現とか、執着心が描かれています。

で。

映を監禁するのは雪也。

映の全てを、自分の手の中で管理したい。

重すぎる雪也の愛情ですが、でも、映という複雑な男を受け入れられるのは、そんな雪也だからこそなんだよね。まさに割れ鍋に綴じ蓋な二人です。

今まで逃げ続けてきた「こと」に、真っ向から向き合い、けじめをつけようと映が覚悟したのは、雪也という男と出会えたからこそ。そんな映の想いと、雪也の執着心に激萌えしました。

ラスボス感あふれる蒼井秀一との対決は、今巻で完結します。

彼にも幸せになってほしいな。
一緒に逃避行した恋人と、幸せな毎日を送ってほしいと願ってやみません。

秀一との過去に決別することが出来た映、なので、もしかしたら今巻が完結編かな?と思ったのですが、まだまだ続きます。

次回は拓也がトラブルに巻き込まれる模様。

気持ちの上でもしっかりつながった雪也×映、なので、次巻からはラブラブな空気感でストーリーは展開していくのかな。

丸木さんらしいこってりエロと、執着攻めが満喫できた1冊でした。

あ、そうそう。

帯に「裏フェロモン探偵 -映と龍二と雪也-」のお知らせが掲載されていました。

3P!? 雪也&龍二が映を攻める!

という内容らしいです。
電子オンリーらしい。

電子ってあまり読まないのでどうしようか悩みましたが、やっぱり買っちゃうだろうな。

8

シリーズ6冊目、ここまで読んでみた感想

シリーズ6冊目、電子書籍のセールをきっかけにボチボチ読み始めたこちらのシリーズ。
以前から、あの丸木文華先生がコメディ路線とな、と気にはなりながらも、私、なにかと激しい愛の様子を拝むのが好みゆえコメディ路線の長いシリーズ萌えきれるのかしらと二の足を踏んでおりました。

いざ読んでみますと、さすがの文華先生。萌えの宝庫でした。

執着攻めの鑑のような雪也には、思わず私もにんまり(^ω^)♡愛が重い!執着が怖い!束縛が激しい!見事な三拍子。
しかも、それは受けである映(あきら)にだけ発揮されるもので、映に惚れるまでは雪也の恋愛対象は女性でおまけに遊び人で。
きたーー遊び人攻め!!萌えますね!!笑

受けである映のキャラも、ストーリーの運び方も面白いです。
映は、映無くしてはこの作品のコメディ路線は保てないと思えるようなぶっ飛んだ淫乱ネコ(!)なキャラクターなのに、それだけじゃぁないのです。
明るいテイストの作品でありながら、序盤から時々漂う映の仄暗い過去や思考。
映に何があったのだろう、何を抱えているのだろうかという気になる主軸がありながら、探偵事務所に舞い込む依頼を一冊ペースで解決していくなんともわくわくする作品スタイル。
極端な話ですが、映の過去が気にならないのであれば、シリーズのどこで読むのを辞めてしまっても良い作りになっています。
そして、その映の過去はこのシリーズ6冊目で明らかになります。
では、シリーズ最大の謎であり気になりポイントであった映の過去が明らかになってしまったのであれば、この6冊目以降は何をモチベーションに?と思われるかも知れませんが……こんな愛しいキャラ達と6冊分時間を共に過ごしてきたのです。それ以降も愛で続けたくなること必至であります(=^▽^)σ変態執着溺愛攻めと、厄介ごとと切っても切れない縁をもつ不運な淫乱受けの愛が行き着く先を見届けてやろうではないですか。

あ。これだけは言っておかなくては!な事が。
探偵もので推理ものとはいえ、トリックがキレッキレな本格ミステリーは期待なさらないで下さいね。それは出てこないので。笑

私は、萌え5:ストーリーの面白さ3:エロの巧みさ2の割合で堪能しています。

いざ行かん、後半戦。

2

秘された過去を探して

本シリーズは作爆体質で実業家兼探偵助と
トラブル体質の探偵事務所所長のお話です。

兄の友人で受様の元家庭教師と
迷い猫探しの依頼人の意外な関りから
受様が隠していた過去が明るみに出るまで。

受様は日本画の大家を父に
琴の名手を母に持ち2人の才を受け継ぎますが
実家を出て探偵事務所を設立します。

攻様はヤクザの稼業を嫌い
学生時代に起業した実業家で
悠々自適な生活を送っていましたが

大学時代の友人である受様兄の頼みで
受様に近づくことになります。

ところがトラブル体質な上に
フェロモン体質な受様と関わる中で
受様に惚れ込んで助手(番犬)として
受様の一番傍にいるようになるのです。

攻様を助手としてから
そろそろ2年が経とうという冬、

受様の過去に大きなトラウマを残した
受様兄の友人にして受様の元家庭教師で
受様の初めての男が米国から帰国し
受様は大きく動揺してしまいます。

しかも受様の暗部を作った男は
職場の上司の娘と結婚予定なのに
婚約者側から身辺調査をされていて
何やらトラブルの匂いがプンプンです。

受様は自身のトラブル体質が
またもや威力を発揮したのかと
暗雲たる気持ちになるのです。

そんな時、
受様の探偵事務所に珍しくも
依頼人が現れます。

姉が可愛がっている猫を探して欲しい

普通の探偵事務所では
ペット探しなどは請け負いませんが
背に腹は代えられない受様は
依頼を引き受ける事になります。

依頼人の姉は20年以上前から
心の病を患い猫のみを相手にしていて
猫を探して半狂乱になる時もあると言い
取り急ぎ彼女に話を聞く事になりますが

受様と対面した依頼人の姉は
全身の毛を逆立てて警戒する猫の様に
険しい顔で睨まれてしまうのです。

その上、
猫探しは一向に成果が上がらずで
受様達が途方に暮れかけた頃
依頼人の家を訪ねてきた女性に
猫探しの意外なヒントをもらいます。

しかもその女性は
なんと受様の元カレの婚約者で
彼女が婚約者の身辺調査を依頼したのは
「婚約者は人殺しだ」という怪文書を
受け取ったからだというのです。

無関係なはずの人々の間に
受様と繋がる不思議な糸が見え始め!?

本シリーズは
トラブル&男性引き寄せ体質受様が
いろいろな事件に巻きまれつつ
攻様との絆を深めていくお話です。

前巻で受様の元カレの登場し
本作は受様が頑なに隠す過去の話か!?と
ワクワクして手にとった1冊です。

受様にとって攻様は
何者にも代えがたい人であり

受様は受様に男を求める性を
植えつけた初めての男は受様にとって
既に過去の汚点でしかありません。

独占欲の強い攻様は
受様の未来ばかりか過去さえも
手にしたいと思い

受様の過去と繋がる男の
婚約者という糸を掴んだ攻様は
独自の調査を開始します。

一見無関係な事象や人々の
過去や利害と立場が絡み合って登場し、

攻様が受様の隠していた過去を知り
ラスボス的な男の計略を晒されるまで
ハラハラ&ドキドキで
たいへん楽しく読めました♪

攻様の調査によって受様の過去が暴かれ
受様が恐れた事も護りたかったモノも
白日の元に晒されます。

その過程で
受様を実験と称して調教した男もまた
受様と似た過去を持ち
それ故に歪んでいったことが判ります。

受様が頑なに彼との過去を隠したのは
受様の性癖が彼によってつくられ
タチとして美少年を求めながらも
自分を抱いてくれる男を求め続ける
自分の性癖を受け入れられなかったから
なのではないでしょうね。

変わった自分を認められず
家族からも離れた受様でしたが

受様独占したい攻様との出会いが
受様が変わってしまった自分を認め
受け入れ始めるきっかけになり

家族との絆、攻様との恋が
受様の中で根付いていたからこそ
トラウマを植え付けた男と向き合え
過去を受け入れられたのだと思います。

受様は攻様が真相を探る過程で
足掛けとなるために
攻様によって「監禁される」のですが
閉じ込められてもなお攻様を
追う術を探す事をやめません。

そんな受様の諦めない強さは
攻様との月日で生まれたのですよね。

この事件が
2人の絆をより深める結果になって
本当に良かったです。

受様の初カレとの対決が
シリーズのメインデッシュかと
思っていたのですが

まだまだシリーズは続くようで
嬉しいです (^○^)/

次回の受様兄の隠し子騒動も
とっても楽しみです♪

今回は探偵繋がりで宮緒葵さん
『愛犬志願』はいかがでしょうか?
こちらもエロ度は濃ゆいです。

1

ひとまず大きな区切り

シリーズ六冊目。今までの五冊が嘘のように二人の恋愛がメインで、心情の揺れ動きも大きく、そしてなにより甘かった。

ずっと匂わせてきた映のトラウマ源である蒼井の登場。これがメインディッシュだが、小さな事件を辿っていく過程で蒼井への道筋ができるという、不気味で運命的な演出がとても良かった。

映の心理描写も今までとは打って変わって雪也への気持ちをはっきり語るようになっていて、雪也に負けない強さと熱さがあった。雪也はさらに分かりやすく行動で気持ちを示す。ここでタイトル回収だった。
個人的にテンションが上がったのは、雪也の愛車がクアトロポルテと明かされたところ。新車で買ったのかな。一冊目ではマセラティとだけ書かれていたが、それ以降登場せずに気になっていた。そりゃカーセッも捗る…っていう。私の中で攻め度の上がる車種で、なんか良かった。 

蒼井はやったことは酷いが、狙った実験結果を導き出せる能力は単純にすごいと思った。具体的なことが書かれていないため、目的と結果の間を想像で補うしかなくて、読みたいような読みたくないような変なもやもやが残っている。
薬と交通事故のくだりは丸木作品の別キャラにもやらせていたな、と読みながら思い出してしまった。

一番盛り上がる蒼井と雪也の直接対決。話術で翻弄しようとする蒼井に対し、ヤクザの背景ありきの力技で脅して強引に締めてしまう雪也。ここはもう少し頭脳戦も入れてもらった方が好みだった。雪也のこのやり方だと、今までの調査が大した意味を成していないので。

蒼井絡みの件はこれにて終了。そこからのふたりの発展具合はとても良かった。シリーズをここまで読んできて良かったと思わされたし、長く待たされた分、とても感慨深い。こちらもしっかり満たされて、恋愛部分だけなら神でもいい満足感。
映の気持ちが盛り上がりまくったシーンでは、「もはや映にとって雪也自身が性器なのだから」なんてぶっ飛んだ心理描写も楽しめる。

ラストでは次巻への引きがありつつも、ふたりの関係性的に大きな区切りがついた一冊だった。
次は子育てものらしい。苦手なジャンルなので、一冊飛ばしていけそうなら最新刊まで追いたいところだが……ここまでかなあ。恋愛面が落ち着いて満足してしまった感。

電子特典は「花より美少年」というSSがついていて、ほのぼの可愛くて癒された。「記憶喪失男拾いました」の特典小冊子と同内容っぽい。

1

ラスボス降臨

前から名前だけは出ていた映のトラウマの原因だった秀一と映達がとうとう対峙します。秀一は優しげな顔して内面はモンスターでした。この巻でも秀一のことはずいぶん引っ張ってくれましたが、どうして映が誕生日が嫌いだったかとか今までの謎はこの巻で解けます。

雪也と映の間に秘密がなくなってからはなんだか甘々で本当に丸木文華さん?という気がしました。メリーバッドとかキャラの精神が病んだまま終わるとかのラストが多い作家さんのイメージがあったので。

でもシリーズはまだ続くようです。次のメインは映の兄拓也の話みたいですがあのお兄ちゃんも結構あぶない人だと思います。

1

例のあの人登場で、丸木先生テイスト増量

映の因縁のあの人との対決巻です。
明るいこのシリーズに、ぞわ…とする丸木先生テイストが増量されています。読んでいて背筋が寒くなりました。

秀一の目的、映のトラウマ、雪也と秀一の対決、どれも必見です。
何より、雪也の強さが爽快。
シリーズを読んできた方は、これまでの伏線が回収される今作は必見です。

伏線は回収されましたが、これからもシリーズは続くようです。映と雪也の甘々も、これからも楽しみです。

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