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汚れた俺に、さわらないで。
inside latex
西のえこ先生の描くストーリーが大好きで、あらすじも良かったので購入。
1冊のボリュームもあり、表題作と短編2つ〜わたし的に、大満足の作品でした。
「インサイドラテックス」
これ、2度読みしました。
受けの郁也は、接触障害からの強迫観念かなと。
この2つに縛られて心身ともに、ガッチガチに動けなくなっていたけど、ゴム手袋をする事により一般社会生活を送れるようになったんだね。
郁也の勤務先である歯医者で出会った、攻めの守生と、恋に落ちる訳だが・・・
守生が郁也に、渾身的に尽くします。
何が出来るか分からないけど、とにかく気持ちをぶつけて行く守生に、心打たれた郁也が解放されて、ラスト素手で手を握りしめるシーンが素敵でしてた。
途中、郁也と入間のとの出会いから、2人の接触障害と強迫観念の事が鮮明に分かりました。お互い傷を舐めあっていたけど、所詮続かないのがこの病気だったか。
気持ちは触れたいし受け入れたいのに、「脳が不安を囁く」これ、印象的でした。
守生が最後まで、郁也の事を諦めなかった。
ここは、愛でしたね。ただただ、好きって、いう理由だけだった。
後半に、「とりあえず、ゆっくり歩いて行きましょうか」と、守生の言葉。
ここは、ラブのみ〜お幸せに!
「隣りの男」
これは、続きが読みたかったなぁ〜。
傍観者のおっさん。ナギとシーナカップル。
「ライトハウスナイト」
灯さん、道高くん見つけて良かったね。
ハッピーエンド!
西先生、次回作も楽しみにしています。
表題作は、大学生の男の子が歯医者さんに恋をするお話。
自分の口の中を触る歯医者さんの指に恋をした大学生の長田は、ある日思い切って歯科医の倉科に告白し、承諾をもらって恋人になったつもりでいたのですが、二人、デートのつもりで歩いていても手も触れあえません。
そんな不満と不安を倉科にぶつけると、、、。
このお話、BLではあるのですが、同性同士での恋愛への葛藤のお話ではなくて、恋愛でどう接触恐怖症を受け入れるかのお話になります。
倉科の手袋の中にあるのは、いったい何なのか。
他に、さえないサラリーマンが、燐家のDVされている青年に淡い感情を持つ話「隣の男」。
大学の先輩の親友だった人と一緒に、その人の祖母の田舎の海沿いの家に遊びに行く話「ライトハウスナイト」収録。
表題作のほか、2つの短編が入っています。
表題作は、ゴム手袋をしていないと他人に触れない歯医者さんの話。最初から恋人同士ですが、手を繋ぐことも出来ない関係を進めようとするに当たって、恋人の精神的な病気に向き合うことになる。
この場合、外のもので汚れるというより、自分の汚れを他人に移す恐怖のようです。
手袋さえしていれば、Hも出来るのですが、恋人にまで手袋を共用する自分に耐えられなくなる。しかし、大学生の恋人は何とかそのままの相手を受け入れようと一歩進み、彼の心を解き放つ、というようなストーリーでした。
他人との深い関係を拒もうとする相手に、有りのままの、汚れた醜い部分も持つ人間を受け入れようとする恋人。全部引き受けるよ、という存在によって、強くなれる。外の世界に出ていける、のかもしれません。
他に、隣人のあの時の声が気になっているおじさんの話がありました。よく廊下で会う隣人の恋人らしき青年。俺バカだから、という青年は人懐っこく、話しかけてきて、次第に話すようになる。が、どうやら暴力を受けているらしい。
しかしこのラストが秀逸。そう、現実はこういうものなんだろう。決して甘くならず、リアルに人間を見つめていてグッときた。
最後の短編は、一番恋愛ぽかった。先輩の親友。結婚する先輩のことを好きらしいその親友。仲良くしてやってくれ、と言われて、傷心らしいその親友と、なんとなく一緒にいるように。。
短編がよくて、お話を作るのが上手い作家さんなのだと思いました。今後にも大期待です。
ゴム手袋ごしにしか触れ合えない恋人
正解は分からないけど自分の答えに雁字搦めになっちゃう人と穏やかに包み込む人の苦しみも優しさも刺さりまくりました。
他2編はどうしよ~もない痛い話と切ない温かみもある話
どれも泥臭さが良かった!!
「カーテンコールで笑え」と同じ作家さんで作風の違いにちょっとビックリしたんですが
好きなことにキラキラ真っ直ぐなお話と弱いとことことん抉られる今作とのギャップ!!
どちらもどの作品も読みごたえがありました!
表題作のインサイドラテックスは、恋人と親密になりたい大学生×トラウマ持ちの歯医者のカップリングです。
攻めの長田くんは歯医者に勤めている受けの倉科先生と付き合っています。
しかし、長田くんは倉科先生からどことなく壁を感じ、未だ手すら繋げていない事を悩んでいました。家に誘い関係の進展を試みますが、手を振り払われてしまいます。
愕然とする長田くんに、倉科先生は「人に直接触れる事が怖い」と語るのです。
その時長田くんは初めて、自分の掌からは有害な成分が分泌されていて、触れた相手を不幸にしてしまう、倉科先生がそんな想像にとりつかれていることを知ります。
ゴム手袋越しでなら触れ合える2人、しかし、触れ合えば触れ合うほどに倉科先生のゴム手袋への依存は深まるばかりでした。
そしてとうとう、倉科先生が連絡を絶ったことにより2人は会うことすら叶わなくなってしまいます。
そんなある日、倉科先生の秘密を知る入間という男が彼の勤務先を訪れます。長田くんは入間から、倉科先生の過去を聞くことになります。
倉科先生の過去を知った長田くんは、彼の家まで走ります。走って、走って、彼の全てを好きだということ、一緒にいたいという正直な想いを伝えます。
長田くんの言葉に、まだ怖いけれど踏み出してみようと、倉科先生は変わる決心をします。
2人は手袋を介さずにはじめて、直で手を握り合います。
想ってくれる人が側にいることの大切さ、トラウマを乗り越えようと思う倉科先生の勇気、そして、倉科先生を健気に想い続けた長田くんの愛に胸を打たれる作品です。