条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
ani no yujin
これって、絵と装丁だけで私が神評価しちゃうタイプの本だ。
まず、カバーイラストとカバーデザインが凄くいい。
絵そのものが上手いのは当然として、彩色してある所と線画のところ、そしてその線画がシルバーな所。
このデザインにまず萌一つプラスしちゃうでしょ。
で、中の紙!
オンブルーって他の本もこの紙つかってたかな?
実際の作画環境がデジタルなのかアナログなのかは知らないけれど、このちょっとかすれた感じのペンの線、それを強調するような荒い質感の紙!
確かにこの、面を強調した絵は商業コミック向けの絵じゃないし、このまま商業コミックを続けていくともっと見やすく洗練された絵になっていくのだろうけど、私の評価は神で。
作者さんの ”人気イラストレーター” のキャリアはよくわかりませんが、目を引く表紙から内容が気になって読んでみました。
マンガのページは、エッジが尖り、輪郭二重やトーンが多用されていて、迷い込んだパラレルワールドのような印象を受けます。
この独特な作風が好きかどうかは作品を読む上でのキーポイントになるので、まずは試読みをされることをオススメします。
景は、親から死んだ兄のタブレットを渡され、パスワードを試すと、それは兄の友人・秋成の誕生日だった。
兄は冷たかったけれど、友人の秋成は優しくて、景は秋成に近づきたかったのに、兄に嫌がられ、そのまま兄弟はわかり合うことはなくなった。
その兄のタブレットの中には、兄と秋成が恋人としてすごす写真が入っていて…
そして景はタブレットを秋成に届け、遺品持ってっていーよという秋成に景はキスをする。
これは兄の遺品=秋成ってことなのかな?
それから景と秋成は、なにかが始まりそうな微妙な雰囲気になる。
景は子供の頃から憧れていたからわかるけど、秋成は一度キスしただけで、死んだ恋人の墓に、その弟を連れて行って「マズイことになりそう」と宣言するのは揺らぐの早すぎるだろと、拍子抜けしてしまう。
秋成は、最期が近づく恋人の反応が薄くなった時、ガッカリして諦めたと語る。
何も言わなくてもわかりあえる老夫婦や、ただ悲しめる若さがあったらと語る秋成からは自分の冷たさを自覚してる悲しみみたいなものが伝わってくるし、そのシニカルさを隠さないのも秋成の魅力なのかもしれない。
私がモラリストなのかもしれません。
でも最期がどうであれ、大切な人が亡くなったなら、悼んでいたいと思う。
あと物語的にも、秋成が死んだ恋人に囚われながら、一方でその弟に惹かれていく葛藤があったほうが盛り上がる気がするんだけどなぁ…
タイトルにもなっている ”兄” の存在は、うっすら暗い影ではあるものの、あまり意味がないもののように思えます。
景には大人に見えた兄と秋成も思ったほどは大人ではなかった。
大人と子供の境目、ざいん先生のパラレルワールドのような絵柄がその微妙な心情を表していて、そこに迷い込んでしまったような不思議さを感じさせる作品です。
兄の死うんぬんは取っ払って、そっちに焦点を当てたほうが良かったんじゃないかなって思います。
あと、作家ファーストではない、売上げファーストのonBLUEにも一言。
帯は販促だから、目を引くように、手に取ってもらえるように、煽りたくなるのはわかります。
今回も ”神絵師” としたことで、私のように興味を引かれた人も多いと思います。
でも実際はかなり独特な絵柄で、ハマる人にはハマるだろうけど、けっして万人受けする絵柄ではありません。
期待外れは悪評価につながりやすい、煽りの反動は全て作家さんに還るものだとonBLUE編集部は理解していますか?
作家さんにはこれからも作品を描き続けて欲しいから、「この一冊が売れればこっちのもの」って姑息な売り方をせずに、もっと作家さんのこれからのことも考えて、作品本来の良さを伝えて販売して欲しいです。
個性的な絵柄と独特な世界観の作品でした。
兄が亡くなった後、兄の友人で恋人だった秋成と再会して口説くという展開は
さぞ切なかろうと思ったのですが意外に引きずってないような…??
秋成が修の最期の頃を“諦め”って言ってしまうのは
私にはちょっと薄情に思えてしまいました。
突然亡くなったのとは違うにしても
なんていうか…もっと喪失感があってもいいような…。
そしてどろどろしたところが無いんですね、なんだか全体的にシャレオツ。
サラーって読めてしまってちょっと勿体なかったです。
弟の景が実は秋成にずっと片想いしていたというのは
幼い頃の無自覚が愛おしいですし
大人(実はそうでもない)な秋成に追いつきたくて
早く隣に並びたいと思う若さは青春だなぁと思いました。
年下攻めってやっぱり素敵ですね。
独特の背景から浮いたような、切り絵に見える絵柄は結構好きです。
『つめたい石に反射したことばが 不謹慎なほどにあたたかい』ちなみにつめたい石というのは墓石の事ですが、そこ格好良く言う必要ある?と思いました。
ただメインの二人がどこまでもあっけらけんとしてるのでそこまで悪い感情は持てません、こういう人たちもいるのかなというくらい。
でも純愛がメインのBLという市場でこういうカップルが毛嫌いされるのもわかります、はたから見ればやっぱり家族の死をネタにして盛り上がってる薄情な人たちなので。
テレビアニメ「バビロン」のキャラクターデザイン(原案)のイラストレーターとのことで読みました。
まず絵が素敵です!キャラクターも魅力的です!
そして美しく均整のとれた背景やアングルでとてもスタイリッシュです。
エッチシーンもとても綺麗です。
でも、ミュージッククリップのようにアッサリし過ぎていたように思います。
兄の死をきっかけに兄の恋人と関係を持つ・・・という魅力的な設定ながら盛り上がりに欠けるような感じがしました。
とは言うものの絵を堪能するには秀逸な作品で、やっぱり時々開いてその美しさを眺めたくなります。
表紙と、帯の「亡き兄の特別な人に恋をした」という文句につられ購入。
ネタバレ含んでいます。また辛口のレビューですので苦手な方はご注意ください。
主人公は大学生の景。
彼の年の離れた兄・修が亡くなった。兄の遺品を整理していた母親から頼まれて、兄の私物のタブレットのパスワードを解除した景だけれど、その中には修の親友だった秋成とのベッドシーンの写真が収められていた。
その写真を見たことで、ただの兄の友人だと思っていた秋成への自身の想いを自覚した景だが…。
というお話。
亡くなった兄の恋人を好きになってしまう弟。
という、一言で言ってしまうとよくありがちなストーリーなのですが、そういったストーリーにありがちな切なさはあまりありません。
子どもの頃はともかく、最近では接点がなかったであろうこの二人の、恋の行方がちょっと唐突だから、かなと思いました。
子どものころから秋成に可愛がってもらっていた景ですが、大学生になったいま、二人に接点はさほどないように見える。
なのに、兄が亡くなってから、急に大学で秋成に会ってしまうとか(今までに大学内で会ったことはないような感じ)、いきなり秋成にキスしてしまうとか、そしてそんな圭の行動を秋成が受け入れ身体の関係を持ってしまうとか。
なんていうのかな、ストーリーのスピードについていけなかった感じです。
個人的な好みですが、ずっと好きだったけれど兄の恋人だったからあきらめていた、とか、亡くなった恋人を忘れられないけれど、だんだんわんこのような攻めにほだされていった、というような切ない系のストーリーが好きなこともあってか、あまり話に入り込めなかった。
秋成の行動を見る限り、修のほうではなく、景のことがずっと好きだった、ように見える。
二人が何の葛藤もなく、修亡き後速攻で恋人になったようにも思えて、なんかちょっと萎え萎えな気持ちになりました。
反対に言うと、シリアスな展開の物は苦手とか、そういった腐姐さまにはお勧めなのかもしれません。見方を変えれば、共通の大切な人を失った二人がともに前を向いて歩いていく、というストーリーなのかも。
あと、絵柄が超絶にきれい。
綺麗なのですが、背景と人物のトーンが同じなためちょっと見づらい気がしました。この辺りは完全に好みの問題かと思いますが。
ただ、初BLとのことで、それでこの完成度はすごい。
次回作に期待したいと思います。
辛口です。
「兄を亡くした弟×兄の元恋人」という組み合わせなんだけど、大事な人を喪った悲しみといったものは殆ど伝わってこなかった。
死後間もないにも関わらず「兄の死」「恋人の死」が、まるで過ぎ去った過去のスパイス程度にしか感じられない。
なんだろなー。
人が死ぬって、オシャレな恋の演出効果みたいなもんじゃないと思うんだけどなぁ。
遺された人は深い深い穴の底にいるかのように真っ暗で、周りの人がやたら幸せをそうにキラキラしていて眩くて眩しくて…
末妹を亡くした時はそんな感じだった。
しかもいよいよ死期が近づき会話もままならなくなった恋人の姿に、悲しいというよりも、音楽や本の話が出来ない姿にがっかりして、そこで早々に諦めついたとか……薄情すぎる。
段々おかしな音がし始めた洗濯機を見て、そろそろもう寿命かなぁ?みたいなのと違うんだから……。
次の恋にとっとと走る二人の姿にある意味似たもん同士だわ……と思いました。
この二人のどこにも共感出来なかった。
この二人にとって、死ってなんなんだろう。
雀影
ネタバレというか、勝手な妄想感想
これって兄が、最初から思い合っていた弟と友人の間に、二人がお互いの気持ちにはっきり気付いていないところに付け込んで、兄が無理やり割り込んだ挙句に、一人でさっさと舞台を去っていった話っていう認識でいいのかな?
これ、兄目線でもよんでみたいな。