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bokudake no oniisan
幼馴染で7歳年下の秀介が、18歳になって。大学進学と共に東京で生活するというので上京する。保育士の二葉は10年前、親の都合で引っ越したので、秀介に会うのは10年ぶり。10年ぶりに会った秀介はものすごくイケメンに育ってはいたが…。中身はピュアっピュアなままで。保育士として日々小さな子供たちと過ごす二葉もピュアっピュアなまま。そう、これは童貞同士のピュアラブストーリー。ゆえに、ものすごくゆっくり進みます。秀介は幼い頃から二葉に懐いていただけでなく、その頃から恋心を募らせていたのに違いなく。二葉はそのピュアさから、大人になってそれとなく迫る秀介の気持ちに鈍感!いや、秀介もそれ、迫ってるのかどうかも謎⁈ という様な。モダモダモダモダしてます。「あぁ、秀介、小さい頃もこうだったなぁ。」としょっちゅうスイートメモリーが挟み込まれており。ゆっくり感に拍車をかけます。それゆえ、二人の想い合う気持ちが高まって行くのがとても丁寧に描かれているかと思います。お約束感もありますが、幼い秀介が惹かれた様に、幼稚園児たちに懐かれまくっている二葉を見るにつけ、秀介が嫉妬してるのが可笑しくて。園児のカイトくんはハーフなのか、イケメンに変貌する可能性もあり、ちょっと楽しみなんですが、「先生〜おばけ〜」と言いながら、二葉の服の中に入ってみたり。(乳首とか知らずに触っておいて欲しい。)秀介は気が気でなくなって真っ青です。『俺だってまだそこまでは見てないし、触ってもいないのにぃいー‼︎』と心の叫びが聞こえそうな可愛いシーンです。
大人しい二葉とは全然性格の違うやんちゃな大学生の弟が二人きりの邪魔をしたりしますが、それほど重要でも無く。当て馬も出て来ません。(あえて言うなら二葉を好き過ぎる園児たちか。)終始平和です。非モテで自分に自信が無い二葉ですが、いや多分無自覚フェロモン垂れ流し系の美人だと思います…。ゆったり甘々を楽しみたい時に、何か甘いもの(チョコだな、絶対。ちょっとイイヤツ。)を口にしながら読みたい1冊です。
幼馴染の再会ものです。
近所に住んでた超かわいい7歳下の男の子。
父子家庭のせいかいつも一人で遊んでいて超内向的だけど、受けにはとても懐いて慕っていてくれたあの天使が、10年ぶりに再会したら超イケメンになっていて…というある意味既視感のあるストーリー。
だけど、とっても楽しく読めました。
なにしろ攻めのちびっこ時代のエピソードが散りばめられていて(受けの回想録として)、攻めのちびっこ時代がめーっちゃくちゃかわいい。
「ふたばしゃん、ふたばしゃん」と受けに懐いて、幼いながらも一生懸命受けを守ろうとしたりして、まさに天使。
日野さんのいつもの綺麗な絵と、プニプニとつっつきたくなるようなまんまるホッペのちびっこ描写の二つが楽しめて最高でした。
攻め受けのキャラがどっちもほわんとしていて、ある意味どっちも天然さんで嫌味がない良質キャラだったのも二重丸。
攻めは高身長イケメンに変貌したけど、中身はピュアでまっすぐで一途なワンコ。
受けは小さい頃の攻めをお世話していたことがきっかけでその後、保育士を目指し現在、子供からとても慕われる保育士さんとして活躍中です。
まったく女性にはモテないらしく25歳の童貞だけど、どうして周りの女性は彼の良さに気づかないんだろう?と不思議に思うほどいい人だし、かわいいです。
日野さんは切ない心情描写がお上手な作家さんだと思うのですが、今作品は切なさ要素がほとんどなくて、ほわんとした可愛らしさや和み要素が全面に打ち出されていると思います。
あとがきによると最初は全く別のシリアス漫画を描く予定だったそうですが、細かい所までお話を妄想したら、なぜかちっちゃい子供がわちゃわちゃしてる妄想ばかり浮かんでしまって、打ち消しても打ち消してもそればかり…なら描いてしまえ!という経緯で生まれた作品だそうで、その通り、攻めのちっちゃい頃エピソードがたくさん詰まってて癒されます。
私は、ほ〜らかわいいでしょ、天使みたいでしょ、みたいな幼児キャラ描かれるとイライラするというか、ケッ!!こんな常時天使みたいな子供なんかいねーよっ!!と思ってしまう捻くれババアなんですが、日野さんのちびっこにはそういうあざとさ、わざとらしさがなかったので、かーわーいーいー!!!と純粋に可愛さを堪能することができました。
飴の指輪をはにかみながら差し出して薬指にはめた幼い日の攻めと、ありがとー!おいしーっ!!とバリバリその場で食っちまう受けの罪のない鈍感さを描いたエピがとりわけお気に入りです。