きみはぼくのつがい

kimi wa boku no tsugai

きみはぼくのつがい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×213
  • 萌16
  • 中立5
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
9
得点
140
評価数
42
平均
3.5 / 5
神率
16.7%
著者
栗城偲 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
アルファの恋人
発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784796411585

あらすじ

オメガであるがゆえに両親から敬遠され、高校生で一人暮らしの遥。そんな遥の目下の悩みは、ストーカー被害に遭っていること。それを6才下の弟・都に知られると、遥に懐いている都はボディーガードをすると言ってきた。助っ人として連れてきたのは、地元名士の子息でアルファの少年・嗣英。出会い頭に「俺と付き合わない?」と迫られびっくりするが、小学生なのに大人びていて甘い匂いがする嗣英に遥はどきどきさせられて…!?

表題作きみはぼくのつがい

11歳,小学5年生,遥の弟の友人,α
17歳,高校生,発情期がまだきていない,Ω

同時収録作品ぼくはきみのつがい

遥の恋人α・高3~大学1年生
地元企業に就職した会社員Ω・24~5歳

その他の収録作品

  • The Best Day ever
  • あとがき・栗城偲
  • あとがき・コウキ。
  • short story(カバー下)

レビュー投稿数9

護りたい貴方のために

今回は地元名士の子息の小学生と
専用住宅で1人暮らし中の高校生のお話です。

受様のストーカー事件が解決するまでと
受様の妊娠・出産を経て家族になるまでに
2人の結婚式と幕間的SSを収録。

生物には男女、雄雌がありますが
そのうちのヒトにのみ第二の性と
呼ばれる分類があります。

それは
アルファ、ベータ、オメガの分類で
オメガ性は男性であっても
雌性の生殖機能を持ち出産も可能です。

オメガは二次性徴の際に
発情期を迎えると性フェロモンを分泌、
アルファとベータの発情期は
オメガのフェロモンに誘発される形で
のみ第二の性が表面化する為

古来より第二の性は
二次性徴の際にようやく分類できる
とされていましたが
近代においては血液検査により
出生時に判別が可能となります。

受様の両親はともにアルファ家系で
オメガの受様は生まれた時から恥とされ
両親は「オメガ特区」へと引っ越します。

6年後に生まれた弟はアルファで
両親に溺愛されて育ちますが
受様は高校生になると
「オメガ専用住宅」へと移され
1人で暮らすようになります。

受様の弟はそんな両親に反発もあって
大好きな兄の居住によく遊びにきていて
受様が専用住宅に移って以来
ストーカーされていることを
とても心配していました。

切手のない茶封筒入りの手紙が
週に1,2度ポストに投函されるだけで
目立った接触はないために
警察に相談しても巡回強化くらいしか
出来ないでいたのですが

とうとう受様が帰宅した時に
見慣れた茶封筒を手にした
不審な男と遭遇してしまいます!!

受様は声すら上げられずにいましたが
弟とのその友人がやってきたために
男はすぐに逃げ出してしまいます。

弟と共にやってきたその友人こそ
今回の攻様になります♪

受様のストーカー被害を聞いた攻様は
弟と一緒に受様のボディガードを
かって出ていたのです。

受様は小学生に守られるほど
軟ではないと断りますが
1人でいるのは危険と押し切られます。

その上、攻様は受様に
「俺と付き合わない?」と迫ってきて!?

受様を狙う男の正体は!?
そして攻様に迫られた受様の運命は!?

本作は栗城先生の初オメガバースで
あらすじとカバーイラストから
お得意の年の差&年下攻モノだよねと
ワクワクして手に取りました♪

攻様の最初の交際申込は
お付き合いしたら他人じゃないから的な
犯人への牽制的な発言でしたが

受様の弟と受様のボディガードをする内に
受様がオメガである故に
1人で生きる決意をしている事を知り

受様を支える存在になりたいと
思うようになります。

ストーカー事件を軸にしながら
受様と攻様の家族の思いも絡まって
事件が解決するまで
犯人と目される人物へのミスリードや
伏線が上手く活かされていました♪

それでもやはり攻様は小学生で
大切な受様を守り切るには力足らず。

でも攻様はちゃんとそれを自覚して
受様を護れる男になるべく
「高校生卒業まで待ってください」と
受様にお願いしするのですよ。

栗城先生の年下攻キャラのかっこ良さが
溢れててもうMYツボ押しまくりです (^O^)/

続くお話で攻様が卒業を迎え
めでたく身体込みの恋人同士になり
順調にお付き合いを進めていくのですが

受様の発情期にまんまと(笑)
引きづけられてHしてしまった事から
受様が妊娠してしまって
スッタモンダの騒動に発展しますが

ハピエンはお約束なので
めでたくウェデングベルを鳴らすまで
2人の恋をワクワクしながら
楽しませて頂きました。

オメガバースフェアとの事で
カバー下にオマケSS付きです。

年下攻様ならではの
可愛らしいエピソードですので
こちらも読み逃しなく!!

今回は本作同様ショタな年下攻で
栗城偲さんの既刊『きみがすきなんだ』を
おススメしてみます。
こちらの攻様も男前ですよ♪

5

こんな事もアリなのか・・

関連作「アルファの恋人」を先に既読。

初オメガバース作品なのだそう。
表紙絵から受けるイメージ通りの内容。

オメガバースのルールは、運命の番 に年齢差の制限条件が無いので、
αが小学生で、弟の同級生 x Ωが高校生、
6才の年齢差でも、出会ってビビッと来てしまうこともありなのか・・

ランドセル背負った少年が、高校二年生に、「運命」を感じてしまう。
でも「運命の番」とは作中で言い切っていない。

どうしても年齢差が気になって、ハピエンなのに萌切れなかったけれど、
「アルファの恋人」の為にある「きみはぼくのつがい」だ、と解釈したら
二冊セットで「萌2」評価かな。

怯えるオメガを包容するアルファの愛。


0

小学生の時から頑張る年下ショタ攻め、可愛かった…

スピンオフ作品の「アルファの恋人」から読んだのですが、そちらがとても良くて。
そこに出てくる攻め・都の兄である遥(Ω・今作の受)のストーリーが気になったため、スピン元のこちらも購入し読んでみました。

出会った時は小学生 × 高校生。6歳差の年下攻め様、嗣英の頑張りを応援したくなっちゃう作品。
胸にぐっと刺さるような感動はスピンオフの方が大きく、そちらの方が好みではあったかな。

ストーカーから遥を守ろうと、連日高校の校門前まで迎えにくる攻め様(&受けの弟)の姿を想像して、萌えました。
自分が高校を卒業するまで、セッッなしキスだけで、よく頑張ったよ…!と褒めてあげたくなる、「待て」のできる攻め様です。

全体的に二人の間に大きな危機が訪れることはないんですが、妊娠が分かってしまった時の遥の行動は、オメガバースあるあるだけど「いや、話し合おうよ…」とちらっと思ったり。
受けの遥の性格、決して嫌いではないんですが、もう少し精神的に強く、反骨精神のある受け様の方が個人的には好みだったかも、、

とはいえ、結婚式で初めてうなじを噛む「番の儀式」なんてちょっとえちな感じがしてドキドキしたし、一途なショタ攻め様にとっても萌えて、きゅんとするお話でした◎

頑張る年下攻め、一途な年下攻めはやっぱり応援したくなるよね!好き!と再認識です( ̄∀ ̄)

0

ショタ攻め、います。

栗城さん初となるオメガバースもの。どんなお話かなと思って発売を楽しみに待っていました。




主人公はDKでΩの遥。
遥の住む市では、Ωが保護され差別を受けないように手厚い保障がある。そのためΩだけが住むことができるアパートがありそこに一人暮らしをしているのだけれど、最近ストーカー被害に遭っていて…。

というお話。

Ωだけが住むアパートがあるからとはいえ、なぜ、高校生が一人暮らし?

と思いつつ読み始めたのですが、彼のαの両親が、Ωである遥の存在を疎んでいるから。
という、栗城作品らしいと言っていいのか、薄幸受けさんのお話でした。

両親から愛されることなく、発情期もまだきていない。
そんな遥は、早く自立して、一人で生きていこうと決心している。

両親との関係は希薄な彼ですが、他の関係は恵まれている。

Ωが差別されずに生活できる場所に住んでいること。
信頼のおける友人もいて。
そして、両親とは異なり自分を一心に慕ってくれる弟もいる。

弟・都はストーカー被害に遭っている兄を心配して、自分の友達でもある嗣英とともにボディガード役を買って出るのだが、この嗣英に一目ぼれされてしまい―。

遥と嗣英が出会ったのは、嗣英がまだ小学生の時。
なのに、良家の子息でありαでもある嗣英のスパダリ感が半端ないです。ストーカーから守るために奮闘する。ランドセルを背負ったショタ攻めがお好きな方にはたまらない攻めさんではなかろうか。

おそらく、この作品の大きな魅力の一つが、この「ショタ攻め」さんかと思われます。
個人的にショタ攻めにはあまり萌えを感じないのですが、でも、初めて出会った時から、ブレることなく一途に遥だけを愛し続ける嗣英という青年がめっちゃカッコいい。
ひたすら遥を愛するわんこであり、彼を守る番犬でもあり。わんこ攻めの鑑です。

けれどこの作品はそれだけに非ず。

遥がストーカーに狙われるという伏線が上手に生きていて、二人が出会うことになるきっかけや、その後彼らが恋人同士になった後の関係までが、無理なく展開していく。

また、遥の友人である東くんと松永くん(のちに彼らは夫婦となりますが)や、嗣英のお兄ちゃんであり遥の高校の友人でもある佐古くんの存在もよかった。

が、あえて物申すと、もう一声ほしかったな、という気も。

佐古くんから弟・嗣英との関係についてくぎを刺されるシーンがります。
まだ子ども(小学生だしね)の嗣英の暴走を抑えるのは年長者である遥の役目ではないのか。
αの嗣英と、Ωの遥との間に何か間違いがあったらどうする。
といったもの。

佐古くんの意見に同調し、また良家の子息である嗣英とこれ以上かかわらない方が良いと思いつつ、でも、嗣英との関係が何ら変わらず。そこはもうちょい葛藤してほしかったな、と。

そして、遥が嗣英の子を妊娠してしまった時。その時の遥の対応が、なんか、昼ドラを見てるよう、というのか、安易で陳腐な展開だったなと。個人的な好みですが、遥がもう少し男気があったらな、と思ったりしました。

両親から愛されることなく、またストーカーに襲われるといった展開はありますが、全体としては甘く優しい雰囲気で、スパダリに愛される薄幸受け、がお好きな方にはお勧めな作品かと思います。伏線を上手に回収しつつストーリー展開も面白く、さすが栗城さんといった作品でした。

コウキ。さんの可愛らしい挿絵が、優しいストーリーにあっていてよかったです。
特に嗣英のランドセルを背負った、イケメンショタ攻めに、悶絶しました。

あ、そうそう。

カバー下に小話が描かれています。
時系列としては嗣英が一方的に遥に恋心を抱いていた小学生時代のお話。
カバー下にこんなお楽しみが隠されているとは…。心憎い読者サービスに、ちょっとテンションが上がりました。

13

波乱がないから癒される

電子書籍で読了。挿絵、あとがきあり。ただし、marilynさんが前のレビューで教えてくださっている『カバー下ss』は収録されていません。

栗城さんらしい、可愛らしいオメガバース。
可愛らしいと同時に「正しい」と思いました。
適切な言い方かどうか判りませんが「政治的に正しい」って言うか……読んでいて私の中の女性的な部分が傷つきません。
私の中に『学校図書館に置くべきBL』というジャンルがあるんですけれども、まさしくそれに推薦したいような一冊です。

『ショタ攻め』や『弟萌え』『シスターフッド(おにゃのこではないんだけれども)』『ちみっこ』等々がお好きな方は、好きなお話だと思います。
ショタは凛々しいし(何故、凛々しいショタは成長するにつれてヘタレ感を漂わせるようになるのであろうか?二次性徴の謎ですな)、弟は『姉ショタ(姉ではないんだけれども)』風味だし、友達は実に親身になってくれるし、ちみっこは可愛らしい。

大きな感情の起伏が起きる物語がお好きな姐さま方には、ちょっと物足りないかもしれません(どっちかっていうと私もそっちなんだけれども)。
でも、酷暑で夏バテの私には、風邪をひいた時の擦り林檎のごとく、心に滋養が染みわたりました。

6

Ωに優しい地区が新鮮だったけど

何故だろう。読み終わってからがあまり記憶にないです。読んでる時は面白かったんですが。すごい、切ない展開にはならなかったからかも。嗣英の気持ちが揺らがなかったし、αの両親も無関心だがそれだけでそんなに酷い親じゃなかったし、弟の都はお兄ちゃん大好きって分かったから悲壮感はありませんでしたね。妊娠が分かって会社辞めて、部屋を引き払って短慮だとは思いましたがね。嗣英の両親が出て来てからの話をもっと読みたかったかも。嗣英の両親は面白かった。

2

カバー下にSSあります!

表紙よく見たらわかるけど、ランドセルしょってる!
イラストも大好きなコウキ。先生で期待度大。(ちみっこ絵は後書きで堪能♪)
完全ネタバレ感想です。

小学生α×高校生Ω。
期待よりショタみは少なかったけど可愛いお話でした。
「きみはぼくのつがい」の出会い編では、ストーカーから好きな人を守る小学生αくんは、絶対将来スパダリっ!っていう匂いプンプンさてます。
「ぼくはきみのつがい」の恋人編では月日が7年流れて、小学生から高校生になってました。
付き合ってるのですが、とっても自制心があり、まだ結ばれてはいなくて、大学合格したらって約束したりして可愛かった~。恋人を大切にする男性に育ってました~。

「きみはぼくのつがい」と「ぼくはきみのつがい」の間の7年が気になります~。ストーカー事件後の病室で告白されてますが、実際にちゃんと恋人同士として付き合うに至るまでの過程や葛藤、同級生の兄・弟の反応など、個人的な好みとして、もっとこのあたりも味わいたかったです~。
7年間が飛んであっという間に付き合ってたので(;・∀・)

アフターストーリーの「The Best Day ever」での結婚式は素敵でした~。
誓いのキスではなく番の儀式がとっても厳かで。
そして、東の子供の陸くん、空くんも気になりました~。
岬くんの将来も気になります!

小説には珍しくカバー下にSSがありましたが、とても可愛いお話でした♪
こういうのもっと読みたいです~!

2

ショタ攻めだけど大丈夫



オメガバース設定の話です。
中編2編「きみはぼくのつがい」「ぼくはきみのつがい」
掌編「The best day ever]
の3編からなります。


「きみはぼくのつがい」
攻めが小学5年生で受けが高校2年生から始まりますが、まだ精通していないアルファでちゃんと教育されている名家の出なので間違いはおきませんのでご安心を。
ふたりが出会い、自分がまだ子供だと痛感した攻めが大人になるまで待ってと受けに将来を予約するまで。

オメガ専用居住に住む高校生の西森遥(受け)は一年以上ストーカー被害にあっています。が、オメガへの差別意識の強いアルファの両親は言うに及ばず、実害がないということで警察も動いてくれません。そのことを知り心配したアルファの弟・都とその友人で同じくアルファの佐古嗣英(攻め)の二人が警護と称して毎日学校の行き帰りに迎えにきてくれるようになります。

遥が住む地区はオメガに理解のある代議士のお膝元でオメガ特別保護区となっているため、オメガに対する差別はほとんどありません。小さい時からの教育もしっかりしているため、地区内では就職や進学に対する差別もなくオメガにとっては住みやすい土地です。
が、遥の両親は地区外からの移住組であるため差別意識が強く、遥は一番守ってもらうべき両親からの差別に傷つき諦観するに至り、高校に入ってからはオメガ専用住居に一人で住んでいます。
不安でいっぱいだろうに、自分が年長者だからと我慢する姿が痛々しいです。


嗣英は遥たちが住む特別保護区を作った地元の名士の三男坊で、彼の長兄・佐古胤嗣は遥のクラスメイトで委員長でもあります。
都が地元の実力者の息子だと何かと便利だろうという下心で今回の騒動に巻き込むのですが、嗣英は遥に執着するようになります。
アルファということもあるのかとてもしっかりしていてとても小5にはみえません。それでも、時々みせる小学生らしさはとてもかわいいです。

ただ、嗣英が遥に執着するようになった理由は何だったのか、「運命の番」という言葉は出てきましたが、二人がそれだという描写はなく、嗣英が遥に執着する理由が欲しかったです。

アルファはオメガの発情期に充てられると理性が飛んでしまうので、遥は都と嗣英のことを心配した両親と胤嗣の両方にきつい言葉で注意されるのですが、
差別意識たっぷりの両親はともかく、普段穏やかなそしてこの特別区で育った胤嗣が年長者だからとオメガである遥だけを一方的に責めるのはちょっと違和感を感じました。

オメガが差別される世界ではありますが、主人公のはその中でもオメガ特別保護区というほとんど差別のない地区に住んでいるため、周りからの差別はありませんが、一番守ってくれるはずの両親からひどい差別を受けています。
成績もいいのに、進学を諦めざるを得なかったり、被害にあったときの両親の言葉に腹が立ったりと、この前半の話はもやもやしっぱなしでした。

オメガバースは私の地雷てんこ盛りなので、厳選して読むためあまり数を読んでいないのですが、今作は私が今まで読んだ中では一番オメガが生きやすい世界
(主人公の住んでいる地区に限って)であると同時に、発情期でなくても項をかまれる
と番契約が成立してしまうという実に危険な世界でもありました。オメガ、アルファ問わずどれだけの不幸な番が誕生したか想像したら怖いです。
また、アルファ同士のカップルやベータとオメガのカップルが普通だというのも私には初めてでちょっと不思議な感じがしました。

「ぼくはきみのつがい」
やっと二人が結ばれて、想定外に子供ができてしまう話。

高校3年になった嗣英と晴れて恋人いなっている遥。
高校の時の事件を引きずっているのではと気を遣う嗣英とは清いおつきあいを続けています。
嗣英が大学合格してやっと結ばれるのです。
それからは理性の塊の嗣英の配慮もあり適度なおつきあいがつづくのですが、もともと薬の効きにくい体質の遥は自分に合う抑制剤が見つからず、思いがけない時に発情してしまい、嗣英がそれに充てられてしまうのです。
さらっとおつきあいしていると始まるのですが、前半の話ですごく反対してたっぽい同級生の胤嗣はなにも言ってこなかったのかなとすごく気になりました。
後半の話には本人は全く登場しなかったので前半でも胤嗣を登場させる必要あったのかなと思ってしまいました。
高校生になったんだからもうOKてことだったのかなー。

抑制剤が効きにくい遥は気の毒ではありますが、再三病院に行ってちゃんと処方箋をもらうようにと言われているのに、面倒だと市販薬で凌ごうとする遥は理解できませんでした。処方箋もなかなか合うのがないから市販薬でも一緒だと勝手に判断して、妊娠する事態になったのは自業自得だと思うのです。

また、結局遥の両親の理由と理屈というものがなんだったのかわからなかったのももやもやしました。たとえ、区外からきて、保護区よりもずっと差別的意識であったとしても長らく保護区にいれば少しは馴染みそうなものなのに。両親のせいでせっかく差別のない保護区に住んでいるにもかかわらず、遥が自分がオメガであることに引け目を感じ、予想外の妊娠で突っ走ってしまうという結果になったように感じ、彼らが両親でなければ遥はもっと幸せな人生を送ったのではないかと思うとすごく残念な気がしました。


「The best day ever」
嗣英の就職を待って行われた二人の待ちに待った結婚式の様子。
とても素敵な結婚式でした。でも、最後まで両親との和解(親からの一方的な差
別だから和解とはいわないかもしれないけど)がなかったのが残念でした。最後に悔い改めて欲しかったのに。

1

「アルファの恋人」の前作

スピンオフ作品の「アルファの恋人」を先に読んでしまったので、そっちの前作だという印象が強いです。あちらの受けが結構悲惨な目に遭っていたので、それに比べるとこちらの受けの遥は、だいぶマシに思えました。

攻めの嗣英が遥を大好きでブレなかったので安心できた分、刺激は少な目でしたが、番になるのは性交渉しながらでしか読んだことなかったので、人前でエロなしでというのがすごく新鮮でした!

中編2作品、SS1編。「きみはぼくのつがい」で小学生の嗣英と出会い、「ぼくはきみのつがい」で大学合格した高校生の嗣英と結ばれ、「The Best Day ever」で結婚するという展開は、年齢差以外はオメガバース作品として王道ですが、松永と東の友人カップルが良い味を出してました。コウキ。先生のイラストにも癒されます。オメガバース初心者には有難い作品だと思いました。

1

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