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shinyu to kareshi no teigi
セール時にまとめ買いした竹書房作品を読みあさってますが、うわーコレ好き!とテンションが上がる作品がたくさんで嬉しい♪
とくにQpa作品が粒揃い!
本作もそのひとつ、表題作+短編2編で、表題作は話の展開にワクワクさせられ、短編はオチにゾクッとさせられ、デビューコミックスとは思えないくらい楽しませてもらいましたー^^
●「親友と彼氏の定義」
登場人物は男三人。
たくみ:瑛太の親友。瑛太に抱かれている。終わりがある恋なんて面倒。
誠司:瑛太に片思い。一度だけ瑛太を抱かせてもらった。恋に真面目なタイプ。
瑛太:いつだって恋していたい軽い男。
たくみは恋愛なんて意味はない、セックスだけ出来れば良いと、気が向いた時に瑛太に抱かれている。
反対に瑛太はいつでも恋していたい男、でも彼女はひっかえとっかえ、”恋すること” を楽しんでるだけで、誰にも恋してないように見える。
たくみが瑛太の部屋にいると、瑛太の彼女面した女達が繰り返しやってくる。
でも、その日にやってきたのは男の誠司で、瑛太から「寝ちゃった」と聞かされたたくみは、自分以外に瑛太が ”抱いた” 男に興味があって話を聞くと、誠司は瑛太が ”抱かれた” 男で…
そして、たくみは「恋人としかセックスしない」と宣言する誠司を、瑛太の生活する空間で、瑛太を抱いていると妄想して抱けばいいと誘惑すると、誠司は前戯を大事にするくせに、意外と荒々しいセックスをする男で…
誠司とたくみはカラダの関係を重ねていく。
たくみは、恋人はいつか終わりが来るけれど、親友だったらずっと続いていくと信じて、瑛太とカラダの関係を続けてきた。
それって、終わらせたくないくらい瑛太を好きだったってことなんだよね。
でも瑛太の考えはたくみとは真逆。
それと恋に真面目な誠司が、たくみと関係を続けるのは理由ができたから。
誠司が何に目を向けていたのか?ヘッドホンのボリュームでそれを表してるのがイイ!
恋したくないと言っていた男が切ない恋をしていて、恋したい男が誰にも恋していない、そんなパラドックスが面白いストーリーでした!
●「シンメトリー」
地味な大学生・ジェイは、大学同期に誘われた演劇で、モデルのKを知る。
同期にKに似てると言われて、イメチェンすると、本当にジェイはKに似ていた。
ジェイはKに近づきたくて、Kそのものになりたくて、ストーカーのようにKのマネをし、とうとうモデルとなってKに対面すると…
ジェイの願いは自分自身を捨てていくこと、別人になること。
その先にあるナルシストの究極の望みにゾクゾクさせられました!
●「スターの男」
顔だけの崖っぷち俳優が、キャリア俳優に言われるがまま、キャラを変え、抱かれ、キャリア俳優とセットで売り出してもらう。
崖っぷち俳優は、キャリア俳優を蹴落としたいと思っていたけれど…
共依存の話ではあるけれど、自分の置かれた立ち位置を冷静に理解したうえで、その場に留まるために、その状況を受入れる。
悪あがきが印象に残る短編です。
甘さからズレたストーリーは、心理描写が秀逸でした!
これがデビューコミックスというのは、作家さんの力量にも、編集部の許容の広さにも脱帽です。
初めてのコミックスらしいですが、とても良作でした!
ボリュームも満足できるものだと思います。
作品内容は表題作の《親友と彼氏の定義》は
女の子をとっかえひっかえする瑛太君×瑛太君の親友兼セフレの付き合うとかめんどくせぇとか思ってるたくみ君
瑛太君に告って1度ヤッちゃって瑛太君が好きな誠司君×瑛太君を抱いた男に興味を持ったたくみ君
なんだかドロドロな展開になりそうな感じですがそんなにドロドロしてませんでした。
誠司君は真面目ゆえにチョロい感じだけど、そこがかわいい!
同時収録の
《シンメトリー》は、冴えない大学生が人気モデルに似てると持ち上げられて、人気モデルの場所まで上って行ったら…的なお話でした。
あからさまなラブ成分は無いのですが、これはラストで2人が幸せだって言ってるのでハッピーエンドなんだろう、きっと。
《スターの男》は、人気俳優のお陰で売れたのに、人気俳優のバーターから抜け出そうと下剋上を頑張る元売れない俳優のお話でした。
これも甘いお話ではないけれど、ちょっと大人目のラブストーリーかな。
そして、読んだ今日はこの作家さんのお誕生日みたいです、おめでとうございます!
表題作と、他2作品の、全3作品が読めますが、どれもすっごく面白かったので、文句なしの神評価にさせて頂きます!!
親友と彼氏の定義
まさに"親友と彼氏"を表す作品で、タイトルぴったりだなと思いました。
親友と彼氏、それぞれに定義はないと思います。でも、それらは、明らかに違います。何が違うか、言葉ではなかなか表すのが難しい、その絶妙な違いが、読んでいて伝わってきました。泣きました。特に同性だと、彼氏と親友の違いは、はたから見たらわかりにくいかもしれないので、より一層、似て非なるものの加減が難しいかもしれませんよね。素晴らしいです、ほんとオススメ!
シンメトリー
予想してなかった結末に、鳥肌が立ちました。究極のナルシストは自分自身に抱かれたいんです…!!仕組まれた計画にしっかりハマって、めちゃくちゃ面白いなと思いました。目の付け所がすごい!
スターの男
不安や嫉妬心につけこみ、言葉巧みに依存させる。愛情ではなく野心だった気持ちが、次第に、気がつかぬうちに愛情に変わっていく。依存することで自身が見えなくなる一方、離れると不安でたまらなくなる気持ちは、まるで調教にも近いのかなとすら感じました。好きならば、ひねることなく、側にいたいと伝える、素敵です!
どの作品も心理描写が素晴らしい!!オススメの一冊です( ◠‿◠ )
ラブクオリアがとっても良かったので、こちらも購入。
表題作は作品紹介にはトライアングルとありますが、いわゆる三角関係ではないです。
何故なら最初二人から想われてる瑛太が、まったくその二人にラブを抱いてないから。
ノリで友達とセッ◯ス。うーん、瑛太のこの軽さ。ちょっとおばちゃんはついていけない・・・(最後あんたに正論言われてもね・・・まあ、そのおかげで二人はくっつくけどさ)
そんな瑛太も含めて、最終的に三人ともちゃんと収まるところに収まるので、ストーリーは王道だと思いました。
相手を好きなことに気付くまでの心情が丁寧に描かれていて、すごく共感できます(瑛太除く)。
そして何よりエロシーンがイイ!
いや〜、この作者さまの描くエロ、すごくイイです!
是非読んでみてほしい!
他の短編も良い作品でした。
男性の色っぽい表情が楽しめました。
これからも追いかけたい作家さまです!
ちるちるの作家さんインタビューを見て、ちょっと変わった三角関係に興味を惹かれて購入。表題作の他、2つの話で構成されているのですが、どれも人の持つ弱さや特殊な性癖といった内面をうまく炙り出されていてとても面白かったです。
表題作の『親友と彼氏の定義』は貞操観念のゆる~い瑛太を軸に〈恋人〉のつもりで瑛太を〈抱いた〉誠司と〈親友〉という立場を守りながら瑛太に〈抱かれる〉たくみが偶然出会い、たくみの挑発により身体を繋げることから話は始まるのですが、この瑛太がとにかくクズ。次から次へと相手は変えるし、お手軽にセックスするし、自分勝手だし、腹が立つだけで一体彼の何がよくてモテるのかクズを愛する私でも全く理解できませんでした。
少なくともどちらか一方には恋愛の矢印が向くことで三角関係は成り立つと思いますが、瑛太はたくみに対しては気持ちの伴わないただの性欲処理できるお手ごろな親友兼セフレだし、誠司に対しては1回してあげただけの友達だし、身体の関係はあるものの瑛太からの矢印が全くないので、残りの二人がなんだかお気の毒でした。
そんな飽きっぽい瑛太の気持ちを繋ぎ留めるために親友というポジションに固執するたくみは、ドライでビッチのようにみえて、じつは瑛太に捨てられることに怯えて恋人にまで発展できない臆病なタイプ。
もう一方の誠司はまず気持ちがあってこそ身体の関係に発展するのが当然と考えているような身持ちの固い保守的な考えの持ち主なので、一見正反対のように見える二人ですが、方法が違うだけでどちらも一途という点では似ていて、身体を重ねることで相手の本当の姿を知ってしまいます。
さらに共通の趣味を通して一緒にいることで得られる楽しさや充足感を知りどんどん惹かれ合うものの、知り合うきっかけとなった〈瑛太への想い〉が足枷となり一歩踏み出せないのがじりじりして、もどかしくって…そこからはある意味お決まりの展開ながらも、不器用な二人が自分の気持ちに素直になる過程をにやにや楽しませていただきました。
そしてなんといっても誠司の余裕のない貪るようなキスも、執拗な前技でとろんとろんにされるたくみも、昂りすぎて歯形が付くほど噛みつきながらイク姿もエロっエロでたまらなくよかったです!
その他2つの話も短編ながら読み応えがあったし、買って正解でした。面白かったです!
気になっていたので購入しました。
表紙が三人写っているので三角関係、もしくは3Pなのかな? と思って読んでみたら違いました。
三角関係ではなくて片方はセフレ、片方はLoveを寄せてくる男、そして主人公とで織り成すストーリー。
タイトル通りの『親友と彼氏の定義』についてが題材でBLだけども、それについて考えさせられるお話でした。
その他の同時作品は
特集設定:とあるモデルを真似た男×そのモデルのお話や人気俳優×崖っぷち俳優のお話とバリエーションが豊富で読んで満足な1冊でした。
3作品収録の作者様デビュー作。
「親友と彼氏の定義」
真剣な恋愛なんてしたくない、親友の瑛太と気楽にヤるのがいい、というたくみ。
そこに、瑛太に告白したという真面目な誠司が来てたくみの考え方を否定するので、からかい半分に強引にセフレ相手にしてしまうたくみだが…
…というのが大まかなストーリー。
変則三角関係が絡んでいるかのようだけど、「誤解とすれ違いの両片想い」という王道BLパターンだと思います。
「真剣さを怖がり軽い関係を求める」という人物がまっすぐな人物と出会って本当の恋愛に目覚めるお話。
…というのはいいんだけど、これ親友ポジションの瑛太が変な奴です。
自分がふわふわノンケの鈍感野郎の癖にたくみに説教しやがる。ここがカチンときてこの作品は萌の下方。
「シンメトリー」
一方、この作品はすごくいい。
非常にゆがんでいてゾクゾクしました。
一人の陰キャが人気俳優Kに似てると言われて髪型を変える。そこからどんどんと似せる事にハマっていき、読モ、プロのモデル、ときて遂に本物のKとの撮影にまで上り詰める…しかしそこには⁉︎
この作品は「萌x2」!
「スターの男」
下り坂で崖っぷちの俳優・家守が主人公。
スター俳優の一ノ瀬が共演者として家守を選ぶが、アレコレ命令ばかり、レイプまがいの行為まで…
しかし、一ノ瀬との共演は高い評価と大きな反響、瞬く間に家守はスターになっていく。家守は本心では一ノ瀬を憎み、表では従順に振る舞い自分の名声を高めていくが…
もっと一ノ瀬ザマアがあっても良かったかな?というところで「萌」。
とにかく「シンメトリー」一択なんですが、トータルでは「萌」で。
見境のないヤリチンの〔瑛太〕、瑛太とセックスしているけど瑛太とはただの親友の〔たくみ〕、瑛太に片想いしていて一度だけ瑛太とセックスした〔誠司〕
掛け算は、瑛太×たくみ、誠司×瑛太(描写なし)、誠司×たくみ
お話の主役はたくみと誠司です。
私が三角関係を好き過ぎて手当たり次第に読んでいるせいもあるんですが、三角関係としては一番ありがちなパターンだったかなと思います。
展開が予想できるのでワクワクがなく、おまけに三者三様の打算さが私にはどれもこれもダメでどのキャラも好きになれず、読んでてあまり楽しくないお話でした。
ヤリチンの瑛太はもう問題外だし(あるセリフに「お前がそれをたくみに言うか?」とマジでカチンと来た)、たくみと誠司の行動は分からなくはないけどなんか煮えきらねぇなぁって感じだし、んーごめんなさい。
表題作の他に短編が2本入っています。