とらのあなだけで手に入る限定特典つきコミックも充実!
おおきぼん太待望の初コミックス登場!!
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
物語の筋で語る、と言うよりも行間で語ると
いう作風で一貫して展開されるこの一冊。
ページ数が少ない中での展開となれば題材を
詰め込み過ぎて性急な感じが否めない作品が
多い中、この方は敢えて題材を絞り、そして
静かに掘り下げるという事でその味わいを
引き出しています。
表題作と描き下ろし『天使の住む庭』、そして
『やさしいてのひら』の三作は人間の身勝手で
生まれた生命体《ホムンクルス》とその主を
主人公に展開される物語。それは儚く切ない
物語です。
他同時収録作は保健医と新入生・泥棒と家主・
御曹司と執事・狼と羊、そして教師と卒業生の
組み合わせで、それぞれ淡々と進んでゆきます。
おおきぼん太って、お笑いの人みたいな名前ですが、作家さんの名前です。
その名前に相反するような、儚く、淡く、可憐な絵に魅了されました。
ショタ系萌え絵ですよね。
以前はこれ系は苦手だったのですが、この方のは変にストーリーを作ろうとか、つじつま合わせをしようとか、そんな工夫はなく、ごくごくシンプルに題材を特化して、それのみを抜き出して描いているので、雰囲気仕上げになっていて、この絵の特徴が引き出されてよい味を出しています。
表題は『やさしいてのひら』『天使の住む庭』と3連作になっています。
人間によって作り出されたホムンクルスとその創世者(マスター)との愛が、胸を掴みます。
特に描き下ろしの『天使の住む庭』はエロは一切なく、それでも読ませるキュンキュン物語になっています。
もう切ない、切ない、切ない!!
保健の先生と生徒、執事と坊っちゃん、先生と卒業生の別れ、狼と羊
これらはエロ特化していますので、非常にわかりやすい。
狼と羊は”嵐のあとで”を思わせるがエロにもっていくことでユーモアになっている。
残念なのは、カラーページがついていない!
せっかくイラストギャラリーを巻末に付けているので、このフェアリーなイラストがカラーで眺めることができれば、もっとこの本の価値があがるのに、とそれが残念。