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ためしてみる? 俺と
old chocolat
表題作他、4編が入っている短編集のこちら。
2つ目のリバのお話も良かったんですが、やっぱり表題作が良かったかなあ。
淡々としているんだけど、なんだか沁みるものがあって、何度も読み返しています。
表題作は大人の静かな、しかし秘めた激しい想いも見せてくれる、中年男性二人のラブストーリー。
高校時代からの30年来の友人である、高楠(離婚したばかり)×と江連(ゲイ)。
元妻にマンションをあげてしまい、ホテル暮らしスタートか…と話す高楠に、売れっ子パティシエの江連が「部屋が空いてるから」と同居を勧め、二人の同居生活がスタートしてー
と続くお話です。
学生時代には攻めに叶わぬ恋をしていた受けだけど、今このタイミングだからこそもう一度…!っていう期待と愛に溢れた想いに、グッときました。
最後の描き下ろしの、二人が顔を見合わせて赤くなってるのも可愛かった❤︎
心温まる、年齢を重ねた大人同士のラブストーリーでした。
『オールドショコラ』
高楠がデリカシーなさすぎ!
30年前に告白されたゲイをカミングアウトしてる友人に、離婚したことをウジウジ言って。お前なら…とか。
相手は高楠一筋だったのに。
まあ良かったですね。
『くるりかえせば』
圭人のが大人じゃない?
いくら付き合い出した時にはミツのほうが年上で背が高かったとはいえ、ずっと…だなんて。
遠恋確定かもな就活のこともちゃんと話さないくせに、圭人が自分を抱きたがると俺に飽きたのか?とか圭人の何もかもに不安になって。圭人が攻めをしたがる理由もカッコいい!
『つよきのよわき』
こちらが一番面白かったです。
あれよあれよと言う間にコンビニバイトの大学生賢治の術中にはまるアホの子雷太。
口説かれて怖がってたのに、卒業したらどうするんだ?って聞かれてバカだから就職するって言ったら…。会えなくなるって怒られいつの間にか大学受験することになり、受験する大学も決められ家に呼ばれ英語を教わることに。
なんか好きになっちゃったかも…。チョロい!こりゃあいつの間にか気がついたら。抱かれてたパターンかも?
大人の色気と余裕と焦ったさの詰まった一冊
短編集なので、若干の不完全燃焼感は否めませんがどれも美味しくいただけるお話ばかりでした
表題作が、もっとじっくり読ませる展開でも良かったのになと、設定が好みだっただけにちょっとがっかり
ほかのお話もすっきりまとまっていて、非常に読みやすい一冊です
リーマンが初恋拗らせてるっていうだけでニヤニヤしちゃうので、もっとそこを堪能したかった
けど、きっかけさえあれば落ちるのは早いのも既に関係が仕上がっているから故かと思うと納得せざるを得ない、というちょっとしたモヤがありました
様々な設定のカップルがそれぞれの愛を確かめ合う短編集です。
表題作は30年来のゲイの友人・江連を抱く、という
江連にしてみれば夢のような展開でしたが
高楠が離婚して家を失った為同居を提案した江連は幸せでもあり怖くもあったでしょう。
けどあんなにご飯も世話してあげたら高楠も出ていこうとは思わないかww
江連の気持ちを知っていながら誘いにのったのは
もう自分の心は決まっていたのかな。ちゃんと抱けたし。
江連がただただ健気だったということで
今まで以上に大事にしてほしいと思いました。
個人的には江連×高楠が好かったかな…。
『くるりかえせば』
リバのお話好きなんですが、抱いてる恋人に「俺に抱かれてみない?」って言われて
どうして自分に飽きたんじゃないかって思うかな…。
素っ気なくなったり目も見なくなったとかじゃないんだし、言葉どおりに受け取っておけばよかったのに。
圭人の方がひとつ年下だけどよっぽど大人でした。
言いにくいでだろう就職のこともちゃんとミツから言い出すのを待っていてくれたし。
自分がされて気持ちいいことをミツにもしてあげて、
そうそうこれこれ、リバの醍醐味!とうなずいてしまいました。
『三國くん、ホントはね?』
ゲイ同士、付き合い始めたはいいけどどっちがどっちかわからないまま
相手を抱くつもりだった三國くんが四ツ谷さんに抱かれてしまう、素敵な展開!!
ゲイ同士だからお互いの指向は事前に確認してるのが当然だと思っていたので意外でした。
四ツ谷さんがスマートそうな印象でしたが
色んな面を見せてくれて楽しかったです。
他の短編も、最後は二人のキスで終わることが多くてこれはもうお約束??
もちろん幸せそうで何よりですがちょっと飽きちゃうかな…すみません。
でも好きなお話もあったのでおまけの萌です。
おじさん同士ということで買ってみました。
でも、それほど年齢を重ねたという感じはなく、初恋の人が今ではいい友人で、家をなくしたのをきっかけに同居を始めて仲良く、というストーリーで、受けのゲイのパティシェさんが女性っぽいので、普通のラブストーリーに思えました。
ところどころ手のバランスが狂っているような気がします。
次に、大学生カップルが卒業を控えて悩むお話がありました。かわいいと思っていた彼氏が成長して雄っぽくなっていてドキッとする辺りが○。
他に、なかなか手を出してこない彼氏にやきもきする
最後は、受け攻めで迷うカップルのお話とか、なかなか手を出してこない彼氏にやきもきするお話がありました。後者の彼氏は、ネコだけどS志向でそれを言い出せないだけなのでした。
結構いろんなテイストの作品が入っていました。
受攻がはっきりしないのがあり、リバ好きとしては楽しかったですが、がっちり固定派の人には向かないかも?
表題作狙いで買いましたが、他も面白かったです。
ただ、絵があまり好きではなくて。目が離れているなーと思いながら読んでいました。絵柄が気にならなかったら、もっと楽しめたかも。こればかりは好みの問題なので、仕方ないですね。
派手さはないけどうまくまとまった短編ばかりで、どれもとても面白く読めました。
その中でもガッツリとリバを描いた【くるりかえせば】。
リバがここにあったとは!と掘り出し物を見つけたお得感でいっぱい。
(ちるちるの詳細検索はリバにチェックを入れても、短編集の場合、表題作しか検索対象にならないようで、この作品のように二話目にリバがあったとしてもヒットしないんです…)
梅松さんの作品は五冊読んだことがあるけど、その中でも1、2位を争うお気に入りの一冊になったうえ、
既読本を再読してみたり、未読本も買ってみようかなという気持ちになる一冊でした。
表題作の【オールドショコラ】
30年来の友人同士のお話です。
離婚し妻にマンションを譲ったので住むところもなくなったリーマンの高楠は、ゲイの親友・江蓮の誘いで同居することになり…という始まりで話の展開は読めるのですが、アラフィフと思われる程よく枯れて程よい色気のある二人が、肩肘張らずに一緒に過ごしている様子が読んでてなんだか心地良いんです。
ゲイの江蓮にとって高楠が初恋の男で、何でもないようにずっと接していたけど、バイならお前との結婚もやぶさかではないという高楠の言葉を聞いて気持ちが溢れたかのように「試してみる?俺と」と言ったときの表情がグッとくる〜。
この表情でかつて17歳の時に江蓮から「俺 高楠が好きだよ」と言われたことを思い出した高楠。
なんでそんな大事なことを忘れちゃってたのよ!!高楠のばかー!!と最初は思ったんだけど、きっと当時は、というより当時から鈍くてその表情や言葉の真意に気づくこともなく「おー、俺も江蓮のこと好きだよー!」とか能天気に返したっきり忘れちゃったのかなと思いました。
初恋の男から「俺をお前の最後の男にしろよ」と言われたら…そりゃあ感無量ですよねぇ!!!
【くるりかえせば】
付き合い始めた当初は背も小さく可愛らしかった後輩の圭人。だけど、3年経った今は、身長も伸びておまけに「そろそろ俺に抱かれてみない?」と言い始めるようになり…。
圭人が俺のことを抱きたいとしきりに言うようになったのは、まさかマンネリを感じてるから?!と不安になるミツ。
勘違いを解いてリバに突入するんだけど、なんちゃってリバじゃなくてがっつりリバで大満足!
初めて後ろを解されたり、挿れられたりして「いつもこんなだったのか…!」とネコ側の苦労や快感を知るミツ。
そして「ミツさんにこれやられるとすぐイっちゃうの」と言いながら、自分がされて気持ちいいところを攻める圭人。
まさにお互い身を以って相手を理解する、肉体の喜びと幸福を分かち合う。
これができるのが男同士の醍醐味だと思うんですよね。
実に理想的なリバでした。神。
【三國くん、ホントはね?】
付き合って三ヶ月。そろそろ四ツ谷さんを抱きたいと思ってお誘いをかけるもいつも断られてしまうのは何故?別れたいと思ってる??と悩む三國くん。
実は四ツ谷さんはバリタチで、自分の事を抱く気満々な三國くんにそれを打ち明けられなかったのだけど、それを知った三國くんが「なぁんだ そんなことか!」と爽やかに笑う三國くんがめっちゃ素敵です。
【ひっくり返って遠からず】
合コンで出会ってお付き合い開始したものの、エッチへ持ち込めないのが悩みの尚樹。
実は、光がソフトSM好きと知り、それなら頑張ってみよう!とペットボトルで緊縛の練習(笑)をする健気な尚樹だけど、いざエッチが始まってみたらまさか自分が…!
想定外の連続だけど命じられるがままワンコちゃんになっちゃう尚樹が健気だし、女王様受けの光がエロいことったら!
尚樹も新しい世界が開いた感じだし、めでたしめでたし。
【つよきのよわき】
コンビニ前で仲間とたむろっていたところ、店員の棚橋に間違って水をぶっかけられてしまいガルガル威嚇するヤンキーの雷太。
その姿を見て「お前かわいいな、おれと付き合わない?」とニイッと笑いながら迫る棚橋。
棚橋はかなり強引なやつで雷太の顔を見れば、俺と付き合う気になったか?と迫る、迫る。
そして雷太が大学受験なんかしないというのを聞いて「就職なんかしたら俺がお前と一緒に居られる時間が取れなくなる!そうだ、俺の大学に入れ!」と強引に進路を決めてしまいます。
雷太は自分でも何がなんだかわからないうちに、勉強を棚橋に見てもらうことになり…。
すっかり棚橋のペースに乗せられて丸め込まれてしまう雷太が本当にバカ可愛いです。
このお話すっごく好き。
色々なテイストの作品が詰まった短編集です。
「オールドショコラ」
やっと離婚が成立した高楠(たかくす)は、高校からの30年来の友人・江連(えつれ)と飲んでいた。
その席で、高楠がマンションを元妻にあげたために家を出ていると知った江連は、なら俺んち使えば?と提案する。
江連との心地良い生活。
江連が前カレと別れた事を知って、もったいねー!こんないいヤツ、と自分の事のように悔しがる。
すると江連が「ためしてみる?俺と」と誘ってきて……
中年の恋愛物語です。
オヤジ系の好きな方は勿論、オヤジBLなんて、と思っている方にも是非読んでみていただきたい。
ずっと高楠を想っていた江連。その心を受け入れ包み込む高楠。
『なあ 俺を お前の最後の男にしろよ』
この一言は「2017BL金言」の一つになると思います。神寄りの萌x2。
「くるりかえせば」
ネタバレ御免ですが、リバーシブルものです。
初めは、攻めの方は受けになる事など全く考えてないんだけど、就活絡みで弱った時に受けの見せたオスの顔に絆されて…
受けてみて得たものは「幸福感」。
そう、リバの理想形は抱いて抱かれて、溶けて溶かして、2人とも感じ合う事。この2人、自由にリバってほしいです。
「三國くん、ホントはね?」
ゲイバーで知りあって付き合い始めた美人の四ツ谷さん。
そろそろ関係を深めたいのに、はぐらかされている。なぜなら…
色っぽい美人の四ツ谷さんは「バリタチ」だった!
四ツ谷さんなら、と初めて抱かれる側になる三國くんです。攻防一切無し!めでたし。
「ひっくりかえって遠からず」
合コンで出会った、可愛くってキレイなネコちゃん・光くん。
そろそろ関係を深めたいのに、はぐらかされている。なぜなら…(三國くんと似たシチュ。)
しなやかな美ネコのような光くんは「SM趣味」だった!
光くんなら、と初めてSMに挑む尚樹さんです。
これ、光くんがイイ!女王様受け!尚樹をイヌにしてプチ調教、言う事聞けたらご褒美に犯していいよ…
「つよきのよわき」
コンビニのバイト・棚橋にいきなり告られるヤンキー高校生・雷太。
変態だ、と怯えモードだったけど、同じ中学だったと知って少し仲良しに。
棚橋は雷太に会う時間が無くなるから俺の大学に入れ、勉強見てやる、と言い出して…
一緒に勉強するうちになんか好き?みたいな気分。なんとも可愛いお話ですね。エロなしです。
「描き下ろし」
「オールドショコラ」その後。
いよいよ本格的に同居となる2人。今更また気恥ずかしい空気…でも大人だから微かにエロが漂うの。