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猫田さん三冊目のコミックス。
テンション高めあり、コミカルですっとぼけたものあり、かと思えばシリアスなものもありとその幅が物凄く広くて作風に富んだ短編集。
一コマに描かれたポーズはちょっとアクロバティックで着物の帯が印象的にはためいていたりとかほんと独特。ちょっとレトロな背景といい初期の猫田さんらしい一冊。
印象に残るものをいくつか。
【まいまい神】
超絶アホの子受け。コミカル系。
勝手に攻めの家に押しかけて住み着いておきながら、毎日が貞操の危機、どーか俺をお守りくださいっ!!とお祈りしている受け。
受けの妄想が爆発しすぎていて妄想の中では狙われまくっているけど、実際の攻めは手をだすどころか…という現実と妄想とのギャップが楽しい作品。
【雨色】
幼馴染の絵師・唐沢と、片腕として同居している夏目。
唐沢に縁談の話が持ち上がりそのまま嫁がやってきて、奇妙な三人での同居生活が始まる…。
無口であれ、コレといった指示語しか話さない唐沢の要望を当然汲み取れない新妻のかたわらで見せつけるかのように甲斐甲斐しく振る舞う夏目。
唐沢が酷すぎてお嫁さんも夏目も可哀想すぎるお話。希望がない…。
【骸、そして灰】
とある斎場の片隅から、棺が火葬されようとするのをじっと見つめる青年。
そこへ「やっとくたばりましたねぇ、あの男。最期の別れとやらをしなくていーんですか?」と声をかけてきた男が…。
死してもなお素直になれず、最期の最期の最後でようやく見せた感情が胸をうちます。最後の一コマが好き。あんな軽口や憎まれ口を叩いていた男とは、もう違う…といった描き方が。
猫田リコさんのマンガは本当に感想書くのがむずかしい。
この絵、この雰囲気がいいの。では感想にならないものなあ・・・。
この『丸ノ内ラプソディ』もまさにそれです。
猫田さんの本の中ではかなりテンション高い短編集です。王道に近い表題作や、かなりはっちゃけ気味の「ビバノンノン温泉旅行部」。かと思えば、「雨色」という、なんとも救いのない話もあり、まとまりが無いといえば無い。
この中で好きなのは「この胸をあなたはひどく揺るがす人」です。
なぜか描き下ろしらしいです。キス止まりのお話ですが、繊細です。
がっつり恋愛というわけではない、でもじんわりくる、いいお話でした。
たぶんハマる人とハマれない人がはっきり分かれてしまう作家さんだと思います。シリアスとエロコメの落差が激しくて、あの話は好きだけどこの話はだめという人が多そう。
でもやっぱり好きだー!猫田さん。
あ、やっぱり感想になってない・・・。
ビバノンノン 中立
ビバノンノンって何?
雨色 中立
これ云ったらお仕舞なんだけど「だったら娶るな」
まいまい神 萌え
コメディタッチです、ちょっと面白かったかも
骸、そして灰 萌え
あとがきが一番切なく胸に迫ったよ……
本当は中立なんですが、猫田さんに売れてほしいなという思いを込めて「萌え」でw