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Horizon
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
汚れた己を嫌い、美しい者になりたくて神学校へ入ったジョナサン。
彼はそこで奔放な悪魔祓い(見習い)のナサニエルと同室になります。
カリスマ性があり、強引なようで意外と優しい。
そして健全な精神を持つナサニエルに、
ジョナサンはどんどん惹かれて行きます。
ナサニエルとの友情と穏やかで清浄な学校生活に、
かつてないほど幸せを感じ、満たされるジョナサンでしたが。
暗い過去が、彼を追いかけて来るのです。
人を愛したいだけなのに、どうしてこんなに上手くいかないのか。
ジョナサンに残された父親からの手紙は、美しくて。
読んでいて胸を衝かれます。
そして悲しいラストに、ただ涙。
切なくて悲しいけれど、ジョナサンはきっと救われたのだと思います。
父親からの手紙を読む場面からラストまで、涙が止まらなくなりました。
悲しすぎる。
切ないラストが苦手な方は気をつけてください。
ヤバいです。
神学校で出会った二人の少年の物語です。
罪を背負い、救いを求めて神学校にきた少年の心を救ったのは、悪魔払いをしてる少年だった。
上手くいくかに思えた二人だったが、少年の過去を知る人物の登場によって歪みはじめる。
醜い自分を隠し、大事な友人を失うことの恐怖に震える少年は、脅迫者に自らのカラダをさしだして、秘密を守ろうとする。連鎖反応のように、ずるずると罪の淀みは増え続けていく。
脅迫者とセックスしながら少年が心のなかで呟く言葉が胸にズギューンときた。王道BLにありがちな「心はイヤなのにカラダはメロメロ」みたいなパターンに食傷気味なもんで、新鮮だった。
素晴らしい作品でした。
とにかく、泣けます
神学校に事情があって転入した主人公、ジョナサンが少々破天荒なところもあるナサニエルと出会い、ぶつかって、お互い惹かれあうけれど…というストーリーです。
トントン拍子に二人を上手くいかせてくれないのが、
さすが藤たまきさんでした。
二人はある事件を通して、自分たちの関係を深く
問いかけることになるのですが、ここでジョナサンがじれったい。
本当にかわいそうで、そりゃあ言えないよね、うんうん
と思うんですけど、二人がお互いをちゃんと思い合ってるのを
知ってるから切なくて涙が止まりませんでした。
そして、過去と向き合ったジョナサンのこころがどんどん澄んで
いくあたりからはもうラストまでページをめくる手が止まらなかったです。
読み終わってからしばらくは呆然としました。
本当にラストが!
全編を通してナサニエルとジョナサンの持つ静謐な雰囲気が
モノローグや二人のやり取りの中に散らばっていました。
他にも季節折々が描かれているのですが、
なかでも冬のシーンは読み手まで寒くなってしまうような
描写で本当に美しい画を描かれる方だなあ…とうっとり
します。
私にとって、BL枠を超えた作品になりました。
この本はずっと置いてます。
ほんと、過去のこと全部言ってしまえばいいじゃないか
ジョナサン!!
ナサニエルなら受け止めてくれるよ・・
そんな苦しんでる姿見せる方がかわいそうだよ・・って
思うんですが、
やっぱり当事者にとっては辛いことですものね・・
とっても辛い1冊でした(;_;)
もぅラストが辛くて私的にな
モヤモヤだったのですが
ジョナサンの心も救われた
形だったのでコレはコレで
よかったのかな?
シーナの番外編で、私はこちらから
読んでしまったので、シーナが
物凄く気になりました!笑
快楽に弱く、体の関係が続いてた
事で、好きな人にバレたくないという
ストーリーは多いですが、
コレは神学校が、関わっている為か
より重く感じますね(-。-;
そこに藤たまきさんの繊細な絵と、
どこか危なく、不安定なキャラ達の
ストーリーの構成などが合わさって
ハラハラドキドキします。
予測が着かないストーリー展開なので
シーナを読んでない私にとっては、
最後の最後は、マジか‼︎‼︎って感じでした。笑
藤たまきさんの繊細な絵と若者の不安定感、
同性愛に対する罪悪感などの表現が
ピッタリな1冊だったと思います。
まさかの終わり方にショックが隠しきれません。。
あまりに辛すぎる。。
どんなに辛くて苦しいことがあっても、最後には救われてほしいと願っているけれど、これは。。
藤先生らしく絵柄もキャラクターの心情もガラスのように繊細で、儚げです。
もっと素直になれたら生きやすかっただろうに、それができないからこその苦しみが痛々しいです。
オール神評価を崩したくなくて、神評価にしますが、個人的には萌えとはまた別次元のお話だったので、ご留意くださいませ。
終わりが分かっているから辛いけど、終わりが分かっているからこそ終盤苦しくなりすぎずに読めたところもあり。信仰は人を救うし、人を苦しめることもある。
「人は誰でもいつか 過去を切り離して大人になる」とデービットが言う。完全に切り離すことは出来ない気がするけれど、少し遠くに置いて、また振り返って慈しむぐらいになれたら、きっとずっと楽になる。
「自分勝手で子供っぽくて」とジョナサンが言う。事実子供なのだから、もっと子供だって良かったのに、ジョナサンは自分に厳しかった。父親の手紙を読んで彼はもう分かっていたはずなのに、「僕を嫌いだと言ってくれ」という感情が強く残ってしまって「精霊日記」に繋がるのかと思うと、彼がその死の間際もはや救われかけていたことをナサニエルが本当の意味で知らないのはあまりにも辛い。
藤たまき先生の絵がまたこの作品にぴったりで。雪の中の青年の、細い手首足首が脳裏に残る。そして新緑、サニー…季節の描写が美しいことが悲しさを増す。
神学校が舞台ということもあり、重厚な雰囲気の作品でした。『ミスター・シーナ』シリーズのスピンオフのようですが、そちらが未読でも問題なく読めました。ジョナサンの境遇は性的虐待を含む、痛々しいもの。サニーとの関係性は『バナ◯フィッシュ』や『残酷な◯が支配する』などを彷彿とさせます。ああいう雰囲気の作品を探している方には合うかと。
悪いのは常に大人であって、本来大人のなすがままになるしかない子供には何の罪もないし、魂も汚れてなどいないはず。本人にとっては、快楽をまったく感じないわけにもいかない自分や、抵抗し続けず最終的に堕ちる道を選択した自分の存在が、最も汚いものに思えてしまう。サニーには理解しえなかった感情だろうけれど、性的虐待の被害者の思考は一筋縄ではいかない非常に複雑なもの。他者がそれを矯正するのはこんなにも難しいものなのですね。ジョナサンの自分を否定する気持ちは、神学校という場所では余計に強くなったでしょう。
それでも彼は最後にサニーに救われる選択肢を得られた。悲しいラストでしたが、彼の魂は父親とサニーの真の愛によって、救済された。誰かが誰かを救済するには、相手に救済されるだけの気持ちの余裕がなければならない。ジョナサンは最後に確実にそれを得ていただろうと、私は思いました。