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hare no hi
お父さんが息子を思う気持ちが淡々と、しかし力強く描かれていて、素晴らしかったです。自分にはできなかったことを息子に託すというのではなく、自分の後悔を昇華して息子を暖かく包み込む愛に感動しました。恋愛的な意味でお父さんにもやりたかったこととか満たされずにいたことがあるはずだけど、自分に欠けているものに目を向けず自分が授かった宝物を大事に育て上げていく様にBLを超える人間愛を感じて震えるほど感動しました。教科書に載せたらいいと思いました。
とある家族の過去と未来。
ほとんど家の中でお話は進み、明るい太陽の日差しの中でエンディング。
短くても過不足なく伝わり、内容は濃い。
正直にいえばストーリーそのものは既視感あります。
ですが先ほどあげた屋内と屋外の切り替えで絵的にスパイスも効いているし、さっぱりと短く仕上げる見極めのセンスも感じます。
私が朝田先生の作品が好きなのは余計なことをしないカラッとした感性で、この作品は好きなところが濃縮されているから神評価。
「CALL」や「スリーピングデッド」の作品世界を期待してこの小編を読むと意表をつかれると思う。
非常に温かくて、感動的ですらある。
主人公は、作家。名前は出てきません。
バツイチ、息子ひとり。バリキャリの妻と別れ自分が息子を育てている。
なぜ離婚したかって?ゲイがバレたから。
ところで、ある日息子のナツキくんが書いたラブレターをチラッと読んでしまう。
思わず宛名を見ると、なんと自分の担当編集のハルゾノさん(イケメン男性)宛てで。
お父さんは焦ります。
息子よ、お前もゲイなのか。しかも好みも似ているのか。
ハルゾノは初恋の相手に少し似ている。
その昔自分は気持ちを押し殺した。
ゲイを隠して結婚し、そして傷つけて別れ。
しかし、ナツキくんはお父さんとは違う選択をします。
そんなナツキくんを見て思うことは…
お父さんである作家がこう思えるのは自分も当事者だからかもしれない。
まだまだ時代は変わらないのかもしれない。
でも、自分で決めたからダメでも良かった、そう言える個人が増えていけば、ラストの「ハレの日」が誰にとっても心から喜べる日になる時代がくるのでしょう。
フユミさん、いつまでもネチネチ言うねぇ〜。きっとそれだけ夫が好きだったんだよね?