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kimi wa mada koi wo shiranai
月村さんの作品のファンなので、よみました。システムコンサルタント会社経営の30代の「攻」と売れない絵本作家の20代前半の「受」という年齢差のあるお話で、月村さんの作品で、多いパターンな気がします。
仕事ができて、お金があって、包容力のある「スパダリ」の「攻」と、年下で、お金がなくて、健気な「受」という組み合わせを描くのが上手な作家さんだとおもいます。全体的に、ほのぼのとしていて、ほっこりするシーンもおおく、たのしくよむことができました。
月村先生らしい、やさしいお話です。沁みる...!
電子版で拝読しました。イラストだけでなく特典SSも収録されててお得です!
トラウマ持ちの兼業絵本作家な受けと、年上スパダリ社長のラブストーリー。
ふたりの距離の近づき方、受けのトラウマや接触嫌悪の理由もしっかり描かれていて、「あれはなんだったんだろう...」ともやもやすることなく読み終えました。面白かったです!
途中、「そうだったの!?」と攻めの正体に驚き、その関係性で悩む受けに切なくなってましたが、後半にまた「そそそそうだったの!?」と驚き...。予想外の激重感情を持っていたスパダリ攻めに激萌えしました。
愛が重そう!でも受けはそれごと攻めを欲しがる子なので、お似合いです!
特典SS、「きみはまだ僕を知らない」では攻めの本気を見せつけられた気分です。本編ではさらっとだったえろ成分がこのSSにぐぐっと凝縮されてました。
このおじさん、えろいです。でもそんな攻めも欲しがっちゃう受けくんなので、やはりこの2人はお似合いだな!とにこにこしました。
ごちそうさまです!おしあわせに!
大好きな月村奎先生の作品。
積み本になっていたのを今更読みました。
溺愛攻め×健気受けなのかな。
溺愛系はそんなにかな〜と思ってましたが前半は楽しめました。
当て馬?の岡部に対しても藤谷はいい感じに嫉妬したりして可愛い。
でも中盤から後半にかけて、読者を裏切るような展開がなくて多分こういうことなんだろうな〜、こうなるんだろうな〜が大体予想通りに落ち着き、う〜ん…となってしまいました。
想いが通じ合ってからの展開も早い。
あんなに嫌悪していたのに…
好きな相手だからというのもわかりますがクスリナシの状態で司はそんなにすぐシたがるかな?と思ってしまいました。
でも逆に言えばわかりやすい物語だと言えます。
心理描写が秀逸です。
商業BLの小説初心者の人はとても読みやすい作品だと感じました。
溺愛モノが読みたくて、検索してこの作品にたどり着きました。
絵本作家の司は絵本だけでは生活が出来ないので
家事代行サービスのバイトを副業でしています。
ある日、司が代行サービスで指名を受けて
青年実業家の藤谷さんの家に通うことになります。
ほんわかとした感じでお話が始まるのですが
序盤に司が過去のトラウマから性に対する嫌悪を持っており、
触られる事にも嫌悪を持っていることがわかります。
司は何も悪くないだけに切ない気持ちになりました。
岡部とのことも悲しいなぁ…って思いました。
そんな岡部と司が再会するのですが、
岡部の友達が最悪で司が可哀想で仕方なかったです。
でも岡部のことがあったから司と藤谷さんの関係に進展があったんですよね…。
司の心がすごく綺麗で胸が痛くなるところも多かったのですが
司の好きになった相手が藤谷さんで本当に良かったです。
二人が心から結ばれた時、すごく感動しました。
その後の付き合ってからのお話もすごく良かったです。
2日が待てなくて司の家に来ちゃう藤谷さんがすごく可愛くて
司がここまで愛されててほんとに良かったと思いました。
トラウマを乗り越えて幸せになるお話が好きだったら
ぴったりの作品じゃないかなぁと思いました♪
月村先生の作品は一作がそれほど長くはなくて読みやすいです。
1冊の本の半分くらいが本作。あとの残りでその後の2人、みたいな展開が多いなと思ってます。二転三転と大波乱な事が少なくて私にはピッタリな作者様だと思ってます。
でもこの作品。さほど長くはないのに藤谷さんの存在にドキドキしっぱなしでしたよ。
なんで優しくしてくれるの?
から始まり
好きになってはいけない人なのに好きになってしまう。どうしたらいいの?
となり、ハラハラドキドキです。
藤谷さんは大人で心が広そうなんだけど、時々イライラしてる時もあって、そういうところも魅力的でした。
その後の2人は藤谷さんの愛がとどまるところを知らない感じ。溺愛系ですね。
何度読んでもキュンとします。
月村奎さんの作品では「ボナペティ!」が大好きで、この作品では性嫌悪を持つ主人公がどんな風に変わるのか気になり読みました。
生まれた環境による性格や考え方の違いをとても自然に人物に落とし込まれますよね。そして羨むような境遇、今回では高価なチョコなんかも、自分とかけ離れた存在も虚栄なく人の努力や各々の人生の実があるのだと、読むこちらの僻み妬みをもそっと解してくれるようでした。
嫌悪感に悩む司が徐々に心を許していくのも勿論、藤谷さんの司に飄々とした言動がもう本当に好きで、読むのがずっと楽しかったです!
ハウスクリーニングで訪れる司の姿を眺めたり、コーヒーに誘ったりチョコや色鉛筆をプレゼントしたり。
「あ、今面倒な客だと思った?」「何か下心のある気持ち悪いエロオヤジだと思った?」と、藤谷さんは立場の違う司が気を遣わないように言葉にするものの、司は『これは壮大なあてこすりか?』と変な方向に邪推したり、少し距離が縮まれば「今まではこれも仕事の一環かなと考えましたが完全に無駄な出費です」と藤谷に提言したり、自分には分不相応な贈り物や大人の佇まいに落ち込んだりと忙しく、とにかく面白くて共感できて切なくて。
物書きだから自分や母の精神を客観的に分析できる司と、聞き上手な藤谷さんの会話も心地よくて読みやすい。
触れ合うきっかけは事故で強引だったものの、最悪な状況で死にたくなる気持ちと藤谷の温もりを忘れられないぐちゃぐちゃの司がとても良かった。
最後のSSは司の控えめ過ぎるところが可愛くて、番外編が意外にも甘エロで藤谷さんと一緒に萌えが爆発しました。
スパダリ×健気を萌えのみに走らず真面目に優しく書いていく月村さん作品でお薦めの一冊です。
◾︎藤谷(会社社長)×司(絵本作家,家事代行バイト)
重めの作品と重めの作品の間に挟もうと思って読んで、さらっと楽しめました。いろんな要素がキュッとまとまってて自分の好みとは遠い作品なんだけどお上手。
先生の作品初めて読みましたが、文体は正直好みではなく、ちょこちょこ違和感を感じる時があって。これは単に好みの話なので何が悪いとかではなく。
岡部の友達の本当に腹立つ感じはすごく上手い。彼らについて「悪気はない」とこの状況で庇えちゃう岡部とは、絶対今後交流して欲しくない!岡部の家に行っちゃうような展開もありがちな気がしますが、ここで逃げた司には好感をもちました。
絵本作家という職業の感情の大きさに言及した上で「感情じゃなくて技術でベストを尽くす」ってくだりが好きでした。藤谷さん冷静ね。
司の「そんなに誰かに愛されたことない」にはモヤッと…母は…
タイトルも何故これなんでしょう?岡部への想いは初恋って肯定してたのにな。
やっぱ割りにモヤモヤするところは多い。
ずっと藤谷=変態のおじさんのイメージはぬぐえず。…司も藤谷に好意を抱いているから平和だけど、こういう類のアルバイトでお客さんからこの態度とられたらかなり辛い。
ひかり 挿絵有りですが解像度がいまいち良くない…?
電子限定SSは、他の方も仰ってるとおりとても良いです!お風呂で攻めフェ…本編であまり描写されなかった淫靡さがありました。
中立〜萌
あまーーーい!!!
月村先生の書かれるお話は、読後穏やかで幸せな気持ちになる作品が多いのですが、この作品もどこかふわふわとした多幸感のある読後でした。゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚
タワマンに住むリーマン×売れない絵本作家
受けちゃんは絵本の仕事だけでは食べていけず、ハウスクリーニングのバイトをしてる中で攻めの部屋を担当して…そして受けには性愛に関して異常なトラウマがあってというお話。
ここまで書くともうタイトルと設定からなんとなく予想はついてしまいそうな感じですが、まあそんな感じです(^_^;)
とはいえ、ハウスクリーニングのバイトで知り合ったというのが新鮮で面白かったです!
萌えポイントとしては、この手の攻めにありがちな「ギラギラスーパー攻め様」感がないというか、月村先生らしく上品に受けをリードしてる感(*゚ェ゚*)
トラウマ持ちの受けに無理をさせない範囲で辛抱強い紳士な振る舞いには、こちらも安心して受けを任せられる心境に…笑
そして、当て馬ポジションでもあるトラウマを作った人物も、ありきたりなキャラだったら人間的にクズで攻めにボコボコにされて終わる、的な展開だと思いますが、この人もこの人で不器用だったんだなと好感を持てました。
色んなキャラが愛しく感じられるのは月村先生の優しいお人柄が作品に出ているのかなとあらすじを読んで思います^^
電子版SSは二人がくっついて少しした後で、えっちで糖度が高めです!
すこし攻めがワガママなのもいいですね〜
読者へのサービスな内容なので是非読んで欲しいです!
久しぶりに月村さん作品を読みました。
ずっと見守ってきてくれた王子様とシンデレラ?ちょっと違うか?みたいですね。
司が母親や友人に植え付けられたトラウマが気の毒で。藤谷と出会わなければ一生あのままだったのかもと思うと。
藤谷も王子様大人攻めですが司視点なので気持ちがわからず、こちらも藤谷はどう思ってるんだろうとオロオロしました。
最初は兄弟設定で再会したばかりでいきなり一緒に住もうとかいくらなんでも!と思いましたが、藤谷が司のことをずっと見守ってきていたからこそもあるんですね。
司のトラウマを根気強く一緒に克服させようと頑張ってくれた藤谷。でも司は兄に対して恋情を持ち苦しくて。なのに本当は藤谷は!
藤谷は司のどこをいつから好きになったのかな?そりゃあ庇護欲をそそられるし可愛くて愛しい司ですが。
媚薬のくだりから急展開で。
実は恋愛に発展するのかなあと途中で先にイラストを見ちゃったらちゃんとそのシーンがあったのでくっつくのはわかったんですが、途中までは可能性あるのかな?と半信半疑でした。
最後は甘々で司もトラウマを一気に乗り越え無事にエッチもできて、短編ではさらにラブラブで司も可愛いし同居まで後少しという感じでしたね。
しかし萌えがなぜかそこまでいかず。司のトラウマやネガティブさと、藤谷のそつのなさで引っ張りすぎたからかなあ。藤谷がもっと詳しく描写があれば、でも司フィルターがかかってるからこちらには気持ちが正確に伝わらないかも。そこを見抜く目を養わなければ。
お話の大筋は好きです。萌える箇所もある。
だけど岡部の友人達といい、受けの性嫌悪&接触嫌悪症といい、なんかそこまで過剰設定にしなくても良かったのにと思ってしまいました。
そのせいでチグハグに感じてしまったり、あり得なさが際立ってしまったりして勿体ないなぁと。
岡部と岡部の仲間のくだり。
ゲイである自分を受け入れてくれるという居心地の良ささえ得られれば、仲間の質は問わないのか?と言いたい。
初対面の相手にクスリ盛ったり、大学生だけど遊ぶ金欲しさにホストやったりとか、つるんでる連中がクズすぎる。
岡部単独で見れば決して悪い子ではないと思うのに……。
そして性嫌悪のせいで22歳になるまでオナニーもしたことがなかったのに、攻めに抱いてもらいたいと思うようになったり、初エッチで「藤谷さんが欲しい」とか天然煽りしまくりのおねだりキャラになっちゃうところが、違和感感じました。
性嫌悪ってそんなにあっさり治るのかなぁって。
あと腹違いの兄弟かと思わせておきながら、実は血縁関係がない事を後出しするんだけど、なんでそれを先に言わないかなぁって思ってしまった……。
というのも、受けが神経図太いor普通の子なら別に構わないんだけど、トラウマ持ちで生き辛さを感じている子なのに、そこに血縁の悩みまで背負わせるんだろうか、過酷すぎるわと思ってしまったんですよね。
そしたらそのしばらく後に、実は血縁関係がないとバラすので、こんな重要なことをなんで先に言わない!!と思わず腹ただしくなってしまいました。
とここまでは、読んでいて引っかかった点を書きましたが、いいところも勿論あります。
予想以上に足長おじさん的なお話で、気合いを入れて受けのために選んだプレゼントを、頂き物だから〜とか、買ってみたけど使いこなせないから君にあげる〜といった感じで、何気なく受けに貰ってもらおうとする攻めの姿に好感度急上昇。
そして仕事がバリバリできるめっちゃイイ男なのに、受けのことを見つめているうちに、アイドルみたいに思い入れしはじめちゃったり、あやしいおじさん認定させられちまいそうになって慌てたり……絵を描いてる受けを見たとき、実は感動のあまり打ち震えていた……という攻めの裏側事情を知れたところが凄く好き。
今のところはまだスパダリ系の大人の余裕を持った溺愛攻めなんだけど、残念イケメンになれる素質は充分あると思うんですよね。
後半から番外編にかけては、かなりの恋に盲目男なことがバレつつあったし……。
このまま立派な残念イケメンになってほしいなぁと思いました。
電子書籍で読了。挿絵有り。
『安定の月村さん』で、今回は少女小説っぽいと言うか『あしながおじさん』風味でした。
司くんの様な『不遇で傷持ち』で『世の中にはささやかな幸せがある』ことを知っているから、それに向けて淡々と日々を積み重ねて行こうとする主人公を見るだけで「私はダメな大人だ、悔い改めよう」という気持ちになります。「綺麗なものを見させていただいてどうもありがとう」という感じです。
媒体についての話になるのですが、SHYノベルスの電子書籍は「頑張っている!」と思います。
イラスト、あとがき、カバーそでが画像データで収録されている(ちゃんと奥付もある)という再現率!これは誉められて然るべきではないかと。欲を言えば紙の本の刊行日と電子書籍の発売日を付け足してくれれば、もう言うことはありません。他の出版社もこれに続いて欲しいなぁ。
月村積ん読消化期間。もともと好き作家さんなので、チェリーで愛想が尽きかけた後も、気がついたら新刊は購入してるんですが、読む気になれずに積んであったものを消化中。
これはイラストが今ひとつで避けていたもの。
友人から「もうひとつのドア」が好きだったら、たぶん好きだろう、という助言をもらって読んでみました。たしかに、この主人公の痛々しさは似通っていました。月村定番テンプレ。ただ攻めも、月村テンプレのハイスペックで残念な人ですが、イラストのせいでBLテンプレのスーパー攻めさま風で、ちくはぐにおもえたかも。
絵本作家の高遠司(受け)は書いている絵本が売れなくて廃業寸前です。本業では生活できないため、副業で家事代行サービスをしており、今ではどちらが本業かわかりません。そんな司に実業家の藤谷(攻め)から指名で家事代行の仕事が入ります。
タワーマンションの高層階の見晴らしの良い部屋で、毎回気を張って部屋を綺麗にしていたのですが、あまりの美しい夕暮れの風景に絵本のアイデアが浮かび、仕事が終わってすることがなくなっていたこともあってつい絵を描いてしまいます。夢中になって描いていると、藤谷が帰ってきます。
司はシングルマザーであった母親に愛情いっぱいに育てられました、が母親は男に騙されて司を授かってしまったので、極度の潔癖症になってしまったのです。
母親が性愛を極度に嫌った結果、司は徹底的に性愛を排除され穢らわしいことだと教え込まれます。それに加えて、高校の同級生との出来事が決定打になり、司は性を嫌悪し人との接触すら嫌悪するようになってしまったのです。
藤谷に見られたことにより蒼白になった司でしたが、、意外にも藤谷はそれに対して怒ったりせず、絵の続きを描いて良いと言ってくれ、次に行った時は自分と違う仕事に興味があると観察されたり、前回と同じ時間になったら絵を描くように勧めてくる始末。これ
は盛大な嫌味なのか、司は人付き合いが苦手なのもあって、相手の意図が掴めません。その後もチョコーレートや色鉛筆を貰ったりしたので、ますます何が目的かと警戒します。
そんな司に藤谷は種明かしをします。
理由がわかって安心した司は個人的に藤田宅を訪問するのですが、ふとしたきっかけで、接触嫌悪と性嫌悪の症状が出てしまいます。
それを知った藤谷はリハビリと称して少しづつ距離を縮めてくるのです。
リハビリをはじめて一月半ほど立った頃、件の同級生の岡部と再会します。
この岡部との再会で大きく話が動きます。
司の性嫌悪と接触嫌悪の設定はとても良かったし、二人のキャラクターも良かったし、流れも良かったのですが、司の性嫌悪が少しあっさりと解決したように思いました。
それこそ物心付く前から植え付けられたもはや脅迫懸念にも近いものなのに、克服できるのはもう少し難しくても良かったと思いました。これは藤谷に一目惚れしていたということ、岡部の友人の余計なというよりは犯罪まがいなおせっかいのショック療法、岡部との和解などの要素が積み重なった結果ということだと思います。接触嫌悪の方はこれくらいでも違和感ないと思いますが、性嫌悪の方はもう少し手強いんじゃないかと‥
あのショック療法の後せめてもうひと押しあったほうが自然な気がしました。
司や藤谷それぞれのの背景、絵本作家としての苦悩と内容が盛りだくさんだったので足りなくなったのだと思うのですが、できれば、もう少し藤谷が司の性嫌悪を解消させるのに時間と手間を掛けて欲しかったのと、せっかく合間合間に司の絵本作家としての創作活動なんかもあったので、絵本の企画が通ったというところで終わるのではなく、出版まで漕ぎつけたところまで読みたかったです。
2人が育った環境のせいで気持ちのすれ違いはあったけど、ちゃんと話し合っていけばきっと大丈夫だと思うので、家族に恵まれなかった2人には幸せになってもらいたいです。
あと、岡部。あんな一歩間違えたら犯罪になりそうなことを平気でするような人たちを友人だなんて。仲間のためなら相手がどう思うかなんて関係ないと思っている考え方がすでにおかしい。岡部にも葛藤があったと思いますが、自分のことを受け入れてくれたら誰でもいいのかと思ってしまいました。このような考え方の人が苦労もせずに社会人になってしまうのでしょうか。司は高校時代の自分の行動が岡部にも辛い思いをさせたからと許していましたが、それとこれとは別だと思うのです。
裏で藤谷が動いて何らかの制裁が加えられたらすっきりしたのに。
絵本作家の司は、副業の家事代行サービスの仕事で、藤谷という実業家のマンションに清掃に入ることになった。気難しいらしいと聞いていたが、清掃中に出くわした藤谷は司を気に入ったようで、何かと構ってくる。接触嫌悪で対人恐怖症の司は、その真意が読み取れず混乱するが…。
青年実業家攻め33歳、絵本作家(兼・家事代行)受け21歳のカプです。
受けには、性的なことに病的に潔癖だった亡き母の影響から、性的なことに対する嫌悪と接触嫌悪症があります。そのためあまり人と接しないで済む絵本作家と家事代行をしています。
その顧客になったのが、タワーマンションの高層階に住む実業家の攻め。最初の時点では、気難しいのかおっとりなのか掴めない、ちょっと変わった人です。
そんな攻めになぜか気に入られ、受けは高級チョコレートやら高級画材やらを貢がれるようになります。そもそも家事代行サービスの規定で客から贈り物を受け取ってはいけないし、攻めの真意もわからないしで、ひたすら困惑。
そこには隠れたもう1つの理由があったのですが、あまりに受けが頑なに攻めの申し出を曲解したり、好意を悪くとらえたり、拒否したりするもんで、少々攻めが気の毒に思えてしまいました。人付き合いが苦手なキャラなので仕方ないですが、真面目というより片意地に感じて、もうちょっと素直に好意を受け取ればいいのに、と思ったりも。
攻めが受けの世話を焼きたがる理由についてはネタバレになるので伏せておきます。
接触嫌悪症は萌えネタですが、結構あっさり治っちゃったなーという印象。
受けが接触嫌悪症になったもう1つの理由が、高校時代の友人との出来事です。月村さん作品なので、きっとこの友人も出てくるんだろうなと思ったら案の定でした。この友人(とその友達)がムカつく奴らで…。いろいろやらかしてくれるのですが、その後何ら彼らが罰されないのがモヤモヤしました。就職できなくなるとか、そんな社会的制裁を受けてほしかったです。
月村先生の作品は作者買いしています。
コンプレックスがあったり、卑屈気味だったり、色々不遇だったり、要領が悪かったり・・・という受け様のキャラの考え方や行動に共感できるという点も多々あり、他人事とは思えず・・・なので、そんな受け様がハイスペックな(精神的にハイスペックな場合もあるし、社会的にもハイスペックな場合も)攻め様と幸せになる姿を見るのが凄く心にくるんです。
この作品は、とりわけ疲れたやさぐれた心に効きました。
私自身の萌えツボの一つに、2人の間に歴史があること・・・(例え歴史がなくとも、出会って直ぐどうこうならず、恋愛感情も直ぐには意識せず、時間を過ごしていくうちに・・・という展開が好きです。)というのがあるのですが、攻め様と受け様が、客とハウスキーパーという関係なだけでなく、実は昔から・・・という設定も嬉しかったです。
月村さんも志水さんも作家買いする作家さんですが、正直この組み合わせはどうなのかな…?と思ってました。お二方の描くキャラのイメージがちょっと違うような気がしていたので。でもうんうん、さすが志水さん、という事なんでしょう。イメージぴったりでした。とにかく美しい!
という事でレビューを。内容はすでに書いて下さっているので感想を。
攻めは会社の経営者である藤谷さん。
そして受けは身寄りもなく孤独で、売れない絵本作家の司。
という、スパダリ攻めに薄幸受けという、月村さんらしいCPのお話。
藤谷さんが司に親切にする理由や、司が抱える性に関するトラウマ。
そういうものが少しずつ見えてきて、どうなるのか気になって一気に読んでしまいました。
が、ストーリーとしてはややあっさり目な気が。
藤谷さんが司を心配する理由は理解できるものの、だからと言ってその気持ちが恋心へと変化していく過程がさっぱりわからない。
そして司も。
性的なものに嫌悪感を感じる理由がややこじつけ感があり、またそれを克服するのも早すぎた気がします。あれだけ嫌悪感を感じていたのにもかかわらずあっさり藤谷さんと関係を持つのもちょい引っ掛かりを覚える、というか。
月村さんの描かれるネガティブな受けって大好物なのですが、受けさんが抱えるトラウマがそこまで深刻なものではなかったことと、あっさりトラウマを克服してしまったがゆえに物足りなさを感じたのかもしれないな、と思ったりしました。
藤谷さんサイドの隠しネタがあったために、司に割ける心理的な描写が少なめだったことも関係あるのかも。
月村さんらしく、やさしく温かなお話ではありましたが、もう一捻り欲しかったな、というのが正直な感想です。
内容知らずの表紙買いでしたが、好きな設定いっぱいで得した気分でした。
受けの司目線でのお話で、司は本業の絵本作家としては売れないのでバイトで生計をたててます。
唯一の肉親の母も亡くなり天涯孤独、そして性に関してトラウマを持ち触れられたりするのが苦手という、なんとも不憫受け。
攻めの藤谷はイケメンな社長で、司をバイトの家事代行で指名する事からはじまります。
控えめすぎるくらい控えめな司に対する藤谷の対応の紳士な事ったら!
最初から穏やかで優しくて、何かと司を気にかけてくれます。
何故藤谷が司を構うのかというのは本を読んでのお楽しみとさせて頂きますが、この受けを甘やかす攻め…好物です!!
司の性のトラウマの原因は母ともう1人、高校生の時に好きだった親友の岡部がいます。
岡部の登場〜は予測つきましたが、岡部自身が嫌なヤツじゃなくて良かったです。
心情描写が丁寧で、CPが穏やかな藤谷と控えめな司だからか、物語も優しく心があったかくなりました。
ちるちるさんであらすじを読んで、「やったー!待ってた!」と購入。
身分差、年の差、体格差大好きです!
あれ?
読みやすいし、私は皆がすぐ分かりそうなオチにも気付かず「そっか!!!」と思った次第でしたが、表現が自分には合わなかったかも??
使用する言葉に時々「おや?」と思うところが多かったのですが、デビューしたてなのかな?と思ったら私が読んだことないだけでベテラン作家さんですよね、そういえば。(すみません)
気にならない方が多そうなので、個人の好みのレベルかもしれません。
あと展開もあの場で前はともかくいきなり後ろ触ったり、初めてなのに「欲しい!」とかいうかなあとか色々気になってしまい。
これも個人の好みのレベルですかねえ。
チョコと色鉛筆のプレゼントのくだりは大好きです。可愛い。
志水ゆき先生が大好きで、表紙買いというか挿絵作家買いをしました。
BL小説は初めてでしたが、初めてがこの作品でよかったと思います。
とてもやさしくて幸せなお話です。幸せが詰まっています。
受けの子のトラウマのこと、トラウマの原因である母親、高校の同級生のことがしっかりと書かれていて読んでいて楽しかったです。ページをめくる手が止まらず一気読みしてしまいました。(たまに萌えすぎて天を仰ぎましたが笑)
攻めの藤谷さんが本当に素敵。ただのボンボンじゃない。ここらへんはネタバレになってしまうので避けますが、人として、男として非の打ち所がないんじゃないかな?それプラスあんなに優しくされたら、好きになっちゃうよね。
受けの司くんは人付き合いが苦手で友達もほぼいなく、性嫌悪症のため恋人なんてもってのほかの淋しい青年。自分は1人で生きていくと決めてるから、と強がるのですが、淋しくないわけないよね。淋しい、と苦しむ描写には胸が締め付けられました。
そして線が細くて、お顔がすごくかわいい。あらゆるところでその容姿を褒められているほど。
手を繋ぐことすら気持ち悪い、21歳で自己処理さえもしたことがないという結構深刻な性嫌悪症の司くんが、どのようにして藤谷さんに恋に落ちて行ったかがよく描かれていて何度もキュンとました。
最初に書いた通りBL小説を読むのは初めてなのでえっちシーンがどんな感じなのか気になっていたのですが、これはこれでいいですね。個人的に喘ぎ声は、漫画の吹き出しより活字のみの方がなんかエロくて萌えました(笑)
「少なめ」となっているので分量や濃厚さは期待してませんでしたか、いい意味で裏切られました。ペーパーで更にえろ補充もできたし、大満足です。司くん可愛すぎて合掌!!!処女を捧げるのももちろん胸熱ですが、性的なことの本当のいちばん最初を好きな人に捧げることってかなり稀有だと思うんです。いままで見たことなかったので心の底から萌え狂いました。(笑)司くん、全部はじめてが藤谷さんで本当によかったね。
これから司くんは枷の外れた藤谷さんにとことん可愛がってもらえるでしょう。
月村先生、志水先生、幸せをありがとうございました♡
ちょっと淡白な感じがしましたが、そこそこおもしろかったです。だけど、トラウマのある受けなら、もっと切ない心理描写を読みたかったです。潔癖症が治る過程も、もっと丁寧に描いて欲しかったです。自分が月村先生の作品に慣れてしまったのか、物語が単調すぎたせいか、物足りなく感じてしまいました。
物語の描写は、丁寧でゆったりとした時間が流れているような感じで素敵した。心理描写での表現なども、いい表現だと思うところがところどころありました。包容力のある攻めも、素敵だと思いました。
まずは志水先生の表紙に一目惚れしました。
そして月村先生の作品はあまり凝った比喩や表現がなく、読みやすくて私は好きです。
攻めは温厚で人懐こい会社社長。一人称も「僕」で、最初は育ちのいい七光り的なイメージだったのですが、読み進めていくうちにいい意味でそのイメージが壊れていきます。
受けは元々の内気な性格とそれに拍車をかけた過去のトラウマから、極度に自己評価が低く内向的で、攻めとは真逆の性格になってしまっている青年ですが、ひねくれたところはなく、絵や仕事に向き合う真摯さには好感が持てます。
ストーリーとしては、あまり意表をつくような場面はなく途中からオチも予測できますが、そこも含めて、読者に安心感を与えてくれているのだと思います。互いを向き合い、少しずつその距離をつめていく誠実な2人の恋に、読後はほっこりした気分になれました。
表紙に一目ぼれ。
カバー下も可愛い装丁になってましたので是非めくってみてください♡
派手さはないけどじわーんと幸せ感あふれる1冊でした。
でろでろはくほどではなく、ほどよい糖分補給感!
神かな と悩んだのですが、やっぱり刺激が少し足りなかったかな・・と
思い、萌2×10 な気持ちです。
カラー口絵は着衣二人のべろちゅードアップ。ちと照れる。。
一番好きなのは、攻めさん登場シーンの図。かっこいいの、これがまた。
本当にうっとりです。ちょっと凛々しさが強すぎて、本編の結局でろあまじゃん
というところとのギャップがまた良し(笑)。
受けさんも淋しげな美人さんで、とても素敵です!
登場人物は
攻め、受け と 受けと仲良かった高校時代の同級生と小人数。
受けの母(故人)がキーになりますが、回想録ベースで語られるのみ。
受けさんは人付き合い苦手・真面目で質素・自分に嫌悪感もってる
攻めさんは会社社長、穏やか。ゴールデンレトリバーのような印象があります。
本編210Pと後日談11P。関連作ないと思います。
ほんとに穏やか目なお話で読みやすく、挿絵もとってもきれいなので
疲労回復剤にはうってつけ! と思いました。
もともと歳の差もの、体格差ものが大好きです。
そんなわたしの元へやってきてくれたこの作品、お見事な歳の差体格差、そして攻めの口調は穏やかで「僕」が一人称。
月村さんは確か他にも「僕」攻めがあったように記憶しています。
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受けの司は、痩せ気味でコミュ障な21歳の青年。
高校在学中に絵本作家としてデビューしたものの、バイトの家事代行サービスの方がもっぱらの収入源。
そして攻めは32歳の藤谷。
コンサル会社の経営者で新たに家事代行サービスの顧客となり、司が担当することに。
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司は性的なものに対して激しい恐怖と嫌悪を持ち、キスどころか手を繋ぐのも吐き気レベル、自己処理さえも経験のない筋金です。
それは母子家庭での母親の影響なのですが、よくあるのは母親が男関係にだらしなかったとか、母親の彼氏に自身が性的乱暴を受けたとかそういう感じですよね。
ただ今回はそこが違うのが新鮮です。
その辺りは読み応えと説得力があり、やっぱり月村さんは違うなあと思う設定でした。
ここかなりの序盤なんですが、わたしが利用した試し読みの箇所はそこより後に設定されていて、抜粋箇所を選んだのが編集さんだとしたら素直にすごいと思います。
この辺りは実際に読んだ方が面白いですし。
このお話、読み進めていくと本当に良い意味でびっくりするというか、こうくるの??となりますし、受けは嫌味のない頑張り屋で攻めは穏やかで受けを溺愛しているし癒し系なお話だなぁという感じでした。
月村さんですが、一応朝チュンではありません(苦笑
が、個人的にはもう一戦くらい欲しかったですね。
あとがきで「私のような地味で凡庸な作風」と書かれていたので。確かに派手ではないけど。。。(^_^)ゞ
月村先生の書かれるラブコメディも好きですが、一番ツボなのが今作のようなしっとり切ない系のラブストーリーです。
しかも、先生お得意の包容力攻め×健気美人受け!
その上、美人受けは「性嫌悪&接触嫌悪」というトラウマ持ちで、オマケに受けに言い寄る当て馬、とこれ以上無い程、私にとっては萌えツボ満載のお話でした。
個人的に、包容力攻め×健気受けが死ぬほど好きですが、先生がこのパターンで書かれると、毎度の事ながらドハマりします。
今回は、青年実業家・藤谷(33)×売れない絵本作家・司(21)という年の差ものです。
本業の絵本作家では食べていけない司が副業でしている家事代行の仕事で、ハウスクリーニングを依頼してきた藤谷と出会います。大人で思いやりがある藤谷が根気強く接する事で、二人の距離は少しずつ近付きますが、実は藤谷には隠し事がありー。
この辺りはネタバレを避けますが、まぁ大体の方が読み進めるうちにオチは想像がつくんじゃないかなぁ?ありがちなんですが、私はこの突飛な所に向かわない、安心して読める安定感もとても好きです。
個人的に萌えた部分ですが、短編での藤谷の浮かれっぷりです。本編後の話で、藤谷が初めて司のアパートを訪ねるといった内容なんですが、この時の藤谷が、成就した恋に浮かれてちょっとアホっぽくなっているのが笑えるのです。その様子は、読んでのお楽しみにしていただきたいのですが、もうアバタもエクボ状態。本編ではいかにも余裕のある大人だった彼も、恋に浮かれるとこうなっちゃうのね、とニマニマさせてもらいました。
二人の気持ちが通じ合うまでの切ない感じも好きですが、結ばれた後のイチャイチャも、私には必要不可欠なんです。この短編ではそれを満喫出来ました!
司が性嫌悪になった経緯だったり、トラウマになっている高校時代の親友(当て馬)の事なんかも、しっかり書かれていて読み応えがありました。「究極のヒーリングラブ」という煽りが、ぴったりくる作品だと思います。