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大人の余裕…実はない――。
asahina reiichirou wa itsumo yuuutsu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『僕とその続きを』の准教授・朝比奈と、拾われた大学生・椎名リターンズ。
前作を読んでいると2人の出会いが分かりますが、未読でも十分読めます。
押し切られて「一応」付き合い始めた朝比奈と椎名。
デートはいつもホテル。
家に行ったこともなければ、なかなか内側を見せてくれない朝比奈に不安が募る椎名。
一方、朝比奈は過去のある出来事から「恋はしない」と決めていて…。
多くのゲイの方にとって初恋の相手はノンケなのではないかと。
女性を好きになる相手と、男を好きになる自分に線引きをして、自分と同じ人たちと恋をしようとする人もいれば、「体だけ満たされればいい」と恋を諦める人もいて。
「自分と同じ人」というのに拘る前者も崩し難いけど、心を閉ざしてしまっている後者はもっと難攻不落なわけで、朝比奈はこっちなんですよね。
ゲイに限らず、恋が叶う確率なんて100%じゃない。
それこそ女子BLのように、好きになった人の好きな人は男という逆パターンもあるし、失恋は多くの人が「心の成長の糧にしてやる!」と強がりながら乗り越えていかなければいけないものだけど、ここで心を閉ざす設定、多いですね。
この頑な人間を相手に奮闘する椎名は、弱冠20歳。
食事に行けただけで大喜び。いきつけの店に連れて行ってもらえただけで、朝比奈のテリトリーに入れた嬉しさで尻尾を振りまくる。
「童貞臭がする」=擦れてない、恋は素敵なもの!一生懸命伝えれば伝わるはず!という真っ直ぐなところと、思うままに行動する若さが魅力なだけに、悪い大人に引っ掛かっちゃったなあという同情を禁じ得ません。
だけど、この子だったから、と思えます。
同じ世界の人たちと遊んでも、時には執着されても、開かなかった心が開いたのは、大人にはない勢いと押しの強さがあったからなんだろうなあ、と。
大人なら引くところを引かない。
大人なら駆け引きするところをただぶつかっていく。
捻くれた大人には、この若さゆえのパワーが眩しい。
再会イベントや執着嫌味イベント、お母さまイベントも経て、今度こそ捕まえられたんじゃないかなと思えるラスト。
再会の方は他の作品ではあまりない展開で、ちょっと笑えるのでぜひ。
同時収録は『しあわせっていうのかな』に収録されていた【受話器の向こう】の2人が再登場。
両片思いが実って、その先へ進もうという話。
主人公の悩みの内容とリンクした周囲の会話というのが、ご都合主義でベタだけど結構好き。
描き下ろしは朝比奈の私服に驚いてください。
まさかのサスペンダー!!
2編収録されていますが、いずれも過去に同レーベルから刊行された短編の続きです。
表題作は2013年【僕とその続きを】の、後半に収録されている【今日も隣で】は2012年【しあわせっていうのかな】に収録されていた【受話器の向こう】の続編です。
単巻でも読めなくはないけれど、前作での経緯がわかっていた方が感情移入しやすいです。
当然ながら前作を読み返してから読んだ方が面白く感じました。
恥ずかしながらタイトルから続編と気づかず、読み出してから「え?これから先が読みたいのに!って思っていた作品だったよ」とわかりました…。
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【朝日奈怜一郎はいつも憂鬱】
ヘタレわんこ大学生:椎名×ビッチ襲い受な準教授:朝日奈。
道端で泥酔しているところを美味しくいただかれた椎名は朝日奈に一目惚れ宣言後、果敢にアタックし「恋人のようなもの」に落ちついてはいるけれど朝日奈にあしらわれる日々は相変わらず。
嶋二先生はスリーピースの似合う堅い職業のビッチ受けがお好きなようです。(私も!)
前作同様、騎乗位からの幕開けですが、普段そっけない無表情な人がエロく腰をゆらめかせるギャップは本当に良いものですね。
「喪失の不安」って幸せに払う税金みたいなものでなくなるものではなく、年を重ねると次第に大きくなるのかな?って思います。
朝日奈は傷つくのを恐れて深入りを避ける恋をしてきて椎名はそんなのおかまいなしに攻め込むワンコですが、今回は朝日奈のお見合いや元カレ(憎まれ口でちょっかい出してくる典型的なモブ男)に精神的にボディブローを喰らって笑顔は曇り気味。
言いたいことを飲み込んでヘラっと笑う顔が切ない。
朝日奈からは「好き」って言ってもらっていないから信じてるけど…恋人であってるよね?大丈夫だよね?って不安がよぎるんですよね。
朝日奈は自分の気持ちが報われなかった過去から言動が少々、卑屈だから「好き」なんて口にしません。
そんな自分なんかのために傷つく椎名を見るのはしのびない…って嘘ついて別れを切り出すんですが…前回もこんなだったな…2回目だよ…独りよがり!結局、自分が傷つくのが怖いだけじゃん!って言いたくなりました。
結局、椎名は朝日奈を迎えにきます。
直情ワンコに物語が動かされ絆されるって流れはもう何度も読んできたようなお話なんですが、椎名の単純さが可愛くて和みました。
でも残念ながらきゅん。はなかったです。
もうちょい朝日奈が臆病になる経緯が描いてあればなぁ…切ない大好きの私が読みきれてないだけかもしれませんが。
朝日奈の過去に関わる洋介というキャラクター:洋介が出てきましたが詳しい過去エピには繋がらず、サラッと場を乱して去っていきます。
見た目が中途半端だったけど(失礼)あのドタバタ感が嶋二先生らしくて楽しかったから良いかな(失礼)
【今日も隣で】
前作の余韻の残る終わり方がホントに素敵で、すっごく切なくて大好きだったので幸せなその後が読めて嬉しい!
学生時代からのセフレを経て恋人になった真琴と栄。
好きだと言われてから、さらに自分の中の真琴が大きく占めるようになった栄が「同棲なんてしたら別れた時、どうするの?」って勝手に思い込んでいるところが可愛かった。
周りの同棲話に聞き耳たててる姿に笑えました。
長いこと切ない片想いを抱えながら真琴と体の関係を続けていた栄だから幸せな今を失いたくなくて、寝ている真琴に本心を呟く場面にはすごく共感できます。
嶋二先生は太ももの描き方がエロい(笑)
自分の上に乗せて対面でM字に開脚させて揺さぶるの良かったー。
脱衣エロが好きなんですが上半身だけ着衣なのが性急で生々しくて好きだー。
気持ちが伝わってからの方が恥ずかしいって赤面する栄…どこまでも可愛い。
表題作、同録作ともに、以前に出版されている本の続編という事で、どちらの作品も、もうすでに付き合っている二人のお話です。
表題作は、付き合って、セックスはいっぱいしているけど、好きだとはっきり言葉にして確かめるのには躊躇している、そんなずるい大人の受けと、それに翻弄されている年下わんこ攻めのお話。
そもそも、二人が付き合うようになった、なれそめ部分が全くないので、この本だけ読むと、ちょっと唐突な感はあるけど、その分、手っ取り早くエチシーンはあるので、これはこれで十分楽しめた。