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oyasuminasai mata ashita
原作未読。
BL小説の名手、凪良ゆう先生が原作ということと、メイン声優おふたりの声が好きなので視聴。
すごく胸に響く温かくて切なくて、愛って素敵だなと思わされる作品でした。
売れない純文学作家のつぐみ、交際10年、同棲9年の恋人に、子どもが欲しい、という理由で捨てられてしまいます。
恋を失い、生活の基盤を失い、途方に暮れていたときに、偶然知り合ったなんでも屋の朔太郎の祖父が経営するアパートに入居させてもらうことになります。
つぐみがかなり後ろ向きというか、ネガティブ思考というか、暗くて、売れていない純文学作家の性格としては、リアリティがありましたが、聞いていてかなりきつかったです。松岡さんのちょっと鼻にかかった声がまた、その暗さにとても合っていて、より心に響きました。
朔太郎の優しさ、思いやりの深さ、人との接し方、記憶障害という重荷があるゆえか、ちょっと本音が見えない、というか、本当に優しい人なのだろうけれど、八方美人にも感じました。途中までつぐみのことをどう思っているのかまったくわかりませんでした。
古川さんは強めの役を演じている印象が強かったのですが、いろんな人とのそれぞれのやりとりを通じて、その繊細さや内に秘めた悩みなど、とても伝わってきました。
荒野荘の住民たちは個性豊かで、人のことに踏み込み過ぎない、型にはめない、間口が広いフラットさがある人が多くて、やりとりを聴いていてとても楽しかったです。
お風呂共用はかなりネックだけど、それでも荒野荘に住みたいと個人的に思いました。
つぐみと朔太郎、お互い好きなのに、お互いを想って告白できない様子には胸が痛みました。
凪良ゆう先生の作品、やはりすごいと思いました。
原作、原作者様の大ファンです。なので、好きになるのは仕方がないのですが、それでも本当に良かったです。幸せな時と辛い時と、聴いているだけで泣けてくるのですが、だからこそ聴いて良かった作品でした。
静かに進むストーリー、丁寧に追っています。
最後の部分が…って意見もありますが、聴きたい人もいるから、それはそれでよしかな。私は結構ハードルが低いのかもしれませんが、素敵なお声のお二人が丁寧につづるお話、大好きで何度も聴いています。
今更ながら原作を読み、あまりに良かったのでドラマCDも取り寄せました。
2017年の作品であることに驚き、今やすっかりベテランの古川さんもこの頃はまだ20代だったんだなぁと感慨深くなりました。でも、実力の方は当時から格別ですね。朔太郎の年相応な明るさはもちろん、「俺は、全部、忘れるよ」の言い方が切なくて大号泣しました。忘れてしまう切なさも甘さも優しさも、余すこと無く表現されていたと思います。
松岡さんの繊細なお芝居も原作をしっかり踏襲していて、つぐみの年上らしい大人っぽさと可愛らしさが違和感なく伝わってきました。個人的に松岡さんのお芝居は景色が見えるので好きです。花も月も野菜も耳では感じられないはずなのに、まるですぐそこにあるかのような気がするんですよね。声だけで表現することへの拘りが感じられて、松岡さんの作品を聴くと毎回「おお!」ってなります。
また、一番心配だったのが何をカットして何を残すのかの取捨選択だったのですが、その点についても大大大満足でした。小説のドラマCD化は当たり外れが激しく、良いシーンは全て削られたのに何でこのシーンが?という所が残っていたり・・・まぁ、いつも苦言を呈してばかりなのですが、そこはさすがginger recordさんという感じで綺麗にまとまっています。特に元カレを最小限にして朔太郎とつぐみの関係に重きをおいてくださった点には拍手しかないです。脇役も豪華ですが、やはり本作は朔太郎とつぐみの物語なので。
本作は「原作・キャスト・脚本・音楽と全部揃ったらこうなるよ」というお手本のようなCDだと思います。特に、最近泣いてないなぁとか毎日味気ないなぁというお疲れの方には自信を持ってオススメします。明日を頑張ろうと思える本当に素晴らしい作品ですし、原作ともにBLの歴史に残る名作だと思いました。
とにかく号泣しまくりの作品。長年付き合った人との同性故の別れ、病気、仕事、人付き合い…等、問題を抱えながらも相手の事を思いやり前に進むひたむきな二人。
古川さん松岡さんの静かなトーンの声にストーリーにガッツリ入り込める作品です。
脇役の声優さん達も豪華なのに
物語にしっくりくる演技、さすがです!
ヤコ先生の木村さんも出てきてニヤニヤ(笑)
CDから原作を買いました!
原作未読です。初めにあまり長い文はかけないことをご容赦ください。
まず感想から言うと、「美しい」という言葉がこの作品には似あうのではないかと思います。吉原とかいって女郎見て「美しい」というのではなく、草木が揺れ動くのをみて「美しい」というような感じです。
声優さんの演技力とかを語りだしたら止まらなくなるのでスキップさせていただきますが、一言いうのなら「適材」でしょう。少しふれれば風に運ばれ消えてしまうか弱い砂像のようなつぐみと朔太郎の心を大変よく表現できていると思います。
ストーリーで言うと、落ちるところまで落ちていていいと思います。大概の作品において、一度高まるところまで高まった恋というのは、一度おちて、そしてまた実ってゴールイン!!という感じなのですが、ここまで落としてくれる作品はほかにありません。聴いてて「これちゃんと終われるのか?」と心配になるほど落としてくれました。そしてその落ちた分だけ、実ったときにわきあげてくる感情が壮絶なレベルになります。本当の人間の恋というのはこういう感じなんだと思います。
そして何より特筆すべき、「After Story」のトラックです。ここから先は個人によって見解、好き嫌いが分かれると思いますので、スキップするならしていただいてもかまいません。
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普通のBL作品なら、ここまでやりません。というか、やれません。読者が悲しい気持ちになる可能性が高いからです。編集さんが止めに入ったのも無理はないでしょう。しかしあえて言いましょう。「最高」と。人間というものは生まれたら必ず死ぬもので、途中で実った恋も、二人が死んだら終わってしまいます。しかも朔太郎は記憶障害。つぐみの死も忘れてしまうかもしれません。だけど、思い出すんです。絶対に思い出すんです。必死に思い出そうとするんです。なぜか。「おやすみなさい、また明日」だからなんです。このトラックにおいて、朔太郎がつぐみの死を忘れたことはあっても、つぐみの存在自体を朔太郎は忘れていないんです。たぶん、脳の中で、「自分自身」よりも強く記憶されているのが「つむみ」という存在なんだと思います。だからこそ、絶対に思い出すから、きっと会えるから、たとえそれが死後の世界でも絶対に会えるから、「おやすみなさい、また明日」なんだろうと思います。
----------------------先ほどスキップした人はここから読んでください。--------------------------------
総評して言うと、無駄なものがない、最高に美しく、澄んだ作品だと思います。笑顔ばっかりの物を100回聞くより、ベタなものを1000回聞くより、たった1回だけでも、この作品を聴いたら、明日からの人生が大きく変わると思います。ぜひ一聴を。できればそのあと少し考えたらなおいいと思います。(笑)
追記 もはやこれ、BLのカテゴリ外して「教養」にしてもいいんじゃねと思います。あっ、でも、BLだからこそ意味があるのか。うーん・・・それと、長文書けないといっておきながら書いてすみません。そんな作品なんです。
原作既読
同じ事を何度も聞かれるのって、本当はけっこうなストレスになるものだ。
覚えていて当然のことをいつも忘れる人に、初めて聞いたように穏やかに何度も説明するなんて。
普通の人間にはかなり難しいことだと思う。
でも、つぐみにはそれができる。
それは極めて稀なことだ。
なんでもないことみたいに、当たり前に、嬉しそうに。
それがどれほど朔太郎を救い、安穏を与えるのか。
愛する人を失う孤独に耐えること。愛する人を見送った後も、命ある限り生き続けること。
先に逝く人が安心して往けるように。
これも本当につらい、できれば経験したくはないこと。
特につぐみは何度も大切な人と別離してきて。
絶望的な孤独と向き合ってきた。
だからこそ、もうこれ以上、自分も他人にもあじあわせたくないこと。
しかし、「愛する人が亡くなってしまった。」ということを時々忘却することで、自分を無事送り出してくれる人がいたら。痛みはもちろん感じる。事実を知るたびにいちいち淋しくショックを受ける。
けれど、朔太郎さんにとって、それこそが誇りなのではないかと思う。
ちゃんとつぐみさんをおくることが出来たのだという喜び。
もちろんそれは悲しさと表裏一体ではあるけれど。
ラストの二人のお話。私は本当にじーんときた。
人は必ず死ぬのだ。そしてそれはたった一人でだ。
そして自分の死体の始末を自分でできる人はいない。
誰かに面倒見てもらわなくてはならない。
死について考えることはネガティブと捉えられがちだけど。
私はそうは思わない。
生まれたら、必ず死なねばならない。
もちろん四六時中考える必要はないけれど。
つぐみは否応なしにそれと向き合ってきた人だ。
そして朔太郎も生きることの困難さと闘い続ける人だ。
この物語の中で、なぜ二人がこんなにも辛い思いをしなくてはならなかったのかと考えるとき。
だからこそ二人は結ばれる運命、縁だったとしか思えない気持ちになる。
凪良さん独特の圧倒的な孤独感の中。
それでも救われていく二人の魂に聴いている私まで救われていく気持ちになる。
最後の最後まで、物語にしてくれた先生と制作スタッフとキャストさんに心からの感謝を。
松岡さん主役のCDの中で最も好きな一枚になった。
つぐみのセリフにどれだけ泣かされたか。
古川さんの朔太郎にどれだけ心震わされたか。
本当に素敵だ。
西村さん演ずる荒川さんの存在感で物語の奥行きがぐっと深まって。
保村さんって本当にこういうナチュラルに嫌な人、本当にうまい!
そして、良平さんのヤコちゃん!!最高です!!
「死ねといってるのとおんなじなんだよ!」
あのセリフ、本当によく言った!大好きだ!ヤコちゃん!
貢藤さんとのお話もぜひ音声で聴いてみたい。
何度も続けて日常的にヘビロテする作品ではないかもしれないけど。
時々引っ張り出して何年も、もしかしたら何十年も宝物のように大切にできる一枚になると思う。
思うほど泣けなかったけど
いい話だった。いい話だったのに
最後に最悪の気分になったのは言うまでもない
原作は読んでいないがレビューを見ていたら。その後の話が微妙とか..
あぁ何となく予想はついたんですが、案の定聞くんじゃなかった...
前に某漫画読んでた時も思ったけど、子供生まれて幸せな所で終わっておけばいいのに
爺婆になったところまでいる?片割れ居なくなったところいる??
あぁ最後聞かなければ100点だった
CD化したらどうなのだろうとずっと不安だった一作。
皆さんの評価が良かったのでようやく手にしてみました。
結果、買って正解。
原作の静謐な雰囲気のままにストーリーが進んでいきます。
お二人の声もキャラに合ってる。モノローグも自然で、聴いていてすっとその世界に入って行けます。
ラストはやっぱり悲しいけど、タイトルが持つ世界観がじんわりと心に沁みる作品でした。
古川さんのお声で朔太郎さんのセリフがとっても温かくて心に沁みて
告美と同じ様に泣きたくなりました。
苦しくなって告美に気持ちをぶつけてしまうDisc1のtrack5では
朔太郎もただ良い人ってだけじゃなくて
一人の男なんだよなぁと妙にドキドキ!
好きでもその想いのままでいられない訳が悲しくて
微笑ましいシーンの時でもつい寂しくなってしまいました。
松岡さん、モノローグは心地良いですし
告美の動揺など表現がとてもお上手なんですが
個人的に35歳のお声にはちょっと聴こえなくて……。
いえ、松岡さんご自身キャリアもバッチリで
実年齢も告美とそんなに離れてるわけではないのですよね……。
キャスティングでは、つぐみの穏やかさを重要視したのかなぁ。
もう少し大人の告美が聴きたかったというのが正直なところです。ごめんなさい。
喘ぎも可愛らしかったし
どのシーンも感情が込められて好演なさっていたんですが。
ヤコ先生の良平さんが早口でまくしたてるところが面白くて
叫ぶところは某Bになるところはつい笑ってしまいましたが
その後切ないシーンなんですもんね…。
やっぱり、ヤコ先生と貢藤(日野さん)のお話も是非CD化して欲しい!
Disc2のtrack6では松岡さんの泣き演技があまりにもツラくて
朔太郎さん頼むよ!!!!!!!!!ってなりました。
けどすぐ「俺を捨てていってほしい」のセリフに涙が溢れて……。
そしてアフターストーリーでの古川さん絶妙!!
始終BGMのピアノが優しくて二枚組でとても丁寧に作られていたと思います。
でも何度も聴き直すにはしんどいかな…。
原作既読なので展開もわかっていたし、ある意味幸せなラストなんですけど
朔太郎の葛藤と告美の苦しさがずーんと胸にくるので……。
ですが聴かせていただけて良かったです!!
とにかく聴いて思った事は、受け、攻め共に、
わかるなぁこの気持ち…
役者さんの繊細な演技も相まって、感情が凄くスーって入っていく。
朔太郎は27でしっかりしてるなぁ、妙に達観した大人びた考えを持ったキャラだなぁと思っていたのですが、記憶障害がテーマだけに、そういった性格になってしまったのでしょうか…?特に古川さんは難しかったと思うのですが、これがまぁ、お見事に演じていらっしゃって、またカブをあげましたね…
テーマがテーマだけに正直作品というかCDに入っていけるかどうか、とか思ってたんですが、主演二人の素晴らしい演技に引き込まれ、涙し…。
最初、朔太郎が記憶障害なのに告美の作品を知っていて、話すシーンがあるんですが、聴き終えて、すごく考えちゃいました。いい意味で、重たかったです。
先生の作品は、えー?そんな展開アリ?みたいな設定でも投げ出さずちゃんと最後まで聴けるから、本当に凄いと思います。いつも展開が読めないから…
小説原作って難しいと思うのですが、BGM、SEも邪魔なし、隅まで丁寧に作られていて、間違いなくアワード受賞するヤツやね…。
優しい気持ちになりました。有り難う…。