恋愛前夜

renai zenya

恋愛前夜
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神117
  • 萌×291
  • 萌26
  • 中立14
  • しゅみじゃない28

--

レビュー数
42
得点
1041
評価数
276
平均
3.9 / 5
神率
42.4%
著者
凪良ゆう 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
恋愛前夜
発売日
価格
¥522(税抜)  
ISBN
9784199006432

あらすじ

お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。飄々として無口だけど、ナツメにだけは心を許すトキオ。お互いがいれば、それで世界は十分だった──。けれど突然、トキオがプロを目指して上京を決意!! 上京前夜「一回きりでいい」と懇願されて、ついに体を重ねて…!? 時を経て再会した二人が幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを綴る煌めく青春の日々!! 

(出版社より)

表題作恋愛前夜

仲村時生/漫画家を目指す高校生/17才~
萩原なつめ/高校生/17才~

その他の収録作品

  • 隣の猫背
  • あとがき

レビュー投稿数42

神w

:+.゚(*´□`*)゚.+:ダハァァァ
叫びだしたい衝動が納まりきらなかった。
そもそも、攻が悪い人間じゃないからこんなに切ないのだ。
というかだな、終始胸が痛かったこの作品。
個人的に、個人的にですが、今期一番良かったかも。な読後でした。
ここで見る限りの評価は二分されてるみたいですが(笑

恋愛もの、大恋愛劇ではない。
作者があとがきに「普通の」といっているように、よくよく見ればそれはそれで、そんなに・・・なエピソードだったりするのだが、
受の視点で描かれる心理描写、そして“見て取れる”攻の行動だったり、雰囲気、それに対しての自分の気持ち。の変化がすごく胸に詰まるものがたくさんありました。

前編である「猫背な~」な話は、二人の出会いから
攻が受に片想いをしている話。二人は友人で親友で幼馴染。
その域を出られないのをしっているからこそ、想いを伝えずにずっとひたすらそばにいた。けれど・・な展開が前半。
普段無口で、他人とつるまない、よもや右手をかばって顔面から転ぶ人間が、受がいじめられたとしって、とび蹴り&右手でフルボッコなエピソードには笑いました・゚・(ノ∀`)ちょw
普段クールで他人に無関心なくせに・・なエピソード
後半でも回想含めで使われるんですが、巧い。

後半は、受が自分の気持ちに気づいて上京から~なお話。
自分を好きだという攻のことを考えつづけた2年。
というか、友達以上に見られないとフッたくせに
結局思い出すのは攻の事ばかり、あいたくて仕方なくて~ななんか子供みたいな発想もまた可愛かった。
のだけれど、、、、上京してみれば、あたたかく迎えてくれるどころか、笑顔さえ向けてくれない。よもや、攻には大事にしたい恋人が・・・・
(*ノД`*)・゚・。
だいたいがな、攻が悪いやつだったらこんな悲しくなくてよかったんだ。
一途で、大好きな相手というのをちゃんと読者にわからせた上でのこの仕打ち。胸が痛い。痛い、痛いのです。
友人以上にみれないと言ったのは自分。好きだと言ったわけでもない。
目の前にいるのは幸せなカップルで、相手も自分より遥か上の人間。
かないっこない、かないっこない。
そりゃないよ・・・・私も思ったよorz
最終的に、二人がカップリングされるとわかっていても
「本当にこいつらハッピーエンドなのよな」と思わせてくれるお話でした。

それは、ちゃんと攻が恋人のことを大事にしてて。
大切にしたいと思ってて。
言葉だけじゃなく、ちゃんとそう思ってるのが伝わるからなのかな。
前半と後半。
お互いがお互いに片想いをしている。
結局のところ、あーなってこーなる。
展開がうまくぜんぶリンクしててこれまた巧いなと思いましたね。
ヤコ先生も可愛かった。
カップル誕生おめでとう!でラストが終わらないっていうのもまた良い。
胸が痛いのだけれど、それだけ心動く作品でした。

17

シャレにならんぐらい切なかった

前半、切なかった。
でも後半の切なさは、痛くて痛くて半端なくてシャレにならんかった…

前半は幼馴染みものの王道というか、予定調和の中の切なさなんだよね。
攻めがずっと主人公の受けに片想いしてて、受けはそれを気づかないでいる。
ふとしたきっかけで、受けは攻めの強い恋情を知るんだけど、唐突すぎたそれを簡単には受け入れられない。
別離の日が迫り、気持ちが通い合うことはないまま、攻めの切羽詰まった求めに応じて一夜を共にする――
攻めの気持ちを考えるとたまらなく切ないんだけど、うっとり酔える切なさでもある。

でも!後半が!
受けが自分の恋心を認めたのに、一年九ヶ月ぶりに再会した攻めには、すでに恋人がいた。
一年九ヶ月は長い。望みのない恋愛にケリをつけ次に進むにはじゅうぶん過ぎるほどの時間だと思う。
しかも攻めの恋人が、いわゆる「BL的な当て馬」じゃないのだ。
このキャラ設定の見事さは、凪良ゆうさんの手腕ですね。
当て馬をイイやつに設定して、主役カップルよりも好きになってしまい「当て馬萌え!」ってレビューしたくなるパターンの作品なら何作も読んだことがあるけど、この作品の当て馬はそういう一種の「逃げ」を許さないのだ。
当て馬萌えって「フラれるからこそ好き」って部分が大きいんですよ。裏返すと、仮にフラれなかったら萌えもしない、みたいな。
でもこの当て馬はそういうんじゃないんだよう!ヤコちゃん大好きだよ(涙)
誰のことを責めることもできない、「一年九ヶ月の別離」というシンプルな理由でできてしまった三角関係は、誰に感情移入しても苦しくてさ…
受けも悪いのだ。二年近くもほったらかしてちゃいけない。
攻めはすべてを諦めて上京したわけで、そんな中で恋人を作って愛する努力をしたのは、ふつうなら前向きだし正しい判断だったと思う。受けと再会せず、そのまま数年間付き合ったら、自然なカタチでヤコちゃんと恋人になれてたかもと思うよ。
再会後、大きな失望とかすかな期待の狭間で、いじらしく振る舞う受けがもう切なくて切なくて…!

前半は泣けたんだけど、後半は泣けなかったです。
後半も泣きたいんだけど、前半のようには酔えなくて、泣くに泣けないんだよ。
でも後半の方が切ないし後半の方が好きです。
当て馬を嫌なやつに設定してる作品より好きです。
ステキな人を傷つけて手に入れたんだから、二人ともこの恋を大事にしてほしい。

またも神でした。

15

ツライ展開

凪良作品を買いだめていたのですが、今回購入した中で最後まで残してました。ちょっと切なめの話が読みたいので、このタイトルでこの表紙、あらすじによると漫画家になりたい攻めと幼馴染の受けのほのぼのっぽい。
まあ、でももう最後の一冊だからいいかと読んだのですが………
つらい!ツライ!!TSURAI!!
何かもう読みながら転がりまわりたいくらい辛かったです。
何処がほのぼのだ!少し前の私よ!(笑)
母子家庭と父子家庭、虐待、いじめ、暴行事件で退学と重苦しい話でした。
凪良さんの小説なんで着地点はハッピーエンドだろうと思いながら読んでいたのにもかかわらず、とてつもなくツライのです、後半が!
後半は前半の二人と売れっ子漫画家の三角関係になるのですが、この話全般、誰も嫌な人がいないのです。あ、いや、前半に嫌な奴はいたか。秋元はどうなってもよし。私ならネームを粗末にした奴は、鼻の骨くらいじゃ済まさずにきっちり向こう岸を見せてやります(怒)
それはさておき、前半は切なくて良かったですがこれは後半で幸せにならなくてはダメ!と思って読んでいったら、本当につらくて。
受けの視点で読んでるので、泣いてしまいそうになりました。あんまりだ!
受けの思われてる側の傲慢も身に覚えがあるのですごくよくわかるんですよ。ずっと自分が好きだって疑わないの。でも向こうだって向こうの人生があるんですよね。「俺は、一生お前を思い続けていかなければならないのか。」って台詞も分かるけれども!けれど、残酷ですよね。
でも誰も悪くないけれど、事態だけは嫌な方向に転げていく。なんともつらい。
でまあ、最後はまとまるところでまとまったのですが、最後のエッチシーンはない方が良かったかも。もしくは二人暮らしを始めてやっとくらいの方が良かったなあ。一人の気持ちを踏みにじったっていう罪悪感があるなら、別れたその日にすぐエッチというのはどうなんだろう。いや、若さ故なのかもですが。

ツライ展開ですが全く面白くない訳ではないので、つい何回も読み返してしまいました。なので神評価で。
あ、いい人だって分かっているけれど、私はヤコ先生はうざかったです(笑)
同業なので、尚更こういう騒ぐタイプはちょっと苦手なのです。
最初の方のヤコ先生は本当駄目で別に恋敵でなくても苦手でしたが、最後はよかったのでまあプラマイゼロですかね。
当て馬だとウザいのですが、もしかしたら主人公ならまた違うのかも?と思うと、続編は読もうかどうしようか迷います。

15

ザ・三角関係

多角関係ってのは結局誰かあぶれちゃうので読後感よくするのが難しい題材だと思います。
あぶれちゃう人が嫌な奴なら、愛が足りないなら、話は簡単。
ストーリーや感情を盛り上げるための単なる当て馬として使い捨てできます。
でもそうじゃなかったら?
ヤコ先生は嫌な奴でもなくトオルに愛がないわけでもない。
優しくていい奴で素直でプライベートも仕事においてもトオルが大好き。
トオルもナツメのことは大好きだけど、別の意味でヤコ先生が大好き。
愛されてほだされるって十分にあると思います。
自分は一冊の半分使った学生時代が一切なかったことになってトオル×ヤコ先生の話になるんじゃないかとチラッと思いました。
それもおもしろそう、というかそうしないと収まりつかないんじゃないかと。
それくらいしっかり二人の間に愛がありました。
そんな関係性がありながら、主役二人がくっつこうってんだから緻密な設定、心理描写がなきゃ読んでて納得できません。
この作品はどうか。
私は納得できました。
トオルとナツメの気持ちがまっすぐだったから、ヤコ先生がズルくなくて本当にいい大人だったから、二人の恋の物語を気持ちよく読み終えることができました。
それでもナツメトオルが19歳じゃなきゃ無理だったかも。
その辺の設定も絶妙でした。

蛇足
こんな悪趣味なことを思うのは私ぐらいかと思いますが、トオル×ヤコ先生の性描写が読みたかったですね。
二人の関係にもっと性的なものをにおわせて欲しかった。
そうなるとさらにドロドロの三角関係になって納得できる結末なんて相当難しくなるし読後感もかなり変わってきてしまうのはわかっていても、さらに心揺さぶられる話になったんじゃないかなと思いました。

10

恋愛描写で泣ける作品。

やはり凪良先生は心理描写の神様だなと感じざるを得ません…!
泣きそうになるくらい切ないのですが、
自分は不幸萌えするタチだったのかなあと思ってしまうほど萌えてしまいました。
キャラさんのバースデーフェア小冊子目当てに購入しましたが、
もしフェアがなければ読まなかったのかと思うと恐ろしいです(笑)


・隣の猫背
トキオとナツメのショタ時代のお話。
二人の関係性の基盤をナツメ目線で理解。
確かに小さいころから一緒にいて、あんなに距離が近くていざ告白されても戸惑うよなーと
ナツメの気持ちに無理なく共感できます。
が!トキオが離れていくことを感じてさみしさが募っていくのにお別れは避けられない…。
ページ数がまだ半分もあるので、このまま落ち着くわけじゃないとわかっていながらも
本当にそれでいいの?!とうるうるしました(;_;)

・恋愛前夜
こちらが切なさの真骨頂。
トキオへの気持ちが恋愛感情としての好きだと気付いたナツメですが、トキオにはもう新たな恋人がいて。
その恋人(漫画家ヤコ先生)がトキオとはうまくいっていて見た目に微笑ましいカップルな上に、ヤコ先生本人もすごくいい人で。
2人の関係は愛情表現に過多なヤコ先生にトキオが絆されている形ですが、トキオもちゃんとヤコ先生を想っていることが伝わり、誰しもが恋愛でハッピーな想いをしているわけでないと感じるリアルな失恋シーンです。
ナツメはまだトキオが自分を想っていると信じ込んでいたからこそのショックに私の心も打ちのめされました。゚(゚^∀^゚)゚。

最終的には主人公2人にとってのハッピーエンドですが、ヤコ先生にも感情移入してしまったので、萌えつつもヤコ先生ごめん…!!な気持ちに。
先生のスピンオフがあるそうなのでこちらで幸せになってるところを読みたいと思います!

余談ですが攻めのトキオがかなり好みでそこも○でした♡(o´∀`o)

10

幼馴染み

幼馴染みっていいなあと改めて実感する作品
幼馴染みのお互いがお互いを理解して心底で大切にしている感じが大好きなんですが、この作品で改めてそれを思い出しました。

けれど、片想いをする過程で生まれるすれ違いはどうしようもなく、幼馴染みの関係性上、それが余計に辛く切ないんですよね

そうして離れていったトキオに今度はナツメが片想い
恋愛だけじゃない、現実の厳しさを知って自分の小ささを思い知るナツメの心情がどうしようもなくリアルで切なかった…
そしてそんなナツメを好きな気持ちを、改めて実感していくトキオ。
普段は冷静なトキオがナツメに対してだけ余裕をなくしていく様子が随所に現れて、きゅんきゅんするわけですが同時にヤコ先生の存在も確かにあって

右往左往しながら、最終的には本人よりも周りがよく二人を見ていたわけで
最後のヤコ先生は本当にかっこよく大人。
これから幸せにと願わずにはいられない。

とにもかくにも、幼馴染みならではの要素がたくさんたくさん含まれていて、幼馴染みすきさんにはおすすめです。

7

幼なじみって・・・

小学生の時から大人になるまでの長い期間の二人を描いた作品。
ただの恋愛ではなく、その中にいろいろなテーマが隠されていて
それは決して綺麗なものだけでなく、離婚、いじめ、虐待など
かなり突っ込んだ内容にもなっていました。

辛い時期を乗り越えてきた二人にとって
気持ちが交わるには少し時間がかかったし
その間には、いろいろな問題も山ほどあって
大好きな人が手の届きそうな場所にいても、どうにもならないことや
過去に戻りたくても、もう一度やりなおしたくてもそうできないことが
人生にはたくさんあって、そんな辛いことや悲しいことをひとつひとつ乗り越えて
そして、ひとつひとつ人生のを決断していきながら生きていくこと。
同性同士の恋愛というひとつのテーマの中から、
幾重にも別れたもう別のテーマがあって奥深いものを感じました。

もちろん主役のナツメとトキオの恋の成就を願うのはもちろんでしたが
ヤコ先生の斬新なキャラにやられました。
この人が目の前にいたらとても扱いにくいだろうな、と思いながらも
見えないところで優しかったり、やっぱり大人だったりすると
どこかほろりとさせられて、嫌いに離れないんですね。
ぜひヤコ先生には幸せになってもらいたい・・・
と思っていたらちゃんとあるんですね、2が。
早速読みたいと思いました。

7

完璧ではない2人

読み終わった後、「好き……っ!!」と語彙力を失くして悶えました。

幼い時からずっと2人で過ごし、イジメや虐待から2人で助け合って守りあって生きてきた。トキオは、ある事件をきっかけに、ナツメを好きだと告げて離れていってしまう。ナツメが戸惑って気持ちを整理できないうちに。そして、ようやく気持ちを決めて、トキオを追いかけた時、トキオには既に恋人がいて…。

ナツメも、トキオも、幼くて完璧な人間ではない。優しいけれどその優しさで人を傷つけたり、傷つけられたり。そんな2人が愛おしく感じられました。
幼少期の互いに守りあう2人の関係性も好き。幼なじみって良い。

7

やっぱ、幼なじみには勝てない…ってことか。

初読時の評価は萌2だったけれど
再読したら神評価になったし、すごく泣けた。

トキオとナツメが積み重ねてきた時間の重みと大切さを感じる。
あれだけの時間を、好んで共有してきたのだから
相手の考えていることが分かってしまうときがあるのは、当然だよね。

ナツメは、いつまでもトキオが自分のことを好きでいてくれる、と思い込んでいた。
けれど、上京したトキオの傍らには、恋人であるヤコ先生がいて…。
トキオへの気持ちを押し隠して、ヤコ先生のメシスタントを頑張るナツメに泣けた。

あって当然だと思っていたものを知らない間に失っていて
失ってしまったことに気づいたときに初めて、大切だったと認識することの辛さ。
それが大切であればあるほど、衝撃は大きいと思う。

トキオと一緒にいた時間は長くて、一緒にいることは当たり前だったから
ナツメは自分の本心に気づくことができなかったんだろうな。

ナツメを大切に思い、欲情を抑えて見守っているトキオにも泣けた。
「ナツメが好きだ、死ぬほど好きだ」
色んな気持ちがいっぱい詰まっているこのセリフに泣ける。

ヤコ先生を泣かせることになったトキオとナツメ。
第三者から見たら、2人とも身勝手だと評されるのかも知れない。

でも、人の心って弱くて脆いから
トキオがナツメを忘れるために、ヤコ先生と付き合うことは責められない。
それに、気持ちは理性や理屈で押さえ込めるものじゃないから
目の前に現れたナツメを、ヤコ先生より優先してしまうトキオを責められない。
ヤコ先生を泣かせると分かっているのに、トキオを取り戻すナツメを責められない。

自分が欲しいものを他人に譲ることができない私には
ヤコ先生が、賢くてイイ人で良かった……としか言えないかな。

ともかく。
時間の積み重ねというものは大きいと思った作品です。
幼なじみものの良さはソコにあるんだよね。

6

泣いた

切なくて切なくて泣きました。すぐに話に引き込まれて何度も読み返しました。BLが苦手な方もこれなら引き込まれると思います。凪良さんの作品を読んでから、BLの小説をよく読むようになりました。素敵な作品です。

5

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