ロマンス、貸します

romance kashimasu

ロマンス、貸します
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×221
  • 萌25
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
14
得点
226
評価数
62
平均
3.7 / 5
神率
21%
著者
小林典雅 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
砧菜々 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403524172

あらすじ

イケメン過ぎて子供の頃から苦労ばかりしてきた高秋。
ごく普通の会社員なのに、成り行きでとある男性のレンタル彼氏を務めることになり!?

表題作ロマンス、貸します

28歳,イケメン故に理不尽な扱いをされる男
24歳,高秋をレンタル彼氏に指名する男

その他の収録作品

  • ロマンス、ください
  • あとがき

レビュー投稿数14

美しいのにおかしな2人

攻め視点の表題作と、受け視点に変わってその後を描く続編の構成。

「ロマンス、貸します」
従兄が経営する人材派遣会社でキャストと間違われてコミュ障男性・紀ノ川諒の今カレ役を引き受けたリーマン・若菜高秋。
諒の悲惨な失恋話を聞いて、はじめは諒への応援の気持ち、次第に本気で好きになって…
…と大筋はごく自然なラブストーリーなんだけど、そこは典雅先生、諒がかなり変な人設定で、ナナメ上でどーしてこうなる?的なギャグっぽい誤解とすれ違いの連続。
で、誤解したままHまで突き抜けちゃうのが表題作です。

「ロマンス、ください」
なんでもかんでもおかしな方向で考える諒の視点で、高秋と両想い成立後のストーリー。
もうとにかく諒というひとが〜。ぐるぐるとトンチンカンに悪い方に考える。
ここはコメディやギャグが好きな人にはたまらなく楽しい部分なのでしょうね…と遠い目になってしまう。私はギャグ苦手人でして、この後半戦はかなりツラかったです。根本的に典雅スタイルが合わないのかもです。


高秋が大きくて優しい心で諒を見つめて愛情いっぱいですから、全体としてはハッピーな空気感が良いです。「萌」で。

0

表紙が暗めでシリアスな感じだけど、中身はいつもの典雅さん。



大変申し訳ないのだけど、いつも野原滋さんの「契約恋愛」とごっちゃになってしまう。
それぞれ作風がまったく異なる作家さん同士なのに……。
というわけで、確認するために再読しました。

受けが能面タイプで弩級のコミュ障というところは一緒だったけど、その他諸々は当然違う。
もちろん文章が全然違う。

・「ロマンス貸します」は初対面同士で、野原滋さんの「契約恋愛」は「再会」もの!!!

・攻め:芸能人レベルのイケメンだけど、イケメンで得したことはない。
顔は極上なのに中身は極々普通なのでガッカリされることばかり。

・受け:ゲイで振られた元カレに一泡吹かせたくて依頼。

・「キャメロット・キャストサービス」が出てくる。
→「可愛いがお仕事です」
・真中旬や「あなたの好きな人について聞かせて」の攻め父作品も出てくる。
「シベリアブリザード」も名前がでてくる。

大好きな箇所
「宮城のコメかってくらいよく一目惚れされるくせに」
「嬉しいです……ぁ、だよ」→「今年は麦が豊作ですだよ、旦那様」的な。






1

ささやかな贈り物

とっても面白かったです!!

レンタルデートから始まる恋なので、
二人のちょっと可笑しくて不器用なデートを、
陰から覗かせてもらっている気持ちになります(笑)

あらすじは詳しく書いて下さっているので、
以下に感想を……



小林典雅先生のお話にはどの作品にも「ここが良い!」というポイントがあり、読んでいて満たされます。

高校時代のエピソードで、
モテる高秋に嫉妬した同級生が、これ以上のモテ要素を追加させまいと、趣味は盆栽にしておけ!と強要するところなど吹き出してしまいます。

そういう明るい面白さもありながら、ストーリーが進む中での心理描写がとても丁寧でした。

この『ロマンス、貸します』では、不器用な諒がレンタル彼氏の高秋に惹かれる中で、過去の自分のうまくいかなかった恋愛について振り返っているところが特に秀逸でした。

確かに元カレもひどい人なのですが、
諒はちゃんと「自分の気持ちの示し方にも問題があった」と認めて、愛されたいという気持ちにすがって恋愛するのではなく、「この人じゃなきゃ」と思える相手と恋人になりたいという答えを見つけていて、この心の流れには、とても切実さがありました。

諒も高秋も一見ハイスペックなのに実は不器用で、一生懸命に想いを伝え合っているところが、本当にこの二人だけの恋模様だな、と思えます。


また物語の後半、高秋が諒へある贈り物をするのですが、他ではあまり見かけないチョイスでした。

自分を良く見せようという気持ちの一切無い、相手のことだけを想ったささやかな贈り物で、それを受け取った諒の喜びが伝わってきます。
この場面をぜひお読みいただきたいな…と思います。

とてもおすすめの一冊です。

長文で失礼致しました。

4

豆知識も増えました

超イケメンな攻めの高秋と、これまたイケメンな受けの諒。
イラストを見ると、どちらもイケメンだけど諒の方がイケメン度高いような。
とはいえ砧先生の綺麗な絵柄が、このイケメン同士の恋にピッタリです( ´∀`)

さて内容なんですが、典雅先生の『国民的スター〜』ソックリに思えました。
勿論攻め受けの性格は違います。
しかし最初は攻め次は受けの視点といい、攻めはノンケながら受けに惚れる。そして溺愛。
最初のHは受けからのお願い→一旦離れる。
…等、あれ?これ読んだ事あったっけ?状態になってしまいました…。

とはいえ、所々の言葉のチョイスなど可笑しくて笑えたし、高秋の口説き文句にキュンときました。
諒も、無表情で頭の中はあんなに面白い事になってるとは(笑)
既視感あったとはいえ、楽しい一冊でした。

2

そこに愛があるのなら。

作中で高秋と諒君が観た映画『モホロビチッチ探検隊』のような、たくさん笑えて すこしホロリとする素敵な作品でした。嘘から始まった ほんとうのお話…!?

瑶市(高秋の従兄)が営んでいる人材派遣会社で「友人レンタル」の依頼に訪れた諒君(受け)と、たまたま居合わせた高秋(攻め)。
偽キャストである事を隠しつつ諒君たっての希望で「友人役」を務めることとなった高秋と、レンタルの本当の理由『手ひどくフラれた元カレを見返すため』を明かさずに彼への依頼を繰り返す諒君ですが・・・

元カレの暴言がひどい。表情の乏しさを指摘し、五種類くらいの返事がインプットされたロボットと喋ってるみたいだったなんて。諒君が感情を抑えるようになったのには、何とも不憫な経緯があるんです。
そんな、相手を見る目がなかったけれど、でも懸命に自分の幸せを求めている諒君なので 高秋の、失敗をユーモアで包んでくれる柔軟さや、しくじったり おかしな行動も受け止めてくれるおおらかさに惹かれてしまうのは、とても自然なこと。
高秋も最初は、無表情な彼が今何を考えているのか推理するのを面白がったりするのですが、次第に常になくお節介な気分になり 出来ることがあるなら手助けしてあげたい・元カレがつけた傷を和らげてあげたいと、本心から思うように。

そして「偽キャスト」という嘘設定を積み重ねることで、どうすればいいのか にっちもさっちもいかなくなっていく高秋。
あぁ~~もう、高秋が本音を滲ませつつキャストの体で諒君に優しく投げ掛ける心のこもった言葉に胸が締めつけられるんです・・・

細かい笑いが数行ごと(!?)に散りばめられているのでお気に入り箇所も多くありますが、イチオシは…「自分には性的魅力がない」と、諒君に植えつけられた劣等感を拭うのに 高秋が誠実な気持ちで不誠実な方法を選ぶ場面。このくだり、最高。大好きです。
頭の中で、原田○世の『ロマンス』がエンドレス奏でられます(笑)

2

丁寧語!!!

私の萌えツボの一つに、どちらか一方が敬語・丁寧語を使う・・・というのがあり、今作ではまさにそのシチュエーションをたっぷり堪能できる作品となっていました。
受け様の天然さと丁寧語が、とても楽しい化学反応を起こしていて、読んでいて何度も笑ってしまいました。
攻め様も受け様も、とても好感の持てるキャラでしたし、綺麗な顔を持ちながらも、コンプレックスやトラウマを抱える2人の葛藤も興味深く読みました。
攻め様がノンケというのもドラマチックさを増長させるエッセンスになっていましたし、何よりも攻め様が派手な顔立ちとは裏腹に、素朴で一途で凄く優しくて・・・というのもとても良かったです。好きなタイプの攻め様でした。

受け様視点の書き下ろしも爆笑必至。と、同時に、「Hしよう」というのを直接的に言わずに、「蓮の葉茶を一緒に飲みませんか?」と言うことにした2人の奥ゆかしくて美しい感性がとても素敵だな~と感じました。直接的に言わないからこその、直接的な表現がないからこその色っぽさ、好きです。

3

イケメン二人の残念さが可愛い!

超イケメンなんてちっともいいことはない!と
小さい頃から理不尽な目に逢いまくって、
恋愛もどうでもいい的なサラリーマン・若菜高秋と
美形メガネなんだけれど、コミュ障気味なサラリーマン・紀ノ川諒。

元劇団シベリアブリザード(←典雅読者なら分かりますね?)に
所属していた高秋の従兄がやっている人材派遣会社でたまたま出会い、
スタッフだと勘違いされて、コミュ障の友人役を引き受けたことから
二人の恋が始まる……

スペック高そうに思えるのに、恋愛にはとんと不器用な二人が繰り広げる
可愛くてずれていて、やっぱり変態な恋愛ばなし。

笑いが止まらなくなるほどの爆笑にはパンチが弱いけれど、
クスクス、時々「ぬはぁッ」と吹き出しながら、楽しく読了。

前半は攻めの高秋視点、後半は受けの諒視点。
感情の起伏のあまりなさそうに見える諒の脳内を覗き見て、
なかなかに面倒臭くて変態なんだけれど、可愛くてちょっぴり可哀想な
彼のことが、前半よりも好きになっちゃうそんな書き下ろしでした。

楽しく笑って、あったかい気持ちで読み終わりたい時に、お勧め。

4

2人の中身と外見とのギャップが楽しい

超イケメンだけど性格が地味な会社員、高秋(攻め)が、たまたま従兄の経営する人材派遣会社に依頼に来た諒(受け)のレンタル友人としてなりゆきで働くことになるのですが・・・

面白かったです。大筋は確かに「国民的スター・・」に似ていましたが、攻めの性格が違いましたね。高秋も諒も楽しい人たちでした。
高秋は確かに性格が地味というか普通なんですが、励まし方とか考えることがユニークで楽しくて、何度も笑っちゃいました。一人で読んでてよかったって感じです。洟をかむのが恥ずかしいというくだりでフィギュアスケートの選手を例に挙げて世界中に中継されるよりましとか、某スケートアニメにもそんなシーンあったと思いだし余計に楽しくなりましたし、寒かったから寝る前に葛根湯飲んで寝ようとか、私的には大変ツボでした。そのほかの豆知識というか雑学とかも面白い。

諒の考えも面白くて、うれしいことを言われて、高架下で大声で「神様ありがとう」って叫びたいやら、恥ずかしい時に下水道を泳いで逃げたいとか何度も何度も心の中で思ってるところも独特で笑っちゃいました。

中編2編で「ロマンス、貸します」が攻め視点。「ロマンス、ください」が受け視点です。
攻め視点では二人が出会いくっつくまでで、受け視点はその後の二人です。
攻め視点では、受けは冷静で感情の起伏に乏しいとしか思えなかったのに(元彼に復讐ってところは熱いですが)、受け視点になったとたん喜怒哀楽がないなんて何で思ってたんだろうと思うくらい、すごい勢いの脳内会議が彼の中で繰り広げられてて、生い立ちも関係しているんだろうけど、苦労してきたんだろうなぁと思わせますが、その会議自体はとても楽しいです。
先に攻め視点の話があってそのあとの受け視点という構成は絶妙でしたね。

二人とも外見ハイスペックなのに恋愛初心者な、もたもたした恋模様はとても楽しかったです。何回読んでも楽しめそうです。

2

また好きな作品が増えました(*´罒`*)

やっぱり家で1人で居るときしか読めない典雅さん作品。
クスッとツボるとこから、あははと声に出して笑いそうになる場面が多々あるにも関わらず、話的にも最後に綺麗にまとめてくれるのがやっぱり凄い作家さんです。

『国民的スター~』のときにも思いましたが、溺愛攻め視点っていいですね!
受け視点の作品ばかりに出会っていた中で衝撃を受けた記憶があるのですが、この作品も攻め視点からだからこそリズミカルに進むお話だったように思います。
受けさん(諒)との会話の中でちょいちょい豆知識?を挟んでくるのですが、私にはそれがツボで…。
気配り抜群・気遣い完璧・素直で一途な超イケメンが、本当にどうでもいい小ネタを挟んでくる姿にキュンとしてました笑。
イケメン過ぎるが故に草食系になってしまったかもしれないそんな超イケメン高秋さんが、ベッドの上では(というか、諒の前だからこそ)変態化してしまう姿にも笑わかされました。
後編の受け視点の話でも登場してくれる変態高秋さんも素敵でした★
なんなら、特典ペーパーで最後にポロッと言っちゃう姿にもやられました(^^)笑

諒のクールビューティ無表情の裏はあんなに忙しい思考回路があったんだと、そのギャップにびっくりして、諒くんもめっちゃ残念で面白くて好き!ってなっちゃう、受け視点で進められる後編。
前編では本当に本当に何を考えているのか分からなかったのですが、本当はこんなに可愛くて健気で変態でも高秋さんが好きんだなあ…と端々から伝わってきて、この作品に関しては攻め視点→受け視点で展開されて正解だったように思います。
受け視点から始まってたら、鬱に考え過ぎてるように感じてしまいここまで諒くんを好きになれてなかったかも(^_^;)

典雅さんはあとがきまで面白いので、本当に典雅さんご自身が素敵面白い方なんだなあ…次回作も楽しみだなあ…と、今からワクワクです。
こんな寒い時には、是非オススメしたいほっこり暖かくなる相思相愛溺愛ラブコメディでした( *´︶`*)

8

パンチは弱いが攻め視点大歓迎

雑誌連載時の本編は攻め視点、そして書き下ろしは受け視点となっています。
三人称です。
小林さんのうまいなと思うところは、まるで一人称のように登場人物の思うところがダダ漏れで、しかも相手の行動などもすべてその視点主から語られながらもしっかり三人称であるところかなと思っています。
なのでがっつり登場人物視点へ入り込むことができます。

**********************
攻めの高秋はイケメンに生まれつきながら嫉妬にさらされ、個人的にまったく恩恵を受けていないと感じるサラリーマン。
性格は外見に反しいわゆる普通のタイプ。

受けはクールビューティーを地でいく超美形の諒。
表情がほとんど変わらない、理屈っぽく面白みが無い24歳のゲイの青年。
**********************

一般的な依頼からデート相手の派遣まで行う人材派遣会社を経営する、高秋の従兄。
そこへお客として現れた諒と偶然出くわした高秋は、ひょんなことから高秋が諒の担当をすることとなります。
それには諒の隠された計画があったわけですが、そこは人付き合いが苦手で少々変わり者なので、思考が斜め上をいっております(苦笑

この作品、小林さんの出世作(?)『嘘と誤解は恋のせい』に出てくる小劇団『シベリアブリザード』の名前がチラリと出てくるんですが、出版社跨いでおります(笑
良いのかな?
わたしはそちらのシリーズのアホっぽさが大好きなので、大歓迎なのですが。

1

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