きみの笑顔だけを

kimi no egaodake wo

きみの笑顔だけを
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×217
  • 萌15
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
6
得点
234
評価数
60
平均
4 / 5
神率
40%
著者
ヤマオリ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784864422635

あらすじ

「きみの笑顔だけを」 藤宮が転校先で出会った三浦は、口は悪いが顔も好みで、密かに藤宮の潤いだった。 しかし、同じ失敗を繰り返したくない藤宮は自分の気持ちを偽り、 三浦からの告白も遮ってしまう…。
「誰にも触れさせないで」 大学生の木田は中学生の頃、幼馴染みのヨイチが自分の兄と寝ていた場面を目撃してから、 ヨイチに寄ってくる全ての人間を遠ざけてきた。
「花よりほかに」 教師との秘密の関係を一方的に解消された相原は、 自身の不注意で階段から足を滑らしてしまう。 自分を庇って階段から落ちた高松に 「治るまで右手代わりになって」 と言われ…。

心に傷を持つ繊細な青年たちのラブストーリー。

表題作きみの笑顔だけを

藤宮貴仁,高校生
三浦真輝,高校生

同時収録作品誰にも触れさせないで

木田 直,大学生
櫂 要一(ヨイチ),大学生

同時収録作品花よりほかに

高松,高校生
相原,高校生

レビュー投稿数6

ストーリーが素晴らしい

久々に表紙買いしました。表紙の二人の笑顔、色遣い、そしてタイトル。なんかとっても素敵で思わず買ってしまった。

3CPのお話が収録されていますが、すべて学生さんのお話。すみません、ネタバレを含んでいます。苦手な方はご注意を。




表題作『きみの笑顔だけを』
転校生の藤宮くん。イケメンでリア充っぽい彼が友達になりたいと思ったのはあまり友達がおらずいつも一人でいる三浦くん。

藤宮くんはなぜ転校してきたのか。そして三浦くんがいつも一人でいるわけは。
ちょっとずつ明らかになっていく二人の過去や家庭環境、そして彼らの「ゲイ」という性癖。
ストーリー展開がお上手で、二人の葛藤や若いがゆえにもどかしく進む二人の恋がなんとも切なく、そして甘酸っぱかった。

三浦くんの方言がめちゃんこ可愛いです。
※で通訳してくれないと理解できないくらいの方言ですが、この方言のおかげで三浦くんのおぼこい感じが強調されていてなんとも可愛らしかった。

『誰にも触れさせないで』
表題作『きみの笑顔だけを』の藤宮くんが転校せざるを得なくなった、その理由になった男の子たちのお話。
藤宮くんが好きになってしまった同級生のヨイチくん。
そしてヨイチくんの幼馴染の直のお話。

読み始めたとき、直がヨイチくんに執着しているのかなと思ったのですが、彼らの複雑な想いが二転三転する、なかなか味わい深いお話でした。
直がちょっと意地悪な子なので彼が好きになれない方もいるんじゃないかな。けど、私は彼の複雑な想いにすごく共感できた。ヨイチくんに対する執着心や、恋心、そしてヨイチくんを独り占めしたいという黒い感情。

一方のヨイチも一筋縄ではいかない内面を抱えていて。
話の進め方がとってもお上手でストーリーに引き込まれました。

『花よりほかに』
このお話だけ独立しているお話。
すごく短いお話なのですが、受けの子の、一途で必死な恋心がなんとも切なかった。

そして、そんな彼に恋をしてしまった攻めくんも。
『きみの笑顔だけを』、『誰にも触れさせないで』の二つのお話の攻めくんたちがちょっとふがいなかったり黒かったりした分、このお話の攻めくんのナイスガイぶりに萌え。

これが作家さんのデビュー作だそうですが、3CPともとてもそうとは思えないストーリーでびっくりしました。「ゲイである」というマイノリティを抱え、苦悩しもがき、けれど前を向いて前進しようとする彼らにエールを送りたい。
ジャケ買いしましたが、買って正解だったととっても満足です。

ただ、絵柄が…!
出てくる子たちの顔や髪型がみんな似ていて、一瞬、「この子って誰?」というシーンが多かったのが気になったりしました。

でも、話はとってもツボ。今後もチェックしたい作家さんでした。

6

心を締め付けられるようなせつない表情は必見です!

他の作品を買う予定だったのですが、帯に書かれていた『ずっと一緒におりたい』という言葉に惹かれ、思わず衝動買いました。

収録されているお話は『きみの笑顔だけを』とこの話と繋がっている『誰にも触れさせないで』と短編の『花よりほかに』で、どれもせつない系で私の求めていたbl…!とても満足でした(*¨*)

『きみの笑顔だけを』は方言がたくさん出てきて少し戸惑いましたが、注釈があったり、雰囲気でも楽しめました。

そして、心をぎゅっと締め付けられるような登場人物のせつない表情は必見だと思います!!
儚げな、絵でしか表すことの出来ないような表情がとても素敵でした。

衝動買いしても後悔のない作品で買ってよかったです!

2

これからが楽しみな作家さん!

作家さんの初のコミックなので、私にとって初読みの作家さんになります。
《きみの笑顔だけを》
いいお話でした。都会の学校で問題を起こして祖母のいる田舎へ追いやられた藤宮は、転校先で出会った三浦に密かに恋をする‥‥方言男子可愛い、言ってる事は分かんないけど、親切に枠外に註釈があります。田舎では人の噂が娯楽な一つだから今度は同じ間違いをしないように慎重になりすぎてしまったんでしょうね。本編では、友愛に毛が生えた程度の関係で終わってしまったような気がするので、続編が見たいなぁ。
《誰にも触れさせないで》
前の話とリンクしています、藤宮をいじめた主犯(直)ととどめを刺した男(ヨイチ)の話、なんかイライラした、直は勿論の事ヨイチにも腹が立つ!後悔するくらいなら、そんな事言うな!って感じです。前作の藤宮がちょっと出てたんだけど、いい男(内面も外見も)に成長してました❤︎
《花よりほかに》
まだまだこれから!何も始まってない2人先が楽しみ、続編が見たいなぁ
ただ、欲を言えば黒髪が皆、同じ顔に見える‥

6

スピンオフ2作と短編1作

スピンオフ一話目は田舎の高校に転校してきた攻めの話。
通っていた都会の高校は、男子生徒に告白したところ、ゲイだと知れ渡って居られなくなったのですが、転校してきた初日に目の保養になる美人さんな受けを発見。
以前の教訓から、告白する気はなかったのに、どんどん距離は近づいていきます。受けのほうも明らかに自分に好意を持ってくれていて…という流れ。

攻めが前の学校で受けた仕打ちが可哀想でした。攻めはそのせいで、今度はゲイだということがバレないよう注意を払わないと、と思っていたのですが、何の運命のいたずらか、新しいクラスに大層好みの男子生徒が。
攻めは目の保養にするくらいならいいよな、と自己判断し、受けと仲良くなります。受けは母親が水商売だという家庭環境のせいで、クラスから孤立していた生徒。受けもまた、仲良くしてくれる攻めを好きになります。
攻めは、受けが自分に惹かれていることに気づきます。やがて告白されますが、応じるわけにはいかず、振ってしまいます。

受けは可哀想でしたが、可哀想な期間は割と一瞬でした。攻めがトラウマを克服するのが早くて、ホッとしたようなちょっとあっけなかったような…。
まあ受けも攻めもとてもいい子なので、くっついてくれたことには何の文句もないです。エッチはなしですが、とても穏やかで切ない、じっくりと読ませる話でした。
初回限定で封入されていたペーパーが、この受け攻めのその後だったのですが、その後も末長く一緒にいることを感じられるとても素敵なエピソードでした。


スピンオフ二話目は、一話目の攻めに告白された生徒と、ゲイだといじめた生徒が主役。カップリングはいじめた生徒×告られた生徒です。2人は幼なじみで、現在大学生。
攻めは一話目の攻めを陰湿にいじめた相手だし、受けは一話目の攻めを口汚く振った相手で、正直自分にとって最初の時点での好感度が低く、ちょっとハマりづらかったです。ただ、話自体はヘビーで痛くてすごかった。

典型的な両片想いのカプで、どちらもゲイな自分を相手に知られてはいけない、と思っています。(そしてそのせいで割りを食ったのが一話目の攻め)
何でこんなにこんがらがってるんだ、と思うくらいこんがらがっていて、攻めの兄のちょっかいもエゲツなく、読んでて引くわー…と思ったりもしました。個人的に萌えはなかったです。この話が萌え的に低いので、全体の評価がちょっと下がって萌×2です。
でも、攻めが一話目攻めと偶然再会し、会話をしたのはすごく良かった。じんわりしました。どちらのカプも幸せになれて良かった。


あと全然別の話。これも高校生同士のお話です。
うっかり階段から落ちそうになったところを通りがかった男子生徒に助けてもらい、そのせいでその男子生徒が腕を折ってしまって…という出会いです。キスやエッチどころか、想いが伝わった時点くらいで終わっていたので、どちらが攻めかの表記はありません。まあ外見で判断すると骨折した子×助けてもらった子かな。
受けは男の先生を好きだったのですが、先生が結婚するため失恋。攻めはひそかにその失恋を知っていて、受けに心を捕らわれていた生徒。
攻めがすごく男前なタイプで、ビジュアルも素晴らしくて、なんでこの続きが読めないんだろうとちょっと悲しくなってしまいました。続編と希望。超希望。

5

なかなか辛いエピソードが多い

ふんわり繊細な表紙の印象とタイトルだけで決めたこちら。
男子高校生のふんわりLOVEでも読んで癒されようかと思ったのですが、決して癒され系の話ではありませんでした。

それどころか、マイノリティであるが故に傷つけられてしまう、もしくは傷つけてしまう登場人物が多いので、切なさを通り越して辛い描写が結構あって、
全てハッピーエンドで終わるにも関わらず、作中の辛いエピソードのほうが記憶を上回ってしまい、幸せな読後感までには至らなかった・・・。

【きみの笑顔だけを】
田舎の高校へ転向してきた藤宮(攻め)と、そこで出会った三浦(受け)とのお話。
この三浦がかわいい。ばりばり方言の(そこが可愛いんだけど文字にすると読み辛いのが難)田舎のおぼこ男子高校生って感じがよく表れている。
次第にお互い惹かれ合っていくんだけど、攻めは受けからの好意に気づかないふりを続けている。
ある日突然、受けから告白されそうになるんだけど、思わず遮って告白を受け入れないんです。

あぁ・・・この純情な受けが傷つく様は見たくなかった・・・

攻めも受けのことが好きなのに、断ったのには転向にまつわる悲しい理由があって・・・。

この二人の擦れ違いは次の【田舎へ泊まろう】で解決して思いが通じ合うんだけど、この二人の話がもっと読みたかったな。


次の【誰にも触れさせないで】は前作のスピンオフです。
前作の攻め・藤宮が転校するきっかけとなった二人が主人公。

こちらのほうが、読んでいてもっとヘビーな気分になる作品でした。

受けは攻めの兄とあるきっかけで肉体関係を持つようになって以来、それを続けています。
ところがある日、その現場を攻めに見られちゃうんです。

そのきっかけとは攻めに好意を寄せている受けが、ある日攻めの洋服の匂いを嗅いでいたところ、運悪く攻めの兄に見られちゃって口止め料がわりにやられちゃった訳で・・・
このお兄ちゃんがかなりゲスくていただけませんでした。

そして攻めはかなり攻撃的な性格で受けを独占したいがため、受けに近づく人たちを傷つけても構わないから遠ざけようとしているし(前作の攻め・藤宮も被害者)
受けは受けで、攻めの前では一切笑顔を見せない状態になっちゃってるし・・・

もうこじらせまくってて、どーしてこうなった??と読みながら辛くなってしまいました。
最後は収まるべきところに収まったけど、正直言って、周りの人たちを傷つけてきた二人(特に攻め)を素直に祝福できる気にはなれなかった・・・。

三作品めは全く別の異なる二人・世界で、こちらの読後感は良かったです。

1

シリアスと青春の狭間

表題作の『きみの笑顔だけを』は
転校生、藤宮(攻)が転校先で出会った
(家庭の事情で)孤立した顔が好みの
三浦(受)と恋をするお話です。

少しずつお互いの魅力に惹かれ合い、
両想いになるかと思いきや
トラウマを抱えた藤宮は
自分の気持ちに嘘をついてしまう。

途中、切なくて胸がヴッってなりました。笑

でも、三浦くんの方言がほんと可愛い。
「わしッ子」ってなんだか新鮮で
2人の会話が青春って感じで癒されました!

『誰にも触れさせないで』
↑の『きみの笑顔だけを』の藤宮のトラウマ元凶、
要一と要一の幼馴染み、直の拗らせたお話です。

行き過ぎた独占欲と執着心を
じっくりコトコト煮詰め過ぎて
シリアス度高めです。

終わり良ければ全て良し。と
ことわざ?がありますが、
この2人に関しては他人を傷つけているので
幸せになる分、過去の自分の行いに対して
ケジメつけてほしい気持ちがおおきかった………。

野暮な話、謝ってるが傷付けた本人が謝ってない。笑

とりあえず直くんは要一くんとの
蟠りがとけた後、元カノと帯刀さんに
真摯に向き合って謝罪したら
好感度上がってたのかな?

要一くん以外ほんと眼中無さすぎて
何事も無かったような態度は人として…。笑笑

大学生の藤宮くんはイケメンすぎて
好感度爆上がりです。幸せそうで何より!!!

最後は『花よりほかに』
短編読みきりっぽいですね。

階段から足を滑らした相原を庇い、
階段から落ちた高松の右手代わりになる
高校生のお話です。

ストーリーが繊細で短編のわりに
読みごたえ満足です。

新たなる恋の始まりを予感させる
そんなピュアピュアなお話でした。

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