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形を覚えて帰れよ、刑事さん
Kerberos
絵師が、葛西リカコさんなので読んだ、初読みの作家。
2013年の作品。 文章力高い作家だと思った。
このまま芝居に使えそうなセリフが随所にあるけど、違和感ない。
受賞歴は無いようだけど、この作品はとてもおもしろかった。
▶「ケルベロス」(ギリシャ語: Κέρβερος)
ギリシャ神話、 冥府神ハデスの『地獄の番犬』
冥府の入口の兄弟犬、ケルベロスとオルトロス。性質は、主以外には凶暴で残忍。
ケルベロスは三つの頭と蛇の尾、さらに胴体には何匹もの蛇の頭をもつ。
3つの頭はそれぞれ、「保存」「再生」「霊化」を象徴し、死後に魂が辿る順序を示す。
3つの体・顔をもつ「ヘカテ」と関連がある。
冥界と夜の世界に属する亡霊や魔術の女神 セレネ,ペルセフォネ,アルテミス
▶トリカブト(附子)
水で煎じた極少量なら薬。新陳代謝機能を回復。
特に根は猛毒。致死量はアコニチン2~6mg、即効性の神経毒で数分で絶命。
葉はヨモギに似て、花は紫色で「菫」と書く。
---話中に登場する上記を踏まえて読むと、面白さが増します。
葛西先生のイラストが、色っぽくて素敵。
この物語のケルベロスとは、主人公。
体を張って、殺人事件の容疑者『肩に傷のある男』を探し続ける美貌の刑事・瀬戸彰。
経済ヤクザの大物・織宮水樹に近づくけれど、・・逆に瀬戸の毒に溺れていく。
ギリシャ神話で、ケルベロスはヘラクロスに捕まえられる。
=織宮の神経毒に浸されていく瀬戸・・
電子版で読んで、あんまり面白いので紙版も購入して、再読。
今まで生きてきて読んだ小説の中で3本の指に入るほど気に入った作品です。
もう1位かもしれない。
葛西リカコさんの美しいイラスト・キャラデザもあって、相互効果で優勝してる。
受けの描写で女を思わせるような容姿やらが苦手なため、ちゃんと男らしい言動、描写なのも好みだった。
最初のみ攻め目線からスタートし、その後は受け目線。
初見ではその攻め目線での濡れ場が、何が何だかわからず読み進めて一度ラストまで読み終わる。それからまた最初を改めて読み直すと、ほぼ一目惚れ(3回会った末で)だったんだなと気づいた。
彰に惚れた理由がちょっと弱いと感じたけれど、このモノローグがあるからこそ、織宮が彰に手を出した理由がわかってよかった。
織宮目線と彰目線で同じシーンを読むことができて、それぞれの気持ちがわかる。
色っぽいインテリヤクザによるトラウマ上書き、饒舌な長文言葉責め、言葉の端々から好き感情ダダ漏れ。セリフ回しも非常に好みでした。
手を払って銃を奪う手際の良さにインテリといえど悪どいことに慣れているのが垣間見えたり、署内で手を使ったこともあるという惹かれてつつある描写、後輩を連れて改めて捜査として訪ねて行った時のやりとり、電話での会話も萌えた。
2人の時だけ呼び方と声色を変え、側近も下がらせる特別扱い。
175Pのあのセリフを言って似合うキャラ、許されるキャラって他にいる!? 自分の中で唯一無二な存在だと思う。
終盤、車でひとりで警察署前に来ていて、織宮運転できたんかワレ!と驚いた。
当たり前といえば当たり前ですが、いつも運転手がいたから。
「そばで生きていたいなら生きていていいが」は、もうこれプロポーズでは。
自分が鈍いのか犯人は最後までわからなかったけど、よく考えれば他に怪しい登場人物がいなかった……。
なんの落ち度もない人間を3人以上殺しているから極刑は免れないよなぁと思うとやるせない。何より、そこまでしても最後に言葉ももらえなかった。
作品内に出てきて表紙イラストにも描かれているトリカブトってどんなだったかと思って検索してみたら、紫色の花と書いてあり、それで織宮の瞳が!鳥肌が立つほど感動した。
美しい表紙から作品内の隅々まで、全てが好みドンピシャだったので読む用と保存用で2冊買いました。
この作品の2人が好きなので続編やらが出てないのが惜しい。ドラマCDとかにならないかな。
見開き? のイラストからしてえろい。好みすぎる。
わーい攻め視点だー! と思ったらすぐ攻め視点終わっちゃった。最初の数ページだけで、あとは最後までずっと受け視点です。
ちるちるのキャラ説明を見てて、経済ヤクザってなんぞやwって思ってたら、フロント企業を仕切って組の稼ぎにする役割らしい。(それでも珍紛漢紛)
彰が人に期待や信用をしなくなった、トラウマになった原因の描写が痛い。
ミスリード面白い。
単身で水樹の事務所に乗り込み聴き込みをしたあと、言うこと聞いてやったから犯させろって流れになる。水樹に押し倒されてトラウマ発動すると、一転して水樹が優しく彰に「まわされたとき怖かったか」って聞いて、それに対して彰が正直に当時の恐怖を話す展開がめちゃくちゃ好き。
水樹に陥落した彰がえろい。
経済ヤクザなので、あまりヤクザ物っぽさはありませんでしたが、楽しめました。
ハーバード大卒のインテリ経済ヤクザって、人のことも傷付けない悪さもしないならなんでヤクザの道に行ったのか、素朴な疑問です。
攻めのやたらと長文な言葉責めが、まるで受けに暗示をかける催眠術師のようで、笑う場面ではないのに、なんだか笑えました。
トラウマを塗り替えるために優しくしたとはいえ、普通はそんなに簡単に塗り替えられないだろうし、お互い好きになるのが早いなーと思いました。
物語の肝である殺人事件の顛末も脇が甘いというか、安直ではあります。
とはいえ、ヤクザ物好きなので堪能させて頂きました。
挿絵目当てで購入。
警視庁捜査一課刑事の彰と経済ヤクザの織宮のお話。
いきなりエッチな描写から始まるので、ちょっとびっくりしました(*´▽`*)
序盤から彰に2年前に何らかのことがあり
それがトラウマになっていることは想像できたのですが
それが一体なんなのかわからなくて、ちょっとモヤモヤしていたのですが
トラウマの原因がわかると悲しくて泣きそうになりました。
彰のトラウマを知っている織宮が、彰を無理矢理抱こうとするのですが
その時彰の弱さに触れることが出来ました。
結果的に無理矢理じゃなくて良かったです。
身体から始まったこの二人がどのように進展していくのか
なかなか想像つかなかったのですが、なるほど…。
事件の犯人はもう読んでるとわかってきましたね。
理由は私にはわからないけど、まぁ…なんかそういう気持ちになることもあるんでしょう。
ペアの柴は信じて良いのかわからなかったんですけど
いい子だったみたいで、そこに私は救いを感じました。
とても面白いお話だと思ったのですが、
スッキリ円満!なお話じゃないので犯人の気持ちを考えると切ない気持ちになりました。
読み終えたあとにタイトルを見ると、なるほどなあ…なんて気持ちでいっぱいに。
担当編集さんのセンスが良すぎる。
事件の謎解き部分や2人の恋愛面に関しては、やや設定が甘いようにも見えたので、もう少し詰めたものだったらなお良かったかもしれないなと思います。
唐突さと理由の薄さは否めないのだけれど、どうにもこの攻めの間合いの詰め方がツボでした。
物語冒頭に攻め視点が一瞬入っているのも効いていたのでしょうね。
今作の受けであり刑事の彰は、身体だけではなく心も誇りも傷付けられた…うーん…トラウマどころではない辛い過去を持っているんですね。
それこそ人間不信になってしまうのも無理はないでしょうし、外を出歩くことすら恐怖に思うのでは…?というレベルのもの。
意地と信念だけで必死に立っているような危うい人です。
そんな、毛を逆立てながら生きる美しく危うい手負の獣に、迷いのない手と言葉で奥深いところに触れ、じっくりと解して開いていきながら自然と自分を求めさせる織宮の手腕が見事。
これが真式先生の文章力も相まって非常に官能的なんです。
ヤクザと刑事といえば…な、無理矢理に事を進めるタイプなのかと思いきや、これが本当に丁寧に触れるものだからどきどきしました。
流れ的にはヤクザらしい強引さです。
ただ、強引さからの緩急が妙に心地良く感じられたんですよねえ。
過去の痛みと辛さを塗り替えるように優しく抱いて、少しずつ体温を教える様がなんだかとても印象的で。
織宮に誰にも吐露出来なかったことを暴かれて、良い子だと褒められながら甘い快楽を覚えさせられていく彰の姿もすごく良かった。
それぞれに萌えたというよりも、受けが抱える根深いトラウマを溶かして自分を植え付ける攻めの手腕に萌えた1冊でした。
あらすじ:
ビッチと揶揄される捜査一課刑事・彰(受け)は、女子大生が毒殺された事件の捜査中、経済ヤクザの織宮(攻め)と出会う。
単身事務所に乗り込んだ彰だが、彰のトラウマを見抜いた織宮に無理やり抱かれ…
ヤクザ×刑事のサスペンス風味の作品。
ある事件が元で性的なことにトラウマを抱える彰が、織宮に抱かれることでそのトラウマを克服していくという展開です。
彰は数年前、相棒だった刑事に裏切られヤクザに輪姦されたトラウマの持ち主。
相棒がヤクザの癒着を摘発したことで出世しますが、それを妬む者から"相棒を売って身体で成り上がったビッチ"と揶揄されています。
その事件以来女性もまともに抱けなくなった彰が、会って間もない男(しかもヤクザ)に無理やり抱かれてトラウマを乗り越えるという展開には、ちょっと無理がある気が。
優しく抱かれたことで記憶が塗り替えられたという理屈ですが、
普通はトラウマをほじくり返されたり、無理やり女役にされたりしたことの屈辱の方が先に立つんじゃないかな〜と思い、ストーリーに入っていけませんでした。
攻めの織宮は、殺された女子大生含め不特定多数の女性と関係を持ち、しかし誰にも本気にならないクールな人物。
一人称「私」で眼鏡の似合う美形ですが、内には熱いものを秘めていたり、彰にはほとんど一目惚れだったりと、意外に男臭く情熱的な一面も。
しかしそこにギャップ萌があるというより、どっちつかずで魅力に欠けるキャラクターという印象です。
彰に本気と言いつつも終始スカした態度を崩さず、言動に説得力が感じられないところが自分的にマイナスだったのかもしれません。
織宮に魅力を感じられなかったため、殺人事件の犯人の動機にも共感できず。
事件モノとしても、最初から危険人物っぽいオーラを出しているキャラが案の定犯人で、いまひとつ面白みに欠ける展開でした。
彰が刑事という立場やトラウマを乗り越えてまで織宮に惹かれる理由もよく分からず。
性的なシーン以外にも、もう少し二人がじっくり会話するシーンを増やしてほしかったです。
織宮より、一匹狼の彰をめげずにサポートする新相棒(後輩)の方がカッコよく映りました。
葛西リカコさんの描かれる織宮はとても素敵で、挿絵も雰囲気があって良かったですが、ストーリー自体にはツッコミどころや納得できない箇所が目立ち、そこまで心惹かれるものがありませんでした。
中立寄りです。
捜査一課の刑事である受け。捜査中の事件の容疑者として経済ヤクザの攻めをマークするけれど…というお話です。
まず容疑者として攻めを最初に思い浮かべたのが、警察署で一度すれ違っただけの時点なのが激しく微妙でした。捜査が進展するのがなんかっちゃあ「刑事の勘」で、攻めに注目したのも、攻めのいたバーに着目したのもすべて刑事の勘で、えらく都合のいい勘だなぁ、と思ってしまった。もうちょっと理詰めの謎解きがあればよかったな。
あと、受けも攻めも、人の視線から感情を読み取る能力がありすぎ。「冷たい表情」だの「そこにほんのすこしの甘さが混じる」だの、他のキャラに対しても「彼の瞳が静かに揺らめく炎を映している」「怒りか…いやこれは嫉妬だ」的な。どんな超能力? しかもこれが話の伏線になるんだから都合の良すぎる能力。
攻めの目が菫色で受けの目が鳶色、というのも耽美チックでした。日本人じゃないの?
攻めの口調がいちいち持って回った感じなのも耽美でした。全体的に耽美臭が漂ってた気がします。
あと真犯人と攻めの関係も微妙でした。もし真犯人がやってたことに気づいていたのなら、「俺は関係ない」的な態度は小狡くて生理的に受け付けないし、気づいていなかったとしたら、部下がこそこそやってることに気づかないアホで鈍い上司だし。
悪かったところばかり書いてしまいましたが、イラストは良かったので萌で。特に攻めが上半身脱いでるカットは色っぽくて素敵でした。
電子書籍のキャンペーンで購入。
hontoでイラスト付きでした。
色っぽかった…!
ヤクザと刑事のカプは漏れなく好きなのですが
2人とも色っぽくて素敵でした…!
インテリヤクザな織宮×ビッチと揶揄される刑事の彰
とある事件での出来事がきっかけで、トラウマがある彰。1人行動ばかりで、今回の事件で犯人と目星をつけた織宮にも1人で近づくが…。
彰のトラウマのリハビリの為に、織宮が彰を抱くのですが、最初から甘い甘い。そりゃ、彰も堕ちる。恐怖を快楽に塗り替えていく様が、良かった。
彰も強がってきゃんきゃん言うのだけど、脆い。脆くて儚いのに、強がるから織宮が気に入ったのかな。彰の視点なので、彰が織宮にずぶずぶととらわれて行っているようでしたが、織宮も最初から彰にずぶずぶなんですね。
トラウマ持ちとはいえ、彰がちょろくて心配になりました。心の壁を少し砕かれると、そのままズルズルといった感じ。織宮も、あれよあれよと彰を手なずけちゃいました。あと、後輩の新しいペアの子が、良い子で、彰に冷たくされても振り回されてもめげません。彰も、この子といることで絆されて行ったらいいと思います。
刑事とインテリヤクザの組み合わせが好きな人は、良いと思います。
いきなりネタバレ気味なので予告
タイトルは編集者によるものだそうですが、
わりにはっきりとネタバレになっています
番犬ですしね
とはいえこの作品は筋は重要でないというか、
心理描写を味わうのがいいのかな、と
いろいろ細かい説明はされませんので
ニュアンスを汲もうとして読みましたが、
そんな必要はなくて、
シンプルに行動を見れば、主人公は坂を転がるように落ちています
恋に
ところでこの攻めさんの責める長台詞、
既視感があって、
(秀香穂里さん…)(こころもひらいているし)
脳内で挿絵が変換されてしまいました
(奈良千春さん…)
もちろんこちらもうつくしい葛西リカコさんは
表紙よりモノクロのカットがいいですね!