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barairojanai
紆余曲折を経ての15年愛なんて言うとそれまでかもしれません。
でも15年はあっという間に感じても
やはり他人に見えない事や当人同士わからない事が多々あります。
過ごしている時にはベストの選択だと思っていても
悔やみきれなかったり…。
そんな、大学二年で出逢い、
食品会社に勤めた阿久津慧一と
フードコーディネイターになった水野光流の愛。
ゲイでもタチが結婚云々って珍しい話でも無いのに
当時の光流の状態を想像すると
この上無くツラそうで今でも考えて涙ぐんでしまうほどでした。
フードコーディネイターのアシスタントとして頑張っていたのに
突然訪れた別れによって味覚も危ぶまれる状態になるとは…。
慧一には慧一なりの事情があっての決断でしたが
自分でもその身を斬られるような別れも正解ではなかったなんて
“あの時の自分に教えてやりたい”と思っても
時は巻き戻せませんものね…。
お互い違う相手と恋人になっても
同じ温度で愛し合えない、しっくりこない感が
んああああああもうじれったい!!!とならなくもなかったのですが
実際自分の気持ちがわかっていたとしても
そんな単純にうまく進むわけもないので
逆にリアリティがあるような気がしました。
いつだって心にいるのは一人だけで
それほど愛せる人に逢える人間ってどれくらいいるんだろう。
仕事が充実していてもうまくいかなくても
思い出す相手こそが本当に会いたい人なんだろうなぁ…。
慧一と光流が行く『才』という飲み屋の大将が、
ご自身の経験もあってナイスアドバイスをしてくれて非常に良い脇でした!!
「大事なことは、たいがいややこしくできてるんですよ」という言葉が
個人的にじ───────んと沁みて
ああ、そうかもしれないななんて思ってまた涙ぐんでしまいました。
ホント、いちいちエピソードに泣かせられながら読んだので
やる気の無い化粧が落ちました…。
マカダミアンナッツアイスの意味するところが
2人だけにはわかるという歴史を感じられて
あああー!!!ってもうコレだよねみたいな
充足感半端無かったです!!
慧一視点と光流視点があるので
どちらにもいちいち感情移入してしまって
読んでる間にどれだけ胸をズキズキさせ
更にドキをムネムネさせられたか!!ww
自分の過去と照らし合わせるようなシーンがあったり
もどかしくなりながらもずっと読み続けていたい気持ちになりました。
奈良千春さんのイラストも相変わらずの素晴らしさで
安心して世界観に浸れました!!
文庫より、新書よりもお値段は張りますが
言葉に出来ないような15年愛、皆様にも見届けていただきたいです。
読書中の充実感と読了後のえもいわれぬ幸福感を是非!!!
大事な場面で出てくる標識に、正解があるかどうかわからなくても
結ばれるべき相手には繋がっているんだと私は信じたいです。
購入してから1カ月近く置いていたのですが、久しぶりの休日だったので初めから最後まで集中して読みました。評価は文句無しの神評価です。凪良先生の本はたくさん読みましたが、今回は今までで一番現実的と言いますか、大人な恋愛を描いた一冊でした。
この本は、亭主関白な阿久津と、少し意地っ張りな水野が15年間かけて、よりを戻すところまでが描かれていす。
一冊の本の中で年月がかなり経つので、二人の人生を覗いてるかのようでした。読み終えたときは、妙な達成感と幸福感で胸がいっぱいになりました。
私は、受け攻め両方の目線から書かれている作品が好きなので、交互に目線の変わる今回の作品は、そうゆう意味でもとても好みでした。二人がすれ違うところも、読者側から見ればどちらの言い分も理解できるため、より苦しい気持ちになりました。その一方、別れていてもお互いが相手を愛していて、意識していることが分かったのでスラスラと読み進めることができました。
装丁が大層で、読むのに時間がかかりそうだと思っていましたが、そうゆう理由で意外とあっさり読めました。
阿久津の亭主関白ぶりは、世の中の男性に通じるものがあり、女性は水野の気持ちに共感できることが多いのではと思います。完璧とは到底言いがたい阿久津のキャラに、逆に人間味を感じ、余計に愛しさが増しました。
今回の作品は、より大人で、恋愛経験も沢山してきたお姉さま方により刺さるお話なのではないかと思います。
私はまだ若く、あまりいい出会いも無いせいか、まともな恋愛経験がありません。なので、いろんな作品を読んでドキドキしたり、癒されたり日々を過ごしています。涙
きっと今回の作品で、掴みきれてないキャラクターの心情や行動もあると思います。経験がないので、理解できない気持ち。たまにそうゆう壁にぶつかります。笑
今回の作品は、そんな私に恋愛の本質について教えてくれたような気がします。口で言い表すのは難しいですが、恋愛っていいことより悪いことの方が多いかも知れないと思ったり。恋愛って、ただ愛し合うだけじゃないんだなぁと改めて気付きました。
それでもいい人に出会いたい... 私も彼らみたいな恋人に出会いたいものです。笑
今回の作品は、タイトル通りビターで大人向けです。普段は甘めの王道を好んで読むのですが、凪良さんの新作とあらば読まないという選択肢はありません!
右折しますか?
左折しますか?
こちらでいいですか?
コレを見て、私は昔(10年以上前)大好きな俳優さんが出ていた某クレジットカードのCMを思い出しました。
(どうすんの俺?!続きはwebで!ってやつ)で、そこから連想ゲームみたいに、その俳優さんが何年か後に結婚して、何かの製作発表の折に
「夫婦円満の秘訣は?」
という質問に対し
「我慢、いや、気遣いですかね」
と、答えていたのが頭をよぎりました。
致命的な理由がある場合は別ですが、(他に好きな人ができた、とかDVとか、経済的な理由とか)そうでない場合は、結局のところそれかぁ、と目からウロコだった記憶があります。
ちょっと話が脱線しましたね。
私は、女なので阿久津よりも水野、そして庸子の気持ちに同調しました。
疲れて帰ったときに癒されたい気持ちは分かるけど、女性が手間暇をかけて出汁を取るところから味噌汁を作るのが当然と思われたら、イラっとするだろうなぁ、と。
まして仕事をしているならなおさら。ささいな喧嘩がきっかけで一方的に別れを告げられ、その後結婚したと聞かされた水野はどれほど傷つき、あの日の自分を責めたことだろう。あげく、阿久津は結婚したくせに嫁の愚痴を水野に聞かせる始末。
なのでこの物語で、より辛い思いをし、より我慢をしたのは水野の方だと思っています。
でも、最後はまとまってよかった。
年を重ねた二人が、我慢を知り、気遣いを覚えて末長く寄り添えればいいなぁ。
王様のブランチ、ブックコーナーでのランクインおめでとうございます。
凪良さんに奈良さんの挿絵。もうこの時点で神評価の予感しかしなかったのですが、この厚さがちょっと。重いし持ちづらいのであまりこの大きさの本で好きではないので読み始めるのにちょっと気合が必要でした。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
大学生の時に出会い、すぐに相手にベタぼれになりお互いに足りないものを補うように想いを深めていった二人。そんな二人が生活を共にするようになり、徐々に相手に不満を抱くようになり。そしてちょっとしたきっかけで二人の関係は一気に破たんしてしまう。
なんかすごく良くわかるなあと思いつつ読みました。
そこにあるモノはあって当たり前のものではないのに、日常に溶け込んでしまうと『あって当たり前』のモノになってしまう。
何か特別派手派手しい出来事があるわけではない。出てくる登場人物たちもごく普通の人たち。誰もが毎日過ごす、平凡な日々を描いているのにこんなに心に突き刺さるストーリーになるのはさすが凪良さんというべきか。
光流にしろ、慧一にしろ、今の彼らを形成したのは彼らの生育環境で。ゆえに譲れないものとか、大切にしたいものがそれぞれ違う。当たり前なのだけれど、だからこそすれ違う二人が切なかった。
光流はあんなにいい子なのに、男を見る目がなさ過ぎてちょっとウルっとしました。
慧一にあんな裏切り行為をされても、それでも心の奥底では彼を求めていて。けれどそれを気取らせずに気丈にふるまう。でも、健気なだけでなくて、一本筋の通った男前な性格でもある、ナイスガイでした。
対する慧一も。
彼の非道な行為は賛否両論あると思うけれど、個人的にはすごく好きなキャラでした。なんて言うか、すごく人間臭い、というか。自分の感情に素直で、ある意味自分勝手で。でも、人って基本ああいうものじゃないかな。
自分の弱さを人に見せたくない彼が、最後にした土下座にはスカっとされた方も多いんじゃないでしょうか。
あと『真夜中クロニクル』の陽光くんがちょろっと出てたのがすごくうれしかった。相変わらず頑張っている姿が見れて安心しました。もう少し出番があってもよかったのにな、と思ったりしました。
奈良さんですが、絵柄がちょっと変わられましたかね。
なんか少し丸くなったというか。相変わらず麗しい絵柄で萌え度は確実に上がりました。
話の内容はかなりヘビーなのですが、文章の構成がお上手で暗すぎない文面のためか、重すぎずからりと読める作品でした。二人を取り巻く飲み屋のマスターやゲイ仲間たちも非常にナイスアシストな面々でした。
当初の予感通り、文句なく神評価です。
漫画でも小説でもグルメものが好きなのですが、この話を読んで、細かい設定など、本当によく練られて書かれたものなのだなぁ、と感じます。
時たま、この人の職業設定は何故つけたのだろうか、何となく派手で格好いいからつけたのかな、というくらい肩書きだけの登場人物が存在しますが、こちらの小説ではそのようなことがなく、寧ろフードスタイリストである受けのプロ根性や仕事の楽しさ、食の大切さなど、色々なことがキャラクターの感情と共に伝わってきて、登場人物それぞれの人生丸ごとが描かれているような気がしました。
すごく壮大にレビューしてしまいましたが(笑)
受けの感情がすごく読み手(大半が女性かと思いますが)の男性に対するちょっとした不満感とか恋愛を続けていく不安など、共感出来るところが盛りだくさんで、最初は分厚さに驚きましたが、ぐんぐんと引き込まれ、読んでしまいました。
さらりとした読み心地でどんどん読めてしまうのとはまた違った引き込まれ方があると思います。
あのシーンを除けば男性にも是非読んで!とお勧めしたくなる内容です(笑)
要所要所に切なさが滲む内容でしたが、もともと切ないお話が大好きなので、内容的にボロボロ泣けるのかなと思っていたのですが、悲恋では無いので「受け可哀想!不憫!」と泣く感じでは無いです。
しかし、途中まで「可哀想、ウルッ」くらいだった切なさが後半怒濤に感情が受けにシンクロして、「あれ?何かすごい悲しい感じでは無いけど涙出てくる~っ」みたいな感じでポロポロとなってしまいました(笑)
あの泣きは不思議な感覚です(笑)
積読していた凪良先生の小説「愛しのニコール」と「初恋の嵐」を読み、「あー、凪良先生やっぱり良い、好きだー」と思ったところで、続けて最新刊のこの本を読みました。
間違いなく素晴らしい小説でした。
電子書籍化されている凪良先生の小説はこれをもって全て読了ですが、はずれはただの一冊もなく、全て面白かったです。
「薔薇色じゃない」はその中でもちょっぴり毛色の違う大人の恋愛もので、心理描写が巧みで、読んでいる間中ずっと目元のウルウルが止まりませんでした。振られた側の気持ちにすごく共感でき、また振った側の実情にも納得させられ、さすが凪良先生!うまい!と思いました。
運命の絆で結ばれた二人だったのでしょう。出会いが早すぎたのかもしれません。最初こそトントン拍子にうまくいっていた二人。ある時を境に歯車が狂い始め、そこからはずーっとタイミングが狂いっぱなしで何度もすれ違い…。切なく、そして苦しかったです。
ある時は水野の気持ちになり、ある時は阿久津の気持ちになって読みました。最後の方で登場する水野のアシスタントの久地が良い味出していたと思います。その前に大将も!この方が自分の経験を踏まえた上で阿久津に土下座を勧めたのですが、これがなかったら阿久津に土下座の発想はなかったのではないでしょうか…。あっぱれ土下座!土下座には感情を揺さぶる効果がありますね。ホントに、気持ちがスカッとしました。大将、ばんざいです♪
あと久地クンも。水野は望んでいなかったかもしれませんが、よくぞ水野の気持ちを代弁して下さいました。阿久津の前だと水野は元気なふりをするとういこと、私も阿久津にそのことを知っていてほしかった。
水野は昔放った自分の言葉を謝ります、「俺も子供だったんだ」と。でもこれは言って良かったのだと思います。とんだ回り道をしてしまいましたが、そのおかげで二人の絆はより深く結ばれ、今後二人は決して別れないだろうなとの確信を得ました。末永くお互いを思いやり仲良く暮らしてほしいです。
最後になりますが、あとがきが大変面白かったです。私はBL初心者(2015年の秋ごろから)ゆえあまりよく知らなかったのですが、昔はBLとは言わなかったこと、死に別れの小説が多かったことなど大変参考になるお話をされておりました。凪良先生の初期の作品に「花嫁」というタイトルが多かった理由も分かり、なるほど~と思いました。
何はともあれ素晴らしいお話でした。読んで損はありません。相手を思いやる気持ちの大切さを学べますしね。
本当に凪良さんの作品は安心して読めます。私は矛盾点や違和感を感じるとすぐに小説に集中出来なくなるのですが、凪良さんの作品はよく練られていてそういうことがありません。
とてもリアリティがあります!
リアルすぎると重たくなってしまうかもしれませんが、綺麗事ばかりじゃないからこそ引き込まれます。
正直、阿久津の行動はBL的萌えにはかなり反していますがリアルです。阿久津は正しくはないけど共感は出来ます。
すれ違ってもすれ違っても惹かれ合う二人が素敵な作品です。
凪良先生の既刊を片っ端から読もうと思って本作も手に取りました。
始まりから付き合ってる2人のお話で、片側ずつ交代する視点で展開するストーリーでした。
最初から付き合ってる関係だと、多分別れたり拗れたりするのだろうと予測はついてましたが案の定そうでした。
もうずーっと胸がチクチクする展開なんだけど、読むのを止められず一気読み。
ヨリを戻せるのか、戻せないのか最後まで分からなくてヤキモキさせられます。
付き合い始めや、同棲する中でわいてくる感情、別れの理由などがリアル。
どこかに居そうなカップルが運命なのかタイミングなのか別れてしまい、再会はしますが友人関係が続きます。
攻めが一方的に別れを決めるし、一度女性と結婚するので、そういう展開がダメな方にはオススメできないですがそうなるに至る展開もキャラの生い立ちや性格によるものなので、必然性を感じました。
亭主関白なキャラクターは創作物の中でも、実生活でも好きじゃないのですが、攻めが自分の価値観のせいで失敗し、受けじゃないとダメだ受けが居ないと生きていけないとなったとき、必死になる姿が良かったです。
攻めザマァ要素アリです。
10年近く経ってやっとかよ!って腹立たしい気持ちもありはしましたが、人間臭くもがく姿には同情もしましたし、共感もできました。
一度失敗した2人だし、お互いに学んだ事もたくさんあるでしょうから末永く幸せに居られるだろうなぁと思ってます。
お互いの事を思いやる、相手の立場に立ってみる、そういうシンプルだけど難しい事をテーマに、自分のことを振り返ってみるきっかけにもなるような作品でした。
あらすじも読まず、作家買いしました。
もう一冊まとめて買った凪良作品が個人的にちょっとだったので、しおしおしながら読みましたが、「これだ!」と叫びたくなるほどの凪良節!こういうのが読みたかったのですよ。
全体的にしんどい話ではありました。
「恋愛前夜」よりもつらくないのは、二人が大人だからかもしれません。(「恋愛前夜」は本当、途中かなりしんどかった!!)
だからこそ、もう戻れないかもしれないみたいな不安がありつつも、凪良さんだし!と信じて読了。
はい、きちんと凪良さんでした。
綺麗にハッピーエンドです。
どちらの気持ちもよくわかるけれど、何故上手くいかないんですかね。凪良さんは、本当こういうの書くのうまいなあと毎回思います。
とにかく、大将有難う(笑)
こちら一番最初に読んだ凪良作品で、一番好きな凪良作品です。
楽しい嬉しいだけじゃない、しんどいこともある、味わい深い大人のラブストーリーです。薔薇色だったら素敵だけど、薔薇色じゃなくても恋するっていいなぁ~という温かい余韻の残る作品でした。
程よいリアリティが絶妙なんです。そういうことってあるよねぇ…ということが、ありすぎたら萎えるんですけど、いい匙加減なので程よく共感できるんです。
出会い、いろいろあって別れ、いろいろあって再会し…最後まで読んでしまうと、10年の痴話げんかみたいな話と思いました。それぞれの視点で、それぞれの社会生活を通して、離れてまた戻ってという気持ちの変化が淡々と描かれていて、その過程に地味に萌えます。本当に地味なんですけどね、しみじみいい。どうしてこの人なんだろう、という二人の相性のよさがじわじわとわかってくるんです。
印象的だった場面は、攻の母親が亡くなったときに、攻の実家で受が手料理をふるまうところ(美味しそうなんです!)。相手に今一番何が必要なのか、というところに自然に手が届く関係の二人が、恋人同士じゃない状況が切なくて泣けました。
あと一歩復縁に王手をかけない二人に、最後までど~なるんだろ~とハラハラしていたので、10年前の仲直りのやり直しの場面ではめちゃくちゃホッとしたのでした。(この方法が萌っ!)
というわけで、折々に読み返したくなる名作です。