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koiji over run mondai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
クロスオーバー的な感じで、2組のCPの恋模様が描かれた1冊です。
ただ2CPのお話が繋がっている~というだけじゃなく、
最初のCPのお話の中で起きた出来事が、
次のCPの時により詳しく描かれて、
そうだったんだ!!とその真相やキャラの心情が分かって、
お話の色味がどんどんと足されていくような感覚が味わえました。
エロさはかなり控えめで、
もうちょっと見せてくれても…とも思いましたが、
描かれ方が面白くて、引き込まれながら読めたので結構満足です☆
掲載順に内容を。
■カラオケ店の世話焼き店長 × 人見知りで天然なバイトくん 1話
(エッチはないですが、帯に攻め受けが書いてありました)
人付き合いが苦手な大学生の受けが、
バイト先のカラオケ店の店長の攻めにちょっと優しくされて、
変な人だな…くらいに思っていたはずが、次第に惹かれていって……
この後の表題作CPのための布石みたいな感じで、
キャラ紹介を兼ねつつお話自体はササ~~ッと進んでいきます。
気持ちが恋へと変わっていく過程が早くて少々物足りなかったですが、
受けの天然ぶりはなかなか可笑しくてよいです♪
みんなで海に~ということで、水着着てこいって言われたら、
海水パンツで待ち合わせ場所に現れたり、
攻めへの恋心を認識したら、
欲情してもらうにはどんなプロセスが必要か?なんて、
真面目な顔で相談したりw
初々しく天然な受けって、いいですね✩
■表題CP 3話+描き下ろし
先の話で、軽く遊んでいるタイプのちょっと強気な大学生のゲイ、
そんな風に見えていた受け(表紙右)が、
実は真逆の性格だったことが、最初のモノローグで明かされて、
ぐんぐん引き込まれて読み進めました。
本当は真面目な恋がしたいのに、自分の想いはいつも蔑ろにされて、
身体だけ求められて終わってしまう男同士の関係に、絶望。
そんな受けは、もう恋愛なんていい、いらない、
そう決意して大学生活をスタートさせたのに、
顔がすごく好みの帰国子女の同級生(攻め・表紙左)と仲良くなって、
友達付きあいが始まっていく。
一緒に時間を過ごしていくうちに、
お互いに居心地のよい大事な存在に…でも大事だからこそ、
受けはゲイという普通じゃない性癖で攻めに嫌われるのが怖くなって、
意識したら友達としての「好き」という言葉すら口にできなくなって……
普通じゃない じゃなく、 個性 と肯定してくれる相手がいるって、
とても素敵なことだなぁと改めて感じられるお話でした。
素敵と言えば、脇キャラ女子も素敵でした。
いい子過ぎず、素直に正直な気持ちをぶつけてくる潔さと、
心根の優しさが、こういう女友達いいなぁ!と思わせてくれました。
あと、帰国子女の攻めが、両想いになったら、
甘い恋人呼びをしたがるワンコになってるのが、可笑しくてよかった♪
ちょっと薄めの本なので、できればもう少し長く読みたかったな。
なんてことだ!
すごく良かったです!!
表題作より、断然「恋路カンタール」が良かった!
表題作とリンクしていて、それぞれに同じキャラクターが登場しています。
女の子もいるのですが、その子もとてもいい子で、久々にB Lで嫌じゃないと思える女の子に出会いました。
恋路カンタールの主人公は、ゲイの奏と帰国子女の智紘です。
辛い恋ばかりしてきた奏が可哀想で切なくて、すごく応援したいと思いました。
智紘は帰国子女なので恥ずかしいことを平気で言うのですが、奏の最後の人になりたいと言ったのにはキュンとしました。
初めての人より最後の人がいいって言うんですが、結構胸に刺さる言葉でした。
最後は2人が両思いになり、お互いがお互いの最後の人になってくれたらいいなと思いました。
表題作も良かったのですが、若干あっさり気味だったかな…という印象です。
表題作よりも「恋路カンタール」と言う同時収録のお話の方が分量が多くて読みごたえがありました。表題作の登場人物とは同じ大学で知り合いと言うことで、同じ出来事が相手の視点からも描かれていたりするので表題作の方でさらっと流されてしまった奏と小田嶋さんの秘密などが良くわかります。
表題作の方は二人ともノンケ同士。年下の暁生くんは人と話すのが苦手ということもあり、かなり初々しい進み方です。
一方、同時収録のカンタールの方はからだの関係から先に進めないゲイの奏が主人公なのですがお相手が帰国子女でマイペースな智紘です。今までのトラウマでしばらくは恋愛はいいやと諦めていた奏が智紘と恋愛抜きの友達関係を維持しようと必死になっているのが健気でした。
こちらは奏の高校からの友達として女子キャラが重要な役割を担っていますので、BLに女子は嫌!って方にはお勧めできません。