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aoi haru akai ito
自由を求めた子ども達の話。
夕來は自分が「跡継ぎの優等生」っていうだけの「物」としか存在価値がないと思わされて育っている子なので、自分の身体を「売り物」として粗略にすることで反抗心とバランスを取っているけれど、そこにはどうしても無理がある。
そんな時に、街で偶然であった旭が夕來の学校に転校してきて…。
旭も、大衆演劇の旅回り一座で跡取りとして期待されていて、転校続き、舞台と学校の両立など、今の生活に満足しているわけではない。
そんな、心に空洞を抱えた者同士、惹かれあうのは当然で、障害があればあるほど、恋への熱量は増していき、とうとう手に手を取って出奔します。
最後がちゃんと幸せそうでよかった。
絵柄も綺麗だし、独特の空気感はよい。
ラスト二人でまた芝居を~なその後の画がほほえましく
美麗な作品だと思う。
思うのだけど
しょうみザザっとよんでイマイチつかめないところがおおいというか
よくわからんというのが一番の感想(´・ω・`)
展開てきにはよくあるロミジュリ展開なのです。
出会いから、紆余曲折あって二人で逃避行。
や、いいんだけどさ、いいんだけどね。
雰囲気だけな気がするというか、終わりよければすべてよしなんだけど
途中がわけわからんからあんまり楽しめなかったのが残念。
落ち着いたころにしっかり読み返したら感想かわるかな。
ラスト二人の笑顔はすごく好きでした。
たぶん私の読み込みが足らないんだと思う。
和服エロ好きなのになくて残念。
キサユキさんで旅芸人一座っていうから期待してたんだけどな~(泣)
恋の始まりは夜の街。
病院を継ぐことのみを課せられた優等生の夕來は虚しい毎日をやりすごすように夜の街で知らない男に体を任せています。
ある夜、危険な目にあった夕來は不思議な雰囲気を纏う大神旭と出逢います。
彼とはそれまでにも顔をあわせたことがあり、また翌日、転校生として再会します。
そして学校を抜けて旭に連れられた場所は旅芸人一座。
旭は滝川龍之介の名で舞台へ立つ旅芸人一座の跡取りでした。
夕來は自分の意思で人生を歩んでいる旭の中に自分と同じ感情を見つけて惹かれていきます。
旭もまた寂しげな夕來に自分を重ね、ふたりはお互いを必要とするようになります。
夕來は幼馴染みの陽平の告げ口により父親に軟禁されかけますが、若いふたりはこれがもとで一気に盛り上がり駆け落ちをしてしまいます。
心中しちゃうんじゃないかと思ってハラハラしました(汗)
バルコニーでの逢瀬とかロミジュリみたいだし。
世間でいわゆるメジャーじゃない道を職業に選んだら人とは違う努力や力が必要になることもあり、その代償があることを覚悟する必要もあります。
彼らはそんなことおかまいなしに感情だけで自由を獲得するために姿をくらまします。
ここで夕來が自分より旭のこれからを案じる部分が好きです。
体躯や手のマメから彼のこれまでの稽古に思いを巡らせ自分に笑顔をくれた旭の役者としての自由を奪うことを憂いているんです。
密な人づきあいをしてこなかった夕來が相手を想う気持ちによって変わっていく姿にほっこりしました。
ただ、おもしろかったんですが、もうちょい必然性とリアルを盛って欲しかった気がします。
旭の鏡が大切な理由のエピソードがあればなぁ…。
夕來の通う学校はお金持ち学校っぽいのに旅芸人一座の息子が単機で通える?そのわりに同級生ガラ悪いなとか、仮にも高校生の家出なのに旭の父はともかく、あの夕來の父がアッサリ手放した印象にビックリしましたし。
あんなに跡取り息子に執着していた一昔前の権力者っぽい夕來の父の諦めのよさにここまでのゴタゴタは一体何だったんだろう?とツッコミどころは数々あります(笑)
そして和服エロがほしい。(しつこい)
キサユキさんの独特の雰囲気の絵でせつなげな表情はおがめたし、我慢できない感じでビルの非常階段でシてるのはエロくて良かったです。
髪の伸びた夕來と幸せそうな旭が見られて嬉かったし。
朱と白のジャケットのデザインがカッコイイ!!
小指と手首にからめられた赤い糸と夕來の手の甲に透ける青のコントラストが好き。
作中で人形のように生きてる夕來の血の通いを感じられます。
脇役スキーとしては旭の父親(座長)が気になります~。
詰め込みすぎた結果、それぞれが薄くなってしまい結果いまひとつ、という印象でした。
旭が大切にしてきたものと、夕來の自由との両方を手にするラストにしたかったのでしょうが、そんなたった数年で舞台に上がれるほど夕來が成長するものなのか?とか、そもそも全くお金も持ってない未成年二人でほんの数年で舞台公演するまでになれるかな?とか。納得いかない部分が満載。それまでの経緯にしても、夕來の父親、あそこまでステレオタイプな人は現実感がなさすぎる。そのほかのエピソードも状況説明に必要だから入ってるってだけで、うっすい。どうせならもっと端的にあっさり説明してしまうか、きちんと描くかどちらかに振ったほうが良かったのでは。演出としての薄さを成立させられていないため、中途半端な印象に。
ほかにも突っ込みたいところは多々あり、全体として消化不良感が半端ない残念な作品となってしまいました。
1作目からだんだん粗くなってる感はありながらも許容範囲でしたが、この作品はそれを超えてしまいました。きっと、もっとしっかり練ったらこれもいい作品になっただろうにと思われるだけに残念。次に期待します。
知らないおっさんとのセックスで、束の間の息抜きをする優等生・夕來。病院の跡取り息子として窮屈な生活をしてきた彼だが、夜の街で不思議な少年に出逢い・・・
出逢った少年が実は転校生(大衆演劇の跡取り息子・旭)って始まりといい、ロミオとジュリエットさながらの逢い引きといい、恋愛物語の王道をばく進するストーリー!
でも、萌えた!
ビッチが愛を知っていく成長モノが好きな自分には、かなりストライク(ビッチというほどヒドくはないかな?)。
結末も私は好き。
「手がはなれても まだどこか 温かい・・・」
っていうのは、夕來と旭だけじゃなく、二人と家族にも通じるのかもねって、作者のあとがきまで読んで思った。
あと、電子書籍(AmazonのKindle版)で読みましたが、表紙・裏表紙の下とか、カバーの折り返しまであったのが良かったです。