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seishun elegies
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
個性的なイケメンくん(中身は非常に残念なところがまた良し)たちが、スターを目指し、奮闘する『青春エレジーズ』の2巻。1巻がとても面白かったので、2巻の発売を心待ちにしていました。
さて、内容をざっくりと。
1巻の終わりで、(勝手に)彼らスター部の顧問になった猪股先生に勧められて、市内のスターを発掘するという『輝け!市内のスター』オーディションに出ることになった5人。
優勝するためには5人の結束が必要ということでお互いを知ろうとするところから始める彼らですが、これまた何とも個性的な彼らに爆笑。
永井さんらしいギャグで話が進みながらも、少しずつそれぞれの家庭環境や、内に秘めたトラウマが明らかになってきます。
今回は表紙の真ん中で乙女なポーズをとっているレイちゃんのお話。彼が、男でありながら女装している理由が明らかになります。
幼稚園の時から、可愛らしい容姿のため女の子たちに「女の子」の格好をさせられて女の子の輪の中にいることが多かったレイちゃん。周りから「女の子の格好をすること」を求められて、スカートを穿いて通学しています。
けれど「自分は男の子だ」という自覚はあるため、周りからの目と、自身の想いとの間に生まれた葛藤に悩んだり。
『可愛い』と言いながらも、自分よりも可愛いレイちゃんに対する女子たちの嫉妬心があったり。
「女子」として女子の輪の中にいるがゆえに、伝えることのできなかった彼の淡い初恋とか。
そういった彼の苦しみや葛藤が細やかに描かれていました。
そして後半は残念なイケメンくんたちを救済するがごとく現れた「イケてる男子大好物『イケダン研究同好会』」会長の大藪さん。見た目はイケてるだけに、中身や発想が残念すぎる彼らにアドバイス(という名のうっ憤晴らし)をしてくれるそうな。彼女のアドバイスを受けて、彼らが本当のイケメンになれる日がきっとくるはず…、だと思う(爆)。
そして、1巻でもレイちゃんに求愛するぴろたが今回もいい味出してました。ぴろたたちも『輝け!市内のスター』オーディションに出場する。そこでぴろたたちが優勝したらレイちゃんはぴろたと付き合え!という条件を出してきたぴろたに、スター部のスバルくんが出した返答が…。
というお話でした。
相変わらずキレのあるギャグに、それぞれの葛藤やトラウマも描かれ、ぐっと話に引き込まれてしまいました。
初回特典として『「スター部」残念しおり』が入っているのですが、この残念感が非常にツボで爆笑してしまった…。
レイちゃんをキモい(いや、失礼)ぴろたから守れるのか…?
頑張れ、スター部!
ということで、早く続きが読みたいです。
メンバー紹介の色が濃いながらも大爆笑した1巻。2巻では心は生粋の男の子の花園レイが、なぜ女装をしているのかが描かれています。
また1巻を読んだ時のように爆笑するつもりだったのに、レイの告白に泣けてしまいました。チリチリ、キリキリと心が痛くて、周りに人がいたから涙をこらえていたんだけと喉の奥が苦しくなって。きっと永井先生の描く梅干しみたいな顎になっていました。それで思ったんです。レイも何度もこんな風に涙をこらえて来たんじゃないかなぁって。そう考えるとますます胸が痛くて・・・。レイがスター部のみんなに話せてよかった。変な奴の集まりだけど、それぞれが同じような痛みを抱えて生きているんだよね。前よりもっと彼らの事が好きになりました。
さて、市内のスターオーディションを目指すスター部ですが、頼んでもいないのに「イケダン研究同好会」の大藪先輩が指導を申し出ます。彼女のKYで暴走しがちなキャラに「あの人って俺たち側の人間だよな」とつぶやく月影ハヤト。もしかしたらこのお話に出てくる人はみんな俺たち側=こちら側の人間なんじゃないかな。大人の猪股先生も風祭シュンの母も、こちら側の人間だった人たちなのかな。そして私自身もこちら側の人間なのかもしれないな。彼等が目指すスターの先にあるのはあちら側なのか、それともこちらもあちらもない未来なのだろうか。
しょーもなくて笑えて、そしてチクリと痛い青春のお話。こちら側の自覚のある人にお勧めします!