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sumi to yuki
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
平河寮シリーズを「甘い水」に続いて読んでみた。同作品で一番好きだった篠口のお話。賑やかな雰囲気は抑えめで、痛いシーンもあり、シリアス度高め。メインカプはこれからな雰囲気で、続きが発売されている今読んで良かったと思った。
遠藤への失恋が堪えている様子の篠口。正直これは意外で、そこまで遠藤自身を手に入れたがっているとは思っていなかったので驚いた。
カプの相手は黒澤。どこか懐かしいBLの香り。やたらと肩書きがすごいが、その立場ゆえに現場対応に出ることはなく、事件時に存在感がなくなってしまうのが残念。篠口の中でもう少し大きな存在になっていたら違う印象だったかもしれない。
主なストーリーは篠口が拉致監禁される内容で、加害者とのやりとりが詳細に描かれる。外面が良く家に帰ればDVに明け暮れるタイプの男で、あまりにも気持ち悪い。
そのわりに解決はあっさりで、加害者を追い詰めるシーンもなく、怒りの感情のやり場がない。袴田をぶっ飛ばしたい気持ちが宙ぶらりんで困った。
監禁中、篠口は黒澤の良さを実感していくが、袴田と比較している節がある。黒澤の優しさに気付くとても良いシーンだけど、身勝手に他人を拉致監禁する袴田よりマシなのは当たり前で、描写として微妙に感じた。
「甘い水」でも思ったが、事件をただ描写するだけではつまらない。警察小説では今さらな内容で、新鮮味がない。せめて付加エピソードで魅せて欲しいと思う。
カップルとしてはあまり印象に残らなかったので、続編を読みたい。
追記:「墨と雪2」上下巻を読んで、やっと篠口の事件が昇華された感があった。これ一冊では不完全な作品かと思う。とりあえず本作のみの評価で★3。
かわい先生の新刊『喧騒を抱いて眠れ』がもう神としか言えないほど良くて、既刊のこちら、そういえば読んでなかったな…と思い、購入。
結果、読み出したら止まらなくなり深夜2時半…。
まさか、まさか!『甘い水』で神宮寺の恋敵役だった篠口が、こんな目に遭うなんて( ; ; )
彼が受ける暴行に涙が止まらず、泣きながら読みました。自分の体が痛めつけられたかのように、痛くて辛くてどうしようもない気持ちになりました。しかも、そんなところを救い出したのがあの恋敵、神宮寺っていうね……プライドの高い篠口には、本当に屈辱だったろうな、、と。
で、そんな篠口に敢えて軽口を向けてくる、黒澤の思いやり、愛の深さ…。
救い出され入院した病室で、意識朦朧としている篠口の額にキスして「王子のキスはしたぞ」(←すみません、感激したのにうろ覚え)って言うシーン、胸がいっぱいになりすぎてまた泣いた。
これ、続きも読まなきゃ全く寝られる気がしない。。ということで2巻も今から。
息つく間もなく読ませてくださるかわい先生、もう本当、さすがです。。ありがとうございます…!!
平河寮シリーズの一作。同シリーズの「甘い水」が大好きです。こちらは甘い水で当て馬だった篠口が主人公。談話室で度々紹介されていて、ずっと読もうと思っていた作品。
甘い水2巻から約2ヶ月後。
長らく想いを寄せていた後輩の遠藤が、同じく後輩の神宮寺の恋人となり、傷心の篠口。その一方で、公安のキャリア黒澤と十年来のセフレ関係。
甘い水では篠口の掴みどころのない雰囲気が苦手でしたが、本作では篠口の心情が詳しく語られるので、そんな感じは受けませんでした。黒澤に対してはツンツンしている猫ちゃんみたいで、可愛げすら感じますw
一方の黒澤は、登場は傲慢な感じでしたが、濡れ場ではとても優しいのがギャップ萌え!
その後も篠口への態度や行動から、口には出さなくても、黒澤が篠口を大切に想っていることが伝わってきてキュンとします。(篠口には全然伝わってないのが残念!)
そして篠口が拉致される!
拉致から監禁まで詳細に語られていて、そのサスペンス小説のような緊迫感と、犯人への恐怖感に、ハラハラドキドキしながら読み進みました。一体どうなってしまうんだろうと、ページをめくる手が止まりませんでした!
特にサイコパスな犯人の異常性が、非常にリアルに気持ち悪く描かれていて、ゾッとしました。
(具体的描写がされていないあるシーンが、一体何をされたのか気になってます…ブルブル)
甘い水でも思いましたが、本シリーズ、BLの部分と事件の部分、両方がバランス良く描かれていて、BL小説としても、警察小説としても、両方の側面が楽しめて好きです。
終盤は、黒澤の優しさがたくさん描かれて、何度もキュンとさせられます。
本編最後、篠口に優しく語りかけキスする黒澤。深い愛情が感じられて最高に素敵でした♡
短編「聖夜」では、黒澤の溺愛が感じられて大変萌えます♡ 篠口はまだちょっとツンツンですが、二人の気の置けない会話が心地いいです。
あまりの面白さに読むのが止まらず、一気読みして寝不足になりましたw
期待通りの神作でした!
2では甘々になると聞いたので、引き続き読むのが楽しみです♪
2023年のBLアワードで「墨と雪」が小説部門で入賞していたので、気になって
手に取りました。長く続いているシリーズ物のようで、シリーズ未読というハードルがありましたが、黒澤と篠口コンビについては初めてクローズアップされた本なので問題なく入れました。
10年くらい身体の関係だけだった2人が距離をつめていく過程に萌えました。
皮肉にも篠口にとって痛ましい事件によって2人の仲がグッと縮まったという事情はありますが…。
やはりあの本場のパブリックスクール出身仕込みのミステリアスな雰囲気が一定の層を惹きつけ、執着心を呼び起こしてしまうという篠口のキャラが印象的でしたね。
周りのエリート層男性の歪んだ支配欲に晒されがちな篠口にとって親鳥のような黒澤さんは安全牌なのでは。一見仲が悪いのかと思える2人のやり取りも微笑ましかったです。
篠口は特殊犯として色々な犯罪例を知っているだけに、自分が事件に巻き込まれた時に良い意味でも悪い意味でも想像を張り巡してしまうのも警察あるある…でハードな話だと思いました。立て篭もりや監禁などの場合、犯人への接し方により悲劇を生んでしまいかねず、大変な話だと思いました。被害者や警察には犯人の育った環境、どういった意図で行ったのか、何がNG行動なのか…全く読めない状況でのサバイバルになってしまうので、想像を絶します。
また最近の防犯カメラを生かした捜査の仕方などリアリティが有り、興味深く読めました。防犯カメラのお陰で完全犯罪が出来にくい世の中になりましたね。今の時代子供に教えるべきなのは、「お天道様が見てる」では無く、「防犯カメラが見ている」です。悪いことは出来ないな…。
警察組織は普通の人間では務まらない大変な職務だと思いますが、憧れてしまう面があるので、こういう嘘っぽくない硬派な小説で楽しめるのが嬉しいです。
この後の上・下巻も楽しみです!他の平河寮シリーズも遅まきながら追いかけたいと思います。
円陣闇丸先生のイラスト目的で購入。
こちらのレビューも電子書店のあらすじも何もかも全く目を通さずに読み始めて、ようやくシリーズもののスピンオフであると気付きました…←あほ
いざ読み始めると、達観した主人公やお相手になる攻め様?のサラリとした台詞や考え方に魅力を感じ、すいすい読み進めることができました。
監禁、陵辱も描写がマイルドでそこまでの精神的負担を感じずに済みました。
読了後、もっとこの二人の物語が欲しい…と自然に思いました。
もっと甘々が欲しい。
二人の時間をプリーズ。
続編上下が既に発刊されていて本当に幸せです。
また、シリーズをはじめからきちんと読もうと思いました。
平河寮シリーズで何度が登場してきた、警察庁公安の黒澤。警察関係に詳しくないけど、ドラマやもちろんこのシリーズでも嫌われ役なことが多い公安の人。顔で笑って物腰柔らかく見えるけど、裏で何を考えているか分からないと敬遠される人。それが黒澤(なんて酷い説明だ)。
甘い水で遠藤に思いを寄せていた、いわば当て馬だった篠口とは過去に公安で一緒に働いたことのある上下関係にあり、すぐに人の本質を見抜く黒澤とも体の関係を持った(おそらく警察関係では唯一の)男。
幼い頃から父親の仕事の関係でイギリスに住み、パブリックスクールを経てロンドン大学まで出たくせにノンキャリアという異例の経歴の持ち主の篠口は見た目の爽やかさ、滲み出る知性から男女問わず人気がある。真っ当な人間にだけ好かれるのなら良いのだが、篠口を狙っていたのは哲学者としてお茶の間でも人気を得ているサイコパスな袴田という男。
何気ない日常を送っていた篠口は突然家から近い路上で襲われ、拉致監禁される。篠口自身に執着があり拉致した袴田は当然身代金を要求する訳でもなく、拉致された事実を職場が知るのは遅れてしまう。監禁されていた間は地獄のようで…。救出からその後の入院期間までのお話。
天使のささやきから入りましたが、甘い水は未だ読めてません。。。
出来るならば、甘い水を読んでからの方が良いと思います。読んでなくても、遠藤との関係はなんとなく、回想として書かれているので大丈夫でしたが。
黒澤が掴みどころの無い完璧な公安エリートなので、私の大好物!
そんな黒澤が、篠口とはセフレ的な関係なのですが、実際はそうじゃ無いところが読んでるとわかるのがね、良いんです。
篠口は自覚が甘い惹きつけタイプ。妙な大学教授に狙われて拉致監禁強姦傷害…
黒澤は教授がストーカー的に粘着しているのを察知しながら直接的には何もしていませんでした。そんな中、まんまと拉致されてしまいます。
表立って動けませんが、持てる力を発揮してなんとか救出するんですが、体の傷と心の傷を負った篠口に寄り添い、支えます。
この巻のラストでは、甲斐甲斐しく面倒を見る黒澤と篠口が通じ合えるのか?!で終わります。まぁ、こういうラストもありなんですが。やはりこの先も読みたいと思う声が多かったからなのか、ちゃんと2が出ています。しかも上下!
続きを読むのが楽しみです。
「墨と雪2」の上下巻が発売されると知って全巻購入してみました。
なので誰が篠口を拉致監禁したのかを知っているので、黒澤の警告を本気にしない篠口にハラハラしながら読みました。
絶妙な距離感を取りつつ篠口を見守る黒澤に痺れました。自分が動けないので他者に篠口の救出を任せるしかないジレンマを思うと泣けて来ました。
「墨と雪2」の上下巻も読んでの感想なのですが、こちらの巻では篠口の救出までと篠口の病室での黒澤の細やかな心配りが描かれていました。
拉致監禁されてた篠口の絶望感とか暴力は痛々しかったですが、犯人に汚されるシーンは読者の想像に任せるような文章になってたのにホッとしました。
私のように未読の方には一気読みをお勧めします。
最近刊行された新刊が気になりすぎたので手に取りました。
新刊のほうの作品説明で、”受が拉致される”とあって、本作を読んだらこちらでも拉致されてたので、”ええ??何回拉致されるのよ!?”って心配になったのですが、違うんですね、、こちらの事件の続きという説明だったんですね。安心しました…。
本巻の頁数はほとんど拉致事件の顛末なので、”もっと攻受中心のドラマがみたいな~”という気分になったので、”2”がめちゃくちゃ楽しみになりました!
そして、”甘い水”読んでおいた方がいいんじゃね!?と激しく思いました。もはや電子しかなさそうなのですが、この二人の前日譚を知っておいたほうが萌える気がしてならないんです。攻受のキャラはめちゃくちゃ好きです。関係性に余白が多いから妄想が広がるんですけど、もうちょっと糖質欲しかったかも…。
変態紳士に拉致られた受さんの暴力シーンの痛々しさが…つかこのおっさんの狂気の描かれ方がすごいなと思いました。ちょっと物足りなかったのは、、凌辱エロも見たかったな…というところです。(本筋には不要なんですけど、性癖スミマセン。)
いまさら感否めないけど、シリーズ全部読みたくなってしまいました…。
続編が数年ぶりに、しかも上下巻で出る、という情報を聞き、それならばと1冊目を読んでみました。
主人公が事件に巻き込まれたり、精神的にやばい人から横恋慕されたり、という展開はよくあると思いますが、私はこの作品ほど主人公の生命の危険を感じたことはありません。
拉致られるまでは、まあ、あるあると言いますか、ストーキングされる展開も、その相手の人となりも、想定の範囲内でしたが、拉致られて以降、本気で目が離せなくてドキドキはらはらしながら読み進めました。
やばい人でした。暴力の描写が激しく、想像以上の凄惨さでした。
解決はあっさりではありましたが、本当に良かったです。腕は動かせるようになるのかな。メンタル面もとても心配です。
2巻を楽しみにしています。
平河寮シリーズのうち「甘い水」のみ読んで、こちらを読みました。
本作だけでも分かると聞いていたので、本作だけ読むつもりでしたが
「甘い水」から読んでおいて良かったです。
読んでいたからこそ、篠口さんと黒澤さんの大人の割り切った関係の複雑さや篠口さんの黒澤さんだけに見せる砕けた対応に可愛さ感じまくり、拉致された時の切迫感にヒリヒリハラハラできたと思います。
だって、「甘い水」ではクールで仕事ができ、
亡くした同僚と遠藤を重ねて密かに恋心をいだきながら、
居心地の良い特別な先輩として穏やかに過ごすも
恋のライバル神宮寺が現れたことで巧みに心理面を揺さぶってくる、
繊細さと仄暗さ、一筋縄ではいかないインテリ紳士の篠口さんが!!!
頭キレキレ、人を見る目に長けてる篠口さんが自分に無頓着すぎるがゆえに
さくっと拉致されて、身も心も追い詰められ疲労困憊になるなんて…
弱りながらもギリギリで保っている、強さと脆さのバランスが美し。
そんな難しい篠口さんに気ままな遊びと思わせながら10年も付き合い、
いざ篠口さんが拉致されたら、権力フル発揮で救い出す黒澤さん!
これまでの軽さも残しつつ、篠口さんに寄り添って心を癒していく。
「守ってやる」という言葉を常に実行し、
押せ押せで行かずに埋めてく様が大人の男のカッコよさと
なみなみならぬ静かな執着も見えて、ドキっとしました。
でも、二人の関係はまだまだ踏み出した?って程度なんですよね。
モブ姦も一文で終わったのが、え???書いてくれないの!
という肩透かし感と、描写されないからこその惨さも・・・、
圧倒的な暴力行為も怖くて痛くてきつくて。
発刊される時点で続編が出るなら、巻数表示しても良かったのでは?
「甘い水」も1巻表記なしだから、そういうもんなんですかね…謎BLあるある。
勝手に完結していると思い込んでた自分が悪いですが
「甘い水」に萌え悶え、あの篠口さんが誰とどんなラブを展開するのかなぁ~
幸せな姿楽しみだなぁ~と期待に期待していただけに、
微糖の状況に甘いの!甘いの早くください!!という苦しみハンパないです。
思っていたような、簡単な筋書きでは無かった。ただの恋愛ものでは無い。
予想外の面白さに引き込まれました。
篠口雪巳+黒澤一誠 だから、墨と雪?
読者が樋口と一緒にプロファイルしながら読むように、組み立てているようです。
そして混乱するように、脇役を丁寧に名前を書き連ねています。
序盤から、袴田は怪しい言動を重ねる目立つ人物。元医師の哲学講師。粘着質の変態。
夜の公園で背後から薬物を注射されて、拉致されてしまった樋口。
(SITの現役なら、背後が無防備ってあり得ないのでは?)
表紙のイラストから受ける印象より、構成が凝っていて内容が面白かったので、読後、甘い水シリーズを読むことにしました。
仕事でプロファイルやインテリジェンスが必要で習いましたが、すっかり忘れていました。意識しないと、転職後平和な日常生活を送っていると、忘れてしまいます。
サスペンスものは、思い出すにはいい切っ掛けになります。
インテリジェンスは、趣味程度のプチ投資に活かせるかも。
あとがきに、続篇が出る予定、とありましたけど、どれなんだろう?
お名前をよく見る作家さんですが、今回がお初でした。
シリーズものだったんですね、サブキャラの名前がやけにきちんと出てくるわけです。
描写が細かく、読んでいて深みを感じました。
そのためお目当ての拉致、監禁ネタにも期待大だったのですが……思ったよりもあっけなくて正直消化不良です(笑)
そもそも最初から犯人が特定されていたためそこのドキドキはなく…
お部屋作りもしっかり準備し頭のキレる犯人なはずなのに、外部との連絡手段を持ち込んだ迂闊さはどうにも納得がいかないです。
おまけに肝心な無理矢理シーンは省かれ…やっぱりここを楽しみにし重視する読者って少ないんですかね。
やりすぎると嫌がられるんですかね。
なかなかガッツリ見せてくれる作品に出会えず寂しいです。
ですがつまらなかったというわけではなく、程々に楽しめました。
友人のお勧めで読了。
冒頭から登場人物が多くて混乱。しかも攻めは、そこにはいなくて・・・・・・どうやらシリーズものだとわかりましたが、警察のものは苦手なので萌えもないし、有能らしいけどクセがある主人公と、その受けに惚れているようなんだけど、わかりづらい攻めが事件をきっかけに歩み寄るという展開のようですが、かわいさんとは相性が悪いので萌えどころもわからず・・・・・・シリーズの他の本を読みたいとも思えず。
購入してから結構経ってしまいましたが、今年続編が出るとのことでしたので、満を持して読みました!
結果、どうしてもっと早く読まなかったのか〜〜!!!(*>Д<)
今回の主人公は甘い水で当て馬だった篠口氏です。
当て馬と言えど、ソフトな当たりとスマートな対応力に当初からかなり気に入っていたキャラでした。
そんな彼が受けで主人公なんですから、それはもう最初からポイントが高いに決まっていますよね。
以下がっつりネタバレです。
***
警察庁キャリアの黒澤×SIT篠口のカプです。
体の関係は前からあったものの、いい大人の二人なので割り切った関係を続けています。
そんな二人が、篠口が拉致される事件を通してお互いの距離を縮めていく…というストーリーですが、気持ち悪い執着攻めが好きな私は、篠口が男に拉致された時にも若干萌えてしまいました…(*゚ェ゚*)
犯人は読者にはすぐわかりますが、篠口さん的にはまさか?!な人物。
狂った男に執拗に執着されてしまいます。
暴力描写があるのでこれが苦手な方は注意です。
(個人的には性的に何をされたのか気になりますが
そこはあっさりと片付けられてるので具体的に何をされたかまではわかりません。残念←)
黒澤は篠口を助けるべく、キャリアならではの手を使って色々と裏で手を回します。
この黒澤さんがまたかっこいいい!
立場のある男が恋のために多少の無理をするって萌えてしまいますね…!
黒澤さんとのエチシーンは序盤の一回ですが(これまた残念)、体の関係だけの二人にしては甘いんです(*´ω`*)
黒澤さんが元々恋愛では甘い男なのでしょう!(ずるい!)機嫌が悪かったはずなのにH後にご機嫌になるのもまた可愛い…♡
サスペンスの部分も面白く、ページを捲る手が止まりません!篠口さんは甘い水、黒澤さんは天使のささやき(未読です)にでてくるそうなので、こちらも読んでみようと思います。
平河寮シリーズ全て読みましたが、今作が一番好きでした。なんといってもカップリングが私の好みのど真ん中で、非常に楽しめました。
甘い水を読んだときに、これこの話では当然遠藤と神宮寺がくっつくんだろうけど、仮に篠口さんと遠藤がくっついた場合、篠口さんが攻めなのか・・?私の好みとしては篠口さんは完全に受けなんだけどな・・。と思っていたので、今回は篠口さんが受けでよかったです!
そしてまた攻めの黒澤が!こういう傷を抱えた美人受けにはぴったりの攻めでした。大人の余裕があって、篠口が強がっていても全部お見通しな感じがこれぞ年上エリート攻めという感じ。
今回は、極悪非道の変態じじいの登場でもともと傷ついている篠口さんがさらにいたぶられるという辛いシーンもありますが、終盤で普段あまり心の内をみせない黒澤が、眠っている篠口さんに子守歌を歌ってあげたり、寂しい病室を明るくするためにクリスマスツリーを買ってきてくれたり、毎晩病室に泊まりこんだりといったシーンもあって、そういう部分にはほっこりできました。変態袴田に監禁されている間、黒澤の言動に思いを馳せていたりもしたので、篠口さんの中でも、黒澤の存在が強引なセフレから少しは変わってきているような気もします。
もともとゲーム好きで待つのも悪くないかと思っていた黒澤ですが、やり口を変えないと危なっかしいことがわかったと篠口さんにも言っているので、次作ではぐいぐい来るのかなと期待しています。しかし篠口さん、射撃だけじゃなくてもう少し体術を身につけた方がいいですね(^_^;)
早く続きが読みたいです。
いわゆる「平河寮」シリーズの1作。
「甘い水」で、遠藤に恋して実らなかった篠口がこちらの主人公。
本作では、篠口には10年来のセフレがいた事が明かされます。篠口よりも階級も男振りも上位の、公安の「オモテの理事官」黒澤がその人。
黒澤の方は篠口をセフレとして消費しようとはしていない感じが出ている。でも篠口の方は黒澤の本意を測ろうともしない。なぜなら、黒澤の事はすっかり割り切っている感じなんです。心を許す気なんてない。だから「最後」までいったのも10年の関係でも数えるほどなのかも、いやもしかして最後までいってないかも、と匂わせます。
自分自身にもどこか他人事のようで、読者には黒澤が篠口を本気で想っていてちょっかいを出している事がわかるのに、本人には分かっていない。結果的に事件に巻き込まれるまで自分が誰かの執着心を煽っていることに気付かないのです。
そして本作は、篠口がストーカー野郎に拉致監禁されて、薬物を使われ、暴力で支配される展開になります。
犯人の行為としては(おそらく)恣意的に、レイプ場面は描写されない。逆に指や腕を折る場面は描写される。(←読んでいて息が詰まっちゃった!怖い。)
その後犯人はとりあえず捕まり、篠口は無事に保護されて入院し、黒澤は優しく接してくれる。本作はそこで終わっています。本編後のエピソード部分でもエロは無し。
私は知らずに読んでいましたが、本作にはまだ続きがあるのですね。
この監禁劇が何か尾を引くのか、篠口にPTSDが残るのか、弱っている時に優しかったからという理由で黒澤に落ちるのか、それとも本当に恋しあうような何かしらの事件がまた起きるのか。
面白くなるのはまだこれからなのかな。
続きに期待です。
円陣先生のイラストはとっても麗しい。素敵。
『甘い水』で当て馬な立ち位置だった篠口と、『Zwei』でチラと出てきて存在感あった黒澤のお話。
大人でセフレな二人…とワクワクして読んでたら、篠口がとある人物から拉致監禁されるとは!
物語の大半が篠口か監禁されてるから、サイコでスリリングで痛々しくて怖かった…(;ω;)
事件はさておき、篠口のお相手の黒澤が見せる篠口への執着が萌えました。
傲慢に見えるが、篠口を大事に思ってるんですね(*´Д`*)
それなのに篠口は気付かないという…。
篠口はもっと黒澤に心開いて〜!ともどかしかったです。
ハッキリ「好きだ」とか無い二人なので、セフレに毛が生えた状態で終わってます。
続刊が予定あるとの事だから、次はもっとあまい二人が見られたらいいな。
やっぱり、気持ちの通じ合ったHが見たいです。
警察ものはそんなに得意ではないですが、円陣先生の挿絵見たさに購入。
平河寮シリーズは、甘い水の1しか読んでおらず、悩んだのですが
読み始めたら止まらなくなって読了。読めます(損してるとは思いますが)。
当作の受けは 甘い水、Zweiで登場あり、攻めはZwei、天使のささやき(2)で登場らしいです。
そしてこれは2に続くそうで 1年後と予言されておられました。
(既に1.5年経過してますが・・先生頑張ってください!)
本編230P、後日談24Pほど。
攻めが好みです。傲慢ぽく、俺のもんだと宣言してるような態度。
いいわ。惚れる。(受けは全く理解してないですが)
傲慢さんがお嫌いな方は嫌だな と思われるかもしれませんが
後半可愛く思えてくるので、チャレンジしてもいいかもしれません。
受けさんはイギリス ジェントルマン要素を持つキレイな方。
この方が浴衣を着ているシーンを、円陣先生が1枚描かれているのですが
その細腰にうっとり(笑)。
この細腰にそそられる人はいるな とめっちゃ理解できる絵。素敵だわ。
地雷。
痛いシーンがさっくりあるので、ちょびっとでも絶対いや という方は
避けた方がよいです。それ以外の地雷はあまり思いつかず。
痛いのは大嫌いですが、今回はさっくり だったので、平気でした。
その他お話。
精神的に壊れている悪党が出てくるのですが、
ここまでどうやって普通に生きてきたの? というイカレぶり。
壊れたトリガーがあったのかな?とも思うのですが、
今一つその辺りが腑に落ちませんでした。
痛い話あるし、少々腑におちない点はあるものの、
傲慢攻めさんの遠回しな甘やかし攻撃に、まいっか
と思ってしまう作品でした。
先生 2巻お待ちしております!
甘い水でこんなキャラ出てきてたか?遠藤と神宮寺の方は覚えてるんだけど…。 それはさておき、痛いです。ある一部分が精神的にも肉体的にも痛いお話でした。こういう風に拉致られたりした場合、もちろん犯れちゃうわけですが、その描写がないからなのか猟奇的で犯られちゃった感がないんです。そして救出後…。 ここからが人間味が凄く出てて安心して読める。前半の2人の関係と比べると凄く甘い。特に黒澤の変化。仕事が仕事なだけに普段の雰囲気とのギャップが良い! 続きが1年先はちょっと長くないですかーっ!
平河寮シリーズと知ってはいたのですが、他の作品はまだ読んだことがありません。
でも、本作品だけでも十分楽しめました。
お話は、警視庁特殊犯捜査係の篠口が、拉致監禁されるという内容で、BLというよりかはサスペンス要素が強かった気がします。
篠口の異変にいち早く気づき捜査を始めたのは、篠口と10年ちがく体の関係を続けてきた黒澤。
一線をひいて距離を保った関係を続けてきた篠口に対し、黒澤の思いは特別なものだと感じ取れます。
そして事件をきっかけに篠口自身も黒澤の存在を意識し始めます。
無理強いすることなく、篠口を密かに助け続けてきた黒澤が紳士的でかっこいいんです。
それでいて、クリスマスツリーを買っちゃうお茶目さもあり、普段の傲慢な態度とのギャップがたまりません。
距離が縮まってからのラブラブな二人の話が読みたい。
かわい先生の警察シリーズ。
凄く好きなのですが、この作品に至っては購入を躊躇ってました・・
理由は2つ。
①受けの篠口が他作品では余り好きじゃなかった
②痛々しいシーンがあるらしい
ーー結局我慢出来ずに買ってしまいましたが、読後は「早く買ってれば良かった~」と唸るくらい、本当に購入して良かったです。
まず、①についてですが。
失礼ながら、『甘い水』を読む限り、篠口って嫌みなインテリ優男な感じで、余りいい印象じゃなかったんです。
でも、この作品で主役として蓋を開けてみれば、可愛いツンデレじゃないですか~
お相手の黒澤(ちなみにこっちは他作品で出てきた記憶ない笑)も、そんな扱いづらいツンデレを大きな懐で包み込む、でも傲慢で意地悪な男前、と私的に大好きなカップリングでした♪
しかし、同じ作者さんが書いても、(当たり前かもしれないけど)作品やイラストレーターさんが違うだけでこんなにガラッと印象が変わるとは。
私のように、篠口が苦手かも・・という方がいたら、印象変わるかもしれないので、是非読んで頂きたいと思います。
シリーズ中、今まで神宮寺×遠藤が自分の中では不動の第一位だったのですが、今回見事に黒澤×篠口ペアがトップにきました!
次に、②についてですが。
(ネタバレ含むので、未読な方は注意して下さい)
事前に皆さんのコメントを読んで覚悟してたので、序盤は割と平気だったんです。
それどころか、ぽっと出の狂った中年男に無理やり・・っていうのを想像してたので(どんな想像だ)、あら意外とインテリなのね、これなら平気、と安心してたんですが・・・
ーーー甘かった!!
一見まともに見えるのに中身狂ったインテリこそ怖いものはない!!
読みながら、篠口と一緒に私も嫌悪感と恐怖で震えてました・・。
かわい先生、凄いです。。
事件後、一転して黒澤との甘い時間になるので、なんとか読後感は救われた気持ちですね・・。
黒澤さん、めいいっぱい甘やかしてあげて下さい。
あと余談ながら、遠藤ファンの自分が、今回思わず笑ってしまったセリフが1つ。
「あんな顔(ツラ)だけの無神経なガキ」
黒澤が遠藤のことを称した一言です笑
言い得て妙というか・・緊迫シーンの中、思わずニヤリとしてしまいました。
こちら、嬉しいことに、続刊も出るらしいです。
もう今から待ちきれないぐらい楽しみ!
次は二人の公安時代のお話も読めるといいなー。
「男にとって好きになった相手はいつだって姫君だ」って、犬飼ののさんの「裏切りの薔薇」で攻めのレイザックが言ってました。けだし名言だと思います。常日頃およそその言動からはロマンの欠片も感じさせないような男であっても、胸の奥底にはそんな柔らかい思いを後生大事に抱えていてほしい。
本書の攻め、黒澤一誠も、公安警察のキャリア官僚で、齢39にして理事官の出世頭。切れ者すぎてモンスター呼ばわりすらされる男。10年来体だけの関係を続けてきた篠口雪巳(36)にとっても、いまだ得体の知れない相手だ。自分の気が向いたときだけふらりとやってきて、篠口の体を好き勝手にむさぼってゆくだけ。その整いすぎてマネキンめいたルックスとか、強引なセックスとか、嫌いとはいえないがそこはガチで縦社会の警察官同士。3期も先輩で、地位的にも雲上人、体格や腕力でも全く勝てる気のしない相手とくれば、もとより篠口に選択の余地などないのだ(ちなみに篠口は現在警視庁特殊捜査班SIT所属の警部だけど、自他共に認める頭脳派の優男)。セフレを通り越して便利なおもちゃ程度に扱われていると思えばさすがに少々気持ちもささくれて、普段他人にはあまり見せないツンケンした物言いでせめてもの抵抗を試みるけど、かえって黒澤を面白がらせてしまうばかり。
何より篠口は、特別可愛がっていたSITの後輩遠藤を後から来た神宮寺にまんまとかっさらわれて、じくじくうずく失恋の傷痕を持て余しているさなか。そこまで黒澤の言動に興味もなく、適当に受け流していたふしもある。「苦しいんだろう? 助けてやるよ」―たしかに黒澤はそう言ったけれど。しかも一度ではなく、何度も。10年前、同期の親友相手にむなしい片思いをしていた時。それが黒澤との関係のそもそもの始まりでもあった。公安を出され、SITに移った時も。でもいつも、その言葉の意味を真剣に考えることもなく、情事と呼ぶにはあまりに無味乾燥な関係をずるずる続けてきたのだ。
転機は思いもよらぬ形でやってくる。篠口の身を突然襲った理不尽な暴力。サディストのストーカーによる拉致監禁、凄惨な暴行を受け、死と隣り合わせの極限状況の下、ぼんやりと、でも繰り返し篠口は黒澤のことを想う。いつも意地悪で強引だけど、黒澤は決して篠口の体を痛めつけたりしない。篠口の意向を無視して最後まで抱くこともない。最後に会った時、なにやら警告めいた言葉を投げてきた黒澤。優しくこめかみに触れるだけのキス。あれはどんな意味があったのだろう?
「助けてやるって、言っただろう」―ともすればあっさりと生への執着を手放してしまいそうな篠口を、かろうじて現世につなぎとめたのは繰り返し耳に吹き込まれたあの黒澤の言葉だったのかもしれない。
公安の実力者らしく、あくまで自分は表に出ることなく、その情報収集と分析力、使える限りの人脈と権能を駆使した黒澤の暗躍もあり、篠口は救出される。心身ともにボロボロ、病院のベッドで魘されつつ眠り続けるその耳に、やわらかい歌声が届く。「ゆりかごの唄」(もはや古典的な子守唄の名曲ですが、今の若い人は知ってるかな?)。男声で歌われること自体珍しいのに、歌い手があのモンスター氏だからインパクトありすぎです。それでも目覚めぬ篠口の額にそっとキスを落として「次は起きろよ、眠り姫」うわ~、甘っ‼ やり口を変えると宣言してましたが、豹変しすぎでしょ、黒澤さん。でも10年ずっとセフレの立ち位置を守りつつ、報われぬ恋をしては傷つく篠口を見続けて、とどめが今回の事件。さすがの彼も年貢の納め時を悟ったのでしょう。一方の篠口は、まだ事件の後遺症もあってその明晰な頭脳もフル回転とはいかず、黒澤の変わりようを戸惑いつつも心地よく受け止めている段階。一年ほど先になるそうですが、これは続編を待つしかないでしょう。なにせまだまともなフルコースのエッチもない二人なんですから。
かわい作品に円陣さんのイラストとくれば鉄板のタッグなのですが、今回少しだけイメージが違う気が・・・顔とか手とか全身の立ち姿とか、私の記憶にある円陣さんの絵柄はもう少しシャープだったような気が・・・
でも表紙はタイトルを裏切らず抑制の利いた色遣いでさすがの美しさでした。
萌えました。私は、不器用でぎこちない大人のラブが好きなのです。
まず、表紙イラストがいいですね。
タイトルの「墨と雪」にふさわしく、小雪の舞う中に、墨色のダークスーツ姿の主人公二人。色目を抑えたイラストで、かえって主人公たち二人の表情が際立って見えました。
今作では、平河寮シリーズ(私は全作既読済みです)の「甘い水」で当て馬(?)だった、SITの隊員・篠口が主人公です。
私は「甘い水」で、なんとなく「篠口は受けだ」と思っていました。「となると、篠口は、遠藤にタチをやって欲しいの?」との疑問でもやもや… 第一ねー、篠口の遠藤に対する態度もラブなのか、イマイチわからなくて……
ここからネタバレになります。
やはり、篠口=受けでした。
そして、遠藤への態度はやっぱりラブだったのでした。
物語は、「甘い水2」で遠藤が重傷を負い、篠口が失恋の痛みを抱えているところから始まります。
篠口のお相手は、公安のキャリア・黒澤。(黒澤も、既刊に登場しているそうなのですが、私の記憶にはまったくありませんでした) 篠口と黒澤は元部下と上司、長らくドライな身体の関係を続けている仲です。
人と距離をとって日々を過ごしている篠口の自宅に、たびたび黒澤が押しかけてくるのだが、その理由とは……
物語の後半から、篠口が被害者となる拉致監禁事件になります。ここがサイコで怖いです。自分の今までのSITでの経験と、プロファイリングの知識を総動員して、犯人と対峙していく、篠口。スリリングな緊迫感の描写が続きます。
クライマックスは
「ぎゃ~~~~~ やめてー 痛いー!!!!」
でした。
遠藤視点の文章があるので、私はSITによる胸をすく救出劇が描かれるのかな?と期待しましたが、その描写はありませんでした。ちょっと残念です。
傷ついた篠口を訪ねてくる黒澤の態度がこれまでと大きく変わります。「やり口を変える」ことにしたとか。そうか、黒澤の前半の謎の行動は、実はずっと○○ていたのか…! わかりにくいぞ。
さてさて、篠口は変わった黒澤を認めるのか?
この二人はこのまま上手く進展するのか!? …以下次巻を待て! ←鬼畜な引きで終わりです。
ええ、私は待ちますとも!!
「聖夜」のオチに、笑いました。篠口はクリスマスのアレが嫌いだったのね。林望さんの著作「イギリスは愉快だ」でもケチョンケチョンに書かれていました。ドライフルーツが好きな私は、結構好きです。
次巻を待つ間に、既刊を読み返さなくちゃ。遠藤・神宮寺以外の平河寮の面々を思い出せなくて、焦れ焦れしてしまいました。
ここで大好きだと絶叫したいのは山々なんですが・・・
スイマセンっやっぱり大好きです!!
警察官の物語という硬質な色を持ちながら、その中のキャラクター達の愛らしい事・・っ
普段クールな分、垣間見せる二人の間の会話や日常の中に、意外な程の親愛や慈愛の表現を発見する度、どうしようもなく愛しくて、顔が弛んでしまいました。
このシリーズ、全巻完読済みですが・・続きが出るの本当に待ってましたよ〜〜〜!!
何度koboに電子書籍化依頼出したか(笑)
この黒澤という闇キャラ、『天使のささやき』で、ちょとだけあった峰神との絡みで、どんな死神キャラだと思ってましたが・・・
篠口を前に、こっちが赤面する程の大人包容力と、特殊な警察官僚上層部として裏も表も転がすパワフル実権を持つ、というゴージャス設定!
事件が進むにつれて、これがジワジワ効いてきます。
自らが拉致される被害者側に立ちながら、加害者の性質や進展を分析する篠口が凛々しくカッコ良くて、どんな風に拉致から解放されるのかドキドキでした。
自力で脱出するのか、誰の助けが来るのか、色々予想を立ててはいたんですが、事件の解決は少女漫画のようには甘くありません。
そこは作者様のドライ感が、まざまざと書き出されています。
『クリミナルマインド』みたいになんなくて良かった良かった;
その後の黒澤と篠口の関係が本当に微笑ましくって、この二人をもっと見たかった。
話自体は、色々あった後で、そんな楽観的な場面じゃないんですけどね。
双方共に色々真剣に思うところがある筈なのはわかっているんですが、それをわざわざ言葉にせず、普通にしている。
「助けてやるって言っただろ」
黒澤の気障な軽口が、実はずっと自分を見守っていてくれていたものだと知った篠口。
10年来の付き合いだからか、お互いが自然と存在しあっている関係性、お互いが同時に許し合っている関係性とでも言うんでしょうか。
言葉が上手くないんですが、『一緒に生きていこうな』という感じがすごい好きでした。
こんな事言うと、産みの苦しみのある作者様には酷でしょうが、もっと読みたい。
男前で、屈強なくせに、どこかアンバランスで、不器用な彼らが、どうにかこうにかしあわせになっていく、このシリーズのお話が大好きです。
なんか『Zwei』読みたくなってきた・・クリスマス会の幹事、篠口に怒られて反省する峰神と宮津と山下が読みたくなってきた(笑)
とても好みの話だった。
篠口と黒澤の関係性もすごく好き。
ずっと気になっていた作家さん初読みです。
海外のラブサスペンスものの様なスリリングな雰囲気。とはいえ完結しないのはいただけない。。巻数表示を付けてしまうと敬遠されがちなのだろうか。。
個人的には「その版の経験は、篠口にとって最低なものとなった」というプレイの描写は詳細な内容を記述していた方が面白い。今回のやり方だと非常~~~~~にもったいないと思ってしまった。だったら未遂にすればよかったのでは、と。
そういうモブ姦を期待するわたしの様な方は肩透かしを食らいますのでご注意。
シリーズの他作品は未読ですが、ひょっとすると他の作品とカラーを合わせるため、あえて書かなかったのかもしれませんが。
そこだけひっかかってしまったので☆4とさせていただきました。
次巻の発売が待ち遠しい。
『甘い水』『天使のささやき』『Zwei』に続く、平河寮シリーズの新刊。
ただこちらはもう寮にいないですけどね。(確か『Zwei』の時しか篠口は寮にいなかったような)
かなり発売がずれていたので、本当に出るのか心配しておりました。
時間軸は『甘い水 2』で遠藤が負傷した後からとなります。
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受けの篠口は、警視庁特殊捜査班SIT所属の36歳。
ソフトで見目の良い外見とは裏腹に、他人を自分の内側まで入れることを嫌う、つねに他人との距離を持ちたい男。
攻めは、公安と警備局の頂点である警備企画課理事官の黒澤、39歳。
元妻帯者で篠口の公安時代の先輩にあたり、10年に一度のモンスターと呼ばれるキャリア。
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篠口と黒澤の淡々とした(主に篠口サイドの)関係や、篠口が被害者となる事件が中心の作品。
篠口受け!?
これがまずあらすじが出た時の印象で、かなり意外でした。
『甘い水』での受けだった遠藤へ言い寄っていた時は攻めっぽかったので…
個人的には『甘い水』の篠口は苦手キャラでしたし、30代後半受けというのも本来ならば手に取らない作品。
ただわたしは平河寮シリーズが大好きなので…
それに受けと言いましても、今回ははっきりとは受けてません。
黒澤とは体格差もタイプも異なるので受けではありますが…
それにちょっとサブキャラとしてでていた時の篠口とはイメージ違うかなあという感じがしました。
これは個々によっての感じ方でのイメージなので、個人的なものですが。
もちろん根本にある設定の、人を寄せ付けないという部分は同じなのですが、やっぱり自身が『甘い水』の時に攻めだと勝手に思っていたせいですね(苦笑
篠口が自分の出自を厭っている辺りはまだ出てきませんし、二人の関係もほんの少しだけ、篠口の心の中の壁が低くなったかなあというくらいなので今後にご期待!といったところなのでしょう。
ラスト辺りを読んでいて、もしかして黒澤は今後篠口と一緒に住もうとするのかな?という気がしました。
キャリアで公安だから可能かはわかりませんが、攻め方を変えるというようなことを言ってましたので。
前三作と違いちょっと大人しいというか(事件自体はヘビーですが)、主人公の性格そのままの淡々とした静かな川のような作品でした。
面白くないわけではもちろんないのですが、篠口の拉致事件、そしてせっかくの特殊部隊話でありながら篠口自身が動きのある仕事をしていないため迫力不足は否めません。
甘い水シリーズと繋がっている作品と知らずに読み始め、聞いたことがある名字が出てきて、遅ればせながら気付きました。
好きな作品だったのでなんだかとても懐かしい気がしました。
ただ、今作は萌え要素が少なく、痛いシーンを想像してゾゾっとなりました。
痛々しくて後半は読むのが辛くなってしまいました。。
元々一筋縄ではいかないできる男たちの掛け合いが面白いシリーズですが、受けが可哀想でした。。
文章力はさすが!の一言ですが、分かりづらい攻めもあまり好みではなかったので中立で。。
中途半端な終わり方だなと思っていたら続編もあるようなので、もっとスッキリできるのかもしれません。
受けの傷が少しでも癒えて幸せになれますように。。
SITシリーズの新作は、既刊にもさりげなく登場していたミステリアスな二人。
続編があるとのことで恋愛面ではまだ前章といった印象ですが(絡みも前半に少しだけ)、一筋縄ではいかない大人同士の関係の進展に大いに期待できそうな一冊です。
SIT所属の篠口(受け・36歳)は、『甘い水』の遠藤の先輩。
6年前の通り魔事件で殉職した同期に遠藤を重ねており、その同期や遠藤への想いを心のどこかで引きずっているような人物です。
英国育ちで何事にも如才ないインテリですが、人との距離を常に一定に保ち壁を作っているような繊細さもあり。
それでいて帰国子女らしく自己主張は強く、男とも遊び慣れているという大人受けの魅力が凝縮されたようなキャラクターです。
そんな篠口を気まぐれに訪ねては関係を持つ黒澤は『公安の外交官』『モンスター』等と恐れられる切れ者。
仕事では紳士服のモデルかマネキンのようにスマートで決して他者に本心を悟らせないのに、篠口に対しては素の強引さや可愛さ、面倒見の良さを見せるギャップにキュンキュンさせられます。
物語は中盤、篠口がある人物に拉致されてから一気に盛り上がりを見せます。
サイコパスの犯人の腹を探りつつ脱出を試みる篠口サイドの話と、
警備局の立場から篠口救出の道を探る黒澤や遠藤ら捜査官サイドの話とが
並行して語られ、犯人が特定できても管轄や証拠の関係で直ちには突入できない、組織体制の難しさが描かれます。
犯人の頭脳や体格、精神状態から自身の不利を悟り、冷静に出方を探る篠口は非常にクール。
意図せず犯人を刺激したことで暴行・強姦されるシーンは痛々しいですが、行為のシーンはカットされており、その後すぐ助けが来るためグロさは控えめでした。
そして本書の見どころは何と言っても、入院中の篠口を度々見舞いに訪れる黒澤の甲斐甲斐しさ。
眠る篠口に子守歌を歌い、見舞いのフルーツを剥き、クリスマスにはしょぼい病院食にうんざりの篠口のため豪華惣菜を差し入れ……
この一連のシーンで一気に黒澤のファンになってしまいましたv
今までは篠口の気持ちを尊重し見守っていた黒澤ですが、今回のことで作戦変更し本気で口説きにかかる?
篠口は黒澤の気持ちにも自分の気持ちにも今ひとつ気づいていないようですが、既に大人カプの安定感抜群の二人の今後の展開に大注目。
次巻は来年あたり出る(予定)とのことで大変楽しみです。
かわい先生の特殊捜査班(SIT)のシリーズ。
『甘い水』にて遠藤にからんできた篠口が主役ですが、この1冊だけで読み始めても問題なしです。
私自身も、この篠口というキャラクターが好きだったよなぁ、程度にぼんやりとしか覚えておらず、それでも楽しく読めました。
受けの篠口は、「優等生のようでいて厭世的」。
人当たりもよく仕事も付き合いもこなしていくけれど、どこかで一線ひいた立ち位置をとる孤独なひと。
まわりから見るととても魅力的なのに、本人自身はなにかを諦めているような、近づき難いひと。私の好物、どストライクな受けです。
そして、攻めの黒澤は3歳年上の元上司。公安所属。
こちらも表面上は「一流の外交官のよう」、物腰柔らかく隙がないタイプ。その実、つかみどころがなく、頭のキレるひとといったところでしょうか。
しっかりしてそうでいて脆い篠口を、適度な距離で見ているのが黒澤です。
その篠口が何者かに拉致、監禁されてしまうことが、ふたりの関係の進展につながっていきます。
かわい先生の警察シリーズの盛り上がる部分といえば、組織のしがらみやかけひき、事件解決にむけた動きなどの職業ものらしいエンターテイメント性。
今回も特殊捜査班の篠口ならではの分析に興奮しましたが、やや物足りず。
事件が篠口自身の拉致監禁にクローズアップされているからこそ、犯人と交渉するなかで、挫けたり揺らいだりしながらも毅然とした篠口自身の戦いを見たかったです。
監禁時のバイオレンス描写を抑えめしているのかもしれませんし、やりすごすという一種のテクニックなのかもしれせんが、坦々とした低温気味の篠口のそうではない一面を見せるという点では意外性がなく、内面描写まで大人しくまとまっていて非常にもったいない!
恋愛面はというと、あえて本作では描いていない部分も多いのでは?と思います。続編を考えての進行なのかな。まだまだ序章。
3歳差というのも、また肝です。黒澤の包容力でどうこうなるには、難しい距離感。
まぁ、大人の恋ですからね(…恋なんて言ったら、彼らに笑われそうです)。
ふたりはお互いの本心を探ることさえ、しませんから。
事件があったからといって恋を自覚して、くっついて、最後まで『ヤッちゃわない』というところがポイントです。
『甘い水』に出てくる北上版篠口(攻めだった?)と、本作の円陣版篠口の挿絵を見比べてみるのも面白そうです。
人物を多面的に見る事ができるのが、このシリーズの醍醐味になっていますし、この先のふたりの続編が出たら、手に取ってしまいます。