王子様の身辺警護は一筋縄ではいかなくて!?

フェイス

face

フェイス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神23
  • 萌×217
  • 萌8
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
12
得点
209
評価数
50
平均
4.2 / 5
神率
46%
著者
西田ヒガシ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784801953895

あらすじ

ブンバー王国の王子・ノーラの警護を担当することになった、警視庁のSP・桜田。出会った王子は若い男の子をはべらせたチャラくて胡散臭い謎めいた男だった。命を狙われているにもかかわらず、ふざけた態度で桜田を振り回す王子。おまけにエロ質問や不意打ちのキスを仕掛けてきたりとセクハラ三昧で…!?

表題作フェイス

ノーラ,ブンバー王国の王子?
桜田,警視庁のSP

同時収録作品愛はない act.1-3

木村陽斗,従姉妹の息子,大学生
友部義人,脚本家

同時収録作品天国も地獄も 番外編(描き下ろし)

城田
姫野

その他の収録作品

  • それは秘密にしておきたい
  • カバー下:イラスト&3コマ漫画(描き下ろし)

レビュー投稿数12

決して甘々ではないけれど

2作品プラス「天国も地獄も」の番外編を収録しています。

「フェイス」
来日した某小国の王子と、彼についたSPのお話。
この王子。日本側の要望をいい加減に流し、SPの桜田はやりにくい事この上無いのだが。
実はコイツは王子の影武者なんですよ。
見破った桜田だけど、なぜかイタズラ小僧みたいな替え玉男に惹かれ…
…というお話。
ストーリーそのものより、力の抜けた2人のやり取りのおかしみが魅力。
とにかくこの替え玉王子が全く外国人に見えないところからおかしみがある。
だけど、国も違う、仕事の制約もある、そんな障壁だらけの2人がどうしても近づきたいんだ、という切実がいい。

「愛はない」
これは傑作。素晴らしい。
だけど手強い作品。
愛はないんですよ。本当に。
母親の姉の子供?なのかな。お葬式で会った「チビ助」との10年愛憎、みたいな。
愛はない。でも確かに愛だし。
憎しみだけ?いやそうとは言えない。
だから「金を返せ」という文脈でつながり続ける…
こういうBLを描く西田ヒガシ先生の凄み。(そして実は結果的にリバ!)

「天国も地獄も 番外編」
どうやらまだ逃避行兼バカンス、実はハネムーン中の城田と姫野。
占いによると、2人は死ぬ時一緒なんだって。一生添い遂げやったネ!


西田作品の男たちは攻めも受けも実に「男」で、「男同士」のセックスは攻めも受けも同様に感じてて、そのさまが何とも官能的!

0

エスプー

◾️フェイス
桜田くんだからチェリーちゃんなのね。
西田先生らしい働く男ふたりの物語です。表紙が可愛いカラーリングでポップな印象でしたが、しっかり大人の男の暑苦しい作品でした。
ナーナはチェリーちゃんに比べて人生かけて日本に来てるいい男である。ただ180cmの女装(それもヒールのあるショートブーツ!)は無理があるぞ!

◾️愛はない
愛はないのか、むしろ愛に満ち溢れているのか。起承転結振り返るだにかなり異色の作品。西田先生の作品につきまとう寂しさがたまらない。

◾️天国も地獄も
描き下ろしで何故収録作以外の本編その後を…
質問の内容が相当女々しい姫ちゃん。可愛い奴め。

萌2〜神

0

同時収録作の満足度が高い

◆フェイス(表題作)
 設定は面白かったのですが、異国の王子であるというノーラにまったく異国感がないところと、ゲイではない硬派な桜田が王子に惹かれていくのがそこまで自然に思えないところが、少し気になりました。冒頭で王子が日本人と変わらないと評されているのですが、西田先生の技量的に西洋人やアラブ人を描くのは無理があったからかな?と。まあ実在する国ではないので構わないんですが、せっかくの設定なので西田先生のタッチで外国人の攻めという雰囲気をもっと味わいたかったなぁと思いました。

 また、2人の気持ちが通じ合ってからの濡れ場などでは台詞の言い回しも素敵でとっても可愛いんですが、そこに辿り着くまでの過程にはあまり萌えを感じられず。桜田視点で淡々と語られる心情が、なんだかぼんやりしているような。で、結局何が言いたいの?と思うところがいくつかありました。でも、ここまで上手くハマれなくてもお互いの好意を認め合ってからの2人には萌えられたので、そこは西田先生の力だなぁと感じました。


◆愛はない
 私は表題作よりこちらの方がお気に入り。クズを装っている脚本家の義人と、彼に亡き母が貯めていたお金を取られたと思い込んでいる大学生の陽斗。お互い金の話がなければ相手との繋がりも消えてしまう、と心のどこかで感じ取っているんですよね。だから、金金と殺伐とした会話ばかりになっても、出て行けとかもう帰らないとかいう台詞は出てこない。分かりやすい言葉がなくても、相手に執着している様子が伝わってくるんです。リバになるのも自然で、最初に突っ込んでいた方の陽斗が受けに回っていたのにはすごく萌えました。

2

洒落た作品集

あー、もっと読みたい!
そう思わせる作品たちでした。

ちょっとした視線や会話、仕草などが伏線になっていることがあり、一コマも見逃せません。
収録作に登場する男たち全てが男らしく、一見どちらがネコか分かりませんでしたが、リバもありました。
Hは全然いやらしくなく、でも切羽詰まった感じが出ていて読み応えありました。
男前×男前が好きなので、とても楽しませていただいた作品集でした。

もっと先が読みたい、このCPがこの先どうなったか知りたい!そんなお話ばかりでした。

1

読み終わってしまうのがもったいない

珠玉の作品集。中編2作と超短編1作です。どれも甲乙つけ難いくらい良いので全部感想書きます。いい男びっしり6人出て来ます。受けも攻めも両方男前なので。

表題作「フェイス」
ある国の王子×警察SPの話。受けの桜田は設定もビジュアルも私の好みどストライクです。堅物で冗談も通じないような奴だけど仕事では有能な人。攻めはチャラくて遊び人風だけど桜田は彼のある秘密に気づいてしまって…という話。ホテルで事に及ぶ前にすやにゃもーと寝入ってしまう桜田。あんな可愛い寝顔を見せられたら起こせないよね。仕事で疲れている恋人を起こさないように横で自慰をする攻め、優しい!最後にちゃんと結ばれるんだけど甘々すぎてにやけが止まりません。可愛い堅物キャラにえっちな単語を言わせる攻めってか西田先生がSだなあ。

「愛はない」
1作目よりはシリアス度が高い話。年の離れた親戚同士の話だけど、西田さんの描く男は中学生の時から男前。顔は幼くても中身は立派な男です。歳の離れたゲイの脚本家は出会った時からその子供に惹かれていたんだよね。多分お互いに惹かれあっていた。でも年の差とか親戚同士ということを考えたら素直に恋愛できるはずもなく…深くて切ない話です。

「天国も地獄も」番外編
実はこれ目当てで買ったんです。たった6ページとはいえ中身は濃くて大満足。私西田作品の中でこの作品の受けの姫野が大のお気に入りなんです。攻めの城田も。キャラ萌えしてるんです。だっていかにもチンピラヤクザの外見の姫野は中身も超ガラ悪いんだけど、城田を失うことだけを何より恐れている。意地っ張りで寂しがり屋のドラ猫みたいで可愛い。ビジュアルも長髪、サングラス、頬の傷と特徴が多くて西田作品の中でも見分けやすいし、美形の可愛子ちゃんだと私は思ってます。相変わらず愛の逃避行中なのにいちゃいちゃラブ度の高いカップルなのもお気に入りです。またどこかで2人の生存報告が見たいなあ。

西田作品への愛がまだまだ止まりません。

2

隠された本心

表題作の「フェイス」の偽王子XSPの話と「愛はない」の叔父さんX甥子の話二つ収録している。両方とも西田テンポ満載。「フェイス」では早い段階で偽物王子がばれて影武者というのがわかった。西田先生の作品を読むとき、大きな切り札より小さな不意打ちされるのがよくある感じ。ラブシーンが抑え気味、決して深入りしない。話全体軽いテンポの中で不意に胸にしみる間が出てくる、そこがとても好き。

表題作より次作の「愛はない」はとても印象的。西田先生の作品の中でも個人的に屈指の好きな作品である。

母を亡くしたちび助が、叔父さんである青年に家に連れて帰られ、母の金が騙されたと思い、結局叔父さんの家を出てしまった。10年後ちび助が大学卒業し、騙された金を奪い返し、そのおじさんに復讐しようとした。

が、叔父さんの家にもどり、長くいればいるほど、憎しみ以上の感情が抑えきれなくなる。叔父さんも、だんだん大人の余裕が持てなくなり、ちび助の気持ちに気づいて動揺した。二人の心理戦が見もの、お互い素直になれずも相手に惹かれてしまうところがたまらない。

「嫌なやつなら忘れろ」と、ちび助は友人に言われたが、嫌なやつのはずなのに、どうしても忘れられない自分がいた。復讐とか金とかどうでもよくなり、ただただ側においてほしい、捨てられたくない思いがこどものまんまだ。思わず涙が出てしまった作品。切なさがぬぐい切れない、何度読んでも飽きない作品。

4

隠した気持ちが見れた作品


西田東さん初読みでした。いやぁ、読めてよかった〜としみじみ。
冒頭の「遠足と同じですね」「いや 遠足とは全然違う」から噴きました。どんな方が描いているのかと。
さっぱりした絵柄の中の何気ない台詞が、モノローグが、いちいち胸に染みるんです。途中何度もうわーうわーと心の中で感動したり泣いたりしました。ギャグも独特で面白い中、ぐっとくるものが在って素晴らしかった。
リバありと耳にしていましたが、表題作の次に収録されている「愛はない」という作品のメインで攻めになる方が受けを相手にする前、元々別の人とスる時は受けている感じで、その後最終的には受けになった年下の子に無理矢理されてしまって、最後攻めてゴールイン。それほどリバ!という感じはありませんでした。
この「愛はない」も切なく、けれど切ないテーマに頼りすぎない自立した感動があって、読んでいて自然と涙。

描き下ろしは他コミックスの番外編が収録されていましたが背景がわからないなりにそちらの御本も気になるなぁと思わせられ。あとがきはヤバイの一言です、笑
カバー下も可愛かった〜!

またひとり良い作者さんに出逢えました、

ありがとうございました。

ところでSP桜田はどうして最中ずっと目を瞑っているのだろう…

4

この一冊、愛しかない

変わらず男の匂いぷんぷんです。
表題作『フェイス』以外に、『愛はない』、『天国も地獄も 番外編』収録。どちらもそんなに自分の好みではなさそうかも?と思うのに、作者の手にかかり愛を込められれば、やはり好きなやつでした。

表題作は表紙のイメージどおり、私にはとびきり楽しいラブストーリーでした。ひとことでいうなら "ヒミツの相棒" という感じかな。西田作品の多くは登場人物が大人な男だし、仕事パートが大切にというかあたりまえに連なっているのが好きです。仕事が楽しそうなところもよいですよね。Hシーンがいつくるかわからない緊張感と、シーンに入ったら読み手側に与えられる不思議な解放感。気持ちよさそうだな~と、私は純粋に思ってしまうんです。そして笑える。お互いに恋も真剣、仕事の秘密もゆずらない、どちらもあきらめないという男ふたりに惚れました。それぞれに呼び合う(一方的だが)名前も、大人な男だからこそこんなにも可愛い。とにかく心のなかでたくさん笑わせてもらって、気分よく両親指を立てたくなる作品!

表題作と同じぐらいのボリュームの同時収録『愛はない』、これがたまらなかった。チビ助が、ちゃんと子供らしい子供なのがいいんですよね。そのチビ助が成長する間に、そして成長してもなお、彼に対する叔父の想いも成長していくように一見思わせる。だけどやっぱり、チビ助が本当にチビ助だったこともまた思い出しちゃう。はぁ、愛おしさ全開でもうたまらないです。

『天国も地獄も』のふたり、ラストわずか6ページなのに余韻を残しますねぇ。そうそう、あとがきもサイコーです!

8

西田東ワールド

来日した某国の王子の警備を担当することになった警視庁SPの堅物受け。親日家のイケメンという触れ込みだった王子は、男を寝室に連れ込んだりするチャラい男だった。胡散臭い様子に、受けの中にこれは本当の王子なのかという疑惑が芽生えるが…。


デビュー以来買い続けている作家さんです。今回も面白かったのですが、強いて言えばくっつくときがやや唐突に思えました。もうちょっと一触即発というか、お互い意識している、少しバランスが狂えば一気に崩れる、という状態を楽しみたかったな。あと敏腕SPが、いくら疲れていたとはいえ、寝ている間に手を自慰に使われて目が覚めないのは不自然に思えました。
まあそれをさて置けば、軽妙なやり取りとチャラけた態度でハードボイルドな展開が繰り広げられる、いつもの西田東さんワールドでした。

同時収録作は、表題作よりはシリアス成分が高めな、叔父と甥っ子の話でした。
叔父は姉のお金を預けていたのを本当に忘れていたのかどうかがよくわかりませんでした。
そのお金にはまったく手をつけていなかった、というのが萌えツボなのに、預けたまま忘れてたのなら感動が薄れるなぁ…。
リバありなので、苦手な方はご注意を。

4

西田さんの世界

西田さんの描く男たちの、なんとも愛おしい感じが好き。
今回のカラフルな表紙の本は、二つの話足す『天国と地獄』のSS。

シリアスなんだけれど、センスのいい笑いが混ざり
ちゃんと充実感があって、キャラに愛着が湧き、
短編と言っていい長さの話にも関わらず
ここで終わっても続きを読んでも満足という感じは、
西田さんならではの世界だろう。

          ◇◆   ◇◆

表題作は、来日したブンバー王国の王子とその日本人SPの話。
男遊びがお盛んな王子に振り回される中で感じる違和感、
王子は本物なのか?偽物なのか?

で、まぁ、あれこれあって、くっつくんだけれど
「ここに……俺のおちんちん」以下「おちんちんと言って」〜の
いざって時の可愛らしい諜報合戦のやりとりが好き。
可愛すぎる!
カバー下の羊の漫画がまたすごくいい。
大の男のどこか間抜けな愛おしさよ!

二編目の『愛はない』は、チャラチャラとした作家・友部と
彼が従姉の葬式で出会ったそのまだ中学生の息子・陽斗の話。
母の残したお金を使ってしまったという友部に
「絶対許さない、覚えてろよ」と立ち去っていった陽斗だったが
その後10年近くが経って再会し……

中学生がちゃんと西田さんの描く男なのも、
成長後の精悍でまっすぐなところも、
友部のろくでもなさと不器用な優しさや甘さも、
そして単純ではない成り行きと結末も、味わい深い。
ちなみに、リバです。

巻末の『天国も地獄も』の短編は、
読み終わって「あああ‥‥」と幸せな、でも切ないため息をついた。
オチがなんとも洒落ているのだ。

          ◇◆   ◇◆

西田さん名義での作品はこれで最後だという情報に
この後はどうなるのか?と気になりつつ
新たな飛躍を期待したい。

7

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