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aoitori yori
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
読後の熱が冷めません。
前半は特に、涙も止まらなかった。ふたつのカップル、どちらにもバリアみたいなものがあって、読み手はそこから先に入っていくことはできないような感じを覚えるのですが、そこがなんともクセになります。ぐるぐると悩み苦しむ間がほとんどなのに、そのあとの描写の一瞬でそれが逆転してしまうような気持ちになる。
たとえば、ものを作る方にとっては苦労される期間のほうが圧倒的に長く感じるものだと考えていたけれど、もしかしたら「苦労は一瞬、できあがった作品は永遠」なのかもしれないですね。
しばらくほかの何かは読めそうにない、そんな気持ちです。
『青年発火点』(2014)
『火傷と爪痕』(2015)
『青い鳥より』(今作)
『青年発火点』と『火傷と爪痕』の彼らに会える!
ということで、発売を指折り数え楽しみにしていました。
○青い鳥より
『青年発火点』から7年、
相変わらず仲良しの山隈くんと学くんです。
今作では、カッコいい山隈くんに引け目を感じている学くんが、
彼に見合う男になりたいと、ひとりもがいています。
そんな学くんを見守り、尊重しながらも
必要な時にきちんと寄り添い支えてくれる山隈くんの男らしさは
やっぱりすごくカッコ良い!(学くんは可愛い)
可愛い夜王の活躍もGJでした☆
児童書『青い鳥』のテーマに擬えて
幸せを見つける過程を一緒に楽しむということ、
それを探し続けることの大切さに気付いたふたり。
これから彼らが出会う風景は、
青い鳥より鮮やかな色をしているんだろうと思うと
幸せな気持ちが胸いっぱいにひろがる、そんな読後でした。
○君で最後
『火傷と爪痕』の後の古賀と名島、
相変わらずぐるんぐるんしているふたり(笑)のお話。
冒頭、古賀が名島の小説を読むシーンが印象的です。
名島が書いたものを読みながら、泣いたり釘付けになったり、
色んな顔をするのだけど、古賀はあくまで
名島から発信された言葉(小説)を、受信する側なんですよね。
『落葉』に出会った時から、そのスタイルは変わっていない。
だからこそ、名島は不安に思ったのだと思います。
書かなくなった自分を、古賀は好きだと言えるだろうか?と。
古賀のためだけに書かれた
ラブレターのような一冊を古賀の傍らに残し姿を消す名島、
それを手に取り立ちすくむ古賀の姿がすごく切なかったです。
恋が一方的なものならば、きっとそこで終わっていた。
でも、想い合うものであったからこそ
古賀は立ち上がり、受信する身から、想いを発信する側になる。
”好き”という気持ちを、名島が古賀に教えたキスで
名島に伝えるシーンが、すごくすごく良かった...
その後、きちんと言葉で想いを伝えた古賀に、
読み手のわたしもようやく胸を撫で下ろしました(笑)
描き下ろしでは、”会いたい”と”会いたくない”を繰り返しながら
”恋”を実感する古賀の姿が見られます。
きちんと”会いたい”と発信している古賀にニヤニヤしたし、
名島から出る言葉には、古賀と共にぞくっとしました。
(名島はやっぱり作り手・発信する側なんだなあ)
*
続きがあるのなら、また彼らに会いたい、
そんなふうにも思うけど、この一冊に十分満足している自分がいて。
でもまたいつか、彼らに会うことができたら、すごく嬉しいだろうな。
このシリーズを読むことができて本当に良かった、
心からそう思える続編でした。
『青年発火点』と『火傷と爪痕』の続編です。
『青年発火点』の続編はこれ一冊でも読めると思いますが、『火傷と爪痕』の続編のほうは前作読んでないときついかな、と思います。
さて青年発火点7年後。高校生だった山隈と学は2年前から同居している社会人カプになっています。公務員の山隈、塾の講師をしながら小説を書いている学。そのふたりの住む家で、山隈の甥っ子を預かることになったという話。
甥っ子は生意気ながらも人の気持ちに聡い、山隈にそっくりないい子です。学はその子の面倒を見ながら、自分がいなかった場合の山隈の幸せな人生を想像して落ち込みます。
その考えから脱出するために取った学の行動が男前で、成長したなぁ…とじんわりしました。気分が落ちている学の「考えさせてくれ」にやきもきする山隈にも萌えました。
『青年発火点』はほのぼのしていて好きでしたが、続編のこっちのほうが私は好きでした。続編が読めてよかった。こちらの評価は神です。
『火傷と爪痕』のほうの続編。作家×編集。
受け攻めどちらも比較的わかりやすい発火点カプと違い、前作でも今作でも、この作品の攻めは個人的に理解しがたいキャラです。予想するとおりに行動しないキャラなので。
その攻めが、デビュー作以来書いていなかった作品を書き上げます。受けのために。その時点では理解できるキャラになった! と思ったんですが、その後の展開がやっぱり私の予想を外れてました。どうしてこうなる…。
想像と違うほう、希望と違うほうに行っちゃうキャラで、読んでいて受けと一緒に腹を立てるかんじでした。でも面白いんですけどね。
こっちの評価は萌×2。
「青年発火点」「火傷と爪痕」の続編。
「青年発火点」はもう本編だけで満足していたので、さらにご褒美でウハウハですが、それよりも個人的にはいまいちだった「火傷と爪痕」の続編を読めてよかったです。
チャラ男×生真面目は大好物なのですが、どうも名島さんの不誠実さと閉じすぎた感じがダメだったのです。
この続編を読んで、やっと自分が納得する位置に話が着地出来ました。
もし自分がもう作家でなくなったら……。
名島さんは一番不安だろうし(まとまってるように見えて、こう思う時点で相手に思われてる自覚がないのが切ない)すぐ答えられなかった古賀さんも切ない。
でも、雨降って地固まるで、良かった良かった。
本当、こっちのカプの方が危なっかしくて怖いです。
うまくまとめてくださって有難うございます!
夜王も痛い目に遭わないように気をつけてね。
<追記>一番衝撃受けたページを忘れておりました。ドラマCD、キスシーンってガチでやってるんですか??え?違いますよね??
悶えながら読んでなかなか先に進めませんでしたw
夜王ってww大人になった蒼太見てみたい(*^o^*)
学が山隈との将来の事を悩んでしまうところはこっちまでうるうる(T^T)ゲイカップルは必ずぶち当たる壁ですね。。
はー、山隈に誘われるとわーいやったーって思ってる学可愛すぎる…お尻気持ちいいって暴露しちゃう学可愛すぎる…!!
名島×古賀カップルは大人ならではの葛藤とかあってぐるぐるしてたけど、これはこれで良い話だったかな。
でも名島、恋人に無言で逃亡は止めてあげて。
『青年発火点』と『火傷と爪痕』のそれぞれ続編が収録されています。
先にその2作を読まないとわからない…というか勿体ないと思います!
『青い鳥より』
山隈と学はラブラブで緩やかに幸せな日々を送っています。
今回は山隈が甥っ子を預かることになって、三人で旅行に行ったりして過ごしてます。この甥っ子が小学生だけど二人の関係を知ってて空気読めていい仕事してますw学の前では猫被ってるけど、山隈には「恋人にはこうしたほうがいい」とかアドバイスしててクスッとしましたw
日常の中で家族連れを見てると学がふと孤独に感じる瞬間があって、ずっと自分と一緒にいていいのかなって悩むんだけど、それをシンプルに「好きって気持ちが一番だ!」と言い切れる山隈が真っ直ぐでかっこいい…!学もちゃんと自分の中でけじめをつけようと親に挨拶に行ったり、目標を立てて頑張ったりする姿が応援したくなります。
読んでて幸せな気分になりました。この二人は青春すぎて眩しい…!
『君で最後』
名島は昔も今も好きな人を題材に書いたので、作家としてこの先も書けるのかな~って不安に思ってたから続編読んで腑に落ちました。
古賀はもともと名島の作品に惚れて惹かれていったから、名島は書けなくなった自分には価値はないんじゃないかってずっと不安に思ってたんだろうな…て思うと泣けます;
それを「お前がいいんだ」ってはっきり伝える古賀…!よく言った!!
その時の名島の表情がとても愛しいです;古賀は名島のために怒ったり泣いたりいつでも一生懸命にぶつかってきて、名島はとても救われてるんだろうなあ。
あとがきでこの二人はぐるんぐるん迷いながら暮らしていくんだなーって考えてるって書いてあって、確かにそうだなって思いました。これからも名島が弱りかけたら古賀が救ってやってほしい!
青年発火点続編、山隈と学は、7年経っても相変わらず真っ直ぐで青春のような爽やかさ。青い鳥のモチーフが素敵。夜王、なかなかいい働きする笑 このカップルはこれからも悩みながら着実に成長していくのだろう。
一方の火傷と爪痕の名島と古賀は…ちょっともーいろいろ不安定すぎて心臓に悪い!ようやくくっついたと思ってたら、やはり名島は一筋縄ではいかず…。結局ハッピーエンドなのに、愛が深いのも分かってるのに、何かモヤモヤする!これから何度も読めば2人の愛がちゃんと腑に落ちるとは思うけど…。更に続編読みたいが、読むのが怖い気もする。
「青年発火点」と「火傷と爪痕」の続編ですので、これだけを読んでも全くわかりません。これを先に読んじゃうと勿体ないです。
好きな二作品の続編で、喜びながら読みました。
ちびっ子夜王は生意気で可愛いいし、七年経っても二人はぐるぐるしたりもするけどちゃんと仲良くしてました。
でもうひとつのカップルですが……逃げ続けても追いかけ続ければいいと思う。古賀さんは。名島さんが諦めるくらい、追いかけ続ければいいよ。なんか大人の方が厄介ですね!
「青年発火点」と「火傷と爪痕」の続編が半々
◾︎青い鳥より
学生時代のお話の続きで、社会人編が見られるのはとても嬉しい!問題をきちんと考えて、お互い向き合って解決していこうとする真面目な2人が好きです。
子どもが介入してくるお話が苦手な傾向にあり表題だけだと中立〜萌。
◾︎君で最後
同時収録のこちらがとっても好きです。「火傷と爪痕」の感想同じく、雨隠先生の作画がマッチしているかというと個人的には微妙なのですが。
"好き"と呼ぶものか迷うってテーマは雨隠先生の「悪人を〜」でも登場します。そちらよりさらにタチが悪いのが名島の他に"名島の作品"っていう好きの対象があることですね。
古賀がもっと長い時間かけて捩じ切れそうになってくれても良かったぐらいですよ!他の人と恋愛(偽物でも限りなく本物でも)してみたり。人生決めちゃうには古賀にもっと色々経験して欲しかった。
青年発火点と、火傷と爪痕のカップルの続編をまとめた一冊です。
メインは隈と学。同棲してパートナーとして暮らす二人ですが、そこへ隈の姉の子がやってきて。。
二人の甘い時間はお預け。でもこの蒼太くんがなかなかのキャラで。。
いつまでも二人の関係に自信が持てない学が、少しずつ相手を信頼していくという展開でした。
しかしこんなに一緒にいるのになぜ不安なのか。。その辺がちょっと学って面倒なキャラ?となってしまった。
まあかわいいからいいんですけど(本人は相手から自立した大人として見られたい様子)。
一方の名島と古賀はもうちょっとシリアスでした。
物書きと編集。しかし、筆を取らなくなっても自分のことを好きなのか?
自己実現と恋愛。古賀がようやく人間としての名島に向き合う、そんな続編で終わり方もキレイでした。