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tonight,the night
出会いは小学生と大学生で背徳感ありありかと思いきや、すごく爽やかなお話。
小学生の佑は、子供らしい面と大人びたところもあり、すごく良い子。
頭がいいんだろうなあ。
裕福な家だけど、ぬくぬく幸せではなく、いろんなことを感じて、それは子供にはしんどいところでもあるのに、悲観はしていなくて。
佑の母親には、かなりイラッとするけど。
それでも2人が離れずゆっくり愛を確かめ合っていくのは読んでいて幸せ。
あさくらくんも幸せているようで良かった。
タイトルから、やっぱり殺し文句の夜の感慨みたいなのを味わうべきなんだろうけれど、私はこれはイマイチだった
やんなきゃセーフってんじゃないと思う
子供と大人は付き合っちゃダメだと思うわ
日傘をさす小学生男子は近頃はいるけれど、発売当時はどうだったろうか
佑は変質者に構われて、他でもない真知に男が対象の男もいるんだと認められて、真知の視線の先も男だと気付いてて、あのプールの日に心が決まってしまったんだろう
父親も母親もダメで、だから佑は思慮深く育っていて、末っ子のミソッカス真知が流されて過ごしているのと真ん中でつり合って、なんかお互いに惹かれ…るか??
子供を好きになるのがどうしてもどうしても理解できなかった
大体9つも歳上なのに変質者に遭遇されたショックで泣くって…しっかりしろよ、真知
あしらいながらふと気付いたら大人になっててドキッとする普通のやつのが良かったかも
瀬津とのことは、どの人も案外グラグラとしてて、タイミング次第では違ったのかもって思えるような感じに変に納得が行った
佑は未成年だけれど真知はいい大人なんだから、交際を報告しているわけでもない親の家でするのやめたら良いのに
同級生の恋人を誘うみたいに、そんな普通の経験を叶えてやりたかったんだろうけれど、それは子供だからそんなふうにしかできないのであって本当は親を裏切っていないかと思うのよね
性行為って、自分の力で安心してできる場所を用意できない内にはできなくても仕方なくない?
真夏の炎天下の中、若菜庵の真知は、お得意様である椎葉さんの家に和菓子を届けに行きます。真知は、椎葉の家に行く前に椎葉家の子どもである佑に助けられます。
二人は、それ以降も若菜庵のお菓子を配達したりなどで、ずっと交流していきます。
初めての出会いは、真知が大学生、佑が小学校6年生の頃です。私は、その頃の二人は、本当に仲のいい兄弟、年の離れた友人だと思っていたのですが、どうやって恋仲になるのか本当に不思議でした。だけど、佑が高校3年生のときに二人は結ばれます。
佑が成長するスピードも、真知が大学を卒業して社会人生活をスタートするのも同じ時間なのに、見える景色が全く異なり、すれ違わなかったこと、切れなかったことが奇跡なのかなって思いました。
思ってたより萌えました。
小学生と大学生でしょ~~…としばらく躊躇して、長らく積んでたのですが、いや、これはピュアラブとしてアリよりのアリじゃないか!と思いました。じっくり、丁寧に関係性を育む、とても素敵なラブストーリーでしたし、絵津鼓先生の絵が作品の雰囲気にマッチしてました。
そして、なんとなく最近読んだ、夕映先生の「倦怠期は犬も食わない」と近い設定だなぁと。(前と後っていうか…)
まぁ、そりゃ未成年ですよ…。ただ、その未熟さから邪心なく真剣に恋をするんですよね。そういう必死さ、健気さにキュンとしました。
大人になっちゃうと9歳差なんて、なんてことなくなるんですけどね。佑が精神的に成熟した部分がある子供でしたけど、そんな佑の気持ちを受け入れる覚悟をした真知の意志の強さや、年下の彼を健全に(!)見守る包容力もすごいと思いました。
二人とも実家住なんですよ…。大学生になった佑とリーマンの真知が、これから独立して(するのか?)、どうなっていくのか、、を知りたいんですよね。(→”倦怠期は~”?)
夏のある日、バス停で熱中症になっている大学生の真知を助けたのは、小学6年生の佑。
そんな出会いから互いの事を知り!最初は年の離れた友だちだったが、佑から告白され。。。
読み始めた時は、小6なんて幼すぎてビックリしました。挿絵の佑もやはり子どもにしか見えない。でも読んでいるうちに他の子より大人びた中身や、母親との関係で他の子よりも甘え方が下手なところとか、年齢というくくりだけでは表せない彼の良さが見えてきました。
真知は、友だちを好きがだ相手からは友情しか自分に向いていない。それを知りながら互いに抜き合いをする微妙な関係。そんな時に出会った佑は、まっすぐ自分を見つめる年下なのに一緒に居たくなる子。
長い年月をかけて、2人が付き合っていく過程が微笑ましくいいなぁと思いました。
スマホを持てた事でいつでも連絡を取れるようになったり、キスをやっとしたり、制服姿を見せたり、身長が真知より高くなったり。。。
小さな事でも一つ一つを歩んでいく2人が、たまらなくて、後半に出てきた殺し文句も可愛かったです。
こんなに長く身体の繋がりがなくても幸せで、結ばれた時にはより幸せな気持ちで読めました。
とっても可愛くてキュンキュンするお話でした。
攻めの佑が小学生ながらとにかくしっかりしていて子供らしからぬ言動が多々あるのですが、
純粋で自分の気持ちにまっすぐなところにとても好感が持てました。
分からないことは分からないとちゃんと言える、
流されずに自分の考えをしっかり持っている芯の強さにほんとに小学生!?と思いつつ
電車で眠る真知を日差しから守るため、前に立って自分が日除けになってあげるシーンでは
こんな小学生いたら間違いなく惚れる!!と胸キュンしっぱなしでした。
とはいえ、母親に叩かれて悔し泣きする所や早く大人になりたいと背伸びしてたりちゃんと
子供っぽい部分も書かれていて、ギャップにより萌えます。
対する受けの真知も小学生の佑にまっすぐに向き合っていて、
大人だからとはぐらかしたり嘘もつかずに佑の純粋な質問にちゃんと悩んで
一生懸命伝えようとしている所がすごく良かったです。
自分が小学生で真知みたいな大人が傍にいたらやっぱり佑みたいに惹かれるんだろうな~とすんなり納得できました。
大きなトラブルや修羅場はないですが、その分2人が惹かれ合う過程や成長する様が
ゆっくり丁寧に書かれているので年齢差とかあまり気にならず入り込めて良かったです。
エロも愛が溢れていて萌えました!
攻め(佑)が小学生で、受け(真知)が大学生という、9つの差カップルのお話です。いわゆる年下攻めということになりますよね( *´艸`) あらすじにもあるように、熱中症にかかった真知が、佑に助けられたことから二人の物語が始まります。
真知は大学生なのですから、当然、小学生の佑よりも背が高いです。普通に考えると、BLの世界では攻めが大きい方で、受けは小さい方と相場が決まっております。ところが、ここでは9つの年齢差のおかげで、攻めが小さい方で、受けが大きい方です。私は、こんなシチュエーションのお話は初めて読むため、そっか、やがては背丈が逆転するのか、早く大人になるといいなと、楽しみに読ませて頂きました。
それでも設定が大人と子供のため、いつかは周囲の誰かによって別れさせられ、時が経ってからの再会ものになるに違いないと、勝手に思い込みながら読んでおりました。ところがどこまで行っても二人は別れることなく、いつしか自然に背丈が逆転し、最後まで一度も離れ離れになることなく添い遂げます。私にはそれがとても新鮮に感じられました。
たぶん現実だったらこんなことは絶対あり得ないんでしょうけど、だからこそこのような物語が作られてホントに良かったなぁ、と思わずにはいられませんでした。現実的ではないと思われるシチュエーションは、最初の出会いにもありました。それは、佑が小学生にもかかわらず日傘を使用していたこと。私はそんな小学生を見たことがありません。また、和菓子が大好きな小学生というのも真新しかったし、「親の職業のことを悪く言ってはいけない」などと諭す小学生も新奇でした。
もしも、私が21歳の時にそんな小学生に出逢っていたなら、微笑ましすぎて笑ってしまいます。そして笑いながらもきっとホンワカした気分になったはずです。もっと自分がしっかりしないといけないなと気を引き締め、その子の成長を見守りながら、変わらないで、そのまま変わらないで、ときっと祈っただろうなと思います。
真知の、セフレとまでは行かないものの一時は怪しい関係にあったお友達の瀬津くんや、その恋人の宥子ちゃんが、物語に良い刺激を与えてくれました。私は脇役のこの二人のこともとても好きです。瀬津くんは友人として真知を本当に気遣ってくれていたし、宥子ちゃんも性格がとても良く、素敵な女性だと思ったからです。あと、佑のお母さん。ちょっぴり偏屈で怖かったため一時はハラハラさせられ、どうなることかと気が気ではありませんでした。けれども蓋を開けてみれば、決して良い母親ではなかったけれど、二人の関係を詮索するでもなく、御しやすい女性でした。先が読めなかったため最後までドキドキハラハラしましたが、何の不都合もなく二人はラブラブで、最高に良い関係で、今後もうまくやっていくだろうな、と思わせられる素敵なストーリーでした。つたない文章を長々と最後までお読み頂き、有難うございました<(_ _)>
大学生の真知(受け)は、和菓子屋の実家のお使い中、熱中症でフラフラになっているところを通りがかりの小学生、佑(攻め)に助けられる。それを機に親しくなった2人だったが、やがて「俺、真知が好き」と幼い告白を受ける。突き放せないまま、真知も佑を好きになり、秘密の関係が始まるが…。
個人的にショタ攻めがあまり好きではないのですが、小学6年生の幼い佑は賢くて可愛かったです。むしろ育ってしまってからの方がイマイチな気がしました。
攻め12歳、受け21歳の逆歳の差です。大学の男友達と抜き合いをしながら密かな想いを隠している受けと、恋する男の勘(?)でその関係を見抜き、嫉妬して幼い情熱を向ける小学生攻め。純粋な恋で、攻めが大学に合格するまではエッチなしの清い関係なのですが、お互いにどうしてそこまで想い合えるのか、という説得力の面では十分ではありませんでした。多感な時期に逆歳の差で6年間も想い続けてすごいなぁ、とは思うけど、逆歳の差で6年間も想い続けることに得心はいかないというか。
あとプールに遊びに行ったときに、小学生の攻めが不審者に狙われる展開があるのですが、それにどんな意図があったのかな、と思いました。小学生に性的な欲望を向ける存在を嫌悪しといて、結局自分は将来的には肉体関係込みの関係を持つというのがやや理解しがたいし、何のためにこのエピソードが必要だったのかな、と首をひねってしまいました。
将来的なことも気になります。
いくらお互いの気持ちが揺るがないからと言っても、到底円満に治まるとは思えないのですよね。本番は攻めが18歳になってからとはいえ、商売やってるお家の子が小学生に手を出してた(小学校時代に実際に肉体関係はなくても、その頃から連れ出したり泊まり込んだりしてたんだから、くっついた時点で過去にさかのぼってそう見なされますよね)となったら店の商売の存続も危ういし、下手すりゃ淫行で訴訟沙汰だし、好むと好まざるに関わらず引き離されるよなぁ、とか思って萎えちゃいます。
ただ、エッチは良かった。すごく萌えました。若い攻めはこうでないと、と思う元気の良さと、ちゃんと受けを気遣う優しさにきゅんきゅんしました。
基本中立ですが、エロの評価で萌です。
小6の佑と大学生の真知が知り合ってから愛を育んでいく6年間のお話。
とても一途で純粋なお話です。
読みやすく優しいお話でしたが、こじれもなく、ちょっとあっさりし過ぎでした。
個人的には年齢設定が小学生と大学生という部分で、ちょっと違和感があり、萌えは感じませんでした。
かわいいお話だけど一度読めばいいかな・・・
発売後すぐに読んでいたのだが、レビューを書きあぐねていた作品。
いつも変わらぬ美しい文章の、細部には光る点が沢山ある作品だった、
が、これをBLとして好きか…‥といわれると、正直かなり微妙だし
BLとしてじゃなくても好きだった部分と冷めてしまう部分が混在し、
うまく言いたいことがまとまらずに考え込んで日々が過ぎる……
⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
暑い夏の日、熱中症で倒れそうになっていた真知をた助けた佑。
その時、真知は大学3年、佑は小学6年。
一途に強く思い続けて数年、沢山の夜を越えて、
佑の大学受験が終わった時にようやく結ばれる二人。
もともとショタは好きじゃあないんだけれど、
そういう苦手感はあまり感じず、
むしろ佑が小6のくだりは少年を描いた物語として
センシティブな魅力のある、読みでのある物語だったと思う。
しかし……しかし。
佑は大人びてい過ぎるし、一方の真知は弱すぎる。
佑に関してはまだわかる。
こういう環境の賢い子どもが、こんな風に大人で
実はその裏に少年らしい傷つきやすさや潔癖さを抱え、
そして出会った真知に惹かれるのも分かる。
しかしだ。
なぜこんなにあっさり21歳が小学生にほだされる?
佑の片思いで、その後の時間をかけて真知の心が動いていく
というのならば、まだ腑に落ちたかもしれない。
あるいは、成長後新たに互いが惹かれ合うというのなら分かるが、
大学生が小6に恋して、小6もその思いがその後全くブレないなんて
そんなことあるかいっ!と、心の汚い大人は
作り物めいた出来過ぎのその恋に気持ちがついていかない。
かの名作も同様なエッセンスを持っているのだが、
一方には強く感動し、一方には冷めた気持ちになるのは
最初の年齢の違いが大きいのか、キャラクターの個性の違いか
あるいは二番煎じという言葉がちらつくためか。
⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
その後の6年、1年ごとのハイライトシーンをつないだ手法や
それぞれが自分の生活を一生懸命に過ごす様子が垣間見える所、
脇役の人生もおろそかにしない描き方や、
エピソードのそれぞれのセンスなど、
一穂先生らしいさすがな魅力はたくさんある。
でも、トータルな評価はやはり「萌」えない。
絵津鼓さんは、漫画家としては好きな作家さんなのだが
挿絵としては正直これまたかなり微妙だった。
動きの少なさと全体の白さもあって、可愛い絵がマイナスだった。
作者2作目の新書版、前回も思ったのだけれど
なんだかしっくりこなれない、肌になじまない感じは個人の好みかな。
残念ながら今回の評価は、「中立」をつけさせていただきます。
一穂さんは個人的に当たり外れがある作家さまなのですが、それでも新刊が出ると必ず買ってしまう…。つまり、大好きな作家さまなのですが。この作品もあらすじが出る前から予約してました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
出会った時、21歳の大学生の真知(受け)と12歳の小学生の佑(攻め)。なんていうか、すでにその時点で犯罪じゃなかろうかという年齢設定ですが、そこは一穂さん作品なのでもちろんショタ(攻めの場合は『ショタ』って言わないんだろうか?)表現はありません。
あまり地雷はない私ですが、ショタはちょい苦手なので恐る恐る読んでみましたが、その点は大丈夫でしたので同じくショタ地雷の方も安心してくださいwww
佑のほうは早々に真知への恋愛感情を自覚し、そしてその気持ちを真知に告げる。
それは理解できる。複雑な家庭環境にあり、まだ小さいころから両親のもとを離れ祖父母と暮らしてきた佑が、自分の気持ちを聞いてくれ、優しく、そして綺麗なお兄さんに恋い焦がれる気持ちはよくわかるし、その気持ちを情熱を持って真知へ告げる様は子どもならでは、という感じがするので。
しかし、真知のほうは…?ちょっと彼の感情の変遷についていけなかった。
女性と付き合った経験はあれどいつも恋愛にのめり込むことができなかった真知。大学生になり、親友となった瀬津に対し恋愛感情を抱いていた真知ですが、ノンケの彼との恋が成就することはないだろうと切ない気持ちを持っていたのに、佑と知り合い恋愛感情というベクトルがあっさり瀬津から佑へ移行してしまうのには「?」となってしまった。
9歳年下であり出会った当時小学生であった佑に対し恋愛感情を持つことに罪悪感を覚える真知に対し、9歳年上の真知に追いつきたい、気持ちをつなぎ留めておきたい、と願う佑。
この年の差をどう乗り越えるか、がこの話のキモなのだと思うのだが、それならいっそ瀬津への恋心の部分はなかった方がすっきりしたのではないのかなあ、と思ったりしました。
その後も12歳だった佑が中学生になり、高校生になり、その都度新しい出会いもあり日々成長していく佑ですが、真知への気持ちは揺らぐことはない。受け一筋わんこ攻めってとてもとても好きなのですが、そのくらいの年の子が、一人の人にずっと恋愛感情を持ち続けることができるのか、というのも何となくすっきりしなかった。
瀬津の彼女と佑が実はずっと連絡を取り合う関係だったということを知らなかった真知。そこでひと波乱あればぐっと面白くなると思うのだけれど、この二人は別に色っぽい関係でもなく、真知のほうも無駄に騒ぐこともなく佑を信頼してる。
いや、良いんですけどね。でもまだ若い二人なんだからそこはやっぱり嫉妬して~、とか、ちょっと違う人に目が行っちゃって~、とか、その方が自然というか。
佑の両親も、自分の子どもを「育てづらい」という理由で祖父母に預けちゃうっていうくらいなので、どんだけ非道な人たちかと思えば実はそんなにひどい人たちでもなくてむしろいい人だったり。
何ていうのかな、いろいろ薄っぺらい、っていう感じがどうしてもぬぐえなかった。
一穂さんはすごく考えて作品を作ってるんだろうな、という感想をいつも抱きながら読んでいます。
そして非道な、悪い人が出てこないので安心して読める作家さんでもあります。
が、それゆえに、薄っぺらい。という感想を持ちました。ストーリーを組み立てすぎ、というか。出てくる登場人物たちも、ストーリーも、優等生すぎる、というか。
かといってこの作品が好きじゃないか、と言えばそうでもない。12歳の時から一途に真知を思い続ける佑には萌えたし、大人でいたい、佑を大切にしたい、という真知の想いにも共感できたし、悪い人も出てこず、常に優しい雰囲気が漂っている作品で、好きな作風ではあるのです。
が、もう一捻り欲しかった。
辛口の評価ではありますが、優しい、お互いを思いやるCPがお好きな方には文句なくお勧めできる作品でした。
小学生と大学生が出会って、じっくりと愛を育んで行くお話。
こじれません。
これ、片方が成人済みの大人で、でも大学生でっていう、モラトリアムな時期に、片方は小学生にしては大人びてしっかりしてるけど声変わりすらしていない子どもっていう年齢設定がまず絶妙。
更に、和菓子屋の息子(跡継ぎではない)と贔屓先の社長の一人息子っていう、この年齢差では普通に出会うことはなさそうな二人を引き合わす設定も絶妙。
一穂さんの作品って、こういう登場キャラの設定にいつも感心する。
そしてこの二人が、関係を変にこじらせることなく、「恋じゃない」「恋だ」の間をゆっくり埋めて、それぞれ成長していき、結果として、お互いの間の恋愛感情を認めて、受け入れて、一緒に歩む道を選ぶ。
この結末への到着の仕方もいい。
こういう、逆若紫的なお話って結構好きなタイプ。
あらすじを読んで、「攻めが12歳だと!?」と
鼻息を荒くしてしまいました(笑)
ショタ好きではありませんが、
12歳はもうショタの域ではない(と、勝手に思っている)ので、
年下攻めスキーとしては、興奮せずにはおれませんでした。
しかし、本の中身を見て……純粋さに心を打たれました。
◆◆ ◆◆ ◆◆
《CP》
大人びた少年・佑・12~18歳 × 和菓子屋の息子・真知・21~27歳
真知(受け)が出会った時、佑(攻め)は12歳。
それでも何かを悟りきったような大人びた子供。
それに対し、真知は同じサークル仲間に叶わない恋をしていた大学生。
そんな2人がいくつもの出来事を重ね、心を寄せ合うようになり、
12歳と21歳で付き合うことになる話です。
佑がいくら大人びているとはいえ、
真知の方が世間のことを分かっている大人。
小学生と本気で付き合うという事実をしっかりと認識するまで、
時間がかかったと思うし、
真知は悩みまくったんじゃないかな。
18歳以下の子供(未成年)に手を出すわけだし、
法的に、世間的に許されない部分が色々あって、
真知は当然それらを知っていたと思うのです。
「好き」という純粋な気持ちだけで、佑にそれを伝えたわけでは
ないと思うのです。
もし、できれば佑と付き合うにあたって
法的にどのくらいの弊害があるかなどを調べるということ描写も
あってよかったかな…と思います。
そのようにしたら、もっとリアリティのあるお話になったかもとも、
とも思っちゃいます。
佑は佑で、誰かと付き合うことは初めてでしょう。
恐らく真知は佑の初恋。
佑は誰かと付き合うという未知なる海へ身を投じる事になるのです。
しかも相手は9歳も年上の男性。
「俺、追いつくから、急いで、絶対追いつくから」
佑も考えていたと思うのです。
真知が他の誰かに取られないか、心変わりしないか
9歳も年下の子どもと付き合うことに、真知が背徳感を抱かないか……。
背徳感と罪悪感。
これはこのストーリーの中で
大きなテーマになってくるものだと思います。
作品の中で、あまりその描写がないのが残念ですが、
このことは無視できなかったことだろうと予測します。
主に大人側の人間である真知が、大きく抱いていた感情ではないかと
推測できます。
だからこそ、2人の恋はこんなに純粋で眩しく、
光り輝いて見えたように思います。
この本は、2人が付き合い始めてからの描写より、
2人がどのように両想いになったかという方が、
より多くページ数を割いて描かれています。
12歳と21歳の若すぎる2人。2人が悩んで出した答え。
ただ、真知が佑に恋をしているなんて、そんな素振りは
私が読んでいる中では全く見えなかったので、
いきなり「好き」という言葉が真知から飛び出した時はビックリしました。
ちょっと唐突だったかもしれないなぁ…とも思いました。
徐々にそれぞれ大人になって、年を追うごとに絆が深まる2人。
若いからこそだよなぁ、特に佑は青春だなぁと思いました。
そのうち世間の汚れた波に攫われて、2人が荒波の中で
離れてしまうことが無いよう、願わずにはいられませんでした。
◆◆ ◆◆ ◆◆
純粋なラブストーリー。
一途な想い。
でも逆に「別れの危機」となるような大きな萌えポイントが見つからず、
2人が付き合うようになってからの盛り上がりの無さが、
若干残念。
エッチシーンは逆に「くるぞ…くるぞ…」という予兆があったり、
予測通りすぎたのも、ちょっと残念かな。
今回の評価は設定勝ちということでお願いしますm(_ _)m
全体的に攻めの佑のピュアな想いに
ノックアウトされた感がありました。
ピュアっていいなぁ……。
12歳と21歳が6年かけて愛を育んでいく年の差ピュアラブストーリー。
年齢設定のせいもあってか、いつもの一穂作品に比べると薀蓄も洒落た表現もなく、比較的平坦なお話です。
あらすじ:
熱中症で倒れかけたところを小学生に助けてもらった真知(受け・21歳)。
佑(攻め・12歳)は小学6年生で、真知の実家の和菓子屋の得意先の坊っちゃん。
ノンケの友達に片想いする真知だが、佑との交流を通じ彼への気持ちが少しずつ変わっていき……
まず、いい歳した大学生が小学生に構いすぎな点に違和感。
いくら佑が年の割に大人びていて、家庭環境に心配な面を抱えているとは言え、赤の他人が子どもたちの外出に保護者として同伴するのは行きすぎなような(作中でも指摘されてはいましたが)。
百歩譲って友達や弟としての好意なら理解できますが、恋愛感情を抱くほどの説得力は感じられませんでした。
佑も小学6年生のわりに達観しすぎており、違和感。
こんな小6がいるか、という違和感だけでなく、一穂さんの他の作品に出てくる高校生〜成人攻めのダイジェスト版みたいなキャラクターがつまらないな、と。
中学生、高校生…と成長するにつれ多少なりとも雄っぽさや野生味がプラスされればよかったのですが、残念ながらそうはならず、ひたすら綺麗な優等生のまま大人になっていくのにも作り物っぽさを感じてしまいました。
更に、気になってしまったのが濡れ場。
一穂さんの書かれる文章は本当に素晴らしいと思うのですが、こと濡れ場に関しては他の作品を読んでも陳腐に感じることが多いです。
どんなに冷めたキャラクターでも、濡れ場となると乙女顔負けに喘ぎまくるのがすごい違和感。
残念ながら今回もそのパターンで、6年待ってやっと結ばれる大事なシーンで目が滑ってしまうのが切なかったです。
でも1年後、2年後…の展開がコンパクトかつ印象的にまとめられているのは流石。
真知の元片想い相手と彼女のその後など、各登場人物の成長も描かれているのが良かったです。
挿絵は絵津鼓さん。
漫画は好きなのですが、本書の挿絵では画面の白さやキャラデザの幼さが目につき、個人的には苦手でした。
一穂さんは好きな作家さんですが、今回は残念ながら設定にも文章にもキャラクターにも心惹かれるものがなかったため、中立とさせて頂きます。
かっこ良い小学生に胸キュンキュンでした。
とにかく小学生の佑君がしっかりしてて男前。友人の立場を思いやってさりげなくフォローしたり、
真知達と行ったプールで自分が不振者に遭遇したのに真知じゃなくて良かった、と言ったり。
この子小学生じゃ無いよね?中身大人が入ってるでしょ?って感じで
身体と中身のギャップに萌えました。
1番驚いたのは恋愛に対するスタンス。
「(好きな相手が)俺のこと好きじゃ無いなら俺は頑張って忘れたい。好きだったことも忘れたい。だから俺に絶対構わないでほしい」
って普通小学生は言わないよ。
もう佑君の成長を見れただけで満足です。
二十一才と十二才。
絶対にありえなくない…?犯罪じゃない…?あらすじを読んでそう思う人ももしかしたらいるかもしれない。でも私は言いたい。これほどまでに羨ましくなる両想いはないなと。
二十一才が真剣に十二才を好きになってる描写は悶えます。準備運動いります。
穏やかに進んでいく物語なので、リラックスして読むにはお勧めです。