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koishiteru ikiteiku
山岳カメラマン×心臓に疾患を持つ、山の小さいホテルの息子。年下攻め。
心臓が悪く、激しい運動のできない受けを思いやりながら手探りでのエッチシーンがダダ萌えでした。山男でガッチリ体格の攻めが、丁寧に丁寧に受けを抱くのが、もうしびれるくらい優しくて切なかった。エッチに至るまでのいちゃいちゃもすごい萌えた。
でも書き下ろし? の後半はちょっとダレたなぁ。展開はゆっくりでいいんだけど、いらない描写が多すぎて…。もちょっとさくさく進むとよかったな。
皆様とダブってしまいますが、みずかねりょう先生のイラストが本当に素敵。ページを捲る手が止まり、ついイラストに見入っちゃう。表紙&巻頭カラーイラストももちろん良い!!のですが、挿絵のペン画イラストがめちゃくちゃ上手いのです。プロのイラストレーターさんの絵に上から目線の物言い☆⌒(σゝω・)σゴメンネ
ですがその状況や設定にピッタリ当て嵌まったイラストが、情感豊かに、丁寧に、細かく描き込まれているのを拝見するたび、「すごーい!綺麗!!」と一人興奮を抑えられません(笑)イラスト集があれば是非購入したいです( ´艸`)
それはさておき本作品、2部からなっております。
そのうち1部目の「solitude」ですが、なんと!デビュー作「天国に手が届く」よりも以前に書かれた作品とのことで、その質の高さに驚かされました。「solitude」は「天国に手が届く」のスピンオフ!それゆえ今作を読まれた方の多くは「天国に手が届く」を既読の様で、羨ましい限りです。私も、今後電子化されるようであれば、是非読ませて頂きたいと思っております。
さて、あらすじにも書かれている通り、受けの梓は生まれつき心臓に持病があります。よって愛する人との愛の行為が困難です。でも攻めの穂高の愛は果てしないほど崇高でした。肉体的な満足よりも、精神的な満足の方を尊ぶ人物、それが今作の攻めです。
濃厚なエロや傲慢な攻めを求めている方にはお勧め致しません。ですが癒しや切なさ、ほのぼのとした人の心の温かさを求めている方にはお勧め作品です。あ、もちろんエロが全くないわけではありません。これがまた特殊な方法で描かれております(゚m゚*)
でも、エロの部分よりももっと愛の部分の比重が大きいです。私は、こんな山のように大らかな攻めが実際にいたら、絶対好きになると思いました。
2部目は「la petite mort 」で、書き下ろしとのことです。この作品を書くためだったのでしょうか。1部目を随分と加筆修正されたとか。
この2部目では、受けがいよいよ手術を受けることを決意し、無事に愛を交わすことが出来るまでが書かれています。ですが…あくまで私の推測ですが…本当は1部目を書いた当初、受けの心臓病は治らない設定にしていたのではないでしょうか。下衆の勘繰り誠に失礼極まりなく、邪推もほどほどにしろと叱って下さい(≧≦)
だけどもしもそうだったのなら、最後手術が成功しハピエンにして頂いたこと、心より感謝いたします。だって…死の恐怖に怯えることなく、二人にはずーっと長く寄り添って生きて行って欲しいから。
最後になりますが、作品全体を通して思ったのは、夕映先生の山に対する愛です。今作品を読み終えた後、先生のツイッターをちらりと覗きみてまいりました。ああ、本当に健脚の持ち主なんだなぁ、すごいなぁと思いました。私はどちらかと言うと出不精なため、このように静かで澄み切ったお話を書ける先生が、こんなにもアクティブで、登山大好き人間だと言うことに、羨ましさと驚きを禁じえません。
夕映先生、ごめんなさい、ほんとにごめんなさい。
でも、どうしてもみずかね先生の絵に対して評価いれたくて
ごめんなさい×100万回。
みずかね先生の絵がもともと大好きで
この本に到達。
絵を見るためだけにこの本買ってもいいぐらい
美しいーーーーーーーーーーーーーーー
ありえない美しさです。
攻めさんと受けさんの森の中の散歩シーン(だったはず)では
木漏れ日が動いて見える!まじで見える!
スーラって画家さんがいらっしゃるのですが
その方の絵を思い出すような光の使い方・・・
すばらしい。。。。。。
やはり一生ついていきます、先生。
で肝心のお話の方。
山のお話の 透明感がとても著されていて
読んでると「いい空気」すった気分満点!
森林浴のようなお話です!
えっちシーンがないと物足りない という方には
別の作品をお勧めします。
私的には、この本は、山の空気と先生の光の絵を強く推奨!
『天国に手が届く』を“動”とするなら、こちらは“静”といった感じでしょうか。
どちらも好きですが、純愛モノに弱い私は、今作の方がより胸を締め付けられました。
心臓の病気を抱える梓は、穂高の想いを受け止めることができず自分の人生をどこか諦めていた。それと同時に、穂高と恋人同士になってしまえば、自分を失ったときに傷付くだろうことまで考えて、一歩を踏み出せない。
穂高の方はといえば、告白を拒まれてもめげずに梓の元へ通い続ける。そんな二人の関係が、滑落事故をきっかけに動き出す。
梓が心臓の手術を終え、弓ヶ岳の山頂で穂高が指輪を渡し、愛を誓うシーンは感動しました。
その後、二人が初めて身体を重ねるところも、どこか神聖な行為を行っているみたいでした。みずかねりょうさんの絵がまた、美しいのなんの。
小田切と佐和がゲスト出演していたのも、嬉しかったです。いつか四人で登山に行ったりするのかなぁ。
なんて美しい物語でしょう!
生きているという言葉が何度か出てきますが、本当に生きていることを考えさせられました。
穂高の穏やかで優しくて気遣いできて愛情深いところがとても好感が持てます。梓に告白を断られても諦めず2年も梓のホテルに通い続け。
梓も心臓の病気の為色々諦め我慢して生きてきました。穂高を好きになっても持病のために辛い想いをしたくない、させたくないと告げるつもりもなく傍に居られたらと思っていて。
しかし穂高が踏み出しとうとう気持ちを明かすことに。
穂高が梓の気持ちを知っていても言ってくれるまで一生待つつもりだったとかもう!本当に泣けます。
滑落事故で梓もいつまでも穂高がいるのが当たり前ではないと気付きやっと自分から告白します。
お付き合いが始まりますが心臓の負担があるのでエッチはあまりできません。それが梓は心苦しく物足りなく。穂高はこれで充分だと言ってくれますが。
穂高のお店のオープンのコンサートでロープウェイに初めて乗って梓が山の景色に感動するところは涙が出そうでした。小さな世界から初めて外に出て世界が広がり、山への渇望にも似た想いがわき上がります。
ここからがまた美しいお話なのです。
梓が穂高と一緒に生きたい、同じ景色を見たい、最後まで体を繋げたいと心臓の手術を受けることを決めます。
無事に手術は成功しとうとう一緒に登山へ。
穂高が頼りがいがありますます男前です。
頂上での梓の涙。こちらもホロリときます。やっと来れたね!
そして穂高から指輪をもらい。誓いの場所にふさわしいですね。
穂高の夢もいい!ずっと一緒に生きていく道ができましたね。
その後とうとう初エッチ。
お互い感動で愛しくて嬉しくて幸せで。こちらも幸せでした。
梓が死を身近に感じながらただ生きているところから穂高に出会い恋をして生まれ変わって穂高と生きたいと考え手術を受け、体も生まれ変わってもう普通の人と同じように何でもできるようになって穂高と愛し合えて本当に良かった。
梓の傷跡を愛の形だといとおしむ穂高もいい!
山や植物の描写も素敵でした。山ってロマンがありますよね。
そして美しいイラスト!表紙も素晴らしい!
お話の先が気になってイラストだけ先に見ちゃいました。
大満足です。ありがとうございます!
最近読んだ小説ではダントツに面白かったです。描写がとにかく美しく山や高原の景色が脳内にありありと浮かびました。イラストもまた秀逸。透明感がある物語にピッタリです。
ドキドキというかハラハラする展開がほぼ無いので光の腐女子も安心して読める内容ではないかと感じました。
スロウラブが好きでは無い方やエロ多めがお好みの方には物足りないかもしれませんが私はこの作品で夕映月子先生にどっぷり心酔しました。
夕映先生の風景描写から山の美しさが伝わる。梓は諦める事に慣れてしまっていて、そんな梓にとって穂高は憧れで希望だった。先を考えて穂高を受け入れないのは解る。身勝手とは思わないけど、後悔ばかり残る気がした。篠原と蟠りが消えたのは良かったけど、穂高は寂しかったと思う。梓の気持ちが変わって良かった。恋人になっても遠慮がちな2人がもどかしい。梓が手術を受けて、穂高が献身的に支える姿は微笑ましい。ここからは感動の嵐。穂高の「この傷は、梓さんの気持ちでしょう」って言葉に感涙。優しく希望に満ちた作品
ペンネームにも表れているけど、著者は山や大自然が好きな人
自然豊かな場所を背景にした作品 著者の人柄が現れている
タイトル通りの読後感良い内容の小説。
夕映先生のブログが未だ閲覧可能で
関連SSも読める状態だったので、メモ
「Live, Love, Laugh, and be Happy. 」
――『恋してる、生きていく』SS
http://yueinfo.blog.fc2.com/blog-entry-51.html
シルフ視点でみたアズサ
作者である夕映先生の、山に対する愛がひしひしと伝わってくる、美しい作品。。
読んだらきっと、夏山に上りたくなってしまうと思います。(読んだ時期が絶賛、冬!!で残念…)
以下、ネタバレありのレビューとなります。
梓(受)の手術後の登山と、二人がやっとやっと繋がる描写に、読みながら涙がつつつ…と流れ出て、止まらなくなってしまいました。
年下の山岳写真家 × 心臓病を抱える山のホテルオーナーの恋。
普通の人よりも短いであろう寿命を、細く静かに生きることを受け入れていた梓。
そんな梓が穂高と出会い、「共に生きていきたい」と強く願うようになり、動き出していくー
梓の踏み出す一歩に、まるで彼と一体化したかのようにドキドキ・ワクワクし、手術を乗り越え、穂高と一緒に山頂に辿り着いた場面では胸がいっぱいに。。
文章で綴られているのに、そこに本当に山頂からの景色が見えるような夕映先生の美しい描写にも、圧倒されました。
そしてそこにズドンと刺さる、みずかねりょう先生の挿絵!!!
山頂で穂高が指輪を贈るシーンの挿絵が本当に美しくて、じいっと見入ってしまいました。梓の左手薬指に光る指輪が眩しいよ…
物語に登場する木々の描写や、梓の飼い犬ボルゾイちゃん、二人が愛を交わす描写など全てが美しく、本当に芸術品のような物語でした・:*+.
あとがきによると、先生のデビュー作に登場したカップルが出てきていたとのこと。
順番が逆になってしまいましたが、そちらも読んでみようと思います(๑•̀ㅂ•́)و
山を舞台に描かれたデビュー作『天国に手が届く』で
すっかり魅せられた作者の、2009年雑誌デビュー作とのこと。
これも山の話と噂で聞いて読んでみたいと思っていたのだが、
この度加筆修正され、出版。
* * *
北アルプスの麓で母と家業のホテル L'hotel de la Montagneを営む梓。
彼に想いを寄せる年下の穂高は、
セミプロの山岳写真家でアウトドア用品店勤務の好青年。
梓には実は心臓病の持病があり、
誰ともある程度以上親しくならないように生きてきたが
穂高の訪れを心待ちにするようになり……。
*
ストーリーは、梓が女の子だったら古典的な話で
山を舞台にしていると言っても、本格的登山場面もなく
デビュー作の男と男が魂をぶつけ合うような厳しい美しさはない。
それでも筆者の描く山の風景は魅力的で、文章は読みやすく
細部の繊細な描写には心惹かれる。
そして!この作品の個人的萌えポイントは、
心臓の悪い梓のH場面!
負担を避けて一線を越えない行為やそのもどかしさ
それでも触れ合える喜びなどが、とても萌えた。
さらには、ここで梓が妙に恥ずかしがったりしないで
案外積極的なのも加点。
*
後半書き下ろしの『la petite mort』には
『天国に手が届く』からのお二人が、ゲスト出演している。
どうってことのない一場面だけれど、
この二人が大好きだったので、とても嬉しかった!
SSでいいから、どこかでこの二人のその後も書いてくれないかなぁ!
このタイトル、とても素敵なのだけれど
後半何が起こるかの見当がついてしまうところは、どうなのだろう?
小さな死を越えて、梓は新しいを生を得、
憧れ続けた山頂からの眺めと、恋人と本当に結ばれる喜びをも得る。
* * *
挿絵は可愛いボルゾイ♡(Sylph)の絵も含めて、挿絵はなかなか素敵。
評価は萌×2で。
探してみたら、『天国に手が届く』も同じ評価をつけていたが、
『天国に手が届く』>>本作。