冬草
yujou to owaru to iukoto
繊細で美しい画が魅力的なロッキーさんの今作は
高校の同級生モノのオリジナル同人誌作品です。
表紙からして、美しいです。
よく見ると、花の絵柄が表紙の男の子・幸介くんの
髪や首元、制服にうっすらと浮かんでいて、とてもきれい。
中学時代りょうくん(受け)が、ひとり教室で浮いていた
坊ちゃん刈りの黒縁眼鏡・幸介くん(攻め)に声を掛けたことで
友人関係を築いてきたふたり。
高校生になり、周りから注目を集める存在となった幸介くんが
生徒会副会長に選ばれた日、りょうくんは幸介くんに
『オレのモノになってください』と告白。
幸介くんは、ある『条件』付きでそれを受け入れたけれど―
あとがきによると、今作のテーマは『独占と支配』。
読みはじめは、りょうくんの幸介くんへの独占かと思いきや
幸介くんの独占と支配でもあり、
そちらのインパクトの方が大きかったです。
(でもラスト、幸介くんはりょうくんを『神さま』に喩えているから、
やっぱり五分五分、或いは...?)
又、幸介くんが出した『条件』が
ふたりが友人から恋人になった関係の上で
重要な意味を持つことが巧く表現されており、
とても興味深かったです。
ロッキーさんは、複雑にストーリーを読ませるというよりは、
テーマに沿って、男の子たちのちょっとした闇や脆さ、危うさ
そして儚さを美しい画で表現し、余韻を与える、
そんな作家さんなのかなと、改めて思いました。
私的萌えポイントは、りょうくんは幸介くんにメロメロになると
よく『たまんない』という言葉を使うのですが
それを言うりょうくんが、可愛くってたまりませんでした!
髪が長めで女の子顔なビジュアルも、可愛い...
今後もロッキーさんが描く
美しく繊細な男の子たちを楽しみにしたいと思います。
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