冬草
anomachi ni sunderu karera no koto
ぐさりさん7冊目の岩及本。
もう7冊目なんですね。(全部持ってる)
今作もぐさりさん渾身の阿吽愛、ぎゅうぎゅうに詰まっています!
構成は以下の通り、連作ショートストーリーです。
#1 毎日の暮らし
#1.5 大人になったら
#2 岩ちゃんは時々いなくなる
#3 彼の好きなもの
#4 前髪
朝好きな人を起こして、ごはんを食べて、じゃれ合って
何気ない会話を交わして、彼のいるとき・いないとき
『日常』は当たり前の顔をして今日も『あの街』で続いていく。
今作は『岩及同棲日常本』、ということで
ショートフィルムを観ているような感覚で
彼らの日々はゆっくりとコマを進めていきますが
#3で、現在の彼らの『日常』に及ぶ以前の出来事に触れ
#4では、はじめて岩ちゃん目線で空白の過去が語られます。
岩ちゃんの流れるようなモノローグ、
彼がどれだけ及川さんを大切に想っているか、想い合っているか
切ないくらい伝わってきて、読後、これからはいつだって
ふたりはひとつ阿吽であってほしいと、
『あの街』で続く彼らの『日常』を願わずにはいられませんでした。
わたしは元々、”及岩”からはじまった人間なのですが
はじめての”岩及”本がぐさりさんの作品で、
驚くほどすんなり受け入れることができました。
それはおそらく、
ぐさりさんの描かれる及川さんがこれでもかと言うほど愛しくて
岩ちゃんも最高に男前で、カッコ可愛いからで...
ふたりが愛し合っていれば、阿吽でさえいてくれたら
それだけで良いと、作品を読む度に思いますが
その背景にはやはり、書き手であるぐさりさんご本人の
さんさんと降り注がれる阿吽愛あってこそなのですよね。
そしてその愛は、必ず読み手に伝わってくるもの。
そんな愛こそすべてのぐさりさんの岩及作品、
今作も存分に堪能させていただきました!
あっ、友情出演のまっつんも格好良かったです!(重要)