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flesh&blood
アルマダの海戦もいよいよ佳境に入り、スペイン側、イングランド側交互に視点が変わりお互いの戦術や思いを知るにつけ、カイト同様どちらも傷ついてほしくないと願ってしまいます。
敵とはいえ憎んではいないし戦いたくない、できれば逃げ延びて欲しいと願い、戦闘の中で会いたくはないと思い悩むカイトの辛い気持ちが痛いくらい伝わってきます。
史実では知っていても松岡さんの描くFLESH&BLOODの世界でどのような結末に向かっているのかとドキドキしながら双方とも応援するのがやめられません。
ことにスペインは、敵は相手ばかりではなく身内にもいるし、身分や立場重視な窮屈な中でアロンソとビセンテが精一杯戦います。
23巻の最後で、アロンソを裏切っていた元従者の裏切り者を難破しかかっていた船から救助したあと、信用して痛い目に合わないかと不安でした。
賢いカイトの洞察力に拍手。
そして今回は、あのヘビ野郎ラウルの悪巧みのモノローグで終わります。
何しでかすのか心配しながら次巻に続く!です。
早く続きを読ませてくださーい。
イラストがいつもながら素晴らしくうっとりです。
キャラ文庫はカラー扉絵が2ページもあってカバー絵と合わせて3枚もいただけてすごくお得ですよね。
もともとカラー扉絵のない花丸文庫やホワイト文庫、最近ガッシュもないことがありがっかりです。
よりイメージを広げてくれるイラストを大事に思っているのでキャラ文庫にはこのままでいて欲しいです。
今度のビセンテ&アロンソ、ナイジェル&キッド、ジェフリー&カイトのどれも何回もも見るくらいすてきですが、帆船のシルエットとナイジェル&キッドのイラストを10倍くらいに拡大して飾りたいくらい好きです。
読み終わった直後に、次を早く、と言いたくなるのは、あいかわらずですね。
アルマダの海戦に入ってから、やたらと進みが遅くてのろのろしてて、とにかく丁寧に進んでいるいんしょう。
今回のラストまでの4冊分くらい、ケイトとジェフリーの初Hの後からのえんえんを、できれば一冊でまとめてほしかったような?
おもしろいし、終わってしまうのはざんねんなんですけど、それでもここまで、やたらとまわりくどかった、という気がします。
海戦もの、アクションものというより、その前の伏線を貼ってる感がありすぎだったのかも
でも、とにかく次はジェフリーとビセンテの直接対決になりそう
ようやくか、ってかんじですが、楽しみです。
この巻も、前巻同様BLらしさは極めて薄く
ひたすら戦闘とそれをめぐる戦術や駆け引き、
その中での人々の思いや葛藤が描かれている。
スペイン軍にパルマ公が来ないという知らせがもたらされ
ルイス提督とビセンテに焚きつけられて
腰の重かったシドーニア公も、いよいよ戦わざるをを得なくなる。
そうして始まった海戦の行方は……
ついに直接相対する、ジェフリーとビセンテ!
……というところで、続きは次巻。
そんなほぼ戦闘(とその関連)の中に見られる人間模様。
時折のささやかな触れ合いしか見られないが、
ジェフリーとカイトは強い愛で結ばれている。
でも一方でカイトは、ビセンテをはじめスペイン勢への情を捨てきれず
引き裂かれた思いを抱く。
他にも、ビセンテとレオ主従の絆、アロンソ様とビセンテの信頼、
ナイジェルとキットとの少し変化した関係、
ラウルのヤン・グリフィスに対する歪んだ愛着
などが描かれている。
糖分は……(笑)
極めて微量。
もしお砂糖なしのブラックコーヒーは無理苦手という方は、
何冊か溜まってからお読みになった方がいいかも。
Amazonの特典ペーパーは、甘いという言葉は当たらないが
カイトとジェフリーの深い思いが伝わるものだったが。
個人的には前巻までのような胸締め付けられる悲劇への予感は、
むしろちょっと一休み、かなり冷静に目の離せない経過を読んだ。
とにかく、早く続きをと期待します!
物語も佳境に入り、手に汗握るシーン目白押しの現在。
激化する海戦、多くの血が流れます。
ほんのつかの間、じゃれあいお互いの体温を感じあうだけの、ジェフリーとカイトの戯れ。
軽やかな言葉の応酬と、ただ抱き合って眠るだけのその姿が幸せそうで、その瞬間だけは血生臭さや悲しみはなく、胸が締め付けられると同時に安堵しました。
カイトの葛藤がとても辛い。
親切にしてくれたアロンソ、そして…自分を好きだと言ってくれたビセンテ。
泣く資格はない、感情を必死に押しとどめ自分の仕事を全うしようと動きます。
そう、カイトと同じで、ビセンテもアロンソも『敵』とはどうしても思えない。
いっそのこと敵役は嫌われるぐらい劣悪な奴だったらいいのに!とも思うけれど、魅力溢れるキャラがたくさんいるからこそ、このお話はこんなにも長く続いており、そしてわたし自身も読み続けているのが辛いところ。
いや、喜ぶべきところでもあるんですけど。
心は完全にジェフリーとカイトに寄り添っている。
けれどやっぱりビセンテのこともひっかかるわけで…。
さぁ、いよいよジェフリーとビセンテが顔を合わせました。
この手で叩きのめす──憎いビセンテを前に、ジェフリーは宣戦布告をします。
ジェフリーはカイトの葛藤をちゃんと分かっていて、だからこそ、カイトには見せないと心に決めます。
ビセンテとの、対決を。
一体結末はどうなるのか、史実どうりに進むのか、それとも差異があるのか──。
次巻はジェフリーとビセンテの対決。
手に汗握る展開はまだまだ続きそうです。
今回表紙がビセンテ&アロンソですが。
「……二人、くっついちまえばいいのに…」と常々思っていることがつぶやきに出てしまいました。
ビセンテなんてアロンソに組み敷かれてしまえばいい、と思っているのはわたしだけでしょうか…。