江名
yoi mo akezu ni
漫画家×サラリーマンのお話です。
何かの番外編とかではなく、これ1作でのお話だと思います。
受けのサラリーマンの誕生日の日のこと、
攻めが事前にレストランと誕生日ケーキを予約してくれたものの、
受けがそのレストランで1人、ケーキを前にしてずっと待っていても、
攻めはいっこうに来なくて、連絡もつきません。
結局、3時間も待たされた受けは、
〆切前日の攻めに「別れよう」と告げるけれど……
そんな始まりのお話でした。
「風花、つもりつもる。」に収録されている、
「ノーサイド オフサイド」にちょっと似ている感じかな?
それがすごく好きだったわたしは、この本、とっても好みでした♪
普通の会社じゃ、こんなんじゃやってけんよ!という、
〆切前の漫画家の追い込まれてのダメダメっぷりがよく出ていて、
(こめりさんはこういうタイプなんだろうか?w)
ふたりの出会いが回想されて、
その時の初々しさと、お互いが大好き!な感じにキュン♡
でも、今は、
そんな頃もありましたね…という状況…
だけど、話が進むにつれて、
出会いの頃の想いがまったく無くなったわけではないんだな…
それが、徐々に分かってきて、じんわり~~
攻めの漫画原稿を受けが手伝いながら、
その原稿のセリフのところに、
それぞれの気持ちを書いて会話をしていくのが、
可愛いらしく、ちょっと面白い。
最初怒っていたのもあって、キリッとした顔をしていた受けが、
後半は乙女のようになっちゃうのは、あれれ?だったけど、
その分、ダメな漫画家が攻めらしさを見せていくのがよかったな。
なんだかんだ言って、どっちも互いに惚れてるんだな、
この相手じゃなきゃダメだんだな~って思えて、
あたたかい気持ちになれた1冊でした。
あとがきに、もし続きがあるならば…と書いてあったので、
期待して待ちたいな~と思いました。