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oni no namida ga hana datoshitara
鬼、獣人、鬼人族の隠れ里、その他諸々と心躍る異世界ファンタジーを心行く迄堪能できる作品。
心躍るだけでなく、隻眼、触手、自己犠牲的献身による深い愛情、抗えない初恋と、個人的には堪らない萌要素もふんだんに盛り込まれておりました。
※ネタバレを含んでおりますので、ご注意ください。
トンネル工事の作業員としてやってきた現場でトンネル崩落事故に巻き込まれ、異世界へとトリップしてしまった千鳥。
そこで出会ったのは父親の仇として憎悪し続けていたシンという鬼の面影を色濃く残す森羅。
子供時代に出会っていたシンと千鳥は親友であって初恋のお相手でもありました。
周囲から疎まれ、自らが置かれている環境に順応できない似た者同士であり、その隙間を埋めるように二人が互いを必要とし、寄り添うのはごく自然なことであったかと思います。
それがとある事故によって千鳥は父親を失い、あろうことか恋心を抱いていたシンを父親の仇だと思ってしまうんです。
状況から判断するとなると無理もないことなんですが…。
事故によって失われた筈の千鳥の右目、だけどその右目は無事でその代わりに不思議なものが見えてしまいます。
人ざるもの、霊とか物の怪の類。それも禍々しい悪霊の方にカテゴライズされるやつです。
千鳥の右目フィルターや異世界トリップのおかげで、ホラーと若干のグロテスク要素も程よく楽しめる構成になっておりました。
森羅達の住む鬼人族の隠れ里から千鳥を守ろうと、千鳥を軟禁するわけなんですけど、もちろん千鳥はそんなこと露知らずで反感剥き出しにします。
脱出を試みたところ鬼人達に襲われそうになった千鳥。
またもや森羅に救われたところで、ようやく自分の置かれている現状を把握し、過去を紐解く機会を得るのです。
森羅のところには、それはそれは可愛らしいちびっ子達が三人もいるんです。
半人半鬼の子、豹型の獣人の子、最初は見たことの無い人間の千鳥に、どの子もおっかなびっくりしていたのですが、次第に千鳥に懐いていってとてもチャーミングで癒されます。
舌ったらずの話し方に思わず悶えそうになりました。森羅の言葉遣いも堪らないのですがね。
そんなチャーミングな子達と同じように、千鳥も森羅と過ごしていくなかで再び心惹かれていくんです。
本来であれば父親の仇として憎まねばならない筈なのですが、献身的に千鳥に接する森羅に触れて、募っていく恋心は膨れ上がるばかり。
もう見ている方が苦しくなっちゃうぐらい、千鳥を大切にしている想いがこれでもかと伝わってくるんですよ。
千鳥は男らしくガサツな言葉遣いや振舞いもする気の強いタイプです。
そんな千鳥が見せる恋に彩られた姿は可憐さこそ薄いものの、愛らしさをどことなく感じさせてくれます。
森羅が千鳥に使う「愛らしい」という言葉の意味が何となくわかる気がしますね。
愛らしい存在を大事に大事に扱う森羅の愛情の深さには感動すら覚えてしまいました。
森羅達の住む鬼族社会ではカースト制に似た身分制度が設けられており、森羅達はその中でも位の無き端者集落で貧しい暮らしをしています。
本来、森羅は最上位の家柄の出生なんですけれど…それも愛の深さ故に全てを失ってしまったのです。
ほぼ自給自足で襤褸に粗末な家、エッチするときは子供達に声の届かない作業小屋か干し草小屋。
そんな環境であるからこそ、素朴な暮らしの温かさや集落に住まう鬼人達の絆の強さをより一層感じられました。
鬼達の暮らしは、異世界ということもあってもっぱらアナクロです。
やがて千鳥は現実の世界へと帰る日が来るのですが…。
大好きなのに、あんなにも愛してやまないのに、千鳥を還す為にわざと辛辣な態度をとる森羅が切なくて…
千鳥だけでなく鬼族の為、命あるものに惜しみない愛情を注ぎ、慈しむ森羅に涙腺が緩みっぱなしでした。
愛する者の為、大切な存在の為になら身を粉にして働く姿は千鳥も森羅も共通しています。
子供時代の初恋の相手を互いに想い続けて、一途なまでの愛を貫き通した、
魂よりももっと深いところで結ばれた二人に、こちらまで陶然とした気持ちになりました。
私は、こちらの作品の世界観と雰囲気がとても好きです。
インスパイアされた感じも少しあって、壮大な物語に仕上がっていると感じられました。
スピンオフでも何でもいいので、またこちらの作品の世界に浸ってみたいですね。
一途攻め好きの同士の方、ここに素晴らしい攻めが光臨いたしましたよ。
一途で健気です。てか、健気を通り越してもはや無我の境地にまで達しているといってもいいくらいの愛情の持ち主です。
しかも鬼、おまけに○貞……あまりにツボすぎて涙がでそうでした。ダブル○貞という奇跡の組み合わせに思わず神を捧げてしまいました。
わたしのツボを置いといても普通にホロリとくるお話なので、強力プッシュしたいです。
ここ最近、人外へ嫁ぐ受けが続出中のBL界。正直言って嫁ぎラッシュに若干食傷気味です。
んが!なかなかどうしてどうして。
恋愛だけでなく、異世界ファンタジーとしての側面もたっていて、ぐいぐいと読ませてくれました。
序列階級で支配された鬼の世界に紛れ込んだ主人公の千鳥。最下層の里で慎ましく暮らす鬼の森羅に、瀕死のところを助けられます。
手厚い看護を施してくれるけれど、監禁に近いほど行動を制限してくる森羅。強靭な肉体と力を誇りながら同族からなぜか蔑まれていたり、父を殺した非情な仇のはずなのにか弱き者へ慈愛をみせたり……否応なしの同居生活で知っていく森羅の様々な顔に、千鳥の心はどんどんゆれていきます。
そのゆらぎはやがて、たった一人の家族である大事な妹と秤にかけるまでになる。
そんな風に千鳥の心情が大きく揺さぶられるのに対し、森羅の想いは一貫しています。それは「千鳥の幸せが何よりも最優先」というもの。その誓いに、森羅自身の幸せが入り込む隙間は微塵もありません。
見返りを求めず、何もかもを引き換えに、自分らを差し出してでも相手の幸せを願う森羅の愛情。それは一見、神々しいまでの純粋な愛に見えます。
けれどそこから浮き上がってくるのは、千鳥への底無しの愛を持つ一方で、自分自身を一切かえりみない森羅の、極端なまでのアンバランスさです。
特別な愛情を一切受けることがなかった森羅は、誰かにとって自分が特別な存在だということが理解できていないように見えます。だから、自分がいなくても相手は幸せになるという結論に葛藤がない。
そんな森羅の心にぶつかっていけるのは、妹への愛情と森羅への愛情に揺れながらもどちらも捨てられない千鳥だからこそでしょう。捨てられないのは、相手の愛情を裏切ることだと思っているから。自分の愛情と相手の愛情を等しく大事に思っている証左なのです。
森羅の捧げる愛と、千鳥の求め合う愛。
ぶつかり合う二人の愛に、切なくなりました。
森羅の孤独からの解放が、この作品の本質なのかもしれません。
脇の面々もいい味だしていました。
何より、紅尾、黒羽、真雪のちびっこトリオにハートを打ち抜かれました。
舌足らずな「ちろりー(千鳥)」に身悶え。うちの子にしたい。
そして特典があることを知らないまま愛用の書店(特典対象外)で買ってしましました。特定の書店のみの特典とか、そんなサービスやめてほしい。QRコードで読めるフェアの特別SSも読めなかったし……どうせガラケーだよー!うわーん!!
読み終わった後、ため息をひとつ。
せつないです。
孤独な二人が出会って 友となったが、
山が吼えた日
千鳥は、親友が父を殺したと 疑い。
森羅(シン)は千鳥を助けるため、禁を犯した。
そして 2度目に山が吼えた日
二人は再会した。
森羅(シン)はひたすら千鳥一筋なのに、千鳥の誤解は解けないまま
この世界は、結界で守られた鬼たちの世界。
300年前に人間に裏切られ 鬼たちは虐殺された歴史を持つ。
平穏な時代に入った 武士たちが、武勲を誇示するための虐殺だった。
寿命の長い、鬼たちにとってはつい先日のできごと。
人間を憎む、鬼たちと
千鳥を守るために、自分を犠牲にする森羅
鬼たちの階級社会
このストーリーの、唯一の 「ホッ」は、
紅尾、黒羽、真雪のちびっこたち。
いやしキャラです。
「ちろりー(千鳥)」
うんうん、かわいいー。
一番貧乏くじで、ひとりで苦労を背負いこんでいる
森羅(シン)にとっても 絶対必要なキャラですね。
森羅の 千鳥に対する愛情は ほんとに強く、けなげ
自分の命と引き換えにしてしまえるほどに、
それでいて 全然見返りを求めようとしない。
不幸を背負い込む生き方は
森羅の両親の過去が重くのしかかっていたようですね。
真実が明らかになったいま
もう
森羅が不幸に向かうことはなくなりましたね。
萌えポイントは
蔓 炎花の触手攻撃。
攻め様が、ヘタレな分。触手がおいしいところ
みんな持って行ってしまった感じ。
千鳥くん 襲われてばかりだけど、処女守りました。
パチパチパチ。
炎花はお道具ということで
森羅(シン)くんが初めてでいいんです。
まだ、未解決状態の登場人物とかわいい黒羽くんがとても気になります。
ちるちるさんの作家インタビューで拝見して面白そうだなと思っていた今作品。初読みの作家さまだったので様子を見ていましたがレビューを拝見して速攻で購入しました。内容は皆さま書いてくださっているので感想を。
もともと体格差があるCPが好きなので「鬼」が出てくる作品は好きなのですがこれも良かった。すごく良かった。
攻めのシンと受けの千鳥。どちらも自分ではどうすることもできない不運のせいで恵まれない幼少期を過ごします。そんな孤独な子ども時代を過ごしていた二人にとって、お互いが唯一の存在で。
まだ恋愛の「好き」と自覚のなかった千鳥ですが、その時にはもうシンのことが好きだったんでしょうね。だからこそ心の拠り所だったシンに父親を殺されたと思った千鳥の絶望感や怒りはより一層深かったのでしょう。
シンに裏切られたと思い込んでいたために人を信じることのできなかった千鳥ですが、シンと再会し素直で優しかった素の部分を取り戻していくさまは本当にうれしかった。
対して攻めのシン。彼は健気で一途で、見返りを求めない性格です。千鳥に対してだけでなく、すべての事に対してもそういう真摯な心を持った青年で惚れてしまいそうでした。
彼の欲求は千鳥への想いと周りの鬼たちへの配慮にだけ注がれていて、自分への見返りや愛情は期待していない。けれど、そういうシンの優しさに千鳥や他の鬼たちが応えてくれて本当に良かったです。
千鳥に対して惜しみなく愛情を注ぎながらもあからさまな態度は取らず控えめな対応をするシン。
自分の気持ちに素直になり、言葉を惜しまない千鳥。
まさに割れ鍋に綴じ蓋でお似合いのカップルです。
周りを固めるキャラたちも良かった。
シンの親友である朱剛、養父の里長、シンのライバルである禾烈、そして三人の子どもたち。どのキャラも魅力的でした。
夏乃さんの文章の運びがとてもお上手で、シンの想いや千鳥の気持ちの変遷が手に取るように分かりました。
この二人のその後、三人の子ども達が大きくなった姿、そして最後に封印されてしまった禾烈。この後のストーリーもぜひ読んでみたいのでスピンオフが出ると良いなと思います。
ところで挿絵がすごくこわかった…。特に千鳥の目がつぶれてしまったところ。鬼気迫る挿し絵でした。
とにかく一途な攻めが好きな私には非常に萌えの詰まった作品でした。文句なく神評価です。
惜しみなく愛は奪う、と申します。BL作品においても、とりわけオスの獣性を強く要求されるポジションである攻めが、受けのすべてを貪欲に奪い尽くす、という構図はさほど珍しくありません。その場合、受けはいちずで健気な自己犠牲型、つまり義月粧子さんの作品にしばしばみられるような、人魚姫タイプが多かったりします。でも本作は、それが思いっきり逆、つまり、攻めが人魚姫、というかなり珍しい設定なのです。それも自分の持てる全てをひとかけらも残さず受けに差し出して、相手にはなんの見返りも求めない、という人魚姫を軽く超えて、既に神仏の域に達しているかのようなすさまじい捨て身っぷり。それが神でも仏でも、ましてや人でもなく、鬼だというから何ともひねりが利きすぎてます。
受けの千鳥は28歳の土木作業員。トンネル工事中崩落事故に巻き込まれ、異世界へトリップしたところを攻めに助けられる。ゆうに2メートルを超す隻眼の大男で燃えるように赤い髪の森羅。その面ざしは、少年の頃ともにすごした秘密の親友シンを思い出させる。母をなくし、田舎に転校して孤独だった千鳥の、唯一の心の支えで、淡い初恋の相手でもあった。なのにあの日、千鳥は見てしまった。無残なむくろとなった父と、シンの頭に光る角。それきり彼は消えた。「そなたは永久にわたしのもの。命尽きるまで放しはしない」呪いのような言葉と右目の痛みをのこして・・・
鬼や獣やその混血の、ヒトならぬ者ばかりが暮らす異世界で、森羅に手厚く庇護されて過ごすうち、彼に惹かれてゆく千鳥。森羅が親の敵のシンだと知ってなお憎みきれずに苦しむ。人間界に残してきたたった一人の妹に会うため、そして恋心を断ち切るため、森羅が止めるのも聞かず二つの世界を繋ぐ結界に飛び込んでしまう。
千鳥は、父母亡き後中卒で働いて妹を育ててきた苦労人で、細身ながらしっかり筋肉もついてるし、腕っ節にも自信がある。ついでに物言いもずけずけと遠慮なく、色恋沙汰ともこれまで無縁の、とっても受け受けしくない受け。でもさすがに、人を敵視する鬼たちや、危険な動植物ばかりの異世界では、自分の力だけではどうにもならない。千鳥がピンチに陥るたび、森羅はわが身の危険を顧みず助けてくれる。千鳥の望みなら、何でもかなえようとする。たとえそれが自分の命と引き換えでも・・・
物語が進むにつれ、17年前のあの日から幾重にも張り巡らされた森羅の無私の愛情の糸に千鳥も気づかざるを得なくなる。そして知る父の死の真相、森羅の出生の秘密。千鳥は森羅とともに生きる覚悟を決め、彼と鬼たちの世界を護ろうと魔物との戦いに身を投じる。
与えられるばかりの愛は、くるしい。ひょっとすると、奪われる一方の方が、気分的にはまだ楽かもしれない。特に千鳥のように、心身ともにたくましいタイプの受けの場合、攻めの犠牲のもと、ただぬくぬくと護られているのはどう考えたって性に合わない。自分だって与えたい。差し出したものは、相手にちゃんと受けとってもらいたい。自分のために相手ひとりが傷つくのは耐えられない。そのあたり、最後の戦いで、逝くならともにと伸ばされた千鳥の手を拒まなかったから、ようやく森羅にも少しは伝わったのでしょうか。
本編のあとのSSは、森羅のライバルだった鬼族のトップエリート、禾烈視点で紡がれる、ひそやかな恋の物語。少年のころから千鳥一筋だった森羅と、その横顔をいつしか目で追うようになってしまった禾烈。長くいびつな片恋が魔を引き寄せ、鬼の世界は存亡の危機に。ともに魔の盾となろうと手を取り合う千鳥と森羅を目の当たりにして、禾烈の取るべき道はひとつしかなかった。永遠に、森羅の瞳に、自分だけを刻みつけておくために・・・なんともせつない幕切れでしたが、また次へと紡がれる物語の糸口でもありそうで、ほのかな期待もともりました。
人外BL大好物なのでタイトル買いです。
子供の頃に親しくしていた友だちが実は人ではなく鬼で、自分の父親を殺害した場面を見てしまった人間受と、そんな受にずっと心を寄せていた鬼攻の話です。
何だかもう読んでいてもどかしかったです。
誤解とすれ違いのある意味王道ものなんですが、結構拗らせている受がかなり不憫で切なかった。鬼である攻も色々と拗らせてる不憫攻。不憫と不憫が大変美味しく絡まり合い、どうしてそうなった! みたいなすれ違いっぷりが涙を誘います。
この作品、非常に脇役が魅力的であり、人外+子育てまで楽しめるというお得仕様でした。ちみっこもふもふが大好物な私としては、もうこれ以上ないほどのご褒美でしたので、最後まで楽しく切なく甘く美味しく頂くことができました。
プレイに触手まで投入して下さり、サービス精神旺盛すぎて倒れそう。
そして人間サイドでは、受の妹との絆や家族愛もしっかりと書かれていて、この辺りを読んでいる間中、涙腺が緩んで仕方がなかったです。
自分のことよりも妹を優先し、貧乏くじばかり引いてきた受と、自分の身分や命すらも受のためには投げ出してしまえる攻。
ある意味似たもの同士なCPなんですが、ふたりを取り巻く世界には優しさが満ちていて、悪意すらも跳ね返してしまえる強さが愛しかったです。
後日談の禾烈視点のお話は、これまた涙なしに読めませんでした。
こみ上げてくるものが堪えられない。何かが違っていたら……と考えても詮無いことではありますが、考えずにはいられません。
個人的に、いつか禾烈の封印が解かれる日が来て、しかもその封印を解くのが成長した黒羽だったりして、黒羽×禾烈のスピンオフとか読めたら最高に滾るなと思いました。禾烈受とか悶えそうです。安定の当て馬萌えでした。
全てが千鳥・千鳥・千鳥・千鳥と自己犠牲が強すぎる森羅に千鳥じゃないけどイラつきつつも、その想いの深さに涙が止まらない!! 何故共に幸せになることを望まないのか!! 最後の戦いで本当の意味での伴侶になった2人に余計に涙した。 禾烈が実際に起こした行動は浅はかだったかもしれない。 でも鬼としてその行動をしてしまった事は間違いではないと思う。 ただ読みが甘かったけどね。 何気に最後は黒羽とのスピンオフも期待できそうな終わり方なので楽しみにしてます。 森羅と千鳥の幸せなその後ももちろん込みで!!
鬼が出てくるようなファンタジーが好きです。皆さんのレビューを読んで興味を持ちました。ペーパーも読みたかったので、ペーパー付きで購入しました。
千鳥が11歳の時に鬼の森羅(シン)と知り合ったけど一度仲違いして、28歳で再会してからお話は動き出します。
もう、鬼の森羅が一途すぎて切なかったです。どうしてそんなに自分を犠牲にできるのか。誤解されて千鳥に冷たくされてる時は可哀想で可哀想で…。
でも、千鳥が自分の気持ちを覚悟してからは、男らしく森羅を守ろうとしてかっこよくて良かったです。
一途な攻めと男らしい受けが好きなので、大好きなカップリングでした。
また、養子のちびっこ3人が可愛くて癒されました。
千鳥の叔父さんのノートの一部抜粋が出てきたり、世界観がしっかりしていて物語に引き込まれました。続編が読みたいな~と読み足りない気持ちで終わりました。読後、キュンキュンと萌えがあふれて、しばらく放心状態でした。
鬼人と人間ーー種族を超えた、切なくて一途な愛が描かれる和風異世界ファンタジーです。
千鳥の親族が残したノートにまつわる仕掛けもあり、少々ホラーちっくな序盤からかなり惹き込まれて読みました。また、鬼人と人間の間にある確執や鬼人たちの生活に関する設定がしっかりしていて、最後まで世界観に浸ることができました。森羅のストイックさや千鳥を溺愛する様子に萌え、とっても可愛い子供達に萌え、後半の緊迫感のある展開も面白かったと思います。
「神」評価にはあと一歩かなと感じたのは、異世界に来てからの千鳥のキャラ変がイマイチ腑に落ちなかったのと、話題の(?)触手のシーンが唐突に感じられた点です。千鳥は、序盤では触るもの皆傷つけるナイフのように尖った青年だったのに終盤では素直で可愛いお嫁さんと化していて、これと言ったキャラ変の切欠もあったようななかったような感じで少々モヤモヤしました。うーん…まあ素直で可愛いお嫁さんは大好きですけど。
それと、イラストがなんか惜しいな~と感じました。序盤の殺伐とした雰囲気には合っていたと思うのですが、後半以降の甘々なシーンにあまりマッチしておらず、しかも…どのイラストも千鳥が可愛くないんです(泣) 文中で森羅が「可愛い」を連呼しているのでどうしても違和感が拭えませんでした。
書き下ろしはひたすら切なかったです。続編があれば読みたいです。
繰り返しなぞっていたというそのイメージの中に、想像の中でさえ自分の姿を置いてみようとしない男が、歯がゆくて腹立たしくて、愛しい。
鬼・健気・溺愛・すれ違い・媚薬・触手などなど、戦いシーンもありてんこ盛りファンタジーでした。
小さい頃もうすぐ大人になると知って行動を起こすシン。愛する千鳥をそばに居ない間もずっと守ってきた自己犠牲の姿にはグッときました。
「どんな責めを受けても、この体だけのことだと思えばつらくはなかった。」こんな攻め…どんな事があってもハッピーエンドじゃなきゃ許されません。
鬼や森、人間との関係の設定を綿密に考えられていて、解き明かされていくとシンの行動の真相が分かる話の流れがとても良かったです。
ちょっと設定が壮大過ぎて、戦いも読みたい気分では無かったので演出過多に感じましたが…
あと結魂の儀というの、シンはどのタイミングでしたのか明確に書いてないですよね?読解力の問題?ずっとキスのことだと思っていたけど違うし、あの事故の時の台詞はちょっと違うので私には分からなかったです。
でも頑なに愛する千鳥を逃そうとするシンが絶対にブレないとこ、めちゃ良いな。
「黒猫褌付けて子供みたいで可愛いねぇ」と女性に言われるシーンがあり、調べてみたらその通り可愛かった(笑)