くろねこのなみだ

kuroneko no namida

くろねこのなみだ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神21
  • 萌×211
  • 萌5
  • 中立3
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
9
得点
167
評価数
48
平均
3.7 / 5
神率
43.8%
著者
夏乃穂足 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
六芦かえで 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784778113780

あらすじ

人間不信の黒猫は、ケガをしたところを獣医の犬飼克己に保護され、クロと名づけられる。人には無愛想だが動物には優しい克己のそばは心地良く、このまま一緒に暮らすのも悪くないーーそう思った矢先、散歩中に猫殺しに襲われ瀕死の状態に。なんとか克己の元に帰りたいと願いながらも意識を失ったクロが次に目覚めた時、その心は見知らぬ青年の体の中に入っていた…。人間に恋した黒猫のピュアラブストーリー。

(出版社より)

表題作くろねこのなみだ

頬に傷のあるクロを保護した優しい獣医師 犬飼克己
人間と心が入れ替わったクロ(玖朗=佐藤瑞樹)

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数9

クロの成長物語

皆さんのレビューを読んで納得がいかないと思われている人が結構いるんだなーとびっくりしました。
私的にはこの本を読んで非常に感動して沢山泣きすぎて頭が痛くなったくらいだったので(笑)

『くろねこのなみだ』はクロの成長物語です。主人公が成長していく話、大好きなんです。

人間は信用ならないと思っていたクロが段々克己を知って信頼するようになり、二人の関係が築き上げられていくところは、なんとも甘酸っぱい気分にさせられました。特にシャンソンがかかっている時の二人の様子がたまらなく好きです。

クロが人間の体に入ってしまった後、克己が自分だと言う事が分からずに、一緒にいて以前のように愛してもらえずにいる時はせつなかった。でもクロも段々受け取るばかりの愛から与える愛をあげたいと思うようになるのです。無償の愛なんですよ。

クロと克己には今までの分もずーっと幸せになってもらいたいなぁと思えるホントに素敵なお話でした。
私的には大満足です!

7

受けの片思い、最高です!!

克己に命を助けられた黒猫のクロは、そのまま克己の飼い猫として幸せに暮らしていたところに、事件に巻き込まれて人間の青年と心が入れ替わってしまう。
慣れない人間の体で「おれはクロだよ!」と伝えても克己にはうまく伝わらず、
入れ替わった先の男の体もワケありで・・・というお話。

最初は猫として飼い主に今まで通り愛されたいと思っていたクロが、
克己と人間の体で接するうちに恋人としての愛情に変わっていく過程が面白かったです。
猫の世界で精いっぱいの愛情表現をしてみるも克己にはドン引きされ、
空回りするクロがとても愛しくて…。
コミカルなようでいて、伝わらない想いが切なくもあって、
受けの片思いが性癖の私はすごくツボでした・・・!
面白いシーンでは思わず声を出して笑い、泣けるシーンではワンワン泣いてしまいました。
クロはもともと猫なので人間としての情緒や感情に乏しく、言動がとてもピュアなんですよね。
克己に対する気持ちが恋の病だと教えられたクロが
「人間の恋は病なのだな。どうりで胸が痛いわけだ」というセリフがありますが、クロの発言がとにかく可愛くて愛おしいです。

獣医師をしている克己も、男気があって優しい素敵な攻め様です。
二人がくっついてからの二人の空気があまあまあま~~~!!
すごく好きな二人です^^
克己も、人間になったクロと出会ってからだんだんと変化していきます。

あとがきでは、作家さんが人間的な情緒がないクロの視点を描くのが難しかったとありますが、
猫から人間になっていく心の成長の過程は無理がなく、ナチュラルでお見事です!
終盤になると展開的にご都合主義が感じられるのですが、その辺をさらっと流せる方は楽しめるのではと思います。
何よりテンポがいいので、あまり深く考えず書いてあることをスッと受け取るに限る本だと思います(笑)
ストーリーは面白いです!
友人にオススメされて読みましたが、すごく好きな作品。
小暮が送ったいかがわしいオモチャで遊ぶ2人のSSをいつか読みたい…!

2

やっぱり最初の印象を!

人間にはあまりいい思い出がなく辛い目にあってきた猫が8度目の猫の生を生きているときに出会ったアクシデントにより、人間と心が入れ替わってしまう。
そんなファンタジーは、一度目読んだ時ぐいぐいと強烈に引き込まれるものがそれは感動さえ産みました。
しかし2度目に読み返したとき、どうしてもその生まれ変わり前の記憶の人間に対する関わりたくないと思う感情が、こうも簡単に愛情にかわるものなのか?と疑問に思ってしまい、実は何度も何度も読み返してしまいました。
でも、やはり人間になってからの展開に目がいきその過程や心に胸を打たれるのです!
ここは、最初の感動を素直に評価にします。
彼はきっと、それまでの生まれ変わりの記憶をもっている分賢かったのだと。
そして世話をしてくれた獣医のさみしさを理解して親しみを覚えたのだと。

魂入れ替わりは軽めのコメディ要素の作品によく見られます。
猫が神様にお願いして人間になる話は「センチメンタルガーデンラバー」が有名作作品でありますが、あれは一途に想う心があるゆえで、比較的障害は少ない夢のあるファンタジー設定になっていました。
もちろん、これも猫と人間の魂が入れ替わってしまうとか、生まれ変わりとか、そういったファンタジー要素がとても強いのですが、
その割には、とても人の繋がりが多く、それが絡まって結末へと向かう点で、複雑さを呈して読み応えは十分にあると思います。
最初、切ないおはなしでデビューされた夏乃さんでしたが、何となく作風があまり合わなくて、でも一冊、一冊出る事にこなれてきて、11月頭のルビーではコメディを楽しませてくれました、その先のこのファンタジーです。
作者さんの持ち味を生かしながら、陳腐になってしまいそうな複雑なファンタジーをシリアス調でまとめられたな、と実はとても感心しているのです♪

猫は9回生まれ変わるという。
その8回目を黒猫の野良で生まれた彼は、餌あさりをしているところを人間に追われ瀕死の怪我をしてしまいます。
そこを救ってくれたのが獣医の克己と、飼い犬のブチでした。
過去の記憶を全部持っている珍しい彼は、人間に今までひどい目に会わさされる事が多く人間不信ですが、ブチの優しさと面倒見のよさにほだされて、そして老齢の犬であるブチが気になって、克己の元にとどまっています。
しかし、家に空き巣が入ってそれを撃退するためにブチが亡くなり、彼の遺言もあり克己の側にとどまることにします。
クロと名付けられた彼は、克己のさみしさを感じ取り、彼を慰めるうちに彼の大事な相棒の黒猫となっていくのです。
しかし、猫殺しが出没する場面から子猫を救おうとして怪我をしてしまったクロは、同じとき車から放り出された同じく瀕死の青年・瑞樹と魂が入れ替わってしまうのです。
身元の判明しない記憶喪失と診断された瑞樹の身体になったクロは、克己にしか懐かないことから克己の家で世話になることになります。
身体は人間だけど心は猫。
前のように、猫のときのように接したいのに、人間のクロを避けるような克己。
その気持ちは膨らんで、自分でもわからない愛情に育っていきます。
一方、クロの身体に入った人間の瑞樹は、克己やクロを拒絶して一人ぼっちでいます。
しかし、偶然テレパシーのようなものでクロと会話ができるようになり、瑞樹の身の上、そして彼が持っていたペンダントの持ち主が、克己の大事な人の息子のものだったことがわかるのです。
克己の為に何とかしてあげたい、その一途の気持ちでクロがしたことは・・・

内容が盛りだくさんで、かいつまんでピックアップすることができません(涙)
その会話ややり取りのどれもが、彼等の交流にとても大事なワンシーンに思えます。
克己がかわいがってくれた猫のクロなんだよ、ってわかってほしいクロと、
それが理解できない克己のスレ違いは切ないのですが、それさえも忘れさせるような日々の出来事は、ハラハラしたりドキドキしたりします。
瑞樹はウリセンをしている青年でした。
それもあって医者から克己にアドバイスがあったことも歯止めになっていたのでしょう。
克己とクロと瑞樹と、後に登場するラッキーという子猫。
この因縁がこじつけだ!といってしまうと身も蓋もありません。だからこそのファンタジーなのですから。
ここは、素直に、これって運命だよねと受け入れて彼等のこの運命の繋がりに飲み込まれましょう。
クロの一生懸命な姿に心打たれます。
克己の友人のヤクザも、ちょっとひどい奴だけど、それも克己を思っての彼なりのおせっかいだったのですよね。
病院の看護師の中西もいいキャラクターで癒し系です。
みんな、幸せになってよかったね、って素直によろこんで上げることができます。

あとがきのさらにあとに、ヤクザの小暮がイケネイ玩具をクロに渡して、それがなんだかわからないクロが喜んで克己と中西に見せるという笑える短編がついているのは、愛嬌ですね♪

4

猫は泣かないのかな?

ファンタジーでありながら、夏乃穂足さんの、時に現実を容赦なく突き付けられているような気分になる淡々とした筆致が印象的な作品でした。私は特に動物好きでもないのですが猫好きだったら辛く感じる描写が結構あったように思います。

物語は主人公である黒猫・クロの一人称で進みます。クロは仔猫なのに思考が老成していて人間に対する警戒心が非常に強いのですが、ある日、獣医の克己に拾われたことが切欠でやがて彼の飼い猫になることを決意します。

私は結構この序盤の展開が好きで、老犬とクロの友情にジーンとしました。クロが初めて自分のアイデンティティーや他人の愛情に価値を見出すところが良かったです。ここで完結するのもいいんじゃないか、と思ったほどに笑

その後、ファンタジーが発動されてクロと人間の青年の心が入れ替わってしまうのですが、私は二人(一人と一匹)は最後は元に戻るんじゃないかなーと思いながら読んでいました。BL的にはもちろん人間の体であるべきでしょうが、飼い主と飼い猫の関係でも完璧な幸せの形だったように思ったので。

克己はこの後、玖朗の正体に気づくのでしょうか。個人的には気づかないままでもいい気がします。クロの新しい人生が幸多いものであることを願います。

3

猫派はもちろん犬派にもオススメします

ケガをしたところを獣医の克己に助けられた黒猫のクロ。
人間不信だったクロですが、克己の優しさを受けて、孤独な克己の側に寄り添うようになります。
が、ある日クロは近所で起こっていた猫殺しに襲われてしまいます。
路肩で死にかけたクロの傍らに偶然捨てられた死にかけの若い男・・・次に目覚めた時、クロの魂はその若い男の中に入っていて、しかも若い男が唯一身に着けていたペンダントは克己の亡くなった兄が婚約者に送ったものでした。
クロだと主張しても誰にも分かって貰えず、記憶喪失の身元不明人として克己一緒に暮らすことになったクロは、猫の姿だったときと同様に克己に寄り添おうとするのですが上手くいかず・・・というお話です。

私はこの物語、かなり好きです。
猫から人間になって戸惑いながらも、ひたむきで一生懸命なクロ=玖朗が愛しかったです。
玖朗から目を離せなくなる克己の気持ちが良く分かる!!本当に可愛い!!
精神科医から克己への説明は至極正しくて、本当のことを言えば、克己は保護対象である玖朗を絶対に抱いてはいけなかったと思うんです。だけど玖朗=クロだと分かっている読者としては、早く二人がくっついて幸せになって欲しい!でも優しいからこそ克己が玖朗と距離を取ろうとしているのも分かるし!!
読みながら克己と一緒に葛藤してました。物語の登場人物の心情と、自分自身の想いとごちゃごちゃになったりもして、読んでいて楽しかったです。

猫は9回生まれ変わるそうで、クロは今回が8回目の生でした。
私は、クロは猫殺しに襲われたとき、本当は死んだのでは・・・と考えています。猫に生まれ変わりたいと呟いた佐藤瑞樹はクロの体へ生まれ変わり、克己の側にいたかったクロは9回目の生まれ変わりで瑞樹の体へ。今までみたいに生まれ変わったら克己の側にいられる可能性はぐっと低かっただろうし。
確かに瑞樹も倖生も沙耶子も、幸運と不運の帳尻が合っていたとは思えません。不幸だったならその分報われて幸せになって欲しいと思います。
でも、きっと今生を猫として生きている瑞樹たちは幸せなんだろうと思います。思いたいです。今が幸せなら、過去の不幸を嘆くのは止しておこうと思います。

私は、幸不幸の天秤が釣り合わないことよりも、小暮の行動が引っかかりました。
いくら克己のための行動でも玖朗を貶めようとした行為は、物語上必要でも少々強引な気がしました。
小暮よりも中西の方が読後印象に残っていて、小暮のキャラクターが勿体無い気がします。もう少し小暮にも活躍の場が欲しかったです。事件の後始末や、玖朗に猫耳と尻尾の玩具をプレゼントする以外にも(笑)

この物語、好きか受け入れられないか評価が別れてますね。
でも私は、健気受が好きな方にはオススメしたいと思います。クロのひたむきさに心打たれて欲しいです!

1

モフモフ期待

今回は、タイトルに惹かれて、購入しました。
タイトルだけで惹かれて購入するってのも、なかなか無いですよ。
素敵なタイトルです。

ただ、「なんだかな~」という感想でした。
きっと、切ない展開があったり、本当に大丈夫?と
思ってしまったことが原因かと思います。
黒猫と獣医さんの交流はとてもよかったです。

ただ、
黒猫と人間の精神?魂?が入れ替わってしまって
人間となった黒猫のクロは、お世話になった獣医、犬飼と一緒にいようとします。
クロは純粋に犬飼を慕うのですが、
最後まであの猫であったことは、うまく伝わりません。
そこが何とも納得いかない感があるんですよね。

2

人間と猫の恋愛

これは・・・大好きなニャンコが主役なのに、ファンタジーなのに、何処か納得が
いかない気持ちが残ってしまった作品でした。
猫が人間になる擬人化なら当たり前過ぎるのもわかるのだけど、
これは、瀕死の猫と人間が何かの力が働いて、魂だけ入れ替わるお話なんです。
もっともこの主役の猫ちゃんは、前世の記憶を全て持っている不思議にゃんこ。
設定では猫は9回まで生まれ変わる事が出来るとなっていて、この猫さんは今までに
8回生まれ変わっている設定でした。
そして、ある日心無い人間に追い回され傷つけられ怪我をしていた時に、
犬のブチと獣医の攻め様に助けられて、人間は残酷な生き物だと思っている猫のちゃんは
助けられても、逃げようとしますが、クロと名前を付けられ手当され、
犬のブチにも面倒を見てもらい、攻め様だけは良い人間だと思えるようになる。
しかし、ブチが老犬で攻め様を残して死ぬ間際にクロに攻め様を頼むと言われ、
ブチの思い出を、ブチが亡くなってしまった事を共に悲しむ相手としてクロは攻め様と
常に一緒にいるようになり、攻め様の寂しさを知り、出来る限り傍にいようと誓う。

しかし、猫を虐待して殺す人間が現れ、子猫が餌食になる所を気が付いたクロは
助けようとして怪我をして、攻め様の悲しむ姿を想像して必死で逃げるが力尽き
これで終わりかと思った時に、そこに人間が裸で捨てられてくる。
その人間も瀕死で、生まれ変われたら猫になりたいといいながら目を閉じる。
クロは最後まで攻め様の事を心配しながら同じくこと切れる。
しかし目覚めた時、クロはその青年の身体の中にいて、人間として甦る。
そしてその人間瑞希は、クロとして命を取り留める。

攻め様にいくらクロだと人間の姿で言っても取り合ってもらえず、クロだった頃とは
違って傍にいる事も可愛がってもらう事もなくなり、悲しむクロ。
結果的には、一応ハッピーな終わり方なのだと思うけど、個人的にはう~~んって思う。
クロだとは最後まで解らないままで、二人は紆余曲折を得て恋人になるけれど、
猫のクロの身体に入った瑞希は、そのままの状態だし、もう一人、酷い目にあった
子猫も元は人間で、生まれ変わり。
猫なのに人間の時の辛い記憶も全て忘れていない設定で、これもどうかなと思う。

猫と人間の恋ならしっかり猫ですって解ってのハッピーにして欲しかったかも、
それに人間が今まで生きてきた記憶を持ったまま猫として暮らす事になるのも、
なんか微妙な気がしてしまう。
内容的には面白いのだけど、個人的には微妙に納得できないストーリーでしたね。
いくらファンタジーといえ、違和感が残ってしまうストーリーでした。

8

もう一つの涙

 野良猫のクロは、弱っているところを獣医の克己に助けられます。しばらくは克己の動物病院で過ごしているのですが、クロが他の猫を虐待する人間を探していた矢先、裸の青年と心と体が入れ替わってしまうのです。

 元々は猫であったクロが、人間として暮らすのに、言葉も振る舞いも満足にできないけれど、それでも必死になって克己と心を通わせていく姿はかわいかったです。

 クロと入れ替わった裸の青年、佐藤瑞樹は、体を売られていた人間で、証拠隠滅のために捨てられてしまうのですが、今、彼はクロの体に宿っているのです。瑞樹も是非何かしらの形で幸せになって欲しいなと思った1冊でした。

3

これでいいのか?

このお話は猫と人間のお話です。
正直レビューも見ず、絵とあらすじを見て買いました。久しぶりにこれはない……と思ってしまいました。
辛口評価です。すみません。

まず猫と人間の恋。これはこの本のおおまかな設定ですし、私もこの内容に惹かれて買いました。しかし、その恋の仕方?というのが、人間だった男と、猫である主人公の魂が入れ替わって、獣医と恋をしていく、という話でした…。

青年瑞樹と入れ替わったクロという猫は、人の言葉を覚え、見目麗しい人間の体を手に入れ、人間として克己に愛されます。
しかしそれは、本当のクロの姿ではありません。(別の人間の体ですから)
もちろん主人公は猫ですので、猫が優遇されてしまうのはわかるのですが。
それにしたって人間だった瑞樹があまりにも不遇ではないでしょうか……。
人間だった瑞樹も、人間のときの暗い過去があり、元の体に戻るのはまっぴらだ、と言っていましたが、だからといって猫として生きていくことが幸せなことなのでしょうか。
人間だった苦しみから逃れられて、よかったと思う人もいるかもしれません…。
しかし、どうしても私は瑞樹自身も、人間に生まれてよかった、人間で居て幸せだったと思って欲しかったです。

瑞樹の体は瑞樹であり、人として生まれたのだから最後まで自分の体で生き、そして死を迎えて欲しかった。
せめて最後はクロは自分のネコの姿に戻り、瑞樹に入っていたのはクロだったと克己に自覚させ、瑞樹はまた元の体に戻り人間としてやり直してほしかった。
入れ替わったから生きながらえたんだ、という解釈もできますが、……それでも、うーんと首を捻ってしまい、最後は流し読み、という感じになってしまいました。

文章も話の流れも読みやすかったし、キャラクターもかわいかったのですが、結末が納得いかない作品でした。

6

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