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心臓バクバクいってるのは不整脈?
hatsukoi no shoshoujo
「神」にしなかった理由は、動物実験の話があるので。化粧品はともかく、薬は省くわけにはいかないと理解しつつも苦手な方がおられるかもと思いまして。
以前読んだときはそれ程でもなかったのですが、久しぶりに読み返してみたら、すごく面白くて良くできてる作品だと自分の中で高評価に跳ね上がった作品です。秋人の理不尽な異動や今の仕事への割り切りとかが身に染みたのかも(笑)
1冊すべて表題作で、秋人(受け)の視点でストーリーは進みます。
秋人は10年ぶりに久我(攻め)と職場で再会します。恋の病は完治しておらず…という内容です。
小学校の頃は久我の傍にいるとドキドキしたり顔がゆるんだりしてしまい、「病気かも?!」と医学書をめくって病名をつけていたというところからタイトルがついています。不整脈、アレルギー性のくしゃみ、筋弛緩、躁鬱、更には更年期障害…そんなわけないでしょというのが面白いです。その頃の二人のイラストも見たかったです。可愛らしかったろうなぁ。
久我が幻聴に悩まされるだけでなく、後輩との信頼関係やスパイ疑惑が沸きあがると次々起こる展開も面白かったです。高校時代の思い出や秋人のホームページ記事など、たくさん伏線があってそれをきちんと回収されているのも見事でした。
個人的に好ましく感じたのは、高校時代に久我は秋人の告白を断ろうと思っていたことです。手紙を拒絶しようとした気持ちを否定しなかったことが、あの態度はこれこれの誤解だったというオチより良いなぁと感じました。
健気で意地っ張りな受け、幼馴染の攻め、社会人カップル、コミカルテイストの再会モノがお好きな方にお勧めの作品だと思います。
受の心情描写を甘酸っぱく描かれていると思いました。
この作品の世界観では特に突起して起こる事件や
激しい性交シーンはなくひたすら受けの心情を丁寧に丁寧に書き上げられているなと感銘いたしました。
話の流れといたしましてはずっと好きだった幼馴染に恋心を寄せている受が再開するところから始まりまして最終的に落ち着くところに落ち着く王道のお話でした。
偉そうに語るのも何なんですがいい王道だったと思います。
冒頭でも述べたように受けの心情を丁寧につづっていただいているのでキュンポイントも多めで、何よりも見終わった後にもう一度キュンポイントを読み返しても今一度キュンできるくらいの完成度でした。
初恋なんて遠い昔の出来事の人も、今現在初恋中の人も同じ思いを共有できると思います。
最初お相手が一之瀬かと思ってた(笑)
しかし、ちゃんと最後まで大好きな人を見失う事なくご都合主義な三角関係もなく、しっかりと二人の関係が描かれており二人ともとっても魅力的で、想いが通じ合うのを願って読み進められる良いお話でした。
最後久我も同じキーホルダー使ってたのは予想通りだったけど、うまくそこに話を持っていったなぁと感心致しました。
どれぐらいのサイズなのか興味深々です。木刀キーホルダー欲しいかも。
いや、本当に楽しく読んだんです。
甘々の雰囲気から至近距離の盛大なクシャミさえなければ・・・
製薬会社の研究職員・秋人(受)は
営業部に中途入社してきた幼馴染で初恋の久我(攻)と再会。
久我に気持ちがバレないかヒヤヒヤしているが
久我はそんなことお構いなしに友好的に接してきて…。
秋人の設定は結構豊富です。
一人称「私」で、お弁当男子で、狭心症で不整脈…。
あ、病気は全部自称なのですがw
真面目さ故のズレた言動が可笑しさを生む感じです。
恋を知らなかった子どもの頃
久我といると胸が苦しくなったり
くしゃみが出たりするのを全部病気だと思い込んでいて
恋を自覚してからも、久我に気持ちがバレないよう
病気持ちのフリを…という設定。
もちろん久我には怪しまれていますw
明るく優しい久我が、秋人を包み込むような関係が
なかなか良かったです。
ただ、お仕事BLとしてはノリが軽いというか
色々イベントを詰め込んだ割に全て中途半端なのが残念。
秋人が、動物実験は必要なことと分かってはいるけど
感情的にどうしても辛いと久我に吐き出すシーン。
最終的には久我の助けで、動物実験しなくてよい職場に
戻って解決☆なので非常に中途半端感が。
秋人の異動後も動物実験は行われ続けるという
根本的な問題はスルーされ、ひたすら恋愛モード。
人間のエゴだ何だと語っておいて、
結局自分が見たくないものから逃れられれば
それでいいなんて浅はかだな~と
残念な気持ちになりました(--;)
また、久我が企業スパイだとか
大学病院の医師を怒らせたとか噂が流れるシーンも
すぐ誤解だと分かってしまうので拍子抜け。
秋人が、これを持って病院に謝りに行け!(ビシッ)
と久我に手作り弁当やお菓子を渡すシーンの
漫画のようなテンションの高さにも冷めてしまいました;;
(でもその後、二人きりで弁当を食べながら
ずっと好きだったことを告白…という展開には和みましたv)
ほのぼのコミカルな雰囲気でサラッと読めますが
社会人モノとしては今一つかなという感じでした。