天狗に妖狐、不知火、龍、妖刀――あやかし達と結ぶ絆!BLお伽譚!

御伽

otogi

御伽
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神25
  • 萌×221
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
14
得点
222
評価数
51
平均
4.4 / 5
神率
49%
著者
琥狗ハヤテ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784829685525

あらすじ

妖狐のうどん屋と遭遇した豆腐売りの男。
うどんの美味しさを褒めると、
店主は隠していた尻尾が飛び出るほど喜んで──「きつねのうどん」。
他に天狗や龍など、あやかしと人との交わりを描く四編を収録。

表題作御伽

同時収録作品碧き風の詩

陶芸家
天狗

同時収録作品海底まで

海神
漁師

同時収録作品きつねのうどん

妖狐

同時収録作品燕丸

敗戦の将
妖刀

同時収録作品龍の秘薬

その他の収録作品

  • おとぎ ちみっこおまけまんが
  • あとがき

レビュー投稿数14

5つの愛の物語

 ちょっと変わったあやかしと人間のおとぎ話。オムニバス形式の全5編。表紙のイメージからほのぼのファンタジーを想像していましたが、どれも短編ながらガッツリ読ませるBLお伽でした。
人間から恐れられているあやかし達がみんな純粋でキュート☆
笑いあり涙ありエロありで、色んな愛がつまってます!

◆碧き風の詩
 陶芸家と山を見守る天狗の切なく優しい純愛。恋をしてはいけなかった―。互いにすべき事を全うして一途な愛を貫く二人が逞しく美しいです。

◆海底まで
 海神として恐れられる鱶×村の生け贄青年・ナギ。フカは海を守るため、青年は村を守るため、闘う二人の間にいつしか芽生える絆。驚きのHシーンあり。サカナ攻めに萌える日がくるなんて。巨大で恐ろしい鱶ですが、「さかな」と呼んで親しみたくなるかわいらしさがあります。
 いちゃラブ戦闘シーンも良いですが、二人のほのぼの会話にも萌えました。
「背中乗られんの好きくない!」と困り顔の鱶様、「ならばまた岩陰で…」と悪い顔の鱶様、エロい事言ってナギに叱られ「あイテテ!」な鱶様…(笑)。最高でした。

◆きつねのうどん
 豆腐屋ときつねのほんわかラブ。和みました。

◆燕丸
 武将×妖刀の永遠の愛。よいのだ。よいのだこれで…。

◆龍の秘薬
 エロエロな龍神様×下っぱ帝仕えの士君。平凡に見えるけど何か持っている、汚れのない士君にメロメロな龍神様(おっさん風味)が可愛いです。そんなおっさんが自らいれてくれた神茶を吹き出してしまう士君も可愛い!

◆ちみっこおまけまんが
 5つの短編それぞれの後日談4コマ。これで救われた話もあり、ぎゅっぎゅっと濃厚な5ページでした!

6

おとぎ話

和風な雰囲気と、「マウリと竜」に似た雰囲気を感じて購入してみました。
全部で五つのおとぎ話があり、それぞれ人と人でない者との交流が描かれています。
全ての話がハッピーエンドではなく、読後感が切ないものからホンワカするものまで色々です。
初めて琥狗先生作品を拝読しましたが、この方にしか描けない世界観なんだろうなぁ…としみじみ思いました。
登場人物たちは一風変わった独特な髪型や姿で、ブサイク受け?と思うような受けもいて、それがすごく良いです。素敵なんです。
どの話も心に沁み入るようで、繰り返し読んでいます。
特に好きな話は、口絵に描かれている天狗と陶芸家の話です。
本編はシリアスでも、巻末の四コマ漫画でほっこりしました。

3

ほっこりするな~

お伽話BLというジャンルを確立しましたな。
天狗、竜神、妖狐、九十九神、竜神が、それぞれ人と結ばれる短編集。
BL好きではない方が手に取る恐れがないかということで、こういう表紙はなかなかOKがでないと聞いたことがありますが、それも過去の話でしょうか。嬉しい限りです。
どのおはなしも甲乙つけがたいんだけど、いちばんはキツネうどんの話だな。とにかく可愛かった!
うーん、でもサメの人も可愛かったな!
ちみっこ絵も毎度めちゃくちゃ可愛いし、とにかく大満足です。

3

おとぎばなしとは人の心をうつすもの

琥狗ハヤテ先生の素敵な部分がたくさん詰まった最高傑作。
全て人外の5作品と、ちみ絵でのそれぞれの後日譚という構成。
人外/神という存在と人間との交歓を「お伽話」的な体裁で描きます。

「碧き風の詩」
山に住み、陶芸をする伊吹を好ましく想う山の守り神・天狗のしらかぜ。
ある日、青磁の色が出る土を求めて山の奥に分け入る伊吹の頭上に落石が!
思わず風をおこすしらかぜだが、伊吹は大切な腕に大怪我を負う…
人との時間に気を取られていた事を戒めと受け取ったしらかぜのとる行動は?
2人の「恋」的な何かは終わってしまったけれど、想い合う心はいつまでも…

「海底まで」(みなぞこまで)
遠洋まで魚を獲りにくる人間に怒り、漁人を海に引きずり込む大いなる海の番人「不知火」。
1人の海人が漁の間だけ不知火の気をそらせ、と懇願され…
自分は贄なのか、この神々しい海神に海の底まで連れて行って欲しい…そう思うようになるナギだったが…
漁民たちが海を荒らしすぎず、不知火とナギの戯れが穏やかに続きますように。

「きつねのうどん」
山道で狐のうどん屋さんに遭遇してしまった豆腐屋さん。
狐のおうどんに自分のお揚げを乗せたら、それはもう美味しくて。
みんなに愛されるおうどんが夢だった狐は、勇気を出して豆腐屋さんと連れ立って里に下ります…
めちゃくちゃ可愛らしいお話です!

「燕丸」
若き小野田家の殿と家宝である妖刀・燕丸の恋。
燕丸欲しさに戦を挑まれ、今山中を追われる宗行。今や魂が宿る刀である燕丸は何をする事もできない…
これは悲恋でしょうか。2人は誇りに生き、今誰の邪魔もない静かな世界にいるのでしょう。

「龍の秘薬」
ドラマチックなお伽話の後はちょっとコミカルなテイストで。
帝が死の床にあり、兵士たちが雲の上の龍神の住まいまで「龍の血」を頂きにやってくる。だが到着したのは平凡な士ひとり。
龍神は強欲な人間にがっかりしたが…
無欲で淡々としたこの士だけが龍神のお眼鏡に適ったのですね。ところで不死の薬は龍の血ではなくて実は…?

「おとぎ」ちみっこおまけまんが
ちみ絵による4コマでのそれぞれのその後。
本編では悲しい結末のお話でも、ふんわりほのぼのなその後が描かれて、ホッとします。

琥狗ハヤテ先生一流の、人外・時代もの。絵柄も構想もその展開も何もかも素晴らしく面白い。笑ったり、寂しかったり、悲しかったり、安堵したり…人外を絡めて結局は人間の想いが十分に描かれた作品です。

3

琥狗流・御伽草子

琥狗先生独特のコスチュームで展開される御伽話。

琥狗先生の描かれるコスチュームや肉体のゴージャスさは、むかし話や民話というより、やはりタイトル通りの漢字の「御伽」の「おとぎばなし」がふさわしい。

5つのお話の内容は、もう皆さんが先に書かれているので、

おうどん屋さんの、もふもふ狐ちゃんもかわいいけど、
なんといっても、最後の龍神様のお話の、モブ顔くんがかわいかった。
モブ顔だけど、アヘ顔も色っぽく、無意識の言動に魂のピュアさが溢れ出ていて、
これは龍神様が、絶対に手放したくないって思うのも無理ないよね。
もぶがおな

1

可愛い

可愛くて何度も読んでしまいます。

1

慈しみ紡がれる絆

人外モノといえば琥狗作品。
人と人でないモノ。。。物の怪だったり妖怪だったり神だったり
彼等が結びつく様はもうすでにそこに性別の壁はない。
描かれる物語はどれも優しさに満ち溢れ、とてもとても純粋な世界が広がる。


山で皿を焼く焼きもの師と山の神である天狗の物語【碧き風の詩】
海の海神(わだつみ)である鱶と海人である青年の物語【海底まで】
豆腐屋さんと狐のきつねうどん屋さんの物語【きつねのうどん】
妖刀とその主人である持ち主の武士の物語【燕丸】
龍神と帝の遣いで彼の元へ来た一介の士の物語【龍の秘薬】


それぞれに、エッチはあったりなかったり
【きつねのうどん】は、とてもかわいらしい話に仕上がっている。
【燕丸】などはともすると生きてこの世で添い遂げることのできない、地雷な人には苦手なバッドエンド要素を持っているのだが
妖刀自体、いわゆるつくもがみに分類されるこの世のものでない存在であるから、それはそれでおおいなるハッピーエンドでもあるのです。

始まりはきっとどれも相手への関心でしょう。
それが唯一無二の存在となり、相手を想いやり慈しみ、それは親愛を超えた強い結びつきの絆となる。
作者さんの解説にも自然との融合とあるように、刀と狐を除けばそれらは皆、自然です。
我々人間が自然の壮大さと美しさに魅入られて虜になるように
自然にも魅入られる人間がいるのだと。
彼等と絆を結ぶ人間は選ばれた人間なのだろうな~
それに対して憧れとちょっぴりの羨望も感じながら
それが故の純粋さにとても心惹かれるのです。

「マウリと竜」が好きな方には薦めたい1冊かも

8

和みの一冊

ネタバレ有です。
碧き風の詩
色にこだわりのある陶芸家、伊吹と山の天狗の物語。
悲しい物語ですが、最後の伊吹の行動は、好みの展開でした。
カラー挿絵は、こちらの作品でした。素敵。
物語の展開上、知っておきたい髪の色。ここで知ることができました。
良かったです。

海底まで
海の不知火の行動を止めるため、海に潜るナギですが…
出ました褌ww 好物じゃ すいません
カラダの描き方が好みなのか、イラストもなんかエロく感じてしまい。
少し濡れ場がありますが、それ以外にも、所々、狙っているような気がするカットも

きつねうどん
設定もあってか関西弁です。
妖狐のうどん屋に、招かれた豆腐屋。
最初は少し引いていた、豆腐屋ですが…
やっぱり、途中に出てくる妖怪がかわいい。
うどんの食べ方
やっぱりおいしい食べ物にかなうものなし。

燕丸
追っ手に追われる敗戦の将、宗行と妖刀、燕丸の物語。
錆びない燕丸に、手入れをする宗行 一歩間違えたら、たぶんいやらしいSww
燕丸の反応も、こっちの妄想スイッチを入れそうでw 
本編とは別に、変な妄想をしてしまう作品でした。
ごめんなさい。

龍の秘薬
人の近寄りにくい場所に住む、龍神と、その住居にたった一人たどり着いた、士の物語。
さらっと、むごいことを喋る士。描写もコミカル。
(崖から転落の描写 実際は、結構むごい気が)
(物語とはマッチしていて、こういう雰囲気好きです)
何があっても、最後まで生き残りそうなキャラです。
まあ、実際生き残っていますがw
最後の龍神の言葉にうなずいてしまった私であった。
龍神の髭を触りたい。

物語自体は、どこかで見たことあるような感じ。が、
改めて、自然に生かされていることを、ふと感じながら読んでいました。
全体的に、ほのぼのしていたり、切なかったり半々な感じの雰囲気でした。
作者さんのあとがきも良かったです。
イラストが好みだったので、萌×2で


4

日本昔ばなし?

琥狗ハヤテさんを好きになった記念の1冊です。
絵柄とストーリーにぐいぐい引き込まれて、夢中で読みました。

どれも面白かったけど、一番切なかったのは妖刀と宗行のお話です。
どうしても離れたくないと取った最後の行動が切なかったです。体から刀が抜けなかった、怨念のような結末が好きです。ちみっこマンガでの地縛霊になってる様子も良かったです。

一番好きなのが、龍神と士君のお話です。誠実な青年と強欲な帝の側近との対比が良かったです。龍神が、かっこ良くてキュンとなりました。

どのお話も、日本昔話のようで懐かしく、心が温かくホッコリ気分になれました。

4

琥狗さんの真骨頂・人外&時代物短編集

「むかしむかし、あるところに~」で始まりそうな、日本を舞台にした(最終話だけ中国風)異類恋愛譚。
琥狗ハヤテさんの真骨頂とも言うべき、人外&時代物の短編集です。
笑いあり、ほのぼのあり、切ない悲恋あり。
琥狗さんならではの、不思議ちゃんな中にもどこかリアリティーを滲ませた、大人の御伽話が堪能できます。
帯にある通り、各話に登場するのは、天狗・狐・鮫・龍・妖刀など――琥狗さんの手にかかるとこれらが一体どんな姿に描かれるのか?も見どころです。

◆碧き風の詩◆
翡翠色の器として珍重された青磁を焼くための土を求めて、とある山にやってきた陶工の伊吹。
その伊吹に、この山の主・天狗が恋心を抱きます。
天狗の青磁色の翼と髪は、この山に伊吹が求める土があることを暗示していると同時に、天狗自身もまた、伊吹が求める理想の存在であることも暗に仄めかしています。
しかし、山を守護すべき神が人間に恋をするのは罪――神と人の悲しい恋の物語。

◆海底まで◆
とある漁村の漁師たちが畏れ崇める海の妖怪・不知火(この作品では鮫の姿をしています)。
海の守護者である不知火は、漁で海を荒らす漁師たちに、時として恐ろしい報復をくわえます。
漁民たちは考えた挙句、海士のナギに、漁の間不知火の気を逸らしておくための囮役を命じ――
海中、銛(もり)一つで鮫と戦うナギの姿が、ダイナミック!
海底や海辺の光景も美しく描かれています。

◆きつねうどん◆
豆腐売りの男が、町へ行商に行った帰り道、山できつね(きつね耳のイケメン)に油揚げを分けてほしいと頼まれ、お礼にうどんをふるまわれる――という、コミカルなお話。
きつねは人を騙す動物、きつねに喰わされたものが実は馬糞だった!なんて昔話が多い中、こちらはけなげでカワイイきつね君(きっと受け)がマジでお料理上手!というウレシイ設定。
きつね君のエプロン姿が印象的。
ああ、そう言えばお稲荷さんってエプロンしてますよねv

◆燕丸◆
銘・燕丸なる妖刀と、その持ち主である若き武将の、妖しくも悲しい恋の物語。
なんと、どうやら刀が受けらしい?! 主に打ち粉で手入れをされながら身悶えちゃいます。
刀は男性器のメタファーとして使われることが多いですが、悶える刀は新鮮でした。
しかし彼は人を殺める道具――人間と刀の永遠の愛って、こういう形にならざるを得ないのかな(涙)

◆龍の秘薬◆
5編中唯一中華風仕立てのお話。
瀕死の皇帝に不老不死の秘薬とされる龍の血を持ちかえるよう命令された男は、竜神の元を訪れますが――
金や権力で長寿は買えない。でも、かといってやはり、人生は不公平なんですよね(笑)
エッチシーンの構図が素敵。龍がとってもダンディです。

5話の中では、甘さ・エッチ度・御伽話らしいダイナミックさがほどよくバランスしている「龍の秘薬」が、私は一番好きだったかな。
巻末の「ちみっこおまけまんが」では、各話のちびキャラバージョン後日談(各1ページ)が楽しめます。

3

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