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gin no saji no samba
本編終了後、締まりの悪い蛇口よろしく
チョロチョロと外伝が続いている「富士見シリーズ」、その4。
そのやり方にムカつきながらも、ああ!やっぱり読んじゃうんだよねぇ。
表題作をはじめ書き下ろしの短編が3つ+小冊子からの再録が1つ。
「母親たちの午後」
桐ノ院が逮捕された時、彼の母と高嶺のマムが
サムソングループ総帥、妖婆ミランダを訊ねた時の話。
本編では具体的には明らかにされなかった、女性陣の尽力の中身。
「わが道」
「第五の運命」の後、久しぶりに変人窟を訪ねた桐ノ院。
彼が大人になったように、老師匠達にも時間が流れている。
彼らのそれぞれの人生、と、その終わり。
思わず涙が出そうになった。
表題作「銀の匙のサンバ」は、「わが道」での出来事をきっかけにして
桐ノ院が自前オケを作ろうと考え始める話。
飯田さん視点なのが、脇役達に愛着のある読者には嬉しい。
しかし、これって外伝でちょろっと描くような話ではなく
本流も本流の話に思えるのだが……
続きは次巻ということだろうか?
小冊子からの再録「海辺にて」は、フジミのメンバーで海に行く話。