キモチの行方

kimochi no yukue

キモチの行方
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×25
  • 萌12
  • 中立3
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
16
得点
159
評価数
44
平均
3.8 / 5
神率
45.5%
著者
明治カナ子 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
一水社(光彩書房)
レーベル
光彩コミックス
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784877750633

あらすじ

啓治の身体のいくつかのボディピアスは秘密の契約の印。彼は、双子の兄弟、総と洋に飼われているのだった。でも、初めての友人深山の出現で、その秘密の関係のバランスが崩れ始めて…。

表題作キモチの行方

双子の兄弟

レビュー投稿数16

秘密のみつは蜜の味

背徳・倒錯・アブノーマル…人には言えない秘密を誰かと共有するゾクゾク感は何よりもの昂りであり中毒性を孕んでいる気がする
その世界にハマったら抜け出せない魅力がある事だろう

そんな世界の住人を覗いているような気持になるこの作品
私にとってこの作品を読む事ははその甘いであろう蜜を舐めとる行為に似ている
甘い蜜は美味だが舐め過ぎると痛みに近い苦みを感じる事がある
でも舐めたい…一口なら…何かに付けてなら…と沢山の理を自分に用意してその蜜の虜になっていく
そして舐め過ぎると頭が痛くなる
なのにその痛みを忘れてまた舐めたくなる
何年経ってもこの作品のページを捲る事が止まらないように

この作品が好きと公言出来ないのは私の秘密
でもここでレビューを書いてしまう
誰かの好きに刺さればいいな、と密かにワクドキしながら・・・

クセになる絵、クセの強い登場人物、癖(へき)全開のプレイ
気になる方にはその扉を開いて甘い蜜なのか苦い蜜なのか試してみて欲しいと思う、そんな作品です

さすが明治先生…20年以上も前の(‼←すごい)作品なのに私の心は変わらず初読みしたあの時から囚われたまま


※内容が内容なので地雷描写、痛い描写があると思います
修正、ほぼ無いので諸々モロ確認可能です R18じゃないのにR18並!(DMM)
紙本を手放していたので電子で買い直しましたがこの修正具合には驚きでした

0

一冊まるっと

目次だけ見ると短編集っほいですが、同じCP(CP?)で一冊まるっとです。

総(オネエ言葉の人,狂気)
洋介(苦労人)
柳啓治(あの風貌でなかなか強い名前である)
…何の説明にもなっちゃいない

オネェ言葉の攻めで、兄弟×受けの3Pがありつつ愛があるのは1人で、ピアスを開けたり、和姦か怪しかったりと、明治先生らしいクドさの作品です。
「ピアス外してたら穴が塞がっちゃったんだ」の恍惚とした表情でやっと和姦なんだと思えました。

この終わり方がかなり好きです。押すかと思ったときに引く総とか、深山の微妙な立ち位置、意外と介入はしてこない洋介と。最終的に希有なバランスでそれぞれがその場所に収まったのが面白い。収まっているのに片足が宙に浮いているような感覚もある。視点の置き所でいろんな角度から楽しめます。

萌2〜神

1

一見痛いけど、描かれているのは優しい愛情なのかな

明治カナ子さんの昔の作品はなかなか難しいな。
BLとは明らかに違う。だけどJUNEでもない。

読み進めていくと印象がどんどん変わっていく、不思議な味わいの1冊でした。
登場人物は4人。
深山、啓治、総、洋。
深山と啓治は大学の友達。
総と洋は双子の兄弟。
啓治は総と洋に飼われている。
最初は深山と啓治のお話なのかと思って読み始めるのだけど、すぐに啓治と総と洋のお話なのだなと思い直す。
だけどそれもやっぱり違っていて、洋はいつの間にか脇役へと変わっていき、お話は総と啓治を中心に動き始める。
そこに深山が絡んできて、深山、啓治、総で再びトライアングルの様相を醸し出す。
最後まで読んで、結局これは誰のお話だったのだろうかと。

「キモチの行方」というタイトルが直接指しているのは啓治のキモチの行方なのだろうと思うのだけど、読み終わってタイトルを眺めているうちに、そこには深山や総の啓治に対するキモチの落とし所みたいなものも絡めてあるようにも思えてきて、3人の定まらないキモチが暗闇の中にフワフワと漂っているようなイメージが浮かんできました。
ラストは、これが定まるべきところに定まった一応の答えという解釈でいいのかな?

この作品の読みどころはもしかしたら、SMで身体はこじ開けられても、心は他人がそう易々とこじ開けられるもんではないし、こじ開けるもんでもないってことなのかな。
それが「玄関の中に入るまで五年」。
本人の一歩一歩をじっと“待つ”という深い愛情のお話でしょうか。

【電子】booklive版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし

1

痛すぎる愛の形

明治カナ子作品のなかで一番パンチ力のある一冊だと思います。愛はあるんだけどそれ以上に精神的・肉体的痛さが勝ち過ぎて愛が霞んでしまいます。明治さんの作品はすべて読んでいますが今のことろ私的ベストワンです。でも読む人を選ぶので積極的におススメし難い作品ですが、読んでもらいたい!これだけ大変な作品なのに一応ハッピーエンドなのでバッドエンドを疑っている方心配いりませんよ!出版されて何年もたっていますが続編出版の夢はまだまだ諦めていません。新装版ではなく新刊をよろしくお願いします。

1

衝撃的な作品


明治カナ子先生の世界が素晴らしいです。
狂気染みていて苦手な方もいらっしゃるでしょうが、私は大好きです。

乳首にピアスしていたり、亀頭にピアスを開けられるシーンがあります。
いきなり、挿入したり、薬や玩具でイキっぱなしにしたりと盛りだくさんです。

尿道責やフィストもあります。

亀頭の左右にリングピアスが付いてるんですが、穴に指を通して亀頭をグリグリするのには萌えました。

汁だくエロエロな物とは違う感じのエロさがあります。
キャラの感情とか、ずっしり来ます。
全体的に暗い印象です。
受は自分の気持ちを理解してるのか疑問なところです。
親友との関係もお礼のキス止まりなのが、少し残念です。
個人的には親友とくっついて欲しかったです。

とりあえず、神評価ですが神評価じゃ勿体ない作品です。

1

むずかしい

このわからなさは、なんだろう。

本当に捕らわれているのは、誰?

ってことを描いているんだとは思うのだけど、
多分、、、

単にSMが地雷とかいう訳じゃない、
それとは違う別の次元で、
この手の共依存?
みたいな、
歪んだ愛?
が、理解できない、のかなぁ、、
理解できないのは、作品のせいじゃぁない。
外の人にはわかりにくくても、この3人にとっては、これも愛なんだ、って事を描いているというのは伝わってくるんだけど、でも、その愛の形を、私が、受け入れられない。
そんな感じでしょうか。

本が古いだけに、修正薄めでエロ度は高いです。
ただしプレイがかなり痛そうなので、個人的にはかなり拒否感ありました。

2

痛い

3Pなのかなって思ってたけど、違いました。最初は啓治は嫌なのに無理矢理されてるのかなって思ってたけど、読んでいったら合意の上のHでした。そのHが痛いです。性器にピアス穴をあけられたり手を挿入されて出血したり、痛い場面が度々。でもアナルが裂けて血が出てるってことは切れ痔じゃないのって思ったりヒェ~って感じでした。啓治はそんな痛いことされながらも満更じゃない様子。SMは読んだことあるけどソフトSMだったので、痛い場面がでてくる度に「え~」「ヒェ~」って思いながら読んでました。

1

3Pというよりは、3人で秘密を共有という感じでした。

明治さんの著作が読みたくなって、読みあさってます。
あとがき読んで「ああ、これBLって言葉が出始めの頃か」と懐かしく思いました。
それまでは、耽美やら、JUNEやらでしたよね。
いい言葉が出来たと思います。
耽美は好きですが、自分が好きな男同士のお話は耽美じゃない事が多いので。

双子に飼われた主人公のお話。
3Pは基本苦手ですが、思い入れが強いのがオネエ言葉の方だったので普通に読めました。3Pというよりは、3人で秘密を共有という感じの方が近いかも。
そこに主人公に初めての友人が出来て、その子は主人公に気がある………此処で終わりって!?
え?これからじゃないの?
何も決着ついてないんじゃ?
とてもこの先が読みたいので話は好きなんだと思います。あまりに物足りないので、評価は低めで。
同じような3Pものを読んだのですが、それは登場人物の想いが理解出来なくて全く受け入れられなかったのですが、これは何を考えているか分かったかといわれると微妙ですが、気持ちのベクトルは分かるのでそこまでなんかいな話ではない気がします。
友人と何かあって欲しいような、このままでいて欲しいような、何となく先がはっきりするのも嫌なので、この話は此処で終わりが正解なのかもしれません。

1

とても味わい深い読み込む楽しさ

かなりハードなSMで、痛いシーンも多いのだけれど、お話の軸はどこまで行っても気持ちだったので、最後まで読めました。
正直、ここまでのHシーンはいらないなぁと思うくらい多かったのですが、このカップルの関係性を描くには必要だったと思います。
とても特殊な関係性は、紹介文を読むだけでもわかります。そこからどう収束させていくのか楽しみにしていましたら、納得のいくラストに続いていました。
最初は、あまりに痛いことをしているので、ケージ君の気持ちがさっぱりわからなかったのです。それで読み返していくうちに、わかってきました。

ほかの作品も含め、面白い表現の仕方をする作家さんだなぁと思います。ざらざらした耽美。少し川原由美子さんを思い出します。

表面上、性的描写が多いのですが、絵本やおとぎ話をほうふつとさせるのは、総のオネエ言葉がどことなく古びて魔女を思わせるからでしょうか。総というキャラクターは、オネエ言葉や職業に隠れてあまり男っぽさが見えないのだけれど、ふとした時の表情や体がとても男らしい。攻めですし。そんなとても男らしい総が使うオネエ言葉が、とても色っぽかったです。雲田晴子さんの落語心中なんかで感じる色っぽさ、艶っぽさと同じものを感じました。
どちらも好きです。こちらの方がより乾いていて、男っぽいかな。

こんな風にオネエ言葉ひとつをとってみても、そこを掘り下げて味わうことができるし、SMについて、大恋愛について、受けの子について、深山についてなど、様々な側面から見て楽しむことができる作品だと思います。

本当に味わい深い良い作品でした。

4

本編だけじゃ双子のキモチはわからない

表紙で損してるな~。なんでケバピンクのタイトルなんだろう・・・。
過去話と、この作品の後日談も収められている同人誌『mix』を、入手していたのですが、それを先に読んでいたため、アホな私にはすんなり内容が理解できたんじゃないかなと思います。

啓治の身体のいくつかのボディピアスは秘密の契約の印。彼は、双子の兄弟、総と洋に飼われているのだった。でも、初めての友人深山の出現で、その秘密の関係のバランスが崩れ初めて・・・。
と、裏表紙にあらすじがありますが、いやもうこってりSMでした。
でもソフトなほうなの?どうなんでしょうか。
明治さんのほのぼのした絵のタッチに騙されそうになりますが、かなりな感じです。
他の兄弟とは隔てた教育を啓治に施す父親にしろ、執着して束縛する双子の総にしろ、そうさせているのは啓治なんですよねえ。本人まるで自覚ないけど。

隣人の深山も、もし深い関係になったとしたら、やっぱり総と同じことをしてしまうんだろうなあという確信めいたものを感じました。
それがまだ深山に芽生えていないから、啓治も深山の元ではリラックスできるんでしょうし。

『mix』では総のキモチが描かれてあるのですが、啓治依存症と言ってもいいほどの不安定さを、玄関に飾る薔薇の花だけで表現されてあり、やっぱし明治さんってすごいわ~と、ひたすら尊敬してしまいました。
いつか同人誌も収録された新装版を出していただきたいです。

5

この作品が収納されている本棚

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