迷宮のリコリス
Lups et Flos
掲載されていた雑誌の休刊により中断されていた『青の双翼』が「月刊漫画アクション」で『青の双翼〜Phantom of Dragon〜』(not BL)として再開された稲荷家先生。その他の連載やコミックスの作業終了後の2018年中に『百日の薔薇』の再開が出来ないかを交渉中とのこと。2018年・・・後3年ですか、うん、待てるよ。待ちますよ!2巻が発売されてからすでに8年。順調に再開されたとしてもコミックスになるには更に1.2年。放置プレイにもすっかり慣れてしまいましたが、その間にこれまでの掲載済みの番外編や同人で描かれたものを集めたコミックスを出版していただけないかなーと思いました。
この『Lups et Flos』も、同時収録の鉛筆線描の『ルッケンヴァルデの部屋で~断章~』も本編の世界観を更に堪能できる秀作です。読むのと読まないのとでは、タキが生まれた東方のミステリアスな国への理解度が、まったく変わってしまう気がします。
・『Lups et Flos』
クラウスを共に連れてきたタキ。敵方の異邦人の入国を快く思わないのはお付きのものばかりではなく、帝もその一人で・・・。
帝が出てきました!そして斎宮になったというタキの妹のユラと、小さな3人の妹達。斎宮のユラは兄妹とは言え、もう直接顔を合わせることも言葉を交わすことも出来ず、彼女もまた~清浄潔斎な決して手折られることのない花~なのでしょうか。
クラウスをそばに置きたい理由を帝に訊ねられて口ごもるタキの元に、3人の妹たちが現れます。無邪気に挨拶してたった今出会った“金色の瞳をしたおっきな大神さま”のことを興奮して話します。妹たちがもらったという藤色の花びらを見たタキは思わず駈け出して、妹たちの登場に張り詰めた空気は一変し、帝はその神さまに「お会いするのが楽しみだ」と、未だ興奮する妹たちに優しく語りかけるのでした。
タキの正装が美しいお話です。休刊になった『コミックアクア』に読み切り掲載された作品なので、3巻に収録されるといいな。
・『ルッケンヴァルデの部屋で~断章~』
モノローグで綴られた静かな物語。1巻の機甲学校を去る前に初めて結ばれた夜の続きでしょうか。
「あるべき日常へ帰還するため」に「すべてを封印して忘れる決意」をしたタキと、探し求めたものをそっと手にするクラウス。涙を隠すタキと、たまらず抱き締めるクラウスが美しいです!!!
鉛筆線描なのにこのクオリティー。タキが一層美しく見えます。こちらも是非収録して頂きたいです。
「百日の薔薇」同人誌つなぎ合わせ作業月間。これはコミックアクア2012年8月掲載分と2012年10月発行の折本と描き下ろしでした。タキ様のせつなさ、美しさに神。胸がイタイ。
今の2巻の最後は、タキ様が某国からの招かれざる客と格闘したところで終わりますが、この本は冒頭ルッケンヴァルデから戻った時のお話のようです。帝や斎宮、あどけない妹たちが登場。クラウスとタキ様のウィステリアの木の下のシーンが最高に美しいです。
それと言葉にできない「ルッケンヴァルデの部屋で -断章-」。何がどうしてこうなったか前後不明ですが二人のベッドシーン(事後)です。おそらく帰国直前ではないかと思うのですが・・とにかくタキ様の想いが涙となってあふれでる数ページ。また何かを埋めたというクラウスの回想。いつ何をどこに埋めたんだーーーーーーと悶絶。先生、このタキ様の美しさを絶対どこかに入れていただきたいです!これ無いとかなり暴れます。
ああ、あと数日でまたタキ様にお会いできるはず。一日千秋とはこのことだ。先生、本当にお待ち申し上げております。
出る出ると言って出ない3巻が待ち遠しい、「百日の薔薇」。
来春3,4巻まとめて出るという情報に、本当に出るんでしょうねぇ?と
ハラハラしながら、楽しみでドキドキ……
これは、耳のない方の同人誌です。
タキの騎士になるべく、タキと共に彼の祖国の土を踏んだクラウス。
そこで待っていた日々は……
ストーリーらしいストーリーもないのだが、見所はタキの衣冠束帯姿。
ええ、美しいですよ?
紅葉に彩られた表紙もウットリしますよ?
クラウスならずとも萌えまくりますよ?
でも、過去にさかのぼってないで先を読ませて下さい〜〜っ!
その後ろに鉛筆書きの描線の作品が二つ。
一つはたった2Pのギャグもので、可愛らしいタキの妹達の話。
もう一つは「ルッケンヴァルデの部屋で〜断章〜」の再録。
裸でベットに横たわる二人の言葉のない回想と涙は、本当に切ない。
タイトルはラテン語で「狼と花」の意かと……。
snowblackさま
こんにちは。
うっかりレビューしたが故に百日の薔薇愛が再燃して
最近困ってます。
もう今年は2017年。迷宮のリコリス様によると2018年とのうわさ。
ほんとかよ。。。。と思わずつぶやいてしまいますが、
同人誌を探すことで1年なんとか乗り切ってみます。
レビューいただいてありがとうございます!
snowblack
迷宮のリコリスさま、こんにちは。
この秋のJ庭、私的目玉は3巻に収録予定だった原稿を同人誌で出した
『百日の薔薇 Luckenwalde』でした。
読めるのは嬉しかったのですが、それでもやはり商業誌で読みたい。
さらなる続きはもちろんですが、幻の3,4巻は原稿があるのですから
どこか出版社が引き受けてくれるのを切に希望します。
『ルッケンヴァルデの部屋で~断章~』は再録ですが
もとの本が出た時から、美しくて切なくて特に好きな一編です。