条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
nigakute amai kuchiduke
表題作含む、3作品が収録された短編集です。サラリーマンものが2作品と、高校生ものが1作品で、どの作品も不器用な恋心が可愛いです。
表題作では、天然で言動がいちいち可愛い受けに萌えるし、普段意地悪なのに意外と健気な攻めにもキュンとなります。付き合いだしてからも、一緒に暮らすのにあれこれと画策してる攻めが可愛かったです。
高校生のお話が収録された『千歳くんはいじわる』では、嫉妬からギクシャクした2人が、今から嘘をつくと宣言して、自分の本音をぶつけ合った不器用さにキュンとなります。相手の顔に油性マジック(!)で自分の名前を書いて、所有権を主張したのは笑ったけど…。
これは既刊コミックス『千歳君はうそつき』の続編で、そちらも気になるので読んでみたいと思います。
中編と短編が合わせて3つ、そのうち2つは同じ会社が舞台でした。
3つに共通して言えることですが、同性を好きになる、付き合うということに躊躇いや戸惑いがないです。
なのでそういう逡巡できゅんきゅんする!という方には物足りないかもしれません。
絵はすごく綺麗で、どのコマでも可愛い子はきっちり可愛く、かっこいい人はしっかりかっこいいので目の保養になりました。
【苦くて甘いくちづけ】
街の駄菓子屋さんと社会人1年目の蒲池の話です。
新しい生活に疲れきった蒲池があるときふと立ち寄った駄菓子屋にあったテディベアを持って帰ってしまうというところから始まります。
蒲池は新社会人らしいいっぱいいっぱい感がうまく出ていて、やきもちを焼く辺りも可愛かったし、八尋もひたすらかっこいいのですが…、なんだろう、この違和感。
と思ったら、呼び捨てなどの距離の詰め方が突然だったり、いきなりキスされても驚くものの「男同士なのに!?」というのがなくて、同性愛をすごくナチュラルに受け入れすぎなせいでした。
尊敬する上司=恋愛対象のように考える同僚や、その上司に「彼氏」がいることもさらっとしていて、「ん?ここは慌てて否定したり、びっくりしたりするところでは?」と感じることが多々ありました。
蒲池が持ってきてしまったテディベアは八尋が作ったものだというエピソードも広げるのかと思いきやそのまま。ラストの八尋の設定も唐突に持ってこられた感じで、これなら実は著名なテディベア作家でした!という方が話に一貫性が出た気がしました。
同僚がもう少しいやらしく絡んでくることを期待してしまったわたしは負け組。
【経理部の小池さん】
表題作のスピンオフというか、三科がまだ入社間もない頃の話でした。
営業部の三科がどうしても見返したい相手は経理部で「伝説」と言われるほど仕事ができる小池。
偉そうな小池を見下したい一心で無理を続ける三科が体調を崩したのをきっかけに、ふたりの距離が縮まっていくのですが、仕事ができる男に惚れたおかげで、仕事ができる男がまたひとり誕生したという話でした。
こちらもナチュラルに同性とキスしたり、その先までも…。戸惑おう?ひとりだけでもいいから躊躇おう?と思わずを得ませんでした。
【千歳くんはいじわる】
付き合いたての高校生カップル。
攻めが自分勝手で嫌なやつで受けが可哀想でしたが、結局ラブラブで良かったね♡という話でした。
描き下ろしは表題作カップルのその後でえろす成分はゼロでした。