Krovopizza
hira hira
ある夏の日。ゲリラ豪雨を眺めながらつないだ手。
それ以来、距離が近づくこともないまま部活を引退し、
卒業が迫った2月。
気丈に振る舞いながらも、刻一刻と近づく別れが寂しくて。
”緑間の記憶に、自分が少しでも残ったらいい”
緑間と一緒に生きることをハナから諦め、そんなことを思う高尾が切ないです。
2月14日、朝。
自転車で緑間を迎えに来た高尾は、
緑間を後ろに乗せ、学校とは反対方向に自転車をかっ飛ばし…。
「食う?」と、さりげなくチョコを渡して終わるつもりだったのに、
「返事はいらないのか?」と寂しそうに聞かれ―――
「お前が欲しい。全部欲しい。お前の人生 俺にくれ」
高尾の台詞ですが、緑間も同じように思っていて、
でも相手を「巻き込んではいけない」と堪えていたんだろう。
それまでの、二人の伏せ目がちの表情から、抑えた恋情が伝わってきます。
「俺も好きだ」とキスされた後の、高尾の涙まじりの笑顔が素敵でした。
恋が遠い日の思い出となる前に、想いを通じ合わせた二人。
友達として、チームメイトとして過ごした「たった3年」は
長い人生の中ではほんの一瞬で、この先どうなるかも分からない。
有限であるからこその青春の濃密さ、
好きな人と一緒にいられる時間の愛しさが切々と描かれています。
高緑高本ですが、高尾があまりにヘタレ可愛くて
この話でエロがあったとしたら、緑間×高尾の方が萌えるな~と思いました。
河井さん、高緑もいいけど一回くらい逆で書いてくれないかなw