夢みる秘書の恋する条件

yume miru hisho no koisuru jouken

夢みる秘書の恋する条件
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×25
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
2
得点
32
評価数
12
平均
2.9 / 5
神率
0%
著者
黒崎あつし 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
テクノサマタ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
悩める秘書の夜のお仕事
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784344829329

あらすじ

目を離すとすぐに仕事をサボる社長・沢内の世話でてんてこまいの秘書・怜治。そのうえ、沢内は強引に怜治の家に転がり込んできて…!

表題作夢みる秘書の恋する条件

30歳、海外事業部から傘下企業の社長に
23歳,本社秘書課から傘下企業の専属秘書に

その他の収録作品

  • 戸惑う週末
  • あとがき

レビュー投稿数2

ポジティブで強気かと思ったら

既刊「悩める秘書の夜のお仕事」のスピンオフ作で、前作の攻めと愛人関係だった
受けになる怜治が主役のお話です。
ちょっと意地悪でドライかと思っていた怜治ですが、実は虚勢を張った小型ワンコ。
キャンキャン吠えてるけれど、幸せな家族を一心に求めているような、
誰かに唯一無二で愛されたいと願うような寂しがり屋さんでもありました。

負けん気が強くて、なってしまったものは仕方ないと今を見つめてポジティブに
気持ちを切り替えて前に進むところはかなり素敵受け。
契約愛人だった本社の専務が秘書課の先輩と相愛になったことで傘下企業の社長の
専属秘書として転勤する事になるのですが、その社長も同じ時期に出世して
社長になった人物で更に元彼の恋人で秘書先輩の聡巳と同じ施設にいた仲。

同じく施設育ちだから境遇的に似て、後半で家族を求めている感じは同じ雰囲気が
少しだけあるような気がしました。
一見するとヨレっとした雰囲気ながら、いざと言う時はやる男の秘書になり、
初めは人となりも解らなかったし、転勤で広い住まいになり、部屋が空いていた場所に
社長に転がり込まれる展開で同居するようになり、
文句を言いながらも、二人での生活が自然な感じになり始め、逆にこの生活がいつか
無くなるものだと心に影を見せ始める展開です。

自分でも気がついていなかった元彼への思いを言い当てられたり、強気な反面
本当は弱くてもろい一面を見せる事になりながら、距離を縮めて相愛になるまでの
お話ですが、怜治の素直じゃない物言いが妙に可愛く感じられます。
愛人契約までしていた過去なんて無いみたいに、初めての相愛の相手に照れてる姿は
可愛いと言う一言に尽きます。
沢内の自然体な強さが怜治をすっぽり包み込む、その愛に守られて強気な態度で
キャンキャン吠える、一見尻に敷かれてるようで相手をしっかり傍で支えてる
そんな素敵な関係の二人でした。

5

臆病ゆえ吠えまくる小型犬

シリーズ三作目。
わたしは一作目がまだ未読なのですがとにかく二作目の『憂える姫の恋のとまどい』がお気に入りのため、同じく年の差(年上攻め)設定であるこちらを読みました。
完全に順序が逆です(苦笑
視点は受けの三人称となっております。

********************
受けは何事にも前向きに生きようと懸命な怜治。
父の再婚で出来た家族との生活は早々に無残に消え、施設に預けられ、その後自立しています。
この度異例の栄転(表向き。理由はプライベート関係)で風間建材の社長秘書となった23歳で、自覚のあるゲイです。

攻めの沢内は海外で鍛えられたバリバリのビジネスマン(に見えないが…)で、新たに風間建材の社長として就任した30歳。
仕事以外の部分はだらしなく男臭いタイプで、一作目の受けとは同じ施設で育った幼馴染み。
********************

元・愛人です。
しかも一作目の攻めの(笑
やー、一作目の攻めはショタコン風味だと前作にも出ていたのですが、高校生にしか見えない大学生だった怜治に後腐れないように愛人で!と言うこの無神経さ笑えます。
まあ怜治も生活に困窮していたので、渡りに船と前向きに考え卒業までお世話になっておりました。
この設定、暗ーい部分はまったくありません。
これは二人ともの利害の一致で目的がかなり明確なためなのと、性格でしょうねえ。

攻めの沢内は前二作の攻めとはまるで毛色が違うのですが、ただシリーズ通して言えるのは攻めキャラがおおらかで細かいことは気にしないということです。
受けの境遇が暗い(特に二作目が)ので、対照的で良いのですよ。お話が暗くならず。
怜治も沢内も施設育ち(別の)ではありますが、そこ辺りは大きくクローズアップされないので気にしなくても大丈夫です。
沢内がノンケでありながらも最初の頃から怜治にメロっているのはわかりやすいので、読んでいて安心感もあります。

今回もテクノサマタさんの挿絵が神がかっておりました。
特に口絵のカラーとえっちシーンが可愛さ爆発。
もう、先の挿絵が見たくてサクサク読み進めてしまいました。
ただ残念なのは『なぜ、このシーンの挿絵?』という普通のものが多かったことでしょうか。
怜治がよくプリプリ元気に怒っているのでどうしてもしっとりとしたシーンが少なく、仕方ないのかもしれませんが。
もう他にスピンオフが出そうなキャラがいないので続きは期待出来なそうですが、黒崎さんの作品ではこのシリーズが一番お気に入りです。

3

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