Krovopizza
CB2
ウノハナさんのジャイキリ本。20ページ。
達海と後藤が現役サッカー選手だった頃の話です。
現役時代、CB2(センターバックの2番)だった後藤。
達海のコーナーキックから、ヘッドでみごとゴールを決める。
喝采を浴びる後藤に、「ナイスアシスト 俺ーっ!」と飛びつく達海がすごく達海らしくて好き!!
その後、ロッカールームでの会話。
後藤は、イエローカードの累積で次のヴィクトリー戦に出られないことを、つい愚痴ってしまう。
それに対し、ユーモラスに且つ前向きに励ます達海。
ふざけているようで、その実とても冷静に試合を見ていて、ワンマンではなくチームでプレイすることを心から楽しんでいる。
そんな達海の人柄が、短いやり取りからも十分伝わってきました。
ラスト、試合会場に入る後藤の、まっすぐな瞳が印象的でした。アップになるユニフォームの背中は、後ろを歩く達海の視界にも入っているでしょう。
視線を合わさずとも、サッカーで強固に結びついた二人の絆が感じられるラストシーンでした。
BL要素はないですが、サッカー愛や、仲間としての信頼関係にかなり胸が熱くなります。
まるで映写機で映したようなセピア色の画面は、現役時代の選手たちの栄光と影を象徴しているかのよう。
まだ未来を知らない彼らの表情が明るいだけに、胸をギュッと掴まれるような切ない気持ちにもなる短編です。