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「もしも」というタイトルで2011年から4分冊で発行されていた同人誌を、商業コミックスとしてまとめたもの。「もしも」から「羽化」と改題し、新たな表紙と描き下ろしが加えられています。
鮮烈なタイトルと表紙絵が魅惑的で、一度目にしてからというものずっと気になってました。
ワケあって本来の性を否定し、女のコとして生きてきた少年・晶(あきら)が、ついに女装少年という殻を突き破って、男=大人へと羽化していく瞬間を捉えた、とてもセンシティブな作品です。
まるで初めからこのタイトルだったかのように、「羽化」という新タイトルは、この作品のエッセンスをこれ以上なくミニマムに、かつ最高純度で表現している気がします。まさに魔法のネーミング。
成長期の男の子の変化のめまぐるしさは、そう言われてみれば変態を彷彿とさせるものがありますね。(「変態」という言葉がごくフツーに飛び交ってるこの界隈で言うと迷うことなく「ヘンタイ」と誤解されそうですが、今回に限っては別の「変態」ですw)
山田さんの描く、まさに劇的変化を遂げようとする直前の、男でも女でもない、大人でも子供でもない少年・晶。彼の、突き抜けてニュートラルな存在感に魅せられます。
女のコを装っている設定なので、前半の晶は髪型も制服も女のコそのものなんですが、それでも彼のしぐさや体の線がさりげなく本来の性を主張してる。その辺りの微妙な表現が、ビンビン視覚に響いて来るんです。
自分の性、ひいては存在そのものを否定して生きてきた晶が、抗いようのない男性への体の変化に直面して、戸惑い、苦しむ姿、そして彼をまるごと受けとめてくれる中村という存在に出会い、恋を知って、心の殻をも破っていく成長の一部始終が、描かれています。
作中で、晶が悩まされる成長痛の痛み。
最近の医学では成長痛が成長に起因するという説は否定されているようですが、個人的にはこのさりげなく織り込まれている「成長痛」という言葉そのものが、強く印象に残りました。成長に伴う苦しみや心身の歪みを描いたこの作品に、これ以上なくふさわしい気がして。
設定やストーリーに関しては、正直ツッコミどころ満載。いっそ清々しいほどに、リアリティーはスカッと放棄されています。
でも、ツッコミどころが致命傷と感じる作品もあれば、そんなものは作品の価値に関わりないと感じさせる勢いを持った作品もあって、この作品はまさに後者。
逆に子細なことが気になってしまう自分が、ケツの穴の小さい人間に思えてしまう・・・コトがBLだけに、読む側も後ろの柔軟性、大切ですよね(笑)
あとがきは、本編のキュートな絵柄とは打って変わった渋めのイラスト入り。
山田さんの自画像!山田寺の仏頭風のえらく四角い顔・・・と思ったら、頭自体がなんとロックグラス・・・
これほど「山田」で、これほど「ロック」な顔は他にないでしょう。や、絶対ありません(`・ω・´)キリッ
途中ツッコミどころ満載ぶりに萎えかけた瞬間もありましたが、作品の勢いに押し戻されて、萌×2。
電子書籍で途中まで読みましたが、続きが気になってコミックスを購入しました。
深く考えると、家に縛られて女の子として学校に通っていた設定は手続きや学校行事などはどうしたんだろうとか、別に遺伝で黒子の位置は決まらないよなあとか、出てきてしまいますが、そこらを抜けば本当にひたすら「この二人が幸せになってくれ!」とハラハラしながら読めました。
もしかして中村くんがうっかり女子の方に行ってしまう現実的なラストになるんじゃなかろうか!?という予想は、杞憂に終わったので良かったです。
ハッピーエンドで良かった!!
本来ならDVももっと描写されるべきだとは思いますが、二人それぞれの家の問題がそこまで陰惨に描かれなかったのは、それはそれで良かったのかもしれません。
女装ネタや男の娘はそこまで好きでもないですが、そんな私でも読めました。
「スメルズライクグリーンスピリット」あたりが好きな方はいけると思います。
後日談で二人が関係持ってて、本当嬉しかった。よかったね、よかったね。
おまけの兄さん話は、個人的にそこまでツボではなかったです。
同人誌で発表されたシリーズを、単行本一冊にまとめておられます。
描きおろしとして主人公晶の兄、圭のストーリーも収録されていますので、同人誌を一通りご覧になられた方も楽しめるのではないでしょうか。(本編では どうして圭が晶をあそこまで気にかけているのか が語られなかったぶん、その点を補完している内容です。もちろん、圭の不器用すぎる恋愛も含めて)
作中、晶が「女に生まれていたら、なにか変ったのかな」と呟く言葉に含まれる思いは複雑です。
・女であれば丈部の家に縛られることはなかった、自らを偽らずともよくありのままでいられた
・女であれば中村の好意も受け入れることができた、初めからそういう関係を望むことは容易くできた
女の子になりたいとか、女の子の心を持っているとか、そういう類のお話ではありませんでした。しいて言うならば女装要素アリですが、女装とくくるにはずいぶん意味合いが違います。女になることが晶の身を守る術だったのですから。
晶自身も、自分のことを不思議に思っているのでしょう。
「女」でなければいけなかったから、女として生きている。晶は『女でも男でもない』。だからタイトルが羽化なのかと納得しました。いまだ彼は蛹であって、男であるはずなのに、女のようで、でもやっぱり体は男で、これから一層男になる。
男性への変化と、丈部家に対する感情の変化、中村との出会いによる晶自身の内面の変化、それぞれが羽化なのだと感じます。
水野の目元にはホクロがあるのでしょうか? あとがきのそれには、あるように見えるし、でも作中の水野にはナイような気がするし…そこがどうしても気になってしまいました。
跡目争いだとか、そうして足を引っ張り合う大人たちに埋もれて巻き込まれる晶や圭のことだとか、物語のなかでも丈部家の内情や晶を取り巻く諸々がどうしても気になり(豪家っていうのはこういうものなのか!? や、そもそも二次性徴が本格的にはじまったら騙すのは無理だろう!? や、なにより学校でも性別を偽ってるの!? など、など…)、中村との恋愛事情をしっかり見つめられませんでした。
中村だけを見れば、彼の家庭事情や抱えるものの重さや、それなのに実にまっすぐそして嫌味のない人間に育っていてかっこいいなぁと思うのですが、いかんせん丈部家にばかり気がいってしまって…。
お兄さん、圭くんの話はさながら懺悔のようなだなと思いながら読み進めました。
圭の、懺悔です。いや告白、…告解?
行為のはざまはざまに訥々と語られることや事実が静かな寂しさを呼び寄せました。
赦されている、放たれている、育っていた蛹は蝶となったのですから、圭は正巳と幸せになってほしいです。
その後の彼らのなかでは、チンピラーーンな中村が一番好きです。それぞれの[大きさ]を気にするのも可愛いですがね(笑)また、お姉ちゃんお兄ちゃんなの!? も可愛い!
個人的に疑問に思うことや腑に落ちない点が大きく、萌えるに至らなかったのですが、内容自体に非はなく、様々な要素を取り入れた少し風変わりな作品でした。
羽を得て空を飛び回る晶のことを、中村がずっと支えて守っていてほしいです。もちろん晶も、目の悪い中村を気遣ったりもして。
祐太くんと3人、末永く仲良くすごしていてほしいな。
表紙に惹かれ、皆様のレビューに惹かれ、手に取った作品。
恵まれない家庭環境にがんじがらめになっていた高校生晶、
問題は別だがやはり痛ましい家庭環境に育った中村。
二人が惹かれ合い、新しい生き方へと脱皮していくまで。
愛人の子として生まれ、家の跡取り争いから身を守る為に女として生きる晶。
異母兄の圭が保健医をつとめる保健室で、彼と出会った中村は
母親のDVに晒されながら、幼い弟を必死で守りながら生きていた。
傷が絶えず不良のような風貌から、周囲から恐れられている中村だけれど
実は心優しく誠実で真面目。
自らが惹かれた晶が実は男と分かり、彼に去られた後追いかけて行くラストがいい。
描き下ろしは兄の圭の話。
脅されるようにして始まった関係だが、圭にとって大切な人になっていた様子。
兄もまた幸せになってほしい。
描き下ろしでは、後日談がいくつか描かれている。
ニヤッとしたのは、晶に身長を越された中村が
晶の◯◯◯の大きさチェックしてホッとしてるところ(笑)かわいい!
虐待で傷めた目の保護の為サングラスをかけているとチンピラに見えちゃって
すっかり警官を仲良くなっちゃっているエピソードとか、
中村絡みの話は可愛いな。
リアリティを求めると色々と思う所はあるのだけれど、
まるでおとぎ話を読むように、少年達が軛を逃れ、羽ばたいて行く……
そんな物語は美しくて心に沁みる。
山田ロックさん2冊目のコミックスは、商業未発表同人誌をまとめた作品だそうで、
絵のクオリティは確かだけれど、ストーリーの設定そのものは同人誌ならではとも言えるような、、。
母親からDVを受け続けているせいで女性が苦手になっている中村。
いつものように傷の手当と安静を求めた保健室で出会った晶は、女子にしては楽に話せる相手だったが、それは実は晶が女装した男子だったから。
何故晶が女装していたかというと、、。
このヘビーなネタのぶっ込み加減、扱いが同人誌っぽい。
とりあえず、お話のメインは、この二人の恋愛の成就なので、中村母のその後がどうであろうとそれはそれ、
それより恋愛成就した二人に置いて行かれてしまった、晶の異母兄で保健医の圭には、ちゃんとBL的な救済が用意されている。
最後に二人のその後が見られて,なんだかホッとした。
多分電子書籍で少し読んでいる気がするんですが、
全体を通して読むとこんなに重い話だったのね、と驚きました。
私はこのお話の、主人公たちが出会い、お互いを大切に思いながら、強く前向きに生きていくさまが好きでした。
ここに出てくる主人公たちは虐待を受けています。
中村(攻)とその弟は主に身体的虐待を、あきら(受)は主にネグレクト、性的虐待(未遂)。
しかもあきらは跡目争いに巻き込まれないように女装を余儀なくされていました。
どれも子供の正常な発達を阻害するものであり、絵柄が優しい印象なのでそこまできつく感じないかもしれないですが、本作品が扱うものはかなりヘヴィーな部分だと思いました。
ひとつ気になるのは中村ですが、現実ではおそらく高校生ぐらいになると母親の虐待を受けっぱなしの子供はあまりいません。特に男子は逆に家庭内暴力を振るうようになるのが世の中の常なんですけれども、でも彼は母親に暴力を振るうことはなかった。
このことから、中村の人間性の深さや優しさのようなものが読み取れるなぁと思いました。
虐待を受けると過剰に従順になるか、過剰に暴力的になるかのどちらかなんですが、彼はそのどちらでもない。
とても弟思いの優しいお兄さんです。そんな彼の性格にほっとします。
どんな過酷な環境にいても、きちんと育っていける子がいるというこの希望のある描き方が良いなと思いました。
警察が刑事ものを読むとフィクションとノンフィクションの部分がはっきりと見えるのと同じように、
私はこの手の話になるとどうしてもそれが見えてしまうのですが、それでもこういう描き方は好きだなぁと思ったのでした。
あきらは転校し、余儀なくさせられていた女装をやめ、男の姿で頑張っていました。
その姿を見ても心が変わらない中村に、中村はやっぱりいいやつだなと思いました。
羽化した少年が、この先どんなことがあっても羽ばたいていけますように。
『羽化を眺めるさなぎ』
お兄ちゃんの弟を思う複雑な気持ちが描かれていました。
お兄ちゃんの手を離れていく弟あきらに対して、寂しい気持ちもあるのかな?
そんなお兄ちゃんにも恋の季節が…。
『後日談』
描き下ろしの漫画が面白かったですw
中村の将来などが載っていてそっか~頑張って大学行ったんだな~なんて思いました。
同人誌からのコミカライズということで、少し駆け足に感じる部分などもありましたが、
希望のある描き方が良かった~!ということで萌萌よりの萌評価です☆
元は同人誌「もしも」からコミックス化。
元が同人誌なので、ちょっと早足感があるかも。
でも、書き下ろしのお兄ちゃんの話で補足されている
ので良かったです。
女の子として隠れるように生きるよう強要されてきた晶。
家の事から逃げていた晶は、保健室で中村と出会う。
中村は、周りから不良と怖がられていたが、
実は、母親から虐待を受け毎日傷だらけだったのだ。
そんな中でも、中村は、小さい弟の事を考え我慢しているのを見て
晶は、次第に中村を好きになっていく。
同人誌だったのもあって、問題の解決などが意外とアッサリしてて
うーんって感じだったけど、山田ロックさんの絵が好きなのと
短いながらもストーリー展開が良くて、私はすごい好きです。
もぅちょっと、丁寧でもいいかなーって思うけどね!笑
その後の話もラブラブでとっても良かったです(^^)
幸せな感じにまとまって良かった(^^)
母親から虐待を受けている中村。
わけあって女の子として生きている晶。
高校の保健室で出会った二人が互いの存在に救われ、
最終的には自分の意志で劣悪な家庭環境から逃れ、
幸せを掴み取るまでを爽やかに描いた作品です。
なぜもっと早く、自分でアクションを起こさないのか?
と疑問に思う一方で、もし自分の立場であればと考えると、
彼らが長らく現状に甘んじていたことにも納得。
支配や暴力が当たり前の環境に幼少から身を置いていたら、
逃げるという発想も気力もなかなか湧かないのではないか。
選択肢の少ない10代であれば尚更、自分の意志で逃げることは
物理的にも精神的にも大変困難であろうと想像できます。
(中村の場合は弟のため耐えるしかないという感じですが。)
したがって、晶が
自分の家庭環境と関係ない(しかし似た悩みを抱えている)
中村と惹かれ合い、中村の生き方を目の当たりにして
自分も問題と向き合おうとする展開はとても納得のいくものでした。
虐待で、元々弱かった目が一時的に見えなくなっても
弟のことを一番に考える中村の強さ・優しさが
晶にものすごい勇気を与えたことは想像に難くありません。
男として生きることを決め、中村の前から姿を消した晶。
中村は、男子制服姿で他校に通う晶を探し出し、
男でも女でも関係なく晶が好きだと告げる。
好きな人が、ようやく取り戻したありのままの自分を
当然のように肯定してくれる。
その得難い幸福がまっすぐ伝わってくるとても良いシーンでした。
異母兄・圭の、成長し離れていく晶への秘めた想いが描かれた
【羽化を眺めるさなぎ】も良かった。
跡目争いから逃れるため女の子の格好をしていた晶の事情や、
晶を失った圭も山口の存在に支えられ孤独ではなかったことが分かり、本編の良いフォローとなっていました。
巻末は、その後の彼らが描かれた4コマ漫画。
晶に背を抜かれた中村(攻)や、
晶がお兄ちゃんだと知って驚く弟など、
愉快に幸せそうに暮らす彼らにじんわり感動できる素敵なおまけでした。
母親からのDVでいつも怪我をしているのを、見た目の強面もあり喧嘩している不良と思いこまれている、実は弟を守ろうとしている強くて健気な中村と、
父親が方々に女と子供を作り、その子供たちが跡継ぎ争いをする家で暮らす為に女性として生活していかなくてはならないことで自分を諦めている晶との保健室での出会い。
二人の抱えるモノは重いです。
共通しているのは「どうしようもなく酷い親」を持っていることと、保健室の常連であること。
この保健医が実は晶の異母兄なのです。
彼については家の争いは大丈夫なのか?という疑問は後に回すことにしましょう。
ここで彼は、そっけないふりをしながらも晶を守る立場にいます。
中村は母親の事があるので女性が好きではないようです。
晶とは違うクラスだし今まで意識もしなかった奴だし、何より体育の時間はいつも保健室で一緒になるから、仲好くなるまでには時間はかかりません。
中村の怪我がDVだということが解った時、晶も男だということがわかる。
しかし、中村が弟を守っていることを知り、晶の女装の理由もわかっても、二人は互いを解り合える相手として幸せを感じるのです。
ただでさえ彼等には悲惨な環境があるのに、中村には追い打ちのように災難が降りかかります。
元々弱視だったところへDVや怪我による影響で目が一時的に見えなくなり入院。
その間、弟が母親のDVを受けて傷だらけに(涙)
でも、弟は兄を慕い明るくふるまい、兄も弟を心配して、この兄弟愛が切なくてでもあったかくて、
早く自立して弟を引き取って育てたい。そんな目標があるから中村は強くまっすぐでいられるのです。
本当に彼の男前と優しさに・・・惚れます!
それに比べれば、過去や家の事があるとはいえ晶はまだ何とか出来るのです。
自分の異母妹が中村を慕う様を見て晶の下した決断。
どうして今までそうしなかったの?と思わなくもないけど、その勇気を与えたのは中村ですよね!
彼と一緒に過ごして好きになったからこそ、晶も決断して自分として生きて行くことを決めたのだと思います。
とても暗い要素が沢山、目をそむけたくなる辛い背景があるけれど、
例えばDVなどはこんなこと~などと現実をリアルに付きつけずに、あくまでもこれは話しだからと、いう上で捉えて彼等の幸せを願いたいと思います!
中村は、晶が女子だったから好きになったんではなく、晶が晶だったから好きになったし、晶も中村が中村だったから好きになった。
恋愛にこれ以上の理由があるはずはありませんよね。
後日談にあたる5本の4コマ漫画。
これはとても楽しくて、ほっとするのです。
描き下ろしは晶の異母兄で保健医だった圭の話しがあります。
本編の中で、一見そっけなさそうだけど晶を見守っている密かに守っているような存在だった彼。
彼も男であることから跡目争いの対象として家の中では苦しい立場だったと思うのです。
でも晶を守る姿がありました。
じゃぁ、誰が圭を守ってくれるの?
彼には、用務員の孫だという正巳という年下の男とセフレの関係がありました。
本当は晶が好きだったのに、彼の後押しをするようなことをしてしまって、
でもね、正巳がいて彼が色々聴いてくれて側にいてくれたから、それが圭の癒しと支えになっていたのだよ、というお話。
そして、圭はとても優しい人だということがわかる話し。
圭がかわいそうだな~と思っていたので孤独でなくてよかったです。
もちろん、圭は受けですよ♪
この話は女装に意味があり、そしてまさに題名の通りに羽ばたいていくお話でした。
とてもとても良い話しでした。
萌えとは違う次元にあるかもしれません。
だけど、中村のキャラがとてもとても好きです!!
神に近い萌×2です。