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インタビュー記事を読んで気になった作品です。
かわいらしい絵柄はショタが似合いそうなのですが(実際受けの身体がショタ風味)、このあっさりした絵柄がひょっとしてエロエロ展開なのか!?と昨今の流れから予想しておったところ、あっさりとそれに反した、エロ薄目作品でした。
またこの絵柄からだとコメディなギャグ漫画風味も予想するのですが、実のところ突き抜けた明るさというより、ちょっと底にほの暗さを秘めているのかな?という印象もあります。
表題は、水墨画の名家に生まれたごくごく普通の四男坊の四郎が、家のパトロン的意味合いがあるのかな?大財閥の御曹司・雅に気に入られて、家の為に彼の元へ通うことを義務付けられているのだが、雅はヤンデレというほどに四郎を愛していて、でも四郎は義務感?ひょっとして無自覚のほだされ愛?みたいなお話になっています。
雅が何故かいつも着物をはおっていたり、秘書?側用人?のような人間が女性だか男性だかよくわからないのだが、皆おかっぱ頭で同じ顔で(同一人物?)で、また着物と割烹着みたいな格好をしているとか、服装が不思議。
雅の名前の由来も、最後のページにネタばらししてありますw
何と!18歳で高校生で、会社の社長でとかすごいw、どうやら作者さん的に金持ちの企業というのはスペースシャトルを持っているという定義があるのか(笑)他の作品の中でもそういう質問を金持ちの息子にするシーンがあったりします。
この雅、四郎を強引に奪ってしまえばできるのにやらないところが、、、これが愛情なのかな?
全体的に、もうちょっと何か足りないとかんじてしまったのが惜しいところです。
そういう点で、他の作品のほうがわかりやすくて楽しめました。
【キラメキ☆コンタクト】
ゴミ捨て場で出会った男子の目がキラキラ輝いていたのが印象的だった出会い。
その彼光輝と、生徒会長の英理雄のお話は、光輝の先生への片想いがあったりして、そんな彼にいつの間にか惹かれていた英理雄という展開になるのだが、
この瞳がキラキラというのが、じつは涙だったというのが、ちょっぴりキュンな要素でした。
英理雄の名前もまた由来があって、これはネタバレしてませんが、出会いの冒頭が宇宙人が自転車で空を飛ぶ映画がお茶の間に流れた金曜日~ということで、あれですね♪その映画の主人公の少年の名前がw
【チンクロ☆ラプソディー】
お堅い同級生の体育委員が気に喰わなくて、嫌がらせをしたところわかったのは彼は勃起しないということ!
それでエロ本をこっそり引き出しにいれたりとか、何とか勃起させようと躍起になっていたら、お前ホモなのか?って喰われちゃったお話ですが・・・
この体育委員が超真面目な顔をして、エロ本のセリフで攻める、この棒読みらしいセリフが思わず笑ったのでした!
共鳴勃起現象って・・・w
【Mのひみつ】
篠原の部署の新人三木はとても優秀なのに辛辣で容赦ない性格がキツい人。
篠原はマルチメディアアイドルの「みちゅるたん」の大ファンなのであるが、この三木がみちゅるたんにそっくりw
ある晩、残業している三木が会社で自慰をしているのを目撃してしまい、そして三木が日頃の態度とは違ってドMであることが判明!
思わずエッチしちゃう展開だが、②において三木にみちゅるたんのコスをさせてイベントに行く話になっている。
ここでトイレにいきたくなった三木が自分で衣装が脱げなくて篠原が手伝って、ついでに勃起しちゃったあっちも手伝ってという、おトイレエッチ&失禁があります。
このシリーズはちょっとエッチな~というところでしょうか。
番外として篠原の仲間のピエールと28号のお話も載ってます。
自分的にこの本の中では学生モノ2本と、最後の番外が一番好きだったかな?
表題は2本で終わりじゃなくて、ほんとうは4話くらいの展開にしてきちんと決着つけてくれていたら、また違う魅力になったのかもな~と思えるのでそこがちょっと残念かも。
この1冊の中で色々なケースとパターンを見せてくれましたので、これからどういう傾向を打ち出していくのか、この本は様子見といったところでしょうか?
全体的に可愛い感じでコミカル、表題作は帯にヤンデレ×普通と打っていますが、
これでヤンデレだったら大概の作品はそうなるよ~とツッコみ入れたくなります。
イラストは可愛いもの好きの私の嗜好をなにやら刺激するものがあるのですが、
これだっ!と言うところまではもう少しだった気がします。
そして表題作品の内容自体が、えっ?これで終わってしまうの?
もっと続きを読ませてよと思ってしまう、その後の二人が気になる展開です。
同時収録されている作品の方が読みごたえはありました。
『Mのひみつ』は個人的には面白かった、リーマン同士でリーダーと新人ですが、
この新人、仕事は天才的に出来るが不愛想、でも見た目はリーダーが好きな
2次元アイドルにそっくりで、リーダー密かに眺めては癒されてるのですが、
この新人かなり危ないMだった!そんなコミカルな内容で面白いです。
総じてエロ少な目、コミカルで可愛らしい雰囲気がある作品ばかりでした。
表題作の味わいがBLの範疇としてもとても不思議な
味わいなのでそれに引きずられてしまいそうですが、
それ以外の作品はそれなりに着地点を見いだせて
安心して読めるBL作品です。
表題作はネタバレスレスレな言い方を試みるならば
Loveよりはむしろ執着寄りな展開なのですが、
可愛らしい絵柄のせいか突き抜け方が今一つ足りない感じに
思えてしまうのですね。
実際は結構な所まで突き抜けてしまっているとは思うのです。
表題作以外ではその突き抜けがきちんとオチに繋がってますから。
しかし、表題作に限ってはその突き抜けの後に今一つ
何かが足りない。
嫌いな話ではないだけに、読者として残念です。
もしかするとこの作者さんは下手にLoveを描かない方が
良いのかも知れません。
臨界点を超えた所の愛らしさの描写に長けているのですから、
むしろその方が大成しそうな気がします。