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最高に笑えるギャグBL。きわどいギャグ(下ネタ多め)をハイテンションで突っ走る抱腹絶倒四コマで大好き。
現代主流のBLから見れば異色だろうけど、BLでは珍しい四コマを表現手法に選んだ作者の気概やあっぱれ。
絵は線が太くイカツめで、おっさん受けや男前攻めが好きな人におすすめしたい。
トピでおすすめいただいた、ぷにこさんの『東京ラブアタック』シリーズ第一弾。その後、『中国』、『モンゴル』と続きます。なんだろー、この懐かしくって平和な感じは。まず、出版社に驚きました。実業之日本社って…。(My Boyという雑誌が刊行されていたことなんて、全然知りませんでした。)しかも、まんまと表紙に騙されて、意表を突く中身とのギャップに大いに笑わせてもらいました。カバー袖や後記にも注意書きがあるように、それは作家さまが意図的に狙った演出なのですが、こういったテイストの作品は腐界に長年離れていたのもあって、今まで出会ったことがありませんでした。おそらくBLが確立する前の過渡期あたりから描かれ始めた作品なのでしょうが、ギャグのセンスといい、四コマ漫画の体裁といい、たまにシリアスな通常漫画を挟んだりと、貧相な漫画読書ヒストリーしか持っていないわたしにとっては、昔の少女ギャグ漫画とか、端々にパタ◯ロ!へのオマージュが見え隠れしているので、パタ◯ロ!をまんま思い出してしまいました。
メインキャラは十四歳の中学生、猿島悶吉(もんきち)と北島三郎。主人公は一応、悶吉です。彼は同じ中学の一年生で、小柄で可愛らしい吉原しんこ(男)に一目惚れし、ずーっと女の子と勘違いしながら思いを募らせます。そんなアホな悶吉のことを密かに思っている三郎は、オネエでゲイバー「晩古庵(ばんこあん)」を営むパパと二人暮らし。店の手伝いをしていた三郎は、お客として来ていた中国に拠点を置く大企業の天才的社長、布袋虎泰に見初められ、アタックされるのですが…。(ちなみに布袋は十歳〜十五歳までが対象のショタコンという設定です。)
舞台は後半、中国へ移り、布袋虎泰と彼に付いているボディーガードの倒了(タオラ)との危うい関係が描かれていて、わたしはこちらの方にひたすら萌えを覚えました。タオラは自分の背中に施されている双頭の龍の刺青を誰にも見せません。裸の時しか見えないわけでして…、ええ、ちゃんとわたしのちっちゃな萌えに応えてくれましたとも。それと、作家さまによりますと、カバーイラストは布袋なのですが、その視線の先にあるものは…と想像するといやらしいよねっ!てことでした。
タブーや背徳感とは全く無縁の、やおいやホモをギャグネタにするボケ&ツッコミ。そんな中でも悶吉と三郎は、布袋とタオラはど〜なるのっ!?とくっつきそうでくっつかない焦らし加減がまた堪りません。いつまで引っ張るんだっていうお預け感に、どうしても続きが気になること間違いなし。
簡単に入手しづらい作品かと思いますし、「BLコア世代」の方達にはギャグのセンスが古く感じられると思いますので、面白かったー!みんなもぜひ読んでみてね☆と、気軽にお薦めできませんが、とにかく情報量(主にギャグとパロディ)が多い、ぷにこワールド全開の作品でした。隅々まで読むと小一時間くらいかかるんじゃないかと。あと少々疲れるかも。
現BLはもともと日陰ジャンルだった時代が長い分、昨今の商業BLに接しているだけでは知ることのできない、沢山の作家さまや作品が潜在しているんでしょうね…。よくご存知の方にしか選ぶことができない、ユニークな作品を教えていただき、ありがとうございました!