地獄の果てまで追いかける

jigoku o hate made oikakeru

地獄の果てまで追いかける
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神50
  • 萌×250
  • 萌28
  • 中立8
  • しゅみじゃない20

--

レビュー数
27
得点
542
評価数
156
平均
3.7 / 5
神率
32.1%
著者
宮緒葵 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784778114398

あらすじ

長い髪の女に追いかけられ殺される――幼い頃から毎日のように見る悪夢が原因で、有村祐一は極度の女性恐怖症になってしまった。そんな祐一を気遣った会社の先輩に連れられ女装ホステスばかりの高級クラブへ行った祐一は、そこで恐ろしいほどの美形の男、深見呉葉と出会う。牡丹の源氏名を持つ深見はなぜか祐一を気に入り、優しく酒を勧めてくる。したたかに酔った祐一はその夜、深見に激しく抱かれてしまい…。

表題作地獄の果てまで追いかける

27歳,女装ゲイバーのオーナー
女性恐怖症の宅配水業担当の営業マン

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数27

執着が行き着く果て…

宮緒葵先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
執着 4
エロ 3
女 3
女装 2
な感じだと思います。

女装ホストクラブオーナーの呉葉さん×女性恐怖症の祐一さんのカプです。
執着女装攻めによる作品ですが、呉葉さんは所謂オネエというのではありません。女装姿の牡丹の時は女性的な口調で丁寧に喋りますが、素の的は普通に男性口調です。因みに女装姿での絡みとメイクや女性服を着てない姿での絡みもあります。

長い髪の女に殺される悪夢を毎日見るようになり、極度の女性恐怖症になってしまった祐一さん。しかし女装ホストクラブで出会った牡丹こと呉葉さんと一緒に寝るようになると悪夢を見なくなった。しかし悪夢を見なくなった理由、そしてまた悪夢を見始めてしまった原因。それが徐々に分かり出して、呉葉さんと祐一さん、それぞれの苦悩や葛藤が書かれています。

女装をする呉葉さんとは別で、祐一さんに猛烈にアプローチしてくる脇役の女性が、女性恐怖症の祐一さんじゃなくても気持ち悪いと思う様な執拗さがありました。

宮緒先生作品の攻めということで、呉葉さんの執着は言わずもがなですが、祐一さんも呉葉さんに若干執着するが、時折何かがおかしい…と疑惑や不安が過る、じわじわと侵食していくようなホラーっぽさが味わえますので、是非とも読んでほしいです。

0

狂気のヤンデレ攻め

宮緒先生安定の、ヤンデレ執着、そして今回は女装攻め。

先生があとがきで「…(中略)受けをどこまでもどこまでも追いかけてくれたら最高です。」と書かれているとおり、本当にどこまでもどこまでも追いかけてきます(笑)タイトル通り。

総務の女性と曲がり角でぶつかったぐらいで、「他の女の匂いがする…」と嗅ぎ付けちゃうんですよ(犬か!!)……恐怖でしかないです。

スカートを履いた牡丹に、祐一が序盤からガンガン攻められていてゾクゾクしました。
女装には正直萌えは感じないのですが、二人の絡みは何か背徳的・官能的でゴクリ、と息を呑みました。

0

ちょっとホラー

冒頭の夢から、まずは前世?で女性から恨みを買ってて、それで女性恐怖症になったんだろうなって想像はついたんですが、まさかの受け攻め逆転(正確には、女性が攻めに、男性が受けに転嫁されてるんですが)。

女装攻めって初めて読みましたが、絶世の美女は絶世のイケメンになるんですね。
深見はめっちゃ男前でした。イラストってこういう時に最強ですよね、文字だけよりも深見の女装姿も普段の男性の姿もイメージ湧きやすい。

ストーリーとしては、執着が根本にあって、前世の怨念?を晴らそうと深みに乗り移ってしまうんですが、それを祐一の想いでもって深見から引き剥がし、二人は現世を生きるというある意味王道。しかし、そもそも深見自身が嫉妬深く独占欲強し。執着愛な人なので、結果祐一の行動は変わらず、、、、執着されまくるっていうのが良かったです。
祐一もそれで幸せなんだもんな。

ただ、、、男を手玉に取ってる牡丹に祐一が嫉妬することはもうないのかな。
お店に出ずにビジネスオーナーとしてだけ働くとかにしたら、夜は一緒にいられるんじゃ…とか現実的に思っちゃいました。

0

読み物としては面白い

個人的にはわんこ攻のイメージが強い作家さんなのですが
今回はわんこというよりも狂気的な部分が強かった。
作品としては面白いのだが、やはり根本的に女性思考的な部分が
精神面で大きいのもあり、BLとして好きかといわれると。。むーん

お話。
夢でうなされる受。いつもきまって女性に首を絞められ死んでしまう。
そのため、女性に対しての恐怖心が現実にも付きまとっている。
仕事でも、距離をとることがおおくお付き合いなんてとんでもない。
そんな受が上司に連れていかれた先で出会ったのは
とても美しい女性、の恰好をした攻だった。
女性にたいしておこった恐怖心も震えもおこらない。
むしろトキメキを覚えてしまうほどに・・・

一服もられてあれよあれよ展開なのですが
表現が秀逸。妖艶な女を演じつつ
男としての支配欲、欲求を抑えられない攻。
酔っ払い、媚薬に酔って朦朧とする受をうまく流し
身体を手に入れてしまう。

お付き合いが始まり、攻の心理面に迫っていくというお話。
タイトルが応えになるのですが
もはや狂気というか恐怖というか・・・
可愛いおんなの嫉妬というレベルではない展開を面白いと思うか
どうかが決め手かなと思います。
執着故の暴走ものは嫌いじゃないのですが、それが女視点だと萌にはつながらない。
着眼点は面白いとおもう

1

女装執着攻&ホラー

執着攻という事で拝読しました!

女性が苦手な受に、美しい女装攻です。女装攻とはいえオネェではありません。

女装していない時にはちゃんと男らしいです。

攻・受2人とも夢に囚われている話と一緒にすすんでいきます。

攻めは、夢の事が原因で執着しているのかな?と思いましたが、ラストまで読むとちゃんと攻の意思でちゃんと受に執着しているので良かったです!

途中ホラー要素もハラハラと読みました。
攻のヤンデレ部分(受の1日の行動全て知りたがる・お弁当つくり・野菜ひたすらみじん切り…など)もありました、受もちゃんとヤンデレ部分をふくめて攻の事が好きなので良かったです。

受が、攻をおし倒したりおっぱいに執着して吸い付いたりわりとノリノリな展開もありでした。

0

タールのような粘ついた情愛で受けを絡め取る攻め

斜め上の作品を描く宮緒氏の作品の中でもなかなかのホラー要素を含んだお話となっております。
暑い夏にぴったりの作品です。あっでも逆に部屋の湿度は上がるかもしれませんね。
攻め様は大輪の華の如く君臨する女装高級クラブのホステス兼オーナーを務める呉葉。受け様は容姿端麗で女性にモテるがあるトラウマにより女性恐怖症を抱え生活する会社員の祐一。
作品の序盤は呉葉に依存していく祐一が多く描かれていますが、展開が進むにつれ呉葉の祐一に対する依存度がどんどん高まっていきます。それはまさに狂気じみた愛。女装で自らを仕立てながらも呉葉はれっきとした男、女装しながら男の匂いをプンプンさせて祐一に迫る姿にはくらりとする色気があります。しかし情念に駆られた女を前世に持つ呉葉は女性性の部分も持ち合わせています。祐一に近づく女性に対する牽制の仕方などがまさにそれ。そして呉葉はこの情念に苦悩しながらも祐一への愛をどんどん強めていきます。愛が強まるほどに自身の箍が外れぬよう自制しようとしつつもどうしようもなく祐一という存在に心乱されていく呉葉。…いい攻めキャラだなぁ。
祐一もまたいいキャラです。そんな重く粘ついた愛をきちんと受け止めて呉葉の存在をまるまる包み込んであげているのだから。

4

繋ぎ止められるのは自分だけ

犬じゃない宮緒先生作品が読みたいなっと思って選んだ本作。
「でも女装攻めか〜どうだろう……」と思っていましたが、なよなよしてない、妖艶な迫力美人だったこともあって割と平気でした。
というよりもむしろ「上半身は迫力美人なのに、下半身は凶悪なほど男」という攻めにガンガン突かれて啼かされる王子様系受け、という構図に萌えた。
舌なめずりしながら受けを食らう攻めが大変よかったです。

ホラー調なところも、恐ろしすぎず、萌えに比重が置かれててよかった。
前世(?)は女だったけど今は男という攻めが、怒張する雄を誇らしいと感じ、受けを文字通りその身に繋いでいると喚起する場面には思わず、なるほどと納得してしまった。
“男である受けを貫いて繋げられるのは、同じ男である攻めの特権”……なるほど。確かに女にできるのは「繋がる」ことで、「繋げる」力はない。

いつもの宮緒先生の「受け入れて」と懇願する攻めとはまた一味違った萌えでした。

3

残念ながら

ついていけませんでした。
設定、展開、気持ちの推移。全てにおいて「ええ~、いくらなんでもあり得なくない?どうなの?」という思いが消えず(ホラー部分以外で)。レビューを読んだ限りでは途中から面白くなっていくイメージだったので、何とかもう少し、もう少し、と読み進めました。それが3/5ぐらいまで続いたでしょうかね。
皆さんおっしゃっている「怖い」展開に入ってから、やっと普通に読めるようになりました。
確かに美香が一番怖いですねw

「渇仰」や「愛犬志願」が割と良かったのでこちらも読んだのですが、逆に合いませんでした。
女装ものがさほど興味ないのも原因かな。あと美形のインフレに食傷気味。

3

寄り添いあう二人

毎夜の悪夢によりトラウマを抱えた祐一は、呉葉の傍に安らぎを覚えて共に暮らし始めます。
一方の呉葉は、祐一の傍に居ればいるほど自分ではない誰かを己の中に感じ、祐一に対して制御できないほどの執着を覚えます。そしてそんな自分に苦しみながらも止めることができず、次第に過度な嫉妬を露わにしていきます。

ホラー、シリアステイストのお話で、
主人公たちの追い詰められた心理がにじみ出たような、どこか糸が張りつめたような雰囲気が上手く出ていました。
人物像、心理、行動、ストーリー、全てがよく絡み合っており、特殊プレイも雰囲気を醸し出す良い要素になっています。

翻弄されながらも、互いに寄り添う二人がとても素敵でした。
過去の因果に出会った彼らですが、恋したのは間違いなく現世のお互いなんですよね。
葛西リカコ先生の挿絵も相まって、
ラストの林での愛の告白は、心地よく幸せなものでした。

6

懲りずに地雷を踏む

※辛口注意※
前回、大失敗したと思った宮緒さん作品ですが、実はデビュー作を読んでから、何冊か纏めて購入していたため懲りずにチャレンジです。
そして地雷再び(ドカン)
それも立ち入り禁止看板掲げてる地雷原に埋まってる地雷を、分かってて踏んだ感。だってもったいないから最後まで読(ゲフンゴフン)

何か毎回同じこと言ってますが、執着攻は大好物です。
ですので、前回読んだ分もあわせると私は宮緒さんと相性悪いのかもしれません……。
この作品を一言で言い表すなら、

もう、ただただ怖い

これに尽きます。
気味が悪いってレベル超えて完全にホラーな感じがしました。
一般小説でもホラーは避けて通るジャンルなので、まさかBLでそれが展開されるだなんて思っても見なかったので衝撃値が凄い。
冒頭の一目惚れからしてついてけなかったんですが、展開がもう色々とあり得なさすぎて疲労感が凄かったです。
前世だ悪夢だで、もう十分に怖いんですが、女装攻の怨霊ばりの執念執着が全身に纏わり付くようなねっとり感。
恥ずかしながら、怖すぎて正直寝る前のトイレですらガクブル状態。
家の施錠を何度も確認するほどに、読後は疲弊しきってしまいました。

レーターさんが好きなので何とか読みきりましたが、二度目はないです。
積んでるものはあと数冊なので、今後は作家買いはやめる方向で。
ねっちょり不気味なこってこての執着攻が好きという方は、宮緒さんの作品は本当におすすめです。
熱帯夜でも鳥肌立って体感温度下がること請け合い。

4

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