サクラ咲ク

サクラ咲ク
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神37
  • 萌×219
  • 萌6
  • 中立3
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
18
得点
282
評価数
70
平均
4.1 / 5
神率
52.9%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥855(税抜)  
ISBN
9784344824430

あらすじ

写真を撮られたり、人に触られることが苦手な怜士はある日、中学時代に憧れていた先輩・櫻木と再会するが…。

(出版社より)
本書は、関連前作(リンクスロマンス「忘れないでいてくれ」夜光花・著)の担当イラストレーターで、 2012年1月に亡くなられた朝南かつみ先生への追悼の意を込めて、イラストなしでの発行となっております。

表題作サクラ咲ク

金持ちの息子で元先輩、30歳
一時期の記憶を喪失した元後輩・29歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数18

挿絵がなくとも

本文で泣いて、あとがきでも泣きました。
夜光花先生の、朝南かつみ先生への想いが伝わってきて。
時間は永遠ではない、その通りですね。

忘れないでいてくれにチラッと出てきた花吹雪先輩と大輝の同級生怜士のお話です。
花吹雪先輩がかなり変わった感性の方で
途中までこれどうやってラブに…?と不安になるほどでしたが、最後は幸運のコインを出してばっちり決めてくれました!!
怜士の過去がけっこうキツイ(高一の時に輪姦)のですがハピエンです。
良い本に出会えたあとは幸せですね。

1

うむむ

忘れないでいてくれを読んで良かったのでこちらも…と思ったのですが、どうやら私には響かなかったらしい。

攻めの櫻木がどうしても好きになれず。
最後は、怜士を好きだと自覚するんですが、お坊ちゃん的なのと、途中で悪気なく怜士に対して言うセリフがどーしても受け入れられませんでした。
怜士が一大決心して、櫻木に「抱いてくれ」というのですが、それは過去の記憶を大輝に見てもらうことと交換条件。
だから、その時は決して愛のあるセックスじゃない前提(ただ、櫻木も今までの義務感からやるセックスとは違うなって思っている風なんですが)。翌日、大輝と話をしている中でその話になって、「付き合うなんてそんなつもりはない」とか、「一番なんて考えられない」とか天然でいう訳です。
泣ける…というレビューもどこかで見ましたが、泣けるとしたらこの時の受けに同情して涙出る。出なかったですが(^^;
まぁそういうキャラクタとはわかってはいても、最低だ…と思えて。

最後は怜士が櫻木から離れていき、復讐をしようとする訳ですが、離れていった怜士に対する思いが「好きだ」という気持ちなんだと分かって、離したくないと。
死にかけた怜士とくっつくんですが、天然すぎてちょっとな〜
萌えきれませんでした。
前作が良かったので惜しい。。。

事件解決モノとしてはストーリーは良かったと思うのですが、感情を揺さぶられ無かったです。

1

スピンオフ

「忘れないでいてくれ」のスピンオフ。朝南かつみ先生への追悼で、イラスト無しで発売されたご本です。とってもとっても不思議で愛おしい花吹雪先輩のお話、二段組で本編250p弱。捉えどころのないタイプの人間がお好きな方でしたら是非。
事件解決型のお話で、受けさんがちょっと可哀そうだったところもあるので、辛いのはピッとでもイヤという方は、ご注意ください。

高校1年の時に3か月ぐらい失踪・記憶が無い怜士(れいじ)。勤めていたデザイン会社が倒産して職探し中ですが久しぶりに顔をだした行きつけの店で、中学時代の憧れの人だった花吹雪先輩に再会し・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
秦野・大輝(忘れないでいてくれのカプ)、塚本(ドレッドヘアの自由人、超金持ちなんだろうな、忘れないでいてくれにも登場)、悪党少々。大輝、大活躍。

++印象深いところ

花吹雪先輩。とにかく印象深い。自分の周りにこういう方はいないので、余計に興味深い。中学校の入学式で、生徒会長だった花吹雪先輩は、まず屋上で一声新入生にお祝の言葉を言い、1分後に玄関から出てきて、手元から鳩を出すというマジックを(まずここで一般的な方ではないと判明)。今なんの仕事をしているの?と問われると、名刺は三枚あるけどどれがいい?と聞いてくる(胡散臭い)。名刺の内容は実家の家業である不動産屋社長(これは良し)、カメラマン(これも良し)、何でも屋(胡散臭い)。ラスベガスでマジシャンの弟子やってたとか、ドイツでは主に写真撮って生計たててたとか、日本に帰ってからは前々からやってみたかったという何でも屋を始めてみたり。

一か所に留まれない、ジプシータイプの方のようでして。これに惚れたらとにかく苦労すること間違いなし!絶対やめとけ!と思うんですけどねええ・・(これは女子の発想なのか?)。皆さん、この方は止めとけと、怜士に言うんですけど、この方が良かったんでしょうね・・・

怜士もこれまた変わったタイプでして。10人いれば10人が綺麗という顔立ちなんですけど、怒ったら先手必勝、頭突きするわ殴るわ、怖い怖い・・・まあ昔のことがトラウマになっているというのがあるのでしょうけど、先輩に関することだったら、トラウマとけた後でもガチでケンカしてそう。猪突猛進タイプな印象です。

ほんとーーーーーーーーーに変わったタイプのキャラ二人なんですが、お互いを思う気持ちはしっかりしてそうで、末永く幸せになりそうだよな、と思うお話でした。忘れないな、朝南先生とこの花吹雪先輩は。

2

一緒に行こう、世界の果てまで

「忘れないでいてくれ」で主人公の記憶を封じた通称•花吹雪先輩がこの作品の攻め。「忘れないで~」のキャラが登場するけどきちんと説明されているので、これだけでも読める作り。

この花吹雪先輩こと櫻木が、なんとも食えないキャラで、BL的に分かりにくくなかなか入り込めなかった。リアルだと、こういう恋愛脳じゃない人って別に珍しくはないけど、私はBLで読むのは初めてだったかも。博愛主義で誰にでも優しいけど、誰のことも特別に愛さない。セックスにも淡泊で、人を拒絶はしないけど、恋愛感情というものをわかってない。人を驚かせたり喜ばせたりするのが好きな魔法使いなのに、空気を読まない発言もたくさんするし、そんな彼に長年片想いをし続けてる受けは、何度も傷ついてしまう。
ただ、櫻木は櫻木で怜士を気に入っていて、読み進めていくといつ好きになったのかというのもちゃんと分かる。中盤以降はこの恋愛脳じゃない人が、どこまで怜士にメロメロになるんだろう、というところを楽しみにして読んでたんだけど…。

いやー思った以上にラブが甘くてよかった…! 初エッチのときの受けを労るような感じもよかったし、結ばれた後の熱のこもった感じもどちらもいい。て言うかこの二人、めっちゃチュウするじゃん。最中にずっとチュッチュしてる。可愛い!
夜光先生のエッチシーンってエロエロな印象だったんだけど、この作品では受けがトラウマ持ちなのと、攻めがソフトな雰囲気なので、ピュアな感じがすっごく出てた!

怜士のトラウマに関してはある程度予測がつく。可哀想だけど、それは汚されてしまったことそのものではなく、純粋に櫻木を想っていたキラキラしてた自分とは、決定的に変わってしまったと怜士自身が思い込んでしまっていること。その呪いを唯一解けるのは、魔法使い櫻木の魔法。
櫻木のプロポーズのような言葉が印象的でよかった。誰でも愛せるけど、誰のことも特別じゃない人の心を動かしたのは、結局どんなに傷ついても、自分に自信がなくても、相手を一途に想う気持ち、ということだったんだろうな。

5

うーん…

泣けるBL小説で検索してこちらの作品もお勧めされてる方がいたので、読んでみました。なので、関連作の方は未読です。

結果、私には色々無理でした。
まずは、攻めの不思議ちゃんキャラにも、受けのキレやすいキャラにも萌えることができず、そして受けの過去のトラウマが、私には悲惨過ぎました。ラストも、あの展開で受けが救われたとは思えず、どうにも不快な読後感でした。

文章や表現は申し分ないですし、神評価の人も多いので、合う人には感情移入できる作品なのだと思います。ただし、あまり凌辱物が好きでない方にはお勧めしません。

2

事件+トラウマ+復讐+愛の力

関連作「忘れないでいてくれ」と、構造的には似ていると感じました。
過去大事件があり心に酷い傷を負った主人公が復讐を考えて、結局愛情に救われる、というような。
「忘れないで〜」にチラリと登場し、だけど結構インパクトのあった「花吹雪先輩」こと櫻木拓海と、中学時代の後輩早乙女怜士の物語。
櫻木は常人では計り知れない個性の持ち主で、家は大金持ち、自分も2代目社長の肩書きなのにフラフラと世界を回って、カメラマンやマジシャンなどをやっているという、ふわふわ〜とした人。
でもみんなが惹かれて大好きになっちゃうような人。
怜士は中学時代からずっと櫻木に憧れてくっついて歩ってたような人懐っこい子だったのに、「事件」があって暗くて神経質な性格に変わってしまう。
他人にも何事にも執着しない櫻木も、自分を慕い続けながらも昔とは変わってしまった怜士の事が気になって、過去に何があったのかを一緒に探ってくれる。
ここで出てくるのが「忘れないで〜」の清涼こと大輝の、記憶を視る能力な訳です。
明かされた事件の真相は……ここのネタバレはやめましょう。
過去の屈託の無い自分には戻れないけど、輝く目で笑って欲しいと言ってくれる櫻木に新しい魔法をかけられたと感じる怜士。
すごく優しい読後感です。

7

魔法使いも恋をする

以前『忘れないでいてくれ』を読んだ時、登場人物や関係者のその後が知りたくなってすぐにも読みたいと思っていた本書ですが、複雑な内容だと思うとなかなか手が出せず漸く読む気持ちになりました。

前作で、常識では計り知れないぶっ飛んだ人だと思ったのは塚本さんで、誰にでも優しいキラキラ王子様だけど思考は斜め上という印象を持った通称”花吹雪先輩”が気になる存在でした。
花吹雪先輩は主人公の心を守ってくれた恩人なんだと話に出てきただけで物語に登場することもなくその存在だけで印象深く強く残った人でした。
今作では、この先輩が前面に出てきて前作と同じように過去に巻き込まれた事件のせいで心に傷を持った一人の青年を救う物語でした。

忘れないで~でジレジレさせてやっとくっついたカップルの二人はその後も平和に暮らしているようで、今作で主人公たちの幸せに一役買ういい働きをしていました。
清涼(大輝)が自身も幼い頃の悲惨な事件で傷付けられたわりに、人の機微に疎くズケズケとモノを言う意地悪な人だったのはちょっと違和感がありました。
玲司を虐めてニヤニヤしているのは子供の好きな子いじめで本当は気になる存在(恋愛感情ではなく庇護欲に近いような)だったらしいけれどやっぱりわかりにくいヤツでした。

資産家の恵まれた家に生まれ強い姉や妹に挟まれて家にいたくないし実家の家業を継ぐのも嫌、将来は魔法使いになりたいという花吹雪先輩こと櫻木とはいったいどんな人なのかなかなかわからない人でした。
空気を読めないあるいは読むつもりもない天然で素直な人のようであり、人の思惑や思いが先々まで読み取れる策士のようでもあり、時には人を思いのまま操れる怖い人でもありました。

魅力的で簡単には人柄のわからない登場人物が、先の読めない動きをするので終着点が予想できず最後まで何が起こるかわからずにドキドキしてました。

前作の挿絵の朝南さんがこの作品に挿絵を描くことなく亡くなられ誰にも見ることはできませんが、作者を始め多くのファンの方がどれほど見てみたいと思った事でしょう。
この二人のどんな場面をどんな表情で描いただろうと想像すると挿絵なしで行こうと決めた作者の気持ちがよくわかりました。

3

花吹雪先輩…

「忘れないでいてくれ」が大大大好きなので関連続編と知って読みましたが、思っていた内容と違った…というか、大人になった花吹雪先輩(櫻木)が自分の近くに居たら厄介だなぁと思うような人物だったので、私は最後まであまり萌えを感じられませんでした。
怜士(受)の過去が徐々に明らかになっていく過程は物語として面白かったのですが、肝心の怜士が飄々とした櫻木に終始振り回されているように感じられて、ちょっと心配になりました。
ちょいちょい出てくる清涼が相変わらずの毒舌男前で嬉しかったです。

3

じんわり心に残る

痛々しい箇所があったり、キャラクターも私にとっては現実感の薄い人物らだと感じたのですが、なんとも言えず面白かったです。
展開もハラハラして、最後まで目が離せませんでした。

スピンオフ作品ですが、両方読むつもりだったのを順番を間違えてこちらから読んでしまいまい…それでも十分楽しめました。
中学のときの先輩と後輩で再開ものです。

高校生のときに事件に巻き込まれ、その時の記憶がないままくらい人生を送る怜士と、その過去になんとか清算させようとするどこまでも前向きな櫻木先輩のお話です。

お話は面白かったけど、私はこの先輩が苦手でした。
最初から最後まで残酷な人だと思った。こんな人に恋したら辛いだろうと思います。一カ所に長く留まれない、大事な人も作らない、誰に対しても平等で優しく、決して怒ったりしない。
こんな人は幸せそうで、同時に本当の意味で孤独だとも思うのです。

肩書がたくさんあり、つかみどころがなく、世界中を飛び回り、空気が読めず、人を驚かせるのが大好き…まるで現実感のないお伽話のキャラクターのように思えたので、共感度が低く思えました。
怜士も他人に気を使う優しくて健気な…て感じでなく自分のことでいっぱいいっぱい、うじうじしてるのにキレたら怖いコ。
二人とも自分の周りに現実にいたら付き合いにくそうだと思いました^^;でも二人ならうまくやるのではないかと思います。

怜士の悲惨な過去も、決して報われない恋をしているところも、誰とも抱き合うことが出来ない現実も、応援したくなりました。

櫻木先輩が苦手と言いながら、やはりこの先輩の存在で高く評価できるお話だと思います。

誰も好きにならない先輩が始めて恋を知り、最後の目を輝かせながら怜士と向き合うシーンが大好きです。

ただ、贅沢を言うなら、ちょっと辛くてシリアス度の高いお話だったのでも少し甘いシーン追加で欲しかったかな、とも思います。
あまり見ないキャラクター同士の組み合わせが楽しめ、萌えられました。
人にオススメしたい作品です。

9

ブッ飛んでる花吹雪先輩が好きです

これはキャラが好みか否かで評価が分かれる作品だと思いました。(私にとっては神作品です)二段組みで読み応えがあり、痛くはないですが重たい内容に泣かされましたが、読後感は良かったです。

攻:櫻木拓海(花吹雪先輩)。ノンケ。顔・頭・金の全てが揃っている高校の元先輩。ブッ飛んだ思考回路の持ち主。
受:早乙女怜士。ゲイ。一時期の記憶を喪失している元後輩。高校時代から先輩のことが大好きで未だにその気持ちに変化なし。
   
先輩との再会を切っ掛けに、怜士が清涼(『忘れないでいてくれ』の受)の過去を覗き見ることができる能力を借りて喪っていた記憶と向き合い、それに決着をつける話です。

花吹雪先輩は『忘れないでいてくれ』に既出で、清涼と同じ高校・寮が同室で清涼に催眠術をかけた、あの先輩です。今作では、この先輩が苦手だと思ったら楽しめないかも知れません。先輩は優しくて格好良くて頭も良くて御曹司という何でも持っている素敵な人ですが、内面的に問題があります。一般常識から掛け離れた思考回路をしているため、その言動は宇宙人的ですらあります。おまけに空気を読まない・人の気持ちを解さないものだから、惹かれてふらふら近づいていこうものなら、先輩は何の悪気もなく手痛い目に遭わしてくれることでしょう(苦笑)この先輩が厄介なのは、どこまでも天然で悪気なんて欠片もない人だからというところに尽きます。手の打ちようがない人なのだと思います。このような先輩が苦手だと思う人には、この作品はオススメできません。何しろ先輩のそういう魅力?が全開の作品となっていますので。

もうひとつ。先輩は「魔法使いになりたい」と真剣に考えているような人です。そして、怜士の方も「先輩ならきっと魔法使いになれる!」と本気で思うような子です。

最後に。怜士は大学に入学して間もない頃に数ヶ月、失踪し、その間の記憶を喪っているのですが、これは怜士自身が封印したことによって喪われてしまった記憶なのです。何故そうしなければならなかったのか。あまりにも辛くエゲつない過去だからです。この過去が許容できない人は読むのがキツイかも知れません。それくらい酷い内容です。

7

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